Stripe Climate は、有望で永続的な炭素除去テクノロジーの立ち上げと拡大を支援する最も簡単な方法です。炭素除去の将来を変えようとする、大きな抱負と高い目標を持つ成長中のビジネスの一員になりましょう。
Stripe Climate で炭素除去の早期購入者になるには、2 つの方法があります。すべての購入は、2030 年までに最初の 10 億ドル以上の恒久的な炭素除去を購入するという事前買い取り保証に取り組む Frontier を通じて行われます。
Frontier のポートフォリオのもっとも初期段階にある炭素除去企業がラボでの研究を実践に移せるよう支援するために、数回クリックするだけで、「売上の一定の割合を割り当てる」ことができます。この方法が適しているのは、(i) 主にフィールドでの技術推進に関心がある、(ii) 気候に関する目標を達成するために特定のトン数を購入する必要がないビジネスです。
Stripe Dashboard または API を使用して、「特定のトン数を事前に注文」することができます。 注文されたトン数は、Frontier のオフテイクポートフォリオから供給されます。この方法が適しているのは、(i) 気候に関する目標を達成するために特定のトン数を購入する必要があるか、(ii) 自社の顧客に炭素除去に貢献する機会を提供したいと考えているビジネスです。
気候変動による壊滅的な影響を避けるためには、産業革命前と比較して世界全体の平均気温の上昇を 1.5°C 以内に抑え込む必要があります。これは全世界の CO₂ 排出量を 2018 年の年間 40 ギガトンから 2050 年までに実質的にゼロに削減する必要があるということです。
この目的を達するために私たちは大気中への新たな排出量を大幅に削減し、またすでに大気中に含まれている炭素を除去する必要があります。
森林再生や土壌での炭素貯留といった既存の炭素除去ソリューションは必要ですが、それだけではこの拡大しつつある問題に対応できません。このテクノロジーは 2050 年までに、(まだ成熟していなかったとしても) コストを抑えて幅広く利用できる可能性を持つものでなければなりません。
現在、炭素除去のためのソリューションはジレンマに直面しています。早期テクノロジーであるため、これらのソリューションは高価であり、顧客のクリティカルマスの獲得に至っていません。もっと幅広く利用されなければ、製造量を増やして価格を下げることはできません。
早期支援者は炭素除去の新たなテクノロジーについて、コストの低減と採用量の増加のスピードアップに貢献することができます。製造業における学習曲線と経験曲線を見ると、製品の導入と利用の拡大が改善をもたらすことが繰り返し示されています。これは DNA 塩基配列決定、ハードドライブの容量、太陽光パネルの経験曲線に共通して見られる現象です。
こうした考え方が Stripe の最初の購入を具現化し、ひいては炭素除去を購入するためのアドバンスマーケットコミットメント (AMC) である Frontier の立ち上げにつながりました。目標は、研究者、起業家、投資家に対して、炭素除去技術の市場が拡大しているという強い需要シグナルを送ることです。こうすることで、産業界の軌道を修正し、気候変動による壊滅的な影響の抑え込みに必要な一連の解決策を手に入れられる可能性が高まります。
すべての購入は、2030 年までに最初の 10 億ドル以上の恒久的な炭素除去を購入するという事前買い取り保証に取り組む Frontier を通じて行われます。Frontier 内部の科学と商業の専門家が、60 名を超える外部の技術的な審査担当者のサポートを受けながら、最も有望な炭素除去テクノロジーを選定して評価します。拡大しつつあるポートフォリオ、Stripe による選定基準、オープンソースによるプロジェクトの適用例をご覧ください。
Stripe がプロジェクトを評価する際に考慮するポイントをご紹介します。
Stripe のオープンソースプロジェクトの適用例をご覧ください。
Hafslund Celsio はノルウェー最大の地区暖房供給業者です。同社は Klemetsrud の廃棄物発電 (WtE) 施設に CO₂ 回収装置を設置し、その後、オスロ港で一時的に CO₂ を貯蔵し、船で北海まで輸送して、Northern Lights で地質的に隔離することを提案しています。
