国際送金は比較的簡単に行えます。銀行に連絡したり、店舗を訪れたり、オンラインバンキングにログインしたりすることで、世界中のどこへでも送金できます。しかし、こうした取引はどのような仕組みで動き、どのようなインフラによって支えられているのでしょうか。多くの場合、その中心的な役割を担っているのが SWIFT バンキングシステムです。
他の資金移動ネットワークとは異なり、SWIFT 自体は資金を移動・保有しません。それでも、国際金融システムにおいて不可欠な存在であることに変わりはありません。以下では、SWIFT とは何か、どこで運営され、なぜ重要なのかを解説します。
目次
- SWIFT の正式名称
- SWIFT とは
- SWIFT の利用者
- SWIFT バンキングシステムの所有者
- SWIFT コードとは
- SWIFT の仕組み
- SWIFT のサービス
- Stripe Payments でできること
SWIFT は何の略語か
SWIFT とは Society for Worldwide Interbank Financial Telecommunications の略語です。
SWIFT とは
SWIFT は、銀行が主に口座間送金の指示を行うために、安全に通信するためのネットワークです。SWIFT はグローバル決済システムにおいて重要な役割を担っていますが、ネットワーク自体はメッセージの送受信のみを行います。SWIFT が資金を保有したり、口座を発行・管理したり、取引の決済機能を提供したりすることはありません。
SWIFT の歴史
SWIFT は、その前身である テレックス に代わる仕組みとして構想されました。テレックスは、金融機関向けの初期の通信システムでしたが、操作が煩雑でエラーが多く、処理にも時間がかかるという課題がありました。SWIFT は 1973 年にブリュッセルで設立され、当初は 15 カ国 239 の金融機関が参加していましたが、4 年後には 22 カ国 518 機関に拡大しました。現在では、200 カ国以上に所在する 11,000 を超える金融機関が SWIFT を利用しています。2024 年には、加盟機関が 1 日あたり平均 5,330 万件の SWIFT メッセージ を送信しました。
経済制裁における SWIFT の役割
SWIFT に加盟することで国際金融取引を容易に行えるため、SWIFT からの除外は、国際社会から非難される行動を取った国に対する経済制裁として用いられることがあります。例えば、2022 年にロシアがウクライナに侵攻した際には、ロシアおよびベラルーシの多くの 銀行(Bank Otkritie、Bank Rossiya、Novikombank、VTB Bank など)が SWIFT ネットワークから除外されました。
SWIFT の利用者
SWIFT は当初、財務取引やコルレス取引に関する通信を支援する目的で設立されましたが、その後用途は大きく拡大しました。現在では、以下のような組織や個人が SWIFT を利用しています。
- 銀行
- 仲介機関および商社
- 証券ディーラー
- 資産運用会社
- クリアリングハウス
- 預託機関
- 取引所
- 企業
- 国債市場の参加者およびサービスプロバイダー
- 国際送金を行う個人および企業
- 外国為替およびマネーブローカー
同じ分野で機能する他のシステムが存在する中でも、SWIFT は拡張性、セキュリティ、標準化、信頼性を強みとして成長を続け、国際決済における主要ネットワークとなっています。
SWIFT バンキングシステムの所有者
SWIFT は、単一の企業が所有するものではなく、加盟者によって所有される協同組合です。株主は約 11,500 の加盟機関 を代表しています。ベルギーのラ・ウルプに本拠を置き、G10 諸国の中央銀行、欧州中央銀行、ベルギー国立銀行の監督を受けています。SWIFT の株主は 25 名の取締役からなる取締役会を選出し、組織の運営および SWIFT システムの管理を監督しています。取締役会は次の責任を担います。
- SWIFT 組織の日常業務の管理
- 中立性の維持を重視しつつ、SWIFT システムを世界的に拡大・推進すること
- SWIFT インフラのセキュリティ、運用上の信頼性、事業継続性、リスクの特定、レジリエンスに関する監督
SWIFT コードとは
