カード提示 (CP) 取引およびカード非提示 (CNP) 取引は、事業者の決済受け付けの仕組みにおいてそれぞれ異なる役割を担っています。CP 取引は、顧客がカードをタップ、差し込み、またはスワイプして支払いを行う実店舗でよく利用されています。一方、CNP 取引はオンライン、モバイル、リモートでの支払いを可能にします。現在の事業者の多くは、顧客の期待に応えるためにこのうちのいずれか、または両方を使用しています。しかしながら、これらの取引のメリット、課題、およびどのようなビジネスモデルに適しているかを検討するには、まずそれぞれの取引を深く理解する必要があります。
この記事では、CP 取引と CNP 取引を比較し、両者の主な違いと、どちらが自社の事業運営に最適かを判断する際に考慮すべき要素を明らかにします。
目次
- カード提示取引とは
- カード提示取引のメリットと課題
- カード非提示取引とは
- カード非提示取引のメリットと課題
- カード提示取引とカード非提示取引: 企業ニーズに適した方法の選び方
- CP 取引および CNP 取引を受け付ける方法
- Stripe Payments でできること
カード提示取引とは
カード提示 (CP) 取引とは、カード会員が POS において加盟店に物理的なクレジットカードまたはデビットカードを提示する決済手段を指します。これは主に実店舗で行われる取引で、顧客はカードリーダーでカードをスワイプ、差し込み、またはタップして支払いを行います。
CP 取引の特徴は、カード会員とカードが物理的にその場に存在し、加盟店がリアルタイムで取引を確認できる点にあります。CP 取引ではカードリーダーまたは POS 端末を使用してカード情報を読み取ります。また多くの場合、取引を完了するためにカード会員の署名または暗証番号 (PIN) が必要です。
カード提示取引のメリットと課題
CP 取引は日常的なコマースを支える土台であるとともに、ほとんどの顧客が店舗で購入する際に利用する取引方法です。CP 取引にも他の取引手法同様に独自のメリットと課題があります。企業はこれを把握する必要があります。
カード提示取引のメリット:
セキュリティの強化: CP 取引のメリットの 1 つはセキュリティが強化されていることです。POS においてはカード会員本人とカード本体が物理的に存在し、販売員が本人確認を行います。そのため不正取引の可能性が低減されます。
取引コストの削減: CP 取引は CNP 取引よりもリスクが低いとみなされるため、多くの場合 CP 取引の処理手数料の方が低くなります。これは、長期的にみると事業者にとっては大幅なコスト削減につながります。
即時決済処理: CP 取引はリアルタイムで処理され、決済成功の確認がすぐに届きます。取引が瞬時に完了するため、顧客のショッピング体験の向上につながります。
カード提示取引の課題:
物理的なハードウェアの必要性: CP 取引では、決済カードを処理するための物理的な POS システムが必要になります。これは、システムの導入や維持が難しい小規模事業者や遠隔地の事業者にとって障壁となる可能性があります。
ハードウェア障害が発生する可能性: POS 端末を含め、いかなるハードウェアにも誤作動や故障の可能性があり、事業の運営が妨げられることがあります。事業者は売上の損失を防ぐために、こうした問題に迅速に対応できる体制を整える必要があります。
カードを提示した不正のリスク: CP 取引は安全性が高いと考えられますが、不正利用に対して完全に免疫があるわけではありません。偽造カード、盗難カード、またはスキミング (不正利用者が磁気ストライプからカードデータを不正に取得する) のリスクが依然として存在します。
対面販売に限定: 定義上、CP 取引は顧客がその場に存在する場合にのみ可能であり、オンライン取引と比較してビジネスの市場範囲が制限されます。
カード非提示取引とは
カード非提示 (CNP) 取引とは、オンライン、電話、郵便などによる注文で行われる取引のことで、支払い時にカード会員が物理的なカードを加盟店に提示しない取引を指します。この場合、加盟店は決済処理に必要なカード詳細 (カード番号、有効期限、CVV コード) を顧客が提供するということを信頼する必要があります。
こうした取引では物理的なカードを確認できず不正利用のリスクが高くなるため、通常は住所確認サービス (AVS) やセキュリティコードなど、追加のセキュリティ対策を実施する必要があります。
世界の EC 売上高は 2028 年には 8 兆ドルを超えると予測されています。こうした中で、CNP 取引は明らかに多くの事業者の取引全体において重要な部分を占めます。
カード非提示取引のメリットと課題
CNP 取引は、デジタルおよびリモートビジネスの拡大に伴い急速に普及しています。CNP 取引によりグローバルコマースが促進され、顧客は実店舗に足を運ばなくてもいつでもどこでもショッピングができます。しかしながら、こうした取引には固有のリスクも伴います。特に注意すべきは、不正利用の可能性が高まるということです。CNP 取引のメリットとデメリットを正しく理解し、適切に管理することが不可欠です。
