スマートフォンで決済を受け付ける方法: 事業者向けクイックスタートガイド

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成長中のスタートアップからグローバル企業まで、あらゆるビジネスに対応できる決済ソリューションを利用して、オンライン決済、対面支払いなど、世界中のあらゆる場所で決済を受け付けます。

もっと知る 
  1. はじめに
  2. スマートフォンを使用してクレジットカード決済を受け付けることは可能か
  3. スマートフォンで決済を受け付ける必要がある業種
  4. スマートフォンを使用した決済の受け付けにかかるコスト
  5. スマートフォンで決済を受け付けるメリット
  6. スマートフォンで顧客の決済を受け付ける方法
    1. スマートフォンを使った対面支払い方法
    2. スマートフォンを使った遠隔決済手段

モバイル決済の普及は今後も続きます。世界全体で、2020 年には推定 11 億 8,000 万人が非接触型モバイル決済を利用し、前年から 22% の増加となりました。専門家の予測によると、非接触型モバイル決済の利用者は、2025 年までに世界全体でおよそ 15 億人となり、全スマートフォンユーザーの半数近くを占めるようになります。

このような変化によって、事業者が顧客と関わりを持ち、取引に対する顧客の好みに適応できるチャンスが広がっています。独立系事業者、フリーランスのコンサルタント、フィットネスコーチ、訪問型サービス提供業者など、さまざまな分野の専門業者がモバイル決済を利用して、これまでよりも簡単で快適な取引体験を顧客に提供しています。また、大規模な対面支払いを可能にするプラットフォームビジネスでは、モバイル決済を受け付けることで、業務効率が向上し、収益拡大のための大幅なメリットが得られる可能性があります。

速いテンポで進む今日のデジタルファースト環境で競争力を維持するには、スマートフォンで決済を受け付ける方法を理解し、すぐに導入することが重要です。Stripe Reader などのハードウェアの使用から、Payment LinksTap to Pay などのデジタル方式まで、モバイル取引を可能にする選択肢は複数あります。以下は、利用できる選択肢の評価と開始に役立つ簡単なガイドです。

この記事の内容

  • スマートフォンを使用してクレジットカード決済を受け付けることは可能か
  • スマートフォンで決済を受け付ける必要がある業種
  • スマートフォンを使用した決済の受け付けにかかるコスト
  • スマートフォンで決済を受け付けるメリット
  • スマートフォンで顧客の決済を受け付ける方法

スマートフォンを使用してクレジットカード決済を受け付けることは可能か

答えは「はい」です。スマートフォンを使用してクレジットカード決済を受け付けることができます。Stripe などのモバイル決済サービスは、そのための機能を事業者に提供しています。通常、これらのプラットフォームは多機能アプリを備え、取引プロセスを処理して、顧客の領収書の発行や売上の追跡などの付随業務を支援します。

こうしたシステムの中で重要なのは、スマートフォンとペアリングして取引を受け付けることができるカードリーダーです。また、カードリーダーは物理的な POS 端末と連動したり、POS の一部として機能することができます。このようなリーダーを使用すれば、カードのスワイプ、挿入、タップ (決済手段が非接触型決済に対応している場合) といったさまざまな方法で決済を柔軟に処理できるようになります。スマートフォンに取り付けられた物理的なカードリーダーを使用していない場合でも、このようなアプリの多くはスマートフォンの NFC 技術を利用できるため、カードやデジタルウォレットから非接触型決済を受け付けることが可能です。

スマートフォンで決済を受け付ける必要がある業種

スマートフォンで決済を受け付けることは、さまざまな事業者や専門業者にとって、柔軟な対応と優れた移動性を実現できることを意味します。以下では、一般的なユースケースのうち、モバイル決済が注目すべきメリットをもたらすものをいくつかご紹介します。

  • ポップアップストア、マーケット出店者にとって、対面支払いにモバイルソリューションを採用することは特に切実な課題です。これらの事業者は、多くの場合、屋外マーケットやイベントスペースなど、通常と異なる仮設の場所で営業するため、従来型の決済処理機器を使用するのが困難な場合があります。スマートフォンで決済を受け付ければ、こうした事業者はどこで営業していても取引を処理できます。
  • キッチンカー、露天商も、モバイル決済で成功できるグループに入ります。物理的スペースが狭く、あちこちに移動する事業者にとって、かさばるレジや POS システム、従来型のカードリーダーを使用するのは合理的と言えません。モバイル決済システムなら、決済プロセスを簡略化し、場所を問わずカードやデジタルウォレットからの決済を受け付けられるようになります。
  • コンサルタント、フリーランサーは、離れた場所へ仕事をしに行ったり、さまざまな場所でクライアントと会ったりすることが多いため、従来型の決済手段はあまり便利とは言えません。スマートフォンで決済を受け付けることができれば、請求書発行や銀行振込に頼ることなく、請求書発行を管理し、提供したサービスの代金を即座に受け取ることができます。
  • 訪問型サービス提供業者 (例: 配管修理業者、電気技師、パーソナルトレーナー) は、顧客の自宅など、離れた場所でサービスを提供します。スマートフォンを使用して決済を受け付けることで、訪問型サービス提供業者は素早く取引を完了し、請求書作成に費やす時間を節約できます。
  • 交通サービス (例: 配車サービスアプリ、個人タクシー) は、スマートフォンベースの決済を自社のシステムに導入することで、運転手と乗客の双方にとって、シンプルなキャッシュレス体験を構築して、非接触型決済を希望する顧客に対応できるようになります。

