購入率を高める E コマースの決済ページを設計する方法

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Stripe Checkout は、購入完了率を最適化する構築済みの決済フォームです。Checkout をウェブサイトに埋め込むか、Stripe がホストするページに誘導することで、1 回限りの支払いでも、サブスクリプションでも、簡単かつ安全に支払いを受けることができます。

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  1. はじめに
  2. 決済ページとは
  3. 最適化された決済ページの設計が重要な理由
  4. 決済ページの設計に重要な要素
  5. 決済ページ設計のベストプラクティス
  6. 決済ページを最適化して購入完了率を高めるためのヒント
  7. E コマースの決済ページで Stripe ができること

近年、事業者が自社の製品やサービスをオンラインで販売することは、以前に比べて容易になりました。とはいえ、オンラインの売上増加に真剣に取り組むのであれば、E コマースの購入体験を綿密に設計して実装し、改良を重ねていくことがやはり不可欠です。この体験には、マーケティングから決済ページでの購入完了に至るカスタマージャーニーのあらゆるステップが含まれています。

E コマースの買い物客の約 70% は、購入を完了する前にカゴ落ちしていると言われており、うち 18% は決済フローの使いにくさをカゴ落ちの理由に挙げています。最適化された決済フローを構築するには、顧客体験における一見些細な側面や、オンラインで商品を購入する人が最も重視していることなどを、慎重に検討していく必要があります。この記事では、E コマースで決済ページの設計が重要である理由、そのページに含めるべき要素、E コマースの決済ページ設計におけるベストプラクティスについて、説明します。これを読めば、決済ページを設計する前に知っておくべきことがわかります。

この記事の内容

  • 決済ページとは
  • 最適化された決済ページの設計が重要な理由
  • 決済ページの設計に重要な要素
  • 決済ページ設計のベストプラクティス
  • 決済ページを最適化して購入完了率を高めるためのヒント
  • E コマースの決済ページで Stripe ができること

決済ページとは

決済ページとは、E コマースのウェブサイトで購入者が購入を完了するページのことです。購入者は、商品を選択した後にこのページに進み、支払い情報と配送先情報を入力します。このステップには、通常、請求先情報の入力、配送方法の選択、購入確定前の注文内容の確認、などが含まれます。

最適化された決済ページの設計が重要な理由

最適化された決済ページは、E コマース取引の最後のステップであるだけではありません。購入者とその会社との結びつきを強くも、弱くもする部分です。決済ページの設計はどのような点に影響を及ぼすのか、いくつか確認していきましょう。

  • 購入完了率
    実店舗では、長い行列ができていたり購入手続きが面倒そうに見えたりすると、何も買わずに店を出ていく購入者がいますが、オンラインでも同じことが起きます。決済ページの設計がうまくできていないと、購入を検討していた人でもあっさりとそのサイトから立ち去ります。優れた設計のウェブサイトは、訪問者の関心を引きつけ、カゴ落ち (カート放棄) をできる限り減らし、購入完了に至る確率を高めます。

  • 顧客体験
    店内が明るく、製品がきちんと並べられ、親しみやすい雰囲気の店員がいる店に入ったらどう思いますか。また行きたいと思いませんか。オンラインでは、決済ページの設計がこれと似た役割を果たします。決済ページがわかりやすくて直感的に操作できるものだと、利用者は安心感を覚え、その店に対する信頼やロイヤルティが芽生えるのです。一度快適な経験をすると、利用者はそのサイトでまた買い物をしたいと考えるようになります。

  • 情報の正確性
    配送先情報であれ決済手段であれ、顧客情報を収集する際にエラーが発生すると、事業者に多大なコストがかかります。こうした問題は、決済ページが適切に構築されていれば最小限に食い止めることができます。それにより顧客の満足度は上がり、事業者は頭痛の種が減り、時間とお金を両方とも節約できることになります。

  • アップセルのチャンス
    オンラインで靴を購入しようとしているとします。決済に進もうとしたところ、靴用クリーナーやおしゃれな靴紐がおすすめの商品として表示されました。最適化された決済ページでは、選択中の商品を補完するような商品やサービスを追加で表示して、顧客を徐々にアップセルに誘導していくことができます。