メリット
市場リーチの拡大: CNP 取引を行うことで地理的な障壁を乗り越えて、世界中の顧客にサービスを提供できるようになります。顧客基盤と潜在的な収益が大幅に拡大されます。
顧客の利便性の向上: CNP 取引により、顧客はいつでもどこからでも買い物ができるようになり、顧客のショッピング体験が全体的に向上します。
運営コストの削減: 実店舗の維持には、賃料、光熱費、人件費など多くの間接費がかかります。CNP 取引では管理に必要なリソースが少なくて済むため、コスト削減が可能になります。
販売機会の拡大: CNP 取引により、オンラインでの衝動買い、アップセル、クロスセルといった実店舗環境では得にくい販売機会を獲得できます。
課題
不正リスクの増大: 取引時にカード会員がその場にいないため、顧客の本人確認が難しく、不正取引のリスクが高まります。
高額な処理手数料: CNP 取引には高いリスクが伴うため、決済代行業者は通常、この種の取引に対して相対的に高い手数料を請求します。
顧客の信頼に関する課題: 取引がリモートで行われるため、顧客がカード情報の提供に不安を感じる場合があり、それが購入率に影響を与える可能性があります。
不審請求の申し立てとチャージバックのリスク: CNP 取引では、不審請求の申し立てやチャージバックが発生しやすい傾向があります。その一因は、顧客が実店舗に足を運ばずに購入できるため、購入内容の確認が困難になることにあります。
コマースのオンライン移行が進み、CNP 取引の普及が進み不可欠な決済方法になりつつあります。こうした中で、事業者にはその機会と課題の双方を理解することが重要です。CNP 取引を効果的に管理する鍵を握るのは、リスクを軽減しながらメリットを最大化するということです。具体的には、強固な不正利用防止の仕組みを導入し、安全な CNP 取引処理を提供する信頼性の高い決済代行業者を選ぶことが挙げられます。
カード提示取引とカード非提示取引: 企業ニーズに適した方法の選び方
カード提示 (CP) とカード非提示 (CNP) のどちらを選ぶかは、顧客体験と販売モデル双方に大きく影響します。
カード提示取引は実店舗において必須で、顧客は POS 端末でカードをスワイプ、差し込み、またはタップして支払いを行います。それに対してカード非提示取引は EC の基盤となるもので、物理的なカードがなくてもオンラインで決済情報を入力して支払いを完了することができます。
この違いを理解することで、自社の戦略や顧客ニーズに最適な取引タイプが選択しやすくなります。最初の判断基準は次のようなものです。
販売環境の検討
顧客が実際に購入を完結する場所を確認します。
実店舗: カウンターで販売が行われる場合は CP 取引が適しています。顧客はカードをスワイプ、差し込み、またはタップのいずれかで端末を利用して支払います。
EC サイト: ウェブサイトやモバイルアプリで販売が行われる場合は CNP 取引を処理します。この場合、顧客が自分で安全なゲートウェイに決済情報を手入力します。
ハイブリッド環境: 最近のビジネスの多くはどちらか一方を選ぶのではなく、電話やオンラインで注文したものを店頭で受け取れる場合には、ハイブリッドモデルを活用しています。
コスト、リーチ、不正リスクの比較
どの取引タイプにもそれぞれメリットとデメリットがあります。
|
機能 |
カード提示 |
カード非提示 |
|---|---|---|
|
取引手数料 |
リスクが低いため一般的に低い |
不正利用防止にかかるコストが含まれるため高くなる |
|
地理的範囲 |
実店舗に限定 |
グローバル: インターネットに接続できれば誰にでも販売可能 |
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不正利用のリスク |
基本機能: 物理的なカードと EMV チップは安全性が高い |
高い: 一般的に強固な暗号化と 3-D セキュアが必要 |
取引の種類をビジネスモデルに合わせる
主な収益源に適した方法を選択します。
地域の小売店および飲食店: カード提示戦略を優先します。最新の POS システムに投資して手数料を低く抑え、レジの行列をスムーズに進めましょう。
EC およびサブスク SaaS: CNP 優先のインフラに注力します。マーケットがグローバルである場合、優先すべきはスムーズなデジタル決済と強力な不正利用の防止です。
複数の場所で販売する場合はオムニチャネルを計画する
実店舗とオンラインショップの双方を運営する場合、どちらか一方だけに集中することは避ける必要があります。システムが分断されると、データが煩雑になり、顧客の不満につながります。
