決済の消し込みに関する基礎知識: 仕組みとベストプラクティス

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  1. はじめに
  2. 決済の消し込みとは
  3. 決済の消し込みの仕組み
  4. 決済の消し込みの種類
  5. 事業者にとって決済の消し込みが重要である理由
  6. 決済の消し込みのベストプラクティス
  7. Stripe を利用した決済の消し込み

公認不正検査士協会の報告によると、事業者は毎年平均して年間収益の 5% を不正行為によって失っており、そのかなりの部分は財務記録の不正に起因しています。決済の消し込みは、銀行取引明細書や取引記録と内部の会計記録を整合させるプロセスで、このような不正を特定して対処する上で重要な役割を果たします。

決済の消し込みは、誤りや不正行為の防止だけでなく、情報に基づくデータ駆動型の意思決定、クライアントやパートナーとの良好な関係の構築、法令や財務基準の遵守にも役立ちます。

この記事では、決済の消し込みのさまざまな側面について説明し、仕組み、ベストプラクティス、事業者が得られる現実的なメリットについて詳しく見ていきます。

この記事の内容

  • 決済の消し込みとは
  • 決済の消し込みの仕組み
  • 決済の消し込みの種類
  • 事業者にとって決済の消し込みが重要である理由
  • 決済の消し込みのベストプラクティス
  • Stripe を利用した決済の消し込み

決済の消し込みとは

決済の消し込みは、取引記録の照合と比較を行うことで、支払いや入金が正しく行われていることを確認し、それらが会計帳簿や財務諸表に記録されている内容と一致していることを確認する財務プロセスです。このプロセスは、財務取引の正確性を検証し、誤りや矛盾を回避し、財務記録の完全性を維持するために不可欠です。

決済の消し込みの仕組み

決済の消し込みは、財務諸表に記録された支払いと実際に行われた支払いまたは入金が一致していることを確認するためのいくつかのステップで構成されます。具体的なプロセスは事業者によって異なりますが、一般に以下のステップで構成されます。

  • データを収集する
    銀行取引明細書、請求書、領収書、会計システムの記録など、関連する財務書類や財務記録をすべて収集します。このデータは、決済の正確性を確認するために使用します。

  • 取引を照合する
    銀行取引明細書の記録と会計システムに入力されている項目を比較します。その際、取引の日付、金額、説明が一致していることを確認します。

  • 不一致を特定する
    照合を行うと、一致しない取引が見つかる場合があります。このような不一致は、タイミングの違い、入力ミス、不正に起因する可能性があります。さらなる調査のために、発見した不一致のリストを作成します。

  • 不一致を解決する
    不一致を調査して原因を特定します。例えば、カード発行会社への問い合わせ、取引書類の原本の確認、会計項目の確認などを行います。不一致の原因を特定したら、会計記録に対して必要な修正または調整を行います。

  • 調整を記録する
    会計システムにおいて、取引が誤って記録されていたり、まったく記録されていなかったりする場合があります。銀行手数料、受取利息、訂正すべき誤りなど、会計記録の消し込みに必要な調整を記録します。

  • 残高を確認する
    すべての調整を行ったら、会計記録の調整後残高と銀行取引明細書の最終残高が一致していることを確認します。

  • プロセスを文書化する
    消し込みプロセスの記録 (不一致や調整など) を保管します。この文書は、監査で使用したり、説明責任と透明性を保証したりするのに重要となります。

  • レビューして承認する
    組織の規模や構造にもよりますが、決済消し込みプロセスが正しく行われたことを保証するために、決済消し込みプロセスに対して上司やマネージャーによる承認が必要となる場合があります。

