EMV とは? EMV チップカードの仕組みと安全性

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  1. はじめに
  2. EMV は何の略?
  3. EMV とは?
  4. EMV チップカードとは?
  5. EMV 技術の仕組み
  6. EMV カードリーダーの仕組み
  7. 非接触型 EMV カード決済
  8. EMV チップによるカード決済は安全か?
  9. EMV チップカードの使い方
  10. ビジネスとして EMV 決済を受け付けるには??

クレジットカードやデビットカードをスワイプする代わりに、EMV チップカードを挿入して買い物をしたことがある方なら、その使い方は既にご存知でしょう。顧客から対面でのカード決済を受け付けているビジネスであれば、そのカードリーダーは既にこの「挿入式」チップ決済を受け付けている可能性が高いと思われます。しかし、この方式を何年も使っている方でも、EMV チップカードとは何か、どのように機能するのか、なぜこの決済技術がこの 10 年間で新しい業界標準として世界的に広く採用されるようになったのかをご存知ないかもしれません。

EMV 技術を管理する組織である EMVCo は、2021 年、発行されたカードの 66% が EMV を搭載し、全世界のカード提示取引の 86% 以上が EMV チップ技術を使用していると報告しました。EMV チップカードは、カード決済の世界で圧倒的な存在感を示しているため、その仕組みや、従来のスワイプ式カード決済よりも安全性が大幅に向上している理由について、可能な限り知っておくことはビジネスにとって有益です。

ここでは、安全な決済の基準を引き上げたカード技術、EMV について知っておくべきことのすべてをご紹介します。

この記事の内容

  • EMV とは何の略?
  • EMV とは?
  • EMV チップカードとは?
    • チップアンド PIN
    • チップアンドサイン
  • EMV 技術の仕組み
  • EMV カードリーダーの仕組み
  • 非接触型 EMV カード決済
  • EMV チップによるカード決済は安全か
  • EMV チップカードの使い方
  • ビジネスとして EMV 決済を受け付けるには

EMV は何の略?

EMV は、Europay、Visa、および Mastercard の頭文字をとった言葉で、IC チップ搭載クレジットカードの統一規格を指します。これらの企業によって、このチップ技術の開発と広範な普及が牽引されました。

EMV とは?

EMV は、クレジットカードやデビットカードに埋め込まれた小型で強力なチップを使用し、カード取引の安全性を高めるための決済技術です。1990 年代半ばに開発されて以来、安全なカード決済の標準となっています。EMV 技術は EMVCo と呼ばれる組織が統括しており、そのメンバーには Mastercard、Visa、American Express、Discover、JCB、UnionPay といった大手クレジットカード会社が名を連ねています。

EMV チップカードとは?

EMV チップカードは、小さなコンピューターチップが埋め込まれたクレジットカードやデビットカードです。取引中、カード裏面の磁気ストライプ (マグストライプ) ではなく、このチップが決済データをカードリーダーに送信します。EMV チップはカードのマグストライプを使わずに取引を行いますが、一般的にチップカードには今でも磁気ストライプが装備されています。

EMV チップカードには 2 種類あります。

  • チップと PIN
    このタイプのカードは、より安全な選択肢と考えられており、カード所有者は PIN 番号を設定し、POS でその番号を入力して取引を認証します。PIN 番号がなければ支払いを進めることはできません。

  • チップと署名
    このタイプのカードでは、本人確認のためにカード所有者が取引ごとに署名します。

当初は、どちらのタイプの EMV チップカードも、取引のたびにカード所有者の署名が必要でしたが、チップと署名の方法は時間の経過とともにあまり利用されなくなってきました。今でも顧客の署名を求めるビジネスはありますが、クレジットカード会社は不正防止策を十分に講じているため、この署名は以前ほど重要ではありません。ここでは、人気のあるカード発行会社のリストと、そのカードがチップと PIN を使用しているか、チップと署名を使用しているかをご紹介します。

EMV はまだ比較的新しい技術ですが、その普及率の高さから、そのことを意識することはほとんどないでしょう。2011 年頃に EMV チップカードがアメリカで普及し始めた頃には、既にヨーロッパでは標準的なカードになっていました。2015 年、新たに導入された詐欺責任規制により、EMV 技術に切り替えない加盟店やカード発行会社は、詐欺による損失に対して責任を負い、罰金の対象となることが規定されたため、アメリカでの導入が加速しました。このようなビジネスへの大きな影響は、詐欺行為の抑制と消費者保護に関して、EMV 技術がどれほど大きな違いをもたらしたかを示しています。

2019 年 9 月現在、Visa によると、370 万社のアメリカ企業が EMV カードを受け付けており、2015 年 9 月から 825% 増加しています。

EMV 技術の仕組み

EMV チップは、カードの磁気ストライプよりも飛躍的に安全性が向上しており、その理由の多くは、取引中にカードの実番号を送信しないことにあります。カードの実番号の代わりに、購入ごとに固有のコードを生成し、そのコードを事業者のカードリーダーに送信します。これは、カード番号そのものが磁気ストライプ上に存在し、取引のたびにカードリーダーに送信される磁気ストライプ取引の仕組みとは根本的に異なるものです。