決済ページの設計は、このように顧客体験の始まりから終わりまで深く影響する可能性があります。そこは決済の場であるだけでなく、信頼を構築し、愛着心を持つ顧客を生み、販売の方法に磨きをかけていく場ともなります。

決済ページの設計に重要な要素

E コマースを運営している事業者はできるだけスムーズなショッピング体験を提供しようとしています。この目標を達成するために欠かせないのが決済ページの最適化です。シンプルであることが重要なのはもちろんですが、購入者と事業者の双方に良い結果をもたらすには特定の要素を含めることがカギとなります。そこで次は、効果的な決済ページに含めるべき要素をご紹介します。

  • 請求先情報と配送先情報の入力フィールド: 購入者が情報を入力するセクションは、あいまいさを避け、一目でわかるように表示します。
  • 注文内容: 選択した商品、注文数、請求金額の明細が表示されるセクションです。購入者は購入を確定する前にここで注文内容を確認します。
  • 支払いオプション: 購入者の希望に対応できるようさまざまな決済手段を用意します。
  • 進捗状況のインジケーター: 購入者に決済プロセスのどの段階にいるのかを示して不安感を取り除きます。
  • エラーメッセージ: 未入力の項目があったり入力に誤りがあったりした場合は購入者に知らせて、すみやかに修正できるようにします。
  • プロモーションコード欄: 購入者が割引用のコード (利用できる場合) を入力する場所です。
  • 連絡先情報: 問題が発生した場合に購入者が連絡できるカスタマーサポートの問い合わせ先情報です。
  • 返品ポリシー: 返品ポリシーの概要またはその全文へのリンクが記載されており、返品に関して想定されることが記載されています。
  • 信頼の証し: 製品レビュー、評価、トラストバッジなど、顧客の信頼を育む要素です。

決済ページは、取引の場であるだけでなく、そのブランドの細部への気配りや顧客満足度への姿勢が如実に反映される場です。スムーズで使いやすい設計であるかどうかは、顧客が 1 回限りで離れるか、末永い関係を築けるかの分かれ目となります。

決済ページ設計のベストプラクティス

決済ページは、実店舗でいえばレジのカウンターです。気さくな店員とスピーディで信頼性の高いPOS システム を利用できれば対面での買い物が快適な体験になるのと同様に、綿密に考え抜かれた決済ページは、オンラインショッピングをスムーズな楽しい体験にします。

オンラインショッピングをシンプルにし、利用者に良い印象を残す決済ページを設計するための、実証済みの方法がいくつか存在します。次は、決済ページを設計する際に考慮すべき重要なベストプラクティスをご紹介します。

  • シンプルであること
    顧客が圧倒されるような不必要な情報や手順の大量表示は避けます。決済のプロセスはできる限りf簡潔にして、利用者が購入の処理だけに専念できるようにします。複雑なプロセスは利用者を混乱させ、エラーを招くだけであり、カゴ落ちにつながる恐れもあります。

  • モバイルに合わせて最適化
    モバイルデバイスから商品を購入する人の増加に応じて、小型のスクリーンに合わせて決済ページを最適化する必要があります。具体的には、ボタンを大きくする、読みやすいフォントを使う、スクリーンサイズに応じて調整できるレイアウトを採用する、などです。モバイル決済が快適だと、決済購入完了率は大幅に上昇します。

  • ゲスト用決済を用意
    利用者の中には、新たにアカウントを作ることをためらう人も少なからずいます。特定の商品が急に必要になったから購入しただけで、再びそこで購入するかどうかわからない場合などは特にそうです。今後のマーケティングのため顧客情報はぜひ収集しておきたいところですが、一方で、ゲスト決済のオプションを用意しておくことも、購入完了率の改善には効果があります。

  • 請求金額ははっきりと表示
    追加料金を後から知らされて喜ぶ人はいません。送料、税金、その他発生する可能性のある手数料などすべての費用を、事前に購入者に明示します。合計の請求金額が最初からはっきりと示されていれば、取引の最終段階でカゴ落ちが発生する可能性は低くなります。

