クレジットカードの不正利用の検知と防止: 事業者のためのベストプラクティスと戦略

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  1. はじめに
  2. クレジットカードの不正利用とは
  3. クレジットカードの不正利用の種類
  4. クレジットカードの不正利用が特に起こりやすい事業者
  5. クレジットカードの不正利用の防止と検知

電子取引の規模が拡大し続ける中、不正行為者が決済システムの脆弱性につけ込む可能性も高まっています。2021 年の Nilson Report によると、全世界でのカードの不正利用による損失額は 286 億 5,000 万ドルに達しており、クレジットカードの不正利用に対する懸念が世界中の事業者間で高まっています。そのため、クレジットカードの不正利用の検知と防止について、事業者自身が知識を深めることが重要です。

オンライン取引と非対面カード支払い取引への移行に伴い、カード保有者が本物であるかを確認することがさらに難しくなり、不正取引が起こるリスクが高まっています。このような状況を背景に、不正利用の件数は著しく増加しています。LexisNexis のレポートによると、現在、アメリカの小売業と EC ストア事業者では、1.00 ドルの不正利用につき 3.75 ドルのコストが発生しています。このコストの金額は、3.13 ドルであった 2019 年の数字と比較して 20% の増加となっています。

こうした統計情報は、事業者がクレジットカードの不正利用への対策を積極的に講じることがいかに重要であるかを浮き彫りにしています。不正利用の検知と防止のための効果的な戦略を実施することで、事業者は売上を保護し、優れた顧客体験の実現に向けて投資できるようになります。

この記事では、クレジットカードの不正利用の検知と防止のためのベストプラクティスをご紹介します。具体的には、事業者が果たすべき役割の詳細や、不正利用の防止とそのリスクの軽減に適したリソースを使用してこうした取り組みを強化する方法をご説明します。

この記事の内容

  • クレジットカードの不正利用とは
  • クレジットカードの不正利用の種類
  • クレジットカードの不正利用が特に起こりやすい事業者
  • クレジットカードの不正利用の防止と検知

クレジットカードの不正利用とは

クレジットカードの不正利用は金融犯罪の一種で、カード保有者の同意を得ずに、クレジットカード、クレジットカード情報、またはクレジットカード口座を不正に使用して、購入を行ったり、資金を得たりするような犯罪をいいます。

クレジットカードの不正利用の種類

クレジットカードの不正利用は、決済システムのさまざまな脆弱性につけ込むよう巧みに考案された、多様な手口の形で現れます。決済システムの各タッチポイントには、潜在的な弱点を悪用しようとする不正行為者が存在します。以下では、クレジットカードの不正利用として特によく見られる種類をいくつかご紹介します。

  • 盗難または紛失したクレジットカードによる不正利用
    犯罪者が盗難や紛失を通じて他人の現物のクレジットカードを入手して行われる不正利用です。カードの紛失が報告され、カードが無効化されるまで、その後もカードは不正な購入に使われます。

  • 非対面カード支払い (CNP) による不正利用
    不正行為者がカード番号、有効期限、CVV などのクレジットカード情報を入手し、その情報を使って、現物のカードを呈示せずにオンライン、電話、または郵便で不正な取引を行うことを指します。不正行為者は、データ侵害やフィッシングなどの手段でカード情報を入手する可能性があります。

  • アカウントの乗っ取りによる不正利用
    この種の不正利用では、犯罪者は多くの場合、なりすまし犯罪やフィッシング犯罪などの方法で既存のクレジットカード口座に不正にアクセスします。犯罪者はそのアカウントに関連付けられている連絡先情報を変更したり、自分自身を正規ユーザーとして追加したり、新しいカードの発行を要求し、発行されたカードで不正な購入を行ったりする可能性があります。

  • 申し込みによる不正利用
    犯罪者が盗み出した個人情報や偽の個人情報を使ってクレジットカードを申し込む不正利用です。受け取られたカードは不正な取引に使用され、被害者は金銭的な影響に対処しなければならなくなります。

  • スキミング
    スキミングとは、「スキマー」と呼ばれる小型の電子機器を使用して、通常は ATM や決済端末で行われる正規の取引中に、カードの磁気ストライプからクレジットカード情報を取り出すことをいいます。不正行為者は取り出したデータを使って、偽造カードの作成や CNP による取引を行います。

  • フィッシングとビッシング
    メール、電話、またはテキストメッセージを使用して、カード保有者をだまし、クレジットカード情報を開示させる詐欺的行為のことです。たとえば、本物の銀行や小売業者を装ったメールを受け取り、リンクをクリックしたり、電話で情報を提供したりすることにより、口座情報を「確認」するよう求められることがあります。

上記のリストは、クレジットカードの不正利用の手口を網羅したものではありません。他の種類の決済の不正利用と同様に、クレジットカードの不正利用も、技術の進歩と決済システムの性質の変化に合わせて、絶えず進化しています。

クレジットカードの不正利用が特に起こりやすい事業者

取引の性質、ビジネスを展開している産業、実施しているセキュリティ対策など、さまざまな要因によって、クレジットカードの不正利用が起こりやすい業種もあります。クレジットカードの不正利用が起こりやすい傾向にある事業者には、たとえば以下のようなものがあります。