CarbonCapture の直接空気捕捉機は、大気中の CO₂ を吸収し、加熱すると濃縮された CO₂ を放出する固体吸着剤を使用しています。CarbonCapture 社の中核となるイノベーションは、捕捉システムをモジュール化し、アップグレード可能にすることで、クラス最高の吸着剤が入手可能になったときに交換できるようにしています。捕獲された CO₂ ストリームは、地下に永久保存されます。
Charm Industrial はバイオオイルを地質学的な貯蔵場所に注入するまったく新しい方法を生み出しました。バイオオイルはバイオマスから生成され、植物が自然に取り込んだ炭素の多くを保持しています。これを安全な地質学的な貯蔵場所に注入することで、炭素は恒久的に貯蔵されます。
Alithic は、溶媒 CO₂ 捕捉プロセスと効率的な溶媒再生のための新しいイオン交換法を結合しています。このプロセスは、産業廃棄物と CO₂ を反応させ、低炭素コンクリートの製造のために再販できる材料にアップグレードします。このアプローチは、大規模な低エネルギー除去の可能性があり、幅広いアルカリ性原料に柔軟に使用することができます。
Alt Carbon は、ヒマラヤ山麓の茶畑に玄武岩を敷き詰め、高温多湿の環境が CO₂ を除去し、耐久性のある重炭酸塩として貯蔵するための水との自然反応を加速させます。このプロジェクトでは、土壌中の金属トレーサーを使用した新しい検証アプローチを使用することで、測定コストを削減し、新しい地域における風化の理解を深めています。AltCarbonのプロジェクトは土壌の健全性を向上させ、コスト上昇と気候変動の脅威にさらされている農業にさらなる収益をもたらします。
Anvil は、低エネルギーシステムで反応性の高いアルカリ鉱物と大気中の CO₂ を接触させ、鉱物化プロセスを加速させます。得られた固体の炭酸塩鉱物は、現地で耐久性をもって貯蔵され、除去量を簡単に測定することができます。チームは、有望な原料をターゲットとし、大規模な除去のための幅広い利用を加速しています。
Capture6 は、電気化学システムで電気と塩水を使用し、産業廃棄物の流れを排除しながら CO₂ を除去します。実証済みの技術を使用し、さまざまな産業プロセスに柔軟に統合できるため、クリーンな金属や淡水のような副産物を生成し、迅速かつ安価に規模を拡大できる可能性が高まります。このプロジェクトはまた、低炭素化学副産物を生産的に利用する研究を加速します。
Exterra Carbon Solutions は熱化学プロセスを利用して、鉱山廃棄物を速溶性のアルカリ性ミネラルに変換して、さまざまな方法で炭素除去に活用できるようにしています。Planetary と共同で行ったパイロットプロジェクトでは、開発した素材を沿岸の河口に流し入れ、大気中の CO₂ を吸収し、海洋性重炭酸塩の形で恒久的に貯蔵するという試みを行いました。Exterra のプロセスは、鉱山跡地のアスベスト残留物を取り除いて浄化すると同時に、ニッケルのような貴重な金属を抽出してそれを売却することで、除去コストの負担を減らします。
Flux は、湿度の高い熱帯気候のため風化の可能性が高い地域であるサハラ以南のアフリカの農場に玄武岩を撒くことで、岩石が CO₂ を吸収する自然の能力を加速させています。新しい地域にフィールド風化を導入し、堅牢で責任ある測定と将来の展開を容易にする技術プラットフォームを開発しています。CO₂ を重炭酸塩として貯蔵するだけでなく、このアプローチは、これまで肥料や石灰などの土壌改良材を利用する機会が少なかった農家に大きな農業的利益をもたらします。
NULIFE は、水熱液化と呼ばれるプロセスを使用して、湿った廃棄物バイオマスを効率的にバイオオイルに変換し、輸送コストを抑え、永久除去のために地下に注入します。このプロセスは、PFAS のような廃棄物バイオマス中の汚染物質を破壊することができ、炭素除去の価格を下げるスケーラブルな副産物の可能性を生み出します。
Planeteers は、安価で豊富な原料である石灰石を、様々な炭素除去アプローチのためのスケーラブルな原料である高速溶解材料である水和炭酸塩鉱物に変換するための新しい圧力スイングプロセスを使用しています。彼らのパイロット・プロジェクトでは、この材料を水処理プラントの流出水に混合し、空気中の CO₂ と反応させて耐久性のある重炭酸塩を形成します。このアプローチは測定が容易で、既存のインフラを活用してコストを削減します。