  • 幅広い決済手段に対応
    さまざまな決済手段を用意して利用者の多様な要望に対応できるようにします。クレジットカードデジタルウォレット、その他決済手段など、複数の選択肢を用意することで、利用者がそのサイトで購入を完了する可能性が高くなります。

  • 次に行うべき手順 (CTA: 行動喚起) をわかりやすく表示
    「購入を完了」、「支払いに進む」といったアクションは、わかりやすい目立つ文字で表示します。このようにすることで、購入者は次に行うアクションに進むことができ、購入の中断を防ぐことができます。

  • 入力エラーのフィードバック
    利用者が誤った情報を入力したときはすぐにフィードバックし、問題をその場で修正できるようにします。概括的なエラーメッセージは避け、どのような修正が必要かを具体的に示します。

  • 信頼性
    決済ページはサイトの信頼性が伝わるものでなければなりません。一般に知られたトラストバッジ、推薦文、会社ポリシーへのリンクをわかりやすく表示すると、利用者は取引時に安心感を覚えることができます。

決済ページを最適化して購入完了率を高めるためのヒント

サイト訪問者を買い手に変える、E コマースの真価はこれに尽きます。この達成にしばしば最大の難関として立ちはだかるのが、まさに決済ページなのです。ここからは、プロセスを複雑にすることなく E コマースビジネスの購入完了率を高めるための創意工夫に富んだ方法をご紹介します

  • ページ読み込みをスピードアップ
    顧客は一般に待たされたり遅れたりすることを嫌います。E コマースの購入者もそれは同じです。ページの読み込みに時間がかかると、購入の見込み客もあっさりとその場から離れます。適切なホスティングサービスに投資して不要な要素を可能な限りなくすことで、決済ページを短時間で読み込み、顧客の関心をつなぎとめることができます。

  • カートの内容を表示
    決済プロセスの全体にわたって、選択したアイテムとその金額など、カートの内容を常にわかりやすく表示します。このようにすることで、顧客の購入意志を固め、そこから動かないようにすることができます。

  • 変更が簡単であること
    アイテムの数量修正や削除は、前のページに戻らずに行えるようにします。こうした調整が簡単に行えるのが使いやすいインターフェイスです。

  • フィードバックやレビューを表示
    他者の好意的な評価が利用者に購入を決断させるきっかけとなることはよくあります。決済ボタンの近くにこうした短い感想やレビューを表示すると、利用者の購入意欲を高めることにつながります。

  • 気を散らさないようにする
    購入の完了に集中できるようにします。プロモーション、広告、リンクなどを画面に表示し過ぎると意識が決済ページから逸れる可能性があるため避けるようにします。

  • 地域固有のオプションに対応する
    決済手段、通貨、あるいは言語なども、購入者の地域に応じて調整することにより、購入者は自分向けにカスタマイズされていることを意識しながら直感的に決済プロセスを利用することができます。

  • カートに保存して後で購入できるようにする
    カートの内容を保存して、後からでも購入できるオプションを用意します。状況によっては今すぐ購入することが難しい場合もあります。しかし、次にそのサイトに戻ってきたとき欲しいものがすでにカートに入っていれば、その便利さに満足度が上がる可能性があります。

  • 購入後のインセンティブ
    次回購入するときの値引きやボーナスアイテムなど、購入後の特典を用意します。こうした特典は今回の購入を後押しするだけでなく、次回の購入の動機付けにもなります。

決済ページの最適化は、購入者の思考を理解し、技術的な調整を加えながら、より適切なサービスを提供していく継続的なプロセスです。また、技術的な側面にとどまらず、訪問者が安心でき、尊重されていると感じることのできる空間を作り、そのサイトに愛着心を持つ購入者を増やしていくプロセスでもあります。

E コマースの決済ページで Stripe ができること

Stripe Checkout は、データドリブンの戦略を適用して E コマースの決済体験を最適化します。柔軟な支払いオプション、リアルタイムでの検証、堅牢な分析ツールなどを組み合わせて採用することで、モバイルショッピングにおけるトレンドからカゴ落ちまで業界固有のさまざまな課題に対処します。次に、こうした課題を解消する機能について、その一部をご紹介します。

