USD 銀行振込: 徹底ガイド

  1. はじめに
  2. USD 銀行振込の仕組み
  3. USD 銀行振込の利用地域
    1. 先進国市場
    2. 新興市場
  4. USD 銀行振込の利用者
  5. USD 銀行振込の利用方法
  6. USD 銀行振込を受け付けるメリット
  7. USD 銀行振込のセキュリティ対策
    1. セキュリティキー管理
    2. データ暗号化
    3. ネットワークセキュリティ
    4. 脆弱性の管理
    5. ブロックチェーンテクノロジー
  8. USD 銀行振込を受け付けるための要件

世界中で行われる無数の取引は米ドル (USD) での銀行振込が中心であり、USD 銀行振込は現代金融の重要な部分を占めています。普及性と安定性の高い USD などの通貨で送金を迅速かつ安全に行うことができれば、遠く離れた経済や地域を結び付けることで国際的なコマースを促進できます。USD 銀行振込はアメリカ国内取引と国際送金の両方に対応しており、多くの場合、USD は家族間の越境取引での優先通貨として使用されます。USD 銀行振込は、その信頼性の高さから国際金融取引に定着し、貿易、投資、個人の財務管理の促進をもたらしました。

企業にとって、USD 銀行振込には高いリスクが伴います。このガイドでは、USD 銀行振込について企業が知っておくべき事項として、USD 銀行振込の仕組み、USD 銀行振込の利用者とその理由、USD 銀行振込を決済手段として受け付けるための要件についてご説明します。

この記事の内容

  • USD 銀行振込の仕組み
  • USD 銀行振込の利用地域
  • USD 銀行振込の利用者
  • USD 銀行振込の利用方法
  • USD 銀行振込を受け付けるメリット
  • USD 銀行振込のセキュリティ対策
  • USD 銀行振込を受け付けるための要件

USD 銀行振込の仕組み

USD 銀行振込には、主に、自動決済機関 (ACH) 送金、電信送金、銀行間送金、国際送金の 4 種類があります。4 種類のすべての送金には、ある銀行口座から別の銀行口座への USD の移動が伴っており、それぞれに適したニーズがあります。低コストな ACH 送金は日常的な支払いに使われることが多く、一方で、高コストで高速な電信送金は通常、緊急の取引や大型の取引に使われます。銀行間送金は銀行内取引と銀行間取引の両方に対して高い利便性と安全性を提供し、国際送金はグローバルな金融取引を促進します。ここでは、4 種類の主な USD 銀行振込の概要についてご説明します。

  • 自動決済機関 (ACH) 送金: ACH 送金では、自動決済機関ネットワークを通じてアメリカ国内の銀行口座間で電子送金を行います。ACH 送金はアメリカで一般的な国内送金手段であり、給与の支払い、直接振込、請求書の支払いなどの定期的な継続支払いで主に利用されています。ACH 送金は通常 2 ~ 3 営業日で完了し、手数料も低額なため、最も費用効率に優れた送金手段です。ACH 送金を開始するには、送金元銀行から ACH ネットワークにリクエストを送信します。リクエストを受けた ACH ネットワークは、口座情報と金融番号を確認し、送金者の口座から資金を引き落とし、受取人の口座に入金します。

  • 電信送金: 電信送金はより高速な送金手段であり、多くの場合、不動産購入、自動車ローン、すぐに資金が必要な場合など、大型の取引や緊急性の高い取引で利用されます。通常は、当日中に、場合によっては数時間で、受取人の口座に入金されます。この種の電子資金送金は通常、ACH 送金よりも手数料が高額になります。手数料の金額は、送金額や緊急度によって変動する場合があります。電信送金を開始するには、送金者が銀行に受取人の情報と取引額を提供します。銀行はこの情報を確認し、SWIFT (国際銀行間通信協会) などのネットワークを通じて受取人の銀行にメッセージを送信します。メッセージを受け取った受取人の銀行は、その時点で受取人の口座に資金を移します。