Silica メキシコのサトウキビ農場全体に玄武岩やその他の火山岩を施用し、暖かく湿った条件により材料の風化が加速され、重炭酸塩としての CO₂ が貯蔵されます。彼らは、小規模農場での炭素除去測定をより簡単かつ安価にできる新しいアプローチを開拓しており、消費者ブランドと協力して、炭素除去を農業サプライチェーンに組み込む方法を実証しています。
Airhive が構築する地球化学的な直接空気回収システムでは、安価で大量に存在する鉱物から製造できる超多孔質構造の吸着剤を使用します。この吸着剤は、Airhive の流動層反応器で空気と混ぜ合わされると大気中の二酸化炭素とすぐに反応します。地中貯蔵するために二酸化炭素を放出させる際には、電気を動力とした再生プロセスを使用します。それらを組み合わせたこのシステムは低コストな DAC を実現するアプローチとして有望視されています。
Alkali Earth は製鋼スラグなどアルカリ性の副産物を、路面建設用の砂利として使用します。砂利の中にある、カルシウムとマグネシウムを多く含む鉱物が大気中の二酸化炭素と反応して安定した炭酸塩を形成し、それが路面の舗装時に永久貯蔵されます。道路全体に砂利を敷き詰めると、二酸化炭素に触れる表面積が増えるだけでなく、道路の交通量で砂利がさらにかき混ぜられるため、二酸化炭素の取り込みが促進されます。
Banyu は日光を利用して海水から二酸化炭素を回収し、永久貯蔵します。再利用可能な光駆動分子は光にさらされると酸性になるため、それによって、海水に溶解した炭素が二酸化炭素ガスとして放出されます。その二酸化炭素は圧縮されて貯蔵されます。可視光スペクトルのほんの一部でこの反応が引き起こされ、光駆動分子は何千回も再利用可能であるため、直接海洋除去に対するアプローチとしては非常にエネルギー効率が高い方法です。
CarbonBlue は海水・淡水から二酸化炭素を除去するカルシウムルーピングプロセスを開発しました。鉱物化、溶解、海水での加水分解による再生という同社の画期的なプロセスでは、鉱物や化合物の供給原料を外部から調達しなくても、海水・淡水から回収された二酸化炭素を放出します。反応器はエネルギー効率が高く、再生温度も低くて済むため、排熱を利用できます。
EDAC Labs は電気化学プロセスを使用して酸と塩基を生成しています。酸は鉱業廃棄物から有価金属を回収するために使用し、塩基は大気から二酸化炭素を回収するために使用します。その後、酸と塩基の流体を混ぜ合わせて、バッテリーなどの用途に販売できる金属と、二酸化炭素を永久貯蔵する固体の炭酸塩を生成します。EDAC Labs のプロセスはエネルギー効率がよく、大量の鉱業廃棄物を使用し、収益につながる価値のある副産物を生成します。
Holocene は低コストで合成できる有機分子を使用して大気から二酸化炭素を回収しています。同社のプロセスではまず、大気中の二酸化炭素を水溶液と接触させて回収します。次に、化学反応でその成分を結晶化させて固体にします。この固体を二酸化炭素を放出する温度まで熱することで、海水を熱する際に無駄になるエネルギーを最小限に抑えています。このプロセスは従来より低い温度で行われるため、必要なエネルギーが大幅に減り、エネルギーの柔軟性が向上します。
Mati は、まずインドの稲作農地にケイ酸塩岩の粉末を散布します。これらの岩石は水と CO₂ と反応して溶存無機炭素を生成し、それがその地域の流域に貯蔵され、最終的には海洋に貯蔵されます。Mati は、水田の冠水と亜熱帯の高温を利用して風化を促進させ、広範なサンプリングと土壌および河川のモデリングによって除去量を測定し、小規模農家にコベネフィットをもたらします。
Spiritus は、入手しやすく二酸化炭素の吸収能力が高いポリマーから製造された吸収剤を利用しています。二炭化炭素で飽和状態になった吸収剤は、革新的な脱着プロセスで二酸化炭素を回収して再生します。直接空気回収のアプローチで従来から使用されている温真空チャンバーと比べると、それよりも少ないエネルギーで吸収剤を再利用できるようになります。高性能な吸収剤を安価に入手でき、再生に必要なエネルギーも少なくてすむため、低コスト化への道が開けます。
Rewind は農業残渣や森林残渣を、酸素のない黒海の海底に沈めています。黒海の海底は地球最大規模の無酸素水塊であり、無酸素の水域はバイオマス分解の進行を劇的に遅らせます。黒海の生命体がいない層では、生態系を脅かすリスクは限定的です。同社のチームはパイロット導入を通じて、水中に沈めたバイオマスの耐久性を調査し、二酸化炭素除去量の測定とモデル化を行うための改善策を探る予定です。