  • 決済フローの最適化
    Stripe の最適化された決済プロダクトは、さまざまな構築済みの決済ページ、ユーザーインターフェイス、スピーディな支払いオプションを提供することで、使いやすく、直感的かつ効率的な決済体験を実現しています。100 種類以上の決済手段に対応しており、事業者は A/B テストを使用して利用者の行動に基づき決済プロセスを洗練されたものにすることができます。

  • モバイルの応答性
    2022 年、小売業における全 E コマースのうち約 42% の取引がモバイルで実行されました。事業者が現代の顧客を獲得するには、自社の E コマース決済をモバイル向けに最適化していかねばなりません。Stripe Checkout は、モバイルのインターフェイスに適応するように設計されています。コンテンツをリフローし、ボタンのサイズを変更し、タッチエリアを簡単に操作できるようにすることで、卓越したモバイル体験を生み出しています。

  • 支払い方法の柔軟性
    Stripe Checkout は、135 種類以上の通貨と、Visa、Mastercard、さらには Apple PayGoogle PayCash App Pay をはじめとするデジタルウォレットなど、さまざまな決済手段に対応しています。また、Alipey など各地域固有の決済手段にも対応しています。さまざまな市場、とりわけ特定の決済手段が広く普及している市場で、購入完了率の大幅な増加を可能にしているのがこの柔軟性の高さです。

  • 現地対応と国際化
    プラットフォームでは、位置情報を使って購入者の国を特定し、決済ページを自動的に現地の言語に変更します。たとえば、Stripe Checkout では、ヨーロッパの購入者に対して VAT のフィールドが自動的に表示されます。さらに、Checkout は 30 以上の言語に対応し、各国の税法を遵守しており、各地域への対応不足によるカゴ落ちを回避できるようにしています。

  • リアルタイムの検証
    Stripe Checkout のリアルタイムのフォーム検証は、単なるエラー検出機能ではありません。数百万件の取引でトレーニングされた機械学習のアルゴリズムを使用して、発生しがちな購入者の入力エラーを検出し、その場で修正できるようにしています。これにより、エラーに起因するカゴ落ちを回避し、スピーディな購入体験を実現しています。

  • セキュリティ対策
    Stripe は、リアルタイムで不正を検出するために、複数の機械学習モデルを採用し、また PCI DSS (Payment Card Industry Data Security Standard) のレベル 1 など最も厳しい業界基準に従っています。さらに、Advanced Encryption Standard (AES) 256 や 2 段階認証などの高度な暗号化技術を採用して、購入者の機密データを保護しています。

  • クーポンや値引きとの連携が簡単
    Stripe にはクーポンや値引きを管理する API があり、E コマースビジネスで率による割引、金額割引、期間限定のプロモーションなど多種多様なインセンティブを作成できます。こうしたインセンティブは、季節限定のキャンペーンや顧客維持戦略などで重要な役割を果たします。

  • 分析とレポート
    Stripe のアナリティクスプロダクトでは、販売データから詳細なインサイトを抽出することができます。基本的な指標だけでなく、平均注文額、購入頻度、さらには顧客生涯価値などのさまざまなデータを手に入れることができます。こうしたデータポイントは、決済体験をさらに最適化するのに役立ちます。

  • A/B テスト
    Stripe の API を使用することで、A/B テストのフレームワーク (Optimizely や Convert など) を簡単に導入でき、フォームのフィールド配置や CTA ボタンの色など複数の変数をテストできます。データに裏打ちされたこの方法を用いれば、購入完了率の観点からみて最も優れた設定を特定することができます。

  • サーバーレスの機能
    サーバー側のロジックには Stripe が対応し、高い稼働時間と最適な読み込み速度を確保します。それにより、ユーザーはサーバーの管理に気を配る必要がなくなり、E コマース体験の他の側面の改良に専念できます。

Stripe によって、事業者がどのようにして顧客の関心を引き付け、直感的に使用できる、最適化された決済体験を作成、維持し、購入完了率を高めることができるかについて詳細をご確認ください。

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