EMV カードが生成するコードは、複製することも、複数回使用することも、簡単に偽造することもできないため、EMV カードは磁気ストライプ決済の悩みの種だったセキュリティの脆弱性から守られています。

EMV カードリーダーの仕組み

EMV カードリーダーは、各カードに埋め込まれた EMV チップ内のデータを読み取るように設計されています。チップは、磁気ストライプがカード番号を送信するのと同様の方法で、暗号化されたデータをカードリーダーに送信しますが、いくつかの重要な違いがあります。EMV チップ決済の仕組みを簡単にご説明しましょう。

  • 対面の取引での支払いの場合、カードをスワイプ (スライド) するのではなく、カードリーダーに挿入します。チップ側を上にし、チップ側から差し込みます。このプロセスは「ディッピング」と呼ばれます。
  • カードが挿入されると、EMV チップは、カード情報を含む暗号化されたワンタイムコードをカードリーダーに送信します。この処理により、EMV チップによる決済は、スワイプによるカード決済よりもはるかに安全なものとなっています。実際のカード番号は決して送信されないため、セキュリティ侵害が発生してもカード番号は保護されます。
  • 購入の処理を続けるには、カードが「チップと PIN」か「チップと署名」かに応じて、顧客が PIN かサインのいずれかを提供します。
  • ここからの取引プロセスは、他のカード支払いと同様です。カードリーダーは決済データを販売者の POS に送信し、POS はそれを決済代行業者に送信し、決済代行業者は承認を求めてカード発行会社に連絡します。
  • 最終的に、カードの発行会社は承認または拒否のいずれかを返し、それが販売者の POS に表示され、取引が完了します。

非接触型 EMV カード決済

次第に多くの EMV チップカードが、近距離無線通信 (NFC) 技術を使った非接触決済に対応するようになってきています。これにより、カード所有者はカードを差し込むのではなく、「Tap to Pay」オプションを選択できるようになりました。どちらのタイプの EMV 決済も暗号化されているため、高い安全性を持っています。

EMV チップによるカード決済は安全か?

はい、EMV チップカードは、特に磁気ストライプ取引と比べて非常に安全です。EMV チップはもともとクレジットカード詐欺を減らすために導入され、その結果として大成功を収めました。Visa によると、チップを搭載したクレジットカードは、2015 年から 2018 年にかけて、カード提示による偽造決済詐欺を 76% 減少させました

ここまでに見てきたように、EMV カード取引の優れたセキュリティは暗号化技術の結果です。EMV カードは、実際のカード番号を送信する代わりに、各取引に固有のコードを使用するため、セキュリティ侵害が発生した場合でも、潜在的な詐欺師が顧客のカード番号を入手することは極めて困難です。

EMV チップカードの使い方

対面での取引の場合、EMV チップカードは迅速かつ直観的に使用することができます。対面での購入時の手順は次のとおりです。

  • カードを挿入するかタップする
    チップ面を上にしてカードリーダーに挿入するか、カードリーダーをタップ (カードとカードリーダーの両方が NFC 非接触決済に対応している場合) します。

  • 必要に応じて PIN を入力
    EMV チップカードの中には、取引の認証に PIN 番号を要求するものがあります。署名よりも PIN 番号を使用して購入を認証するカードが増えてきていますが、どちらも必要としないカードもまだ数多くあります。

  • 必要に応じて署名を行う
    以前ほど一般的ではありませんが、詐欺に対する追加のセキュリティとして、カード取引における顧客の署名を必要とするポリシーを持つ企業もあります。

  • 指示が表示されたらカードを取り外す
    ほとんどのカードリーダーや POS 端末は、取引が完了し、カード所有者が無事にカードを取り出せるようになったら指示を出します。

EMV チップはオンライン購入では使用されず、オンライン取引は基本的にカード非提示 (CNP) であるため、カードのこの物理的な部分は使用されません。

ビジネスとして EMV 決済を受け付けるには??

最新のカードリーダーのほとんどは、EMV チップ決済に対応しています。よほど古い POS システムやカードリーダーを使用していない限り、おそらく顧客からの EMV チップカード決済を受け付けるために追加の手順を踏む必要はないでしょう。Stripe ユーザー向けカードリーダーの最新モデルである Stripe Reader M2 は、EMV 認証を取得しており、EMV チップ、非接触型、スワイプ型決済に対応しています。

顧客からの EMV 決済を受け付けたいものの、現在カードリーダーを持っていない場合 (手作業でカード決済を処理しているか、以前はオンラインのみで運営していた場合)、決済代行業者に連絡を取り、どのカードリーダーのハードウェアを使用すべきか問い合わせる必要があります。対面でのカード決済に対応している決済代行業者をまだお持ちでない場合は、こちらから Stripe にぜひご登録ください

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