決済の消し込みは、通常、月単位または四半期単位などの頻度で定期的に行われます。

決済の消し込みの種類

取引や記録の種類よって、決済の消し込みの種類は異なります。以下にいくつかの例をご紹介します。

  • 銀行取引の消し込み
    銀行取引の消し込みでは、現金勘定に記録された取引と、銀行取引明細書に記載された取引を照合します。銀行取引の消し込みを行うことで、会計記録に記載された現金残高と銀行取引明細書に記載された残高が一致しているかどうかを確認することができます。

  • クレジットカード取引の消し込み
    クレジットカード取引の照合は、銀行取引の消し込みと似ていますが、クレジットカードの勘定科目に特化している点が異なります。クレジットカード取引の消し込みでは、会計システムに記録された取引とクレジットカードの明細書を照合することで、記録の正確性を保証するとともに、未承認の取引や不正な取引を検出します。

  • 売掛金の消し込み
    売掛金の消し込みでは、発行した請求書の内容を顧客の支払いやクレジットノートと照合します。売掛金の消し込みを行うことで、顧客の支払いが正しく記録されているかどうかを確認し、支払い不足や過払いなどの不一致を特定して解決することができます。

  • 買掛金の消し込み
    買掛金の消し込みとは、サプライヤーの請求書、クレジットノート、およびサプライヤーに対して実際に行われた支払いを、買掛金元帳の記録と照合するプロセスです。買掛金の消し込みを行うことで、サプライヤーに支払うべき金額が正しいかどうかの確認や、期限内に支払いが行われているかどうかの確認を行うことができます。

  • 会社間取引の消し込み
    複数の子会社や部門を持つ事業者の場合、会社間取引の消し込みを実行し、同じ企業グループに属する複数のエンティティ間で発生する取引を照合して消し込みを行います。これにより、複数のエンティティ間の企業間取引に関する記録の整合性を保つことができます。

  • 給与の消し込み
    給与の消し込みでは、給与の記録と銀行取引明細書およびその他の補足書類を比較し、賃金、控除、税金といった給与取引の正確性を検証します。給与の消し込みを行うことで、従業員に給与が正しく支払われているかどうか、また給与所得税などの控除の会計処理が正しく行われているかどうかについて確認を行うことができます。

  • 総勘定元帳の消し込み
    総勘定元帳の消し込みは、上記の消し込みのいくつかを包含するより広範なタイプの消し込みです。総勘定元帳の消し込みでは、総勘定元帳内の個々の勘定科目を、対応する補助元帳または補足書類の内容と照合します。これにより、すべての取引が総勘定元帳に正確に記録されているかどうかを確認できます。

これらの決済の消し込みは、それぞれ特定の目的を果たし、いずれも財務記録の正確性と完全性を維持するために重要な役割を果たします。具体的にどの消し込みを使用するかは、ビジネスの特性や取引の種類といったさまざまな要素によって異なります。

事業者にとって決済の消し込みが重要である理由

どの事業者にとっても、財務の正確性と説明責任は何にも増して重要です。しかし、事業者が日常的に処理する取引の種類と量は膨大であるため、財務状況は複雑です。決済の消し込みは、この複雑な状況を乗り切るための重要な手段です。決済の消し込みは、財務記録の正確性を検証し、コンプライアンスを確保し、情報に基づいた意思決定を行う上で、事業者を導く羅針盤の役割を果たします。ここでは、事業者にとって決済の消し込みが非常に重要である理由をいくつかご紹介します。

  • 誤りや不一致の検出
    決済の消し込みを行うことで、会計記録の誤りや実際の取引との間の不一致を突き止めることができます。誤りや不一致には、データの入力ミスのような些細なものから、取引の欠落のような深刻な問題に至るまで、さまざまなものがあります。

  • 不正行為の防止
    勘定科目の消し込みを定期的に行うことで、不正行為の存在を示唆する未承認の取引や不正な取引を発見し、それらの取引から事業者を保護することができます。不正による被害を最小限に抑えるには、こうした問題を早期に発見する必要があります。