  • EC ストア、オンライン小売業者
    これらの事業者は CNP による取引を行うため、カード保有者の真正性を確認することがよりも難しくなり、不正利用が起こるリスクにさらされやすくなります。加えて、オンライン取引の場合は、データ侵害、フィッシング、マルウェア攻撃の影響を受けやすくなる可能性があります。

  • 小規模の事業者
    小規模の事業者は、不正利用の防止と検知のための強固なシステムに投資するリソースが不足している可能性があります。また、最新のセキュリティ手法に対する認識が低い場合もあることから、クレジットカードの不正利用を含む、さまざまな種類の不正行為が起こりやすくなる可能性があります。

  • リスクの高い産業
    ギャンブル、風俗、旅行など、リスクの高い産業の事業者は、チャージバックと不正利用の発生率が高い傾向にあります。取引額が高いことや、こうした事業者が匿名での取引を広く許容していることが理由で、犯罪者はこのような産業に目を付けている可能性があります。

  • 従業員の離職率が高い事業者
    従業員の離職率が高いと、一貫性のあるセキュリティ手法を維持し、不正防止について従業員を適切に教育するのが困難になることがあります。場合によっては、従業員自身が不正な活動に加担することさえ考えられます。

  • セキュリティ対策が脆弱な事業者
    暗号化、トークン化、安全な決済処理といった強力なセキュリティ対策を実施していない事業者では、不正利用が起こりやすくなります。脆弱なセキュリティはデータ漏洩につながる恐れがあり、犯罪者が顧客情報にアクセスしやすくなります。

  • 旧式の技術を使っている実店舗型の小売業者
    旧式の POS システムや決済端末を使用している小売業者は、EMV チップカードリーダーなどの最新のセキュリティ機能に対応できていない場合があるため、スキミングや他の種類の不正利用が起こりやすくなります。

クレジットカードの不正利用に対する脆弱性を減少させるには、事業者は不正防止ツールへの投資と、強力なセキュリティ対策の導入を実施し、従業員が不正利用を認識・防止できるようトレーニングを行い、不正利用に関する最新の傾向とベストプラクティスについて常に最新情報を入手する必要があります。

クレジットカードの不正利用の防止と検知

クレジットカードの不正利用を効果的に防止・検知して対応する上で、考えられる戦術はさまざまです。こうした対策を講じれば、不正利用のリスクを低減し、金銭的損失を最小限に抑えることが可能です。ここでは、不正利用の検知と防止のための総合的な対策の立て方と、その対策に含めるべき具体的な要素についてご説明します。

  • 安全な決済処理
    トークン化や暗号化を利用するなど、安全な決済処理システムを導入することで、取引の間も機密性の高いクレジットカードデータを保護し、漏洩リスクを低減することができます。

  • EMV チップカード技術
    チップカードは磁気ストライプカードよりも偽造が難しいため、EMV チップカードの使用を奨励し、EMV 対応の決済端末を採用することで、実店舗で不正利用が起こるリスクを低減できます。

  • 住所確認システム (AVS) とカード検証値 (CVV) によるチェック
    AVSCVV によるチェックを使うことで、非対面カード支払いが本物であることを確認でき、不正利用のリスクを最小限に抑えることができます。

  • 不正検知ツール
    不正検知ツール、特に機械学習アルゴリズムや行動分析に基づくツールを使用することで、不審な取引の処理が行われる前に警告が表示されます。

  • 従業員トレーニング
    不正利用の判別と防止を目的とした従業員教育を行うことにより、特に小売り環境において、不正行為のリスクを最小限に抑えることが可能です。

  • 定期的な監視
    取引と顧客アカウントを定期的に監視することは、異常なパターンを特定し、不正利用の可能性がある行動を早期に見つけるのに役立ちます。

  • チャージバック管理
    チャージバック管理システムを導入することで、不正利用の指標となりうるチャージバックに対する効果的な追跡、分析、対応が可能となります。

Stripe Radar など、総合的な不正防止対策を提供するソリューションを使用することは、クレジットカードの不正利用を防止・検知する上できわめて効果的です。Stripe Radar は、高度な機械学習アルゴリズムと、世界規模の広大なデータネットワークを使用して、不正取引を特定し、ブロックします。Stripe Radar など、不正防止対策に役立つソリューションのおもな機能とそのメリットをいくつかご紹介します。

  • カスタマイズ可能なルール: 個々の事業者に固有のリスクプロファイルに合わせてカスタムルールを作成できるので、誤検知を防止し、本物の取引がブロックされる事態を回避できます。

  • 動的学習: Stripe Radar の機械学習モデルは新規データによって常に更新されるため、不正利用のパターンや傾向の変化に対応できます。

  • 総合的な分析: Stripe Radar から取引に関する詳細なインサイトと分析が得られるので、事業者は不正利用のパターンを監視し、データ主導型の意思決定を行い、リスクの最小化を図ることができます。

  • Stripe の他のプロダクトとの連携: Stripe Radar は、他の Stripe ソリューションとシームレスに連携するように設計されているため、決済と不正防止のための一貫性ある強固なエコシステムを構築できます。

上記のような戦略を取り、総合的な不正防止対策に役立つソリューションを使用することで、クレジットカードの不正利用に対する脆弱性を大幅に減らし、金銭的損失を抑えることが可能です。Stripe Radar との連携について、詳細はこちらからお問い合わせください。

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