  • 銀行間送金: 銀行間送金では、同一の銀行または複数の銀行の口座間で送金を行います。銀行間送金は、個人口座または異なる機関の保有口座間で送金を行える利便性の高い手段であり、オンラインまたは対面で実行できます。通常は、当日中または翌営業日までに送金が処理されます。手数料は関係する銀行や送金額によって異なる場合がありますが、通常は電信送金よりも低額です。銀行間送金は、送金元銀行が内部システムまたは Fedwire などのネットワークを通じて送金リクエストを処理すると開始され、その後、送金先銀行によって指定の口座に入金されます。

  • 国際送金: 国際送金とは、アメリカの銀行口座から他国の口座への USD の送金を指します。国際送金は、個人から外国の家族や友人への送金、海外投資、国際商取引の決済で一般に用いられる方法で、多くの場合、通貨交換を伴います。通貨交換手数料と中継銀行手数料が発生するため、通常は国際送金の方が国内送金よりも手数料がかかります。国際送金は、送金元銀行が受取人の情報と為替レートを確認し、資金を受取通貨に変換し、SWIFT などのネットワークを介して受取人の銀行に送金すると開始されます。その後、受取人の銀行が口座への入金を行います。

USD 銀行振込の利用地域

USD 銀行振込は、世界的に普及している決済手段です。デジタルウォレットやオンラインバンキングプラットフォームといったデジタルテクノロジーの台頭により、USD 送金手数料が引き下げられ、これまでよりも利用しやすくなりました。また、マネーロンダリングや金融犯罪の撲滅を狙いとした規制の強化も、USD 送金に関わる銀行の法令遵守コストが上昇したことで、USD 銀行振込の使用状況に影響を与えています。ここでは、先進国市場と新興市場における USD 送金の普及状況の概要についてご説明します。

先進国市場

国際通貨基金によると、2021 年の時点で、SWIFT を介した越境取引の約 40% が米ドルで行われています。このような圧倒的な状況は、USD が世界の主要な準備通貨であり、国際金融において欠かせない役割を果たしていることに起因しています。イギリスと EU では、国際取引の多くが USD で行われています。イングランド銀行の 2022 年のレポートによると、米ドルは同年にイギリス市場で最も多く取引された通貨であり、少なくとも当事者の一方が USD を使用している取引は全取引の約 91% に上ります。

新興市場

新興市場では、安定性と信頼性の高い通貨へのニーズから、USD 銀行振込の利用が拡大しています。送金が USD で行われることも、利用が拡大している大きな要因です。Migration Data Portal によると、2023 年には、インドは 1,250 億ドルの送金を受け、メキシコは 670 億ドルの送金を受けました。このことは、これらの市場でも USD が不変の支持を得ていることを裏付けています。

USD 銀行振込の利用者

USD 銀行振込は国際金融の主軸であり、全世界で貿易、投資、個人取引によく利用されています。ここでは、USD 銀行振込の主な利用者とユースケースの概要をご紹介します。

  • 多国籍企業: 多国籍企業は、海外の子会社間の送金、国際貿易におけるサプライヤーへの支払いや利用者からの支払いの受け取り、外国資産への投資、グローバルポートフォリオの管理などで USD 送金を利用しています。

  • 金融機関: 金融機関は、利用者の要求に応じて、または投機目的で、利用者に代わって USD 送金の授受を行ったり、通貨を売買したりする場合に、USD 送金を利用します。

  • 輸出入企業: 輸出入企業は、外国サプライヤーへの支払いや、外国の利用者からの支払いの受け取りで、USD 送金を利用しています。

  • E コマースプラットフォーム: E コマースプラットフォームでは、異なる国の売り手と買い手の取引を促進したり、外国のサプライヤーやベンダーへの支払いを決済したりするために USD 送金を利用しています。

  • 旅行・観光企業: 旅行・観光企業は、外国のホテル、航空便、その他の旅行関連ベンダーへの支払いに USD 送金を利用しています。旅行・観光企業はまた、プリペイド式トラベルカードやその他の金融サービスを国際旅行者に提供しています。

  • 個人富裕層: 個人富裕層は、株式、債券、不動産といった外国資産への投資に USD 送金を利用しており、また、外国の高級品や不動産を購入しています。

  • 海外移住者・移民労働者: 海外移住者・移民労働者は、母国にいる家族や扶養家族への援助に USD 送金を利用しており、また、米ドル建て口座に収益を投資しています。