  • キャッシュフロー管理の改善
    決済の消し込みは、真のキャッシュポジションを把握するのに役立ちます。手持ちの現金を正確に把握することで、投資や経費、債務管理について賢明な意思決定を行うことができます。

  • 正確な財務報告の保証
    消し込みプロセスによって、財務諸表に事業者の財務状況を正しく反映させることができます。財務諸表を正確な状態に保つことは、内部の意思決定にとって非常に重要なだけでなく、投資家や債権者、規制当局との間で透明性の高いコミュニケーションを行うためにも非常に重要です。

  • 法律および規制の遵守
    定期的な決済の消し込みは、法的要件や規制要件へのコンプライアンスを確保する上で重要な役割を果たし、それによって罰則や法的責任のリスクが軽減されます。

  • 利害関係者との関係の強化
    財務記録が正確かつ最新であれば、投資家やサプライヤー、顧客などの利害関係者によって信頼される可能性が高くなります。そのような信頼の獲得は、相互に有益な関係を維持するのに役立ちます。

  • 監査の円滑化
    決済消し込みプロセスを入念かつ整然と行うことで、監査を円滑に進めることができます。消し込みの記録文書とプロセスを監査人が効率的に確認できるため、監査によって調整の必要性や懸念事項が発生する可能性を減らすことができます。

  • 業務効率の最適化
    決済の消し込みは、支払い手順や内部統制のようにプロセスの強化が必要な分野を浮き彫りにするのに役立ちます。これらの分野を最適化することで、効率向上とコスト削減を実現できます。

  • 予算編成と予測の支援
    消し込みで得られた正確な財務データは、効果的な予算編成と予測のための基礎となります。正確な財務データがあれば、将来の財務要件を満たすための現実的な予測と計画を立てることができます。

決済の消し込みによって、誤りや潜在的な不正から事業者が保護されるだけでなく、戦略的で事実に基づいた意思決定、法令遵守、および信頼に基づく利害関係者との関係構築のための基盤が構築されます。決済の消し込みが現在および将来のビジネスの健全性に与える影響は、いくら強調してもしすぎることはありません。

決済の消し込みのベストプラクティス

決済の消し込みは、ビジネスにおける根幹的な財務プロセスです。決済の消し込みをできるだけ効果的かつ効率的に行えるように、以下のベストプラクティスを実践してください。

  • 決済の消し込みを定期的に実施する
    決済の消し込みを定期的に行ってください。月単位で実施するのが一般的です。決済の消し込みを定期的に行うことで、誤りや不一致を素早く見つけて解決することができます。

  • 職責を分担する
    誤りや不正行為のリスクを最小限に抑えるには、取引を記録する担当者と勘定科目の消し込みを行う担当者を分ける必要があります。このような職責の分担は、事業者のチェックアンドバランスシステムとして機能します。

  • 消し込みのためのソフトウェアやツールを使用する
    専用のソフトウェアやツールを使用することで、消し込みプロセスの大部分を自動化できます。これにより、効率が高まるだけでなく、手作業によるミスが最小限に抑えられ、より正確な追跡とレポート作成を行うことが可能となります。

  • 消し込みプロセスを標準化する
    消し込み手順を標準化することで、整合性と正確性が保証されます。標準化された手順を文書化し、関連するスタッフにその手順を理解させて厳格に従わせるようにしてください。

  • 細部にわたり文書化する
    決済プロセスに関する事項 (実施された調整の説明など) を詳細に記録してください。この文書は、監査を受けたり取引の経緯を理解したりするのに必要となります。

  • 不一致を迅速に調査する
    不一致がある場合は直ちに調査してください。誤りを訂正し、必要に応じて資金を回収し、同様の問題の再発を防ぐには、迅速な対応が不可欠です。

  • 従業員をトレーニングする
    消し込みプロセスに関わるすべての従業員が適切なトレーニングを受けていることを確認してください。それらの従業員は、会計業務、規制、消し込みツールや消し込みソフトウェアの使用方法に精通している必要があります。