Carboniferous は残ったサトウキビ線維を束ね、塩分濃度が高く酸素のないメキシコ湾の深い海底に沈めています。このような環境には酸素がないため動物はおらず、微生物もほとんどいません。そのため、バイオマス分解の進行が遅く、海底堆積物の中にしっかりと保存されて貯蔵されます。同社のチームは、沈めたバイオマスの安定性や海洋生物地球化学との反応を確認する実験を行う予定です。
Arca は大気から CO₂ を捕獲し、それを岩石に鉱化します。同社はクリティカルメタルの生産者と連携し、鉱山廃棄物を大量の炭素吸収源に変えています。自律ローバーを使用したアプローチにより、CO₂ を永久に炭酸塩鉱物として貯蔵するための自然なプロセスとして、炭素鉱化を加速させています。鉱山現場で直接機能するシステムを構築することで、Arca は原料を処理施設に移動するためのコストと排出を回避しています。
Captura は、海を利用して大規模に実現可能な除去を行っています。海水から酸と塩基を分離する電気化学プロセスを設計することで、除去を実現しています。酸は海水中に存在する CO₂ の除去に使用され、除去した CO₂ は地中に注入されて永久貯留されます。塩基は残りの水を処理して安全に海に戻すのに使われ、海は大気からさらに CO₂ を吸収します。Captura は最適化された皮膜を開発して、電気効率の向上と除去コストの削減を目指しています。
Carbon To Stone は、CO₂ を結合する溶媒をアルカリ性廃棄物と反応させて再生する、新しい形の直接空気回収を開発しています。従来の熱や圧力による溶媒再生の代わりに、鉄鋼スラグなど低コストのアルカリ性廃棄物を直接無機化することで、必要なエネルギーやコストを大幅に削減できます。この CO₂ は固体炭酸塩原料として永続的に貯留され、代替セメントとして使用できます。
Cella は無機化によって炭素を安全かつ確実に貯蔵するための選択肢を増やしています。CO₂ を塩水と地熱ブライン廃棄物とともに火山岩層に注入することで、CO₂ を固体鉱物の形状に変える自然プロセスを加速化させます。このアプローチでは、コストを下げ、環境への影響を最小限に抑えることができます。Cella の技術は低炭素の地熱を取り込んだものであり、さまざまな捕獲方法と組み合わせることが可能です。
InPlanet は自然の鉱物風化を促進することで、CO₂ を永久に隔離して熱帯の土壌を再生させます。Inplanet は農家と協力して、比較的温度が高く湿度の高い条件下で安全な珪酸塩岩石粉末を利用しています。この珪酸塩岩石粉末を使えば、風化速度が上がり、その結果 CO₂ の減少が速まる可能性があります。チームは、公開実地試験データを生成する監視ステーションを展開しており、ブラジル全土の熱帯土壌と気象条件の下で風化速度がどのように変化するかについて現場の理解を深めることを目指しています。
Kodama Systems と Yale Carbon Containment Lab は、廃木質バイオマスを地下の無酸素チャンバーに埋設し、腐敗を防いで貯蔵する概念実証法を展開しています。同チームは、チャンバーの条件と地上の撹乱が耐久性と逆転リスクにどのような影響を与えるかを実験する予定です。
Nitricity は、炭素除去を、電気によってクリーンな肥料を生産する従来にない加工処理に組み入れる可能性を探っています。この加工処理では、カーボンニュートラルな窒素化合物、リン鉱石、CO₂ を組み合わせ、肥料産業用のニトロリン酸塩を生成し、CO₂ を石灰石として永続的に貯留するものです。この新しい手段により、 CO₂ の流れを希薄化する低コスト貯留ソリューションと、肥料産業を脱炭素化する副次的なメリットが得られる可能性があります。
AspiraDAC は、モジュール式の太陽光発電を用いた直接空気回収システム (モジュールにエネルギー供給機能を搭載) を構築しています。同社の金属有機構造体吸着剤の必要熱量は低温であり、安価な材料費につながります。また、モジュール式のアプローチによって、より分散したスケールアップを試すことができます。
RepAir は、クリーンな電力を使用し、新しい電気化学セルで大気中の CO₂ を回収します。さらに、Carbfix との提携により、CO₂ を地中に注入して無機物化します。RepAir が実証する回収ステップのエネルギー効率はすでに注目すべきものであり、進化し続けています。このアプローチによって、配電網への負荷を最小限に抑えた低コストの炭素除去を実現できる可能性があります。