対面販売とオンライン販売を 1 つのダッシュボードにまとめる統合的な決済戦略を目指しましょう。これにより、オンラインで注文した商品の店頭での返品や顧客の購買習慣の把握といった複数チャネルにまたがるメリットが実現します。
自社の戦略をサポートしてくれる決済代行業者を選ぶ
決済代行業者は単なる便利な機能ではなく、パートナーであるべきです。以下のような支援を提供してくれる代行業者を探しましょう。
拡張性: 1 店舗から 10 店舗への拡大、または国内から海外への拡大に対応できること。
専門的なガイダンス: チャージバックの削減やコンプライアンス (PCI DSS など) への対応について、積極的なアドバイスを提供できること。
技術面のサポート: 端末の不具合で繁忙期の業務が止まらないよう、24 時間サポートを提供していること。
チェックリスト
CP、CNP、またはハイブリッドモデルのいずれを選ぶかは、技術面および財務面双方の判断が必要です。最適な選択をするには、現在の事業目標に照らして次の 5 つの要素を検討しましょう。
主要な販売拠点の検討: 収益の 90% が対面販売からもたらされる場合、CP を優先して間接費を低く抑えます。逆にオンライン販売が主である場合には、モバイルに最適化された CNP を活用します。
手数料負担の評価: 利が薄い事業の場合、インターチェンジレートが低いCP 取引の方が適している可能性があります。
リスク許容度の検討: CNP 取引はチャージバックのリスクが高くなります。高額商品をオンラインで販売する場合、代行業者が高度な不正利用防止対策と 3-D セキュアプロトコルを提供していることを確認します。
平均取引額 (ATV) の計算: 少額の「衝動買い」では、CP による迅速なタップ決済が重要です。高額のサブスクや高級品の場合、高い手数料を支払っても CNP の保存済みカード決済の利便性が勝る場合があります。
地理的な拡大の計画: 地元だけでなく他の場所でもビジネスを展開する場合、複数通貨および国際コンプライアンス (PCI DSS) に対応できる CNP インフラが必要になります。
つまるところ、何が最適な決済処理方法かということは、CP 取引と CNP 取引の主な違いと、それがビジネスに及ぼす影響を把握することに尽きます。こうした点を検討することで、顧客体験を全般的に向上させつつ取引効率も高められます。
主要な販売拠点
取引手数料
不正リスクの許容度
平均取引額
事業拡大計画
国際的なコンプライアンス
CP 取引および CNP 取引を受け付ける方法
カード決済を受け付けるために必要なテクノロジーは、顧客との取引の仕方によって異なります。最近の代行業者の多くは、単一の統合プラットフォームを通じて双方を管理できるようにしています。
カード提示 (CP) 決済の受け付け: 物理的なカードを受け付けるには、非接触型または EMV チップ読み取り型の POS ハードウェアが必要です。これには、POS 端末、モバイルカードリーダー、またはスマートフォンの Tap to Pay テクノロジーが含まれます。
カード非提示 (CNP) 決済の受け付け: デジタルビジネスは、EC ペイメントゲートウェイや決済リンク (単発の支払い用に顧客に送信される固有の URL) など、決済ソフトウェアとシステムを活用する必要があります。
Stripe Payments でできること
Stripe Payments は、成長中のスタートアップからグローバル企業まで、あらゆるビジネスがオンライン、対面、および世界中で決済を受け付けられるようにする統合型のグローバル決済ソリューションです。
Stripe Payments でできること。
- 決済体験の最適化: 構築済みの決済 UI、125 種類以上の決済手段へのアクセス、および Stripe が構築したウォレットである Link により、スムーズな顧客体験を実現し、エンジニアリング工数を何千時間も節約できます。
- 新市場への迅速な展開: 195 カ国、135 以上の通貨で利用可能な越境決済オプションにより、世界中の顧客にリーチし、多通貨管理の複雑さとコストを軽減できます。
- 対面とオンラインの決済を統合: オンラインと対面のチャネル全体でユニファイドコマース体験を構築し、インタラクションをパーソナライズし、ロイヤルティを高め、収益を拡大できます。
- 決済パフォーマンスの向上: ノーコードの不正利用対策や承認率を向上させる高度な機能など、カスタマイズ可能で設定が簡単な決済ツールにより、収益を増やせます。
- 柔軟で信頼性の高いプラットフォームで迅速に成長: 過去の稼働率 99.999% と業界トップクラスの信頼性を備え、ビジネスの成長に合わせて拡張できるプラットフォーム上で構築できます。
Stripe Payments がオンラインおよび対面決済をどのように強化できるかについての詳細をご覧いただくか、今すぐ始めることもできます。
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