  • レビューと承認のプロセスを作成する
    上司またはマネージャーが消し込みのレポートを確認して承認するようにしてください。このように監視の階層を増やすことで、消し込みプロセスの正確性と完全性を保証することができます。

  • セキュリティ対策とアクセス管理を実施する
    許可を与えられた担当者のみが財務記録と財務システムにアクセスできるようにしてください。機密性の高い財務情報を保護するため、強固なセキュリティ対策を実施してください。

  • 進捗状況を評価して改善を目指す
    定期的に消し込みプロセスの効率と有効性を評価してください。現在行っている業務を業界標準と比較し、システムの改善方法を検討してください。

  • 明確なコミュニケーションチャネルを確立する
    銀行、ベンダー、および財務取引に関与するその他の当事者との間で明確なコミュニケーションチャネルを設けてください。このチャネルは、問題を解決したり、必要な情報や説明を伝達したりするのに役立ちます。

決済の消し込みのベストプラクティスを実践することで、財務記録の正確性と完全性を高めることができます。これにより、財務管理が改善され、情報に基づく意思決定を行えるようになり、法的要件や規制要件を満たすことが可能となります。

Stripe を利用した決済の消し込み

Stripe の財務ソリューションスイートを導入すると、決済消し込みプロセスの大部分が合理化されると同時に、資金の動きを把握できるようになります。このソリューションの機能は、収益の正確な把握を可能にし、支払いと返金のどちらについても Stripe を通じて処理された取引と事業者の記録システムが同期されるようにカスタマイズされています。

ここでは、Stripe によって消し込みプロセスがどのように合理化されるかについてご紹介します。

  • 自動化
    Stripe の消し込みソリューションによって、一般に骨の折れる照合作業が自動化され、内部記録 (請求書や手数料など) と外部記録 (売上ファイル、入金ファイル、銀行明細書など) が自動的に比較されます。これにより、作業の手間が大幅に軽減され、誤りも最小限に抑えられます。

  • 日常的なマネーフローの追跡
    消し込みに Stripe を利用するメリットのひとつとして、日々の現金を追跡できることが挙げられます。これによりキャッシュポジションをリアルタイムで把握することができます。これは、効果的な財務管理を実現するための重要な要素です。

  • 不一致の特定
    Stripe を利用すると、資金フローのギャップやデータの不一致を素早く特定できます。このような問題を早期に発見することで、問題を迅速に解決し、収益漏れを防ぎ、財務記録の正確性を保つことができます。

  • 取引ライフサイクルの可視化
    Stripe の消し込みソリューションを利用すると、各取引のライフサイクル全体を可視化することができます。取引が開始された瞬間から決済される瞬間まで、すべての段階を追跡することができ、徹底した監視と管理が可能になります。

  • 財務管理の導入
    Stripe を利用すると、消し込みが自動化され、取引を詳細に追跡できるようになるため、強力な財務管理を実現できます。これにより、財務記録の正確性が保証され、誤りや不正行為を防ぐことができます。

  • 拡張性
    ビジネスが成長するにつれて、財務業務はますます複雑になっていきます。Stripe の消し込みソリューションは拡張性が高いため、取引量の増加に対応でき、ビジネスの成長に伴う業務の複雑化にも対応することができます。そのため、取引量が多いビジネスや、1 つの取引で複数の決済手段を利用するビジネス、取引ライフサイクルが長いビジネスの場合、Stripe の利用は特に有効です。

Stripe の消し込み機能は、Stripe で処理された取引 (支払いや返金など) と、お客様の社内会計記録との橋渡しをします。Stripe を利用すると、各取引が自動的に照合されて検証が行われ、不一致が明らかになります。その結果を利用することで、さらに詳しく調査を行うことができます。Stripe によって決済の消し込みがどのように円滑化されるかの詳細については、こちらをご覧ください。

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