  • 留学生とその家族: 留学生とその家族は、国際大学の授業料やその他の教育費を支払うために USD 送金を利用しています。

  • フリーランサー・リモートワーカー: フリーランサーとリモートワーカーは、外国のクライアントから報酬を受け取ったり、貯蓄や投資のために米ドル建て口座に拠出したりといった目的で USD 送金を利用しています。

USD 銀行振込の利用方法

  • クロスボーダー決済: USD 送金 は、国際送金で主流となっている送金手段です。世界全体の決済総額は、2023 年の 190 兆ドルから、2030 年までに 290 兆ドルに上昇すると予想されています。

  • 国際貿易決済: 国際貿易取引の決済では、USD が優先通貨となっています。2022 年には、国際貿易の約半数が USD で請求されています。

  • 外国為替取引: USD は日々の外国為替市場で最も取引されている通貨です。2022 年には、外国為替取引の約 90% に USD が関与していました。

  • 投資・資産管理: USD は対外直接投資の基軸通貨です。アメリカでは、2022 年に 5 兆 2,500 億ドルの対外直接投資を記録しました。

  • 財政援助・送金: USD 送金は、国境を越えて個人や家族を支援するための重要な手段です。国際送金の流量は、2023 年に 8,600 億ドルに達しました。

USD 銀行振込を受け付けるメリット

USD 銀行振込は、成長、拡大、国際的な関係構築を促進する触媒となります。ここでは、USD 銀行振込の利用で企業が得られるメリットについて詳しくご紹介します。

  • 越境取引が簡単になる: USD 送金は、標準化された効率的な国際送金手段です。USD 送金を利用することで、多数の通貨や規制への対応が不要になります。企業は、単一の使い慣れたシステムで支払いの授受を行えるため、国際業務を効率化できます。

  • キャッシュフローの改善: USD 銀行振込は、小切手や信用状といった従来の送金手段よりも早く処理されるため、企業は自社のキャッシュフローをより効率的に管理できるようになります。流動性が改善することで、企業は機会を捉え、市場の変化に素早く対応できるようになります。

  • 透明性の向上: 企業は、安全性の高い追跡機能と詳細な取引レポートを利用することで、自社の国際金融取引に対する透明性を高め、管理を強化することができます。これにより、十分な情報に基づいて意思決定を行い、エラーや不正利用のリスクを最小化することができます。

  • 市場リーチの拡大: USD は世界で最も広く使われている準備通貨であるため、事実上、すべての国の企業と個人が容易に受け付けることが可能です。企業が USD 銀行振込を受け付けることで、利用者は慣れ親しんだ決済手段を用いて越境取引を行えるようになります。そのため、企業は市場リーチを広げ、世界中の利用者に訴求できます。

  • 取引コストの削減: USD 銀行振込は、特に大型の取引では、他の国際決済手段よりも低額な手数料を定めています。そのため、企業にはコストの削減や収益の向上といったメリットがあります。

  • 安全性と信頼性の向上: USD 送金は、強力なセキュリティ機能不正防止の手段を備えており、安全で信頼性が高い資金移動を確保しています。

  • 国際投資能力: 企業は、USD 送金を利用することで、世界中の投資機会を活用することが可能になり、自社のポートフォリオを多角化し、単一市場への過度な依存によるリスクを軽減することができます。

  • グローバル資産管理: 企業は、USD 送金を利用することで、不動産の保有、知的財産、その他の投資といったグローバル資産を効率的に管理できます。これにより、管理の一元化と投資戦略の調整が可能になります。

  • 国際資本市場へのアクセス: 企業は、USD 銀行振込を利用することで、国際資本市場へのアクセスが可能になり、事業拡大、買収、その他の戦略イニシアチブのための資金を調達できます。そのような資本へのアクセスが成長の原動力となり、意欲的な事業目標の達成が促進されます。

  • 国際的なパートナーシップ構築の機会: USD 送金は安全性が高く、標準化されているため、異なる国の企業間で信頼を築き、透明性を確保することが可能です。これにより提携が促され、企業は世界規模の専門知識とリソースを活用して自社の目標を達成できるようになります。