Travertine は、炭素除去を目的とした化学製品製造のリエンジニアリングを行っています。電気化学を利用して硫酸を生成することで、超苦鉄質鉱くずの風化を加速化させ、大気中の CO₂ を地質学的なタイムスケールで安定性のある炭酸塩鉱物に変換する、反応性が高い元素を放出させます。このプロセスにより、鉱山廃棄物は炭素除去の資源となるだけではなく、バッテリーなど、他のクリーンエネルギーへの移行技術の原材料に変わります。
Living Carbon は、藻類を操作して、高耐久性バイオポリマーであるスポロポレニンを短時間で生成することを目指しています。スポロポレニンは、乾燥させて収穫し、貯留することができます。初期の研究では、スポロポレニンの耐久性と、短時間で生成するために最適な藻類の株について、この分野の考え方をより適切に理解することを目標にしています。改良された耐久性のある炭素回収のために、合成生物学の手法を適用して自然体系を設計することにより、低コストで拡張性の高い炭素除去への道を開ける可能性があります。
Climeworks は Carbfix とともに、再生可能な地熱エネルギーと廃熱を使用して、大気中の CO₂ を直接回収、濃縮し、地下の玄武岩質の地層に永久的に隔離します。
Project Vesta は自然界に豊富に存在する、かんらん石と呼ばれる鉱石を海岸線にまいて CO₂ を回収します。かんらん石は、海洋の波によって砕けると、海の中から大気中の CO₂ を回収し、海底の石灰石として固定します。
Running Tide は、廃木材製のブイを放出します。外洋を漂流中にこれに海藻が生え、その後沈んで、深海の堆積物にバイオマス炭素を貯留します。
Equatic は世界中の海のエネルギーと規模を活用して、炭素を除去します。Equatic の実験的な電気化学プロセスでは、海水中の CO₂ を炭酸塩として隔離します。炭酸塩は貝殻に匹敵する不活性物質であるため、エネルギー効率がよく、恒久的に CO₂ が除去されます。
Mission Zero は大気中から電気化学反応を使って CO₂ を除去し、それを濃縮してさまざまな隔離方法を実現します。実験的プロセスはクリーンな電力を動力源にでき、低コストで大量処理を実現できる可能性があります。
44.01 は、自然の石化の力を利用して CO₂ を岩石に変えます。同社の技術は、CO₂ をかんらん岩という豊富に存在する岩石に注入し、そこで永久に貯蔵します。この貯蔵方法は、さまざまな回収技術と組み合わせることができます。
Ebb Carbon は CO₂ を回収しながら海洋の酸性化を緩和します。Ebb は、薄膜と電気化学を使用して海から酸を除去し、空気中の CO₂ を吸引して海洋重炭酸塩として貯蔵する自然の能力を高めます。
Sustaera はセラミックモノリスエアコンタクターを使用して、大気中から直接 CO₂ を回収し、地下に永久貯留します。同社の直接空気回収システムは、無炭素の電力で作動し、モジュール式コンポーネントで構築されています。これは、スピーディーな製造と大規模な回収に対応できるように設計されています。
UNDO は、粉砕した玄武岩を農地に散布し、岩石を風化させるための自然プロセスを加速させています。雨水に溶解した CO₂ は岩石と反応して鉱化し、重炭酸塩として地質学的なタイムスケールで安全に保存されます。チームは、炭素除去のための永続的で拡張可能な、自然対応型の技術として、向上した岩石風化の反証資料をさらに築くために、ラボとフィールドでの試験を実施しています。
Arbon は「湿度スイング」プロセスを用いて大気から二酸化炭素を回収します。吸着剤が乾燥すると二酸化炭素が化学結合し、湿ると二酸化炭素が放出されます。このプロセスは、温度と圧力を変化させて二酸化炭素を放出させる方法を用いているアプローチと比べると、使用するエネルギーが少ないのが特徴です。二酸化炭素と化学結合する吸着剤の能力は、数千回繰り返しても安定したままであることが実証されています。これら 2 つのイノベーションのおかげで、DAC のコスト削減につながる可能性があります。
Vycarb は反応器を使用して沿岸の海水に石灰のアルカリ性を加える方法で、大気中の二酸化酸素の削減と貯蔵を推進しています。同社の溶解システムには革新的なセンサー装置が搭載されており、このセンサー装置は、海水のアルカリ度試験、炭酸カルシウムの溶解や、アルカリ性を拡散しても差し支えない量にコントロールして海水に注入する処理を行います。閉鎖系システムであるため、溶解して導入したアルカリ量と除去された二酸化炭素量の測定が楽になります。