SWIFT コードとは、SWIFT がネットワークを利用する各金融機関に割り当てる一意の銀行識別コード (BIC) です。国際銀行口座番号に似ていますが、銀行専用の識別子です。SWIFT ID や ISO 9362 コードとも呼ばれ、SWIFT コード は 8 文字または 11 文字で構成されています。各文字の意味は次のとおりです。
- 最初の 4 文字: 金融機関を表すコードです。
- 5 番目と 6 番目の文字: 金融機関が所在する国を示す国コードです。
- 7 番目と 8 番目の文字: 金融機関が所在する都市を示すコードです。
- 9 ~ 11 番目の文字: 任意で使用される文字で、金融機関の個別支店を識別するために使われます。
SWIFT の仕組み
SWIFT コードは SWIFT システムの機能の中核を成しています。この標準化されたコード構造により、金融機関は世界共通の言語で通信して、トランザクションメッセージを正確に送受信できます。
SWIFT トランザクションは、「取引」というよりも「通信」である考えると、理解できるようになります。繰り返しますが、SWIFT は金融機関ではなく、資金を保留することも、金融機関の間で資金を移動することもありません。SWIFT は資金ではなくメッセージを金融機関の間で移動します。ただし、銀行やその他の金融機関はこれらのメッセージを利用して、資金移動について簡単かつ安全に連絡を取ることができるため、メッセージは資金移動の手段となります。
SWIFT のサービス
SWIFT は、メッセージングシステムとして機能するだけでなく、商取引を行う企業や個人を支援する幅広いサービスを長年にわたって拡充してきました。SWIFT が提供している主なサービスには、次のようなものがあります。
ビジネスインテリジェンス: SWIFT は、クライアント向けにレポートツールやダッシュボードを提供しています。これにより、メッセージングやその他のアクティビティについて、地域、メッセージ時刻などの条件でフィルタリング可能な、詳細かつ実用的なリアルタイムの可視性を得ることができます。
法令遵守サービス: SWIFT は、金融犯罪対策やコンプライアンス対応を支援するサービスを提供しています。
メッセージングおよび接続ソリューション: SWIFT の中核的な役割は、当事者間でメッセージを安全かつ正確、確実に送受信できるネットワークを提供することです。この目的は、メッセージングハブ、ネットワーク接続、各種ソフトウェアといった製品によって支えられています。
Stripe Payments でできること
Stripe Payments は、成長中のスタートアップからグローバル企業まで、あらゆるビジネスがオンライン、対面、および世界中で決済を受け付けられるようにする統合型のグローバル決済ソリューションです。
Stripe Payments でできることは以下の通りです。
決済体験の最適化: 構築済みの決済 UI、125 種類以上の決済手段へのアクセス、および Stripe が構築したウォレットである Link により、スムーズな顧客体験を実現し、エンジニアリング工数を何千時間も節約できます。
新市場への迅速な展開: 195 カ国、135 以上の通貨で利用可能なクロスボーダー決済オプションにより、世界中の顧客にリーチし、多通貨管理の複雑さとコストを軽減できます。
対面とオンラインの決済を統合: オンラインと対面のチャネル全体でユニファイドコマース体験を構築し、インタラクションをパーソナライズし、ロイヤルティに報い、収益を拡大できます。
決済パフォーマンスの向上: ノーコードの不正利用対策や承認率を向上させる高度な機能など、カスタマイズ可能で設定が簡単な決済ツールにより、収益を増やせます。
柔軟で信頼性の高い成長プラットフォームで迅速に前進: 99.999% の稼働率と業界をリードする信頼性を備えた、ビジネスとともに拡張するように設計されたプラットフォームで構築できます。
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この記事の内容は、一般的な情報および教育のみを目的としており、法律上または税務上のアドバイスとして解釈されるべきではありません。Stripe は、記事内の情報の正確性、完全性、妥当性、または最新性を保証または請け合うものではありません。特定の状況については、管轄区域で活動する資格のある有能な弁護士または会計士に助言を求める必要があります。