  • サプライチェーンサポート: USD 送金を利用することで、国境を越えて商品やサービスをスムーズに流通させられるようになり、サプライチェーンの中断や遅延を最小化し、事業継続と収益性を促進することができます。

USD 銀行振込のセキュリティ対策

USD 銀行振込には、送金者と受取人の双方を保護するための一連のセキュリティ対策が講じられています。金融取引の完全性と安全性を維持するには、このセキュリティ対策が重要です。USD 銀行振込には、以下のような技術的セキュリティ機能が備わっています。

セキュリティキー管理

  • ハードウェアセキュリティモジュール (HSM): 改ざん防止機構を備えた装置に暗号化キーを保管して、不正アクセスを防止します。

  • 定期的なキーローテーション: 暗号化キーを定期的に更新して、安全性を保ち、侵害を防止します。

  • マルチ署名キー管理: 追加の管理策として、キーの使用について複数の権限保有者から承認を得ることを義務付けます。

データ暗号化

  • トークン化: 口座番号などの機密性の高い情報をトークンに置き換えて、データ侵害が発生した際の漏洩リスクを最小限に抑えます。

  • 準同型暗号: 暗号化したデータに対して複合なしで計算できます。これにより、取引中にデータのプライバシーを確保することができます。

  • 耐量子アルゴリズム: 暗号アルゴリズムは、将来的な量子計算の脅威に対抗できるよう、進化を続けています。

ネットワークセキュリティ

  • セキュア通信プロトコル (TLS 1.3): データ送信では、暗号化されたエンベロープを使用して、傍受や改ざんを防止しています。

  • ゼロトラストネットワークアクセス (ZTNA): 機密性の高いデータへのアクセス権を必要性に基づいて付与します。これにより、攻撃対象領域を最小化し、不正アクセスを抑止します。

  • セグメント化とファイアウォール: 銀行のネットワークに対しては、セグメント化、さまざまなセキュリティレベルの割り当て、ファイアウォールによるトラフィックのフィルタリングを行って、保護を強化しています。

脆弱性の管理

  • 侵入テスト: 定期的にスキャンを実施して、攻撃者から標的とされる前にシステムに潜む脆弱性を発見して対処します。

  • セキュリティ情報イベント管理 (SIEM): セキュリティログを分析して、不審なアクティビティの検知と潜在的な脅威の発見を行います。

  • 脅威インテリジェンス: 脅威インテリジェンスフィードを活用して、進化するサイバー脅威を予測して対処します。

ブロックチェーンテクノロジー

  • 分散型台帳技術 (DLT): 台帳の共有化により、金融取引を記録するための透明性と安全性の高い方法が実現し、監査可能性と追跡可能性が向上します。

  • スマートコントラクト: コントラクトの自動化により、事前に設定された条件に基づいて特定のアクションを実行します。これにより、手動による操作が不要になり、人為ミスを減らすことができます。

USD 銀行振込を受け付けるための要件

企業が USD 銀行振込を利用するには、一定の要件を満たす必要があります。基本的な要件として、USD 銀行振込を行う企業は、利用者の本人確認や取引の記録管理について定めたマネーロンダリング防止 (AML) や本人確認 (KYC) に関する規制など、管轄区域や業界に固有の関連するすべての金融規制を遵守しなければなりません。企業は、暗号化、セキュアな認証プロトコル、ファイアウォールなど、強力なサイバーセキュリティ対策を実施する必要があります。さらに、総合的なデータ侵害対応計画の策定や、職員に対するサイバーセキュリティのベストプラクティスや手順に関する定期的なトレーニングが必要です。

そのほか、USD 銀行振込を行う企業に適用される基本的な要件として、USD 送金専用のビジネス用銀行口座を開設しなければなりません。これにより、個人の金融取引と会社の金融取引を明確に区別して、企業取引の追跡と管理をスムーズに行えるようにします。銀行によって口座を開設するための要件は異なり、企業登録証明書、納税者番号 (EIN / TIN) などの書類を求められる場合があります。

ビジネス用銀行口座を開設したら、各銀行と決済サービスプロバイダー (PSP)の送金手数料、処理時間、対応通貨、国際取引能力を分析して、利用する送金プロバイダーを選択する必要があります。多くの企業は、セキュリティ対策、処理能力、強力な利用者サポートを備えているという理由から、定評のある銀行や PSP を好みます。その一方で、企業は、複数通貨の口座、高度な不正防止、アプリケーションプログラミングインターフェイス (API) の連携などの特殊な機能が必要な場合、その機能についても検討する必要があります。

企業はこの時点で、選択した銀行または PSP に対し、USD 銀行振込を行う予定である旨を通知しておく必要があります。銀行によっては、USD 送金を行うために特定の書類やアカウント登録手順を求められる場合があります。企業は、銀行のウェブサイトを閲覧したり、利用者サポートに問い合わせたりして、セットアップ手順を確認しておく必要があります。ACH 送金を直接処理できる銀行もあれば、ACH 事業者と提携している決済代行業者の利用を求められる銀行もあります。電信送金をセットアップする場合、追加の書類や申請手続が必要になる場合があります。USD 銀行振込で国際取引を行いたい企業は、SWIFT ネットワークの要件と手数料についてもよく確認しておく必要があります。

企業によっては、銀行口座を会計ソフトウェアと連携させることが、取引の消し込みの自動化、リアルタイムのキャッシュフロー追跡の促進、正確な財務記録の維持に役立つと思われます。企業は、サービスを決める前に、選択した会計ソフトウェアが銀行のシステムと連携できることを確認しておく必要があります。

企業はまた、USD 銀行振込の取り扱いに関して、以下の規則と手順を設定する必要があります。

  • 承認手順: 取引を開始する権限の保有者、必要な承認プロセスなど、USD 送金を承認するための明確な手順を定めます。

  • 取引制限: リスクを管理し、不審なアクティビティを監視するため、送金額の制限を設定します。

  • 消し込みプロセス: すべての USD 送金について正確な追跡と会計処理を行うため、効率的な消し込み手順を定めます。

Stripe を通じて USD 銀行振込を受け付けたい企業は、プロバイダー固有の機能とサービス対象を確認しておく必要があります。まず、企業は、自社の業態が Stripe を介した銀行振込決済に対応していることを確認するとともに、自社の取引に適用される具体的な料金体系を把握しておく必要があります。

Stripe のサービス対象と料金体系についてご確認ください。

サービス対象の企業は、Stripe ダッシュボードで銀行振込決済を申請することで、Stripe による USD 銀行振込をセットアップできます。この申請を行うと、送金用の仮想銀行口座番号が利用者に提供され、企業のアカウントの詳細は公開されません。企業は、Stripe ダッシュボードから、送金者名、リファレンス、使用された送金ネットワークなど、自社に銀行振込を行った送金者の情報を確認できます。また、Stripe の API からも、この情報にアクセスできます。Stripe ダッシュボードでは、銀行振込以外にも、クレジットカードなど他の複数の決済手段を管理できます。すべての決済を管理できるシンプルな統合環境を構築可能です。

ここでは、USD 銀行振込に関する以下のようなシナリオに Stripe がどう対処しているかについてご説明します。

  • 過払い・過少払い: 企業は銀行振込で受け取る金額を指定できないため、USD 銀行振込は過払いや過少払いが問題となりやすい決済手段です。その対策として、Stripe は、利用者の銀行振込による支払いを利用者の残高に最大 90 日間保留します。これにより、企業はこの期間内に支払額の不一致を調整できます。

  • クロスボーダー決済: アメリカの企業の場合、SWIFT ネットワークを使って Stripe を通じた国際電信送金の受け付けを行うことができます。この国際電信送金には手数料が発生します。そのため、企業が送金を受ける場合、受け取る金額が予定よりも少なくなる可能性があります。この手数料については、Stripe ダッシュボードの残高ページに記載されています。

  • 返金: Stripe のシステムでは、企業が利用者の残高にある支払額を利用者の銀行口座に直接返金したり、Stripe 上にある利用者の現金残高に返金したりすることができます。Stripe で利用者の銀行口座の情報をまだ取得できない場合、この情報を収集するためにシステムから利用者にメールが送信されます。

  • アカウントの確認: 企業が最初の支払いを受ける前に銀行口座の情報を利用者に表示する必要がある場合、Stripe の Funding Instructions API を使用できます。

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