スマートフォンを使用した決済の受け付けにかかるコスト

スマートフォンを使った決済にかかるコストは、選択したプロバイダー、処理する取引額、取引の種類 (対面、オンライン、電話) によって大きく異なることがあります。ここでは、一般的なモバイルペイメントプロバイダーの利用に伴う代表的なコストをいくつか取り上げます。

  • セットアップ料金
    モバイルペイメントプロバイダーの多くは、アカウントの開設や、スマートフォンに接続するカードリーダーの提供に関して、初期費用を請求していません。しかし、プロバイダーによっては、より高度な機器を追加料金で提供しています。

  • 取引手数料
    取引手数料は、各売上に対するパーセンテージで設定されます。Stripe では、オンライン決済の場合、カード決済が成功するごとに 2.9% + 30 セントを申し受けます。Stripe Terminal を使用した対面支払いの手数料は、取引 1 件につき 2.7% + 5 セントです。

  • 非対面カード支払い (CNP) の取引手数料
    非対面カード支払いによる取引は、「データ入力型取引」とも呼ばれ、現物のカードをカードリーダーや端末機で処理することなく遠隔決済で完了します。スワイプ、ディッピング、または非接触型決済ではなく、カード番号を手動で入力する必要がある場合、不正利用のリスクが高まるため、通常、手数料は高くなります。2022 年 11 月 10 日より、Stripe ダッシュボードから手動で入力されたカードに関する Stripe の手数料は、標準の料金プランを利用しているアメリカ所在の事業者の場合、2.9% + 30 セントから 0.5% 引き上げ、3.4% + 30 セントとなりました。

  • 月額料金
    多くのプロバイダーは取引ごとに請求しますが、月額料金モデルを採用しているプロバイダーもあります。後者の場合、月額 20 ~ 100 ドルまたはそれを超える場合があります。月額料金で請求するプロバイダーは通常、高度な分析、在庫管理、顧客ロイヤルティプログラムなどの追加機能も提供しています。なお、Stripe は月額料金制ではありません。

  • チャージバック手数料
    顧客が請求に対して不審請求を申請し、チャージバックとなった場合、プロバイダーが事業者に手数料を請求する可能性があります。このような手数料は 1 件につき約 15 ~ 25 ドルが相場です。

  • 追加サービスの料金
    給与計算サービス、EC ストア連携、予約スケジューリング、サブスクリプション管理などのアドオンを選択すると、追加コストが発生する可能性があります。

各プロバイダーの料金体系はそれぞれ異なり、料金が変更されることもあります。プロバイダーを選ぶ前に、料金の詳細を十分に確認しておきましょう。また、モバイルペイメントプロバイダーとの料金交渉は難しいかもしれませんが、不可能ではありません。特に、取引額の大きい事業者であれば、プロバイダーによってはある程度の交渉の余地があるかもしれません。

スマートフォンで決済を受け付けるメリット

取引を効率化にするとともに、決済のセットアップに柔軟性を持たせたい事業者にとって、スマートフォンで決済を受け付けることには多くのメリットがありますここでは、モバイル決済の受け付けが有益である理由をいくつか取り上げます。

  • どこでも受け付け可能
    モバイル決済システムを導入すれば、いつでもどこでも決済を受け付けることができます。この柔軟性は、露天商、フリーランサー、訪問型サービス提供業者など、固定した営業場所を持たない事業者にとって、特に価値があります。

  • キャッシュフローの改善
    モバイルデバイスで取り扱われた決済は通常、速やかに (場合によっては 1 営業日以内に) 売上として処理されます。特に、清算に数日を要することもある小切手などの従来の手段と比べると、ビジネスのキャッシュフローを改善する効果が期待できます。

  • 顧客体験の向上
    多くの顧客は、現金の代わりにカードやデジタルウォレットで支払える手軽さを高く評価しています。モバイル決済を含む幅広い決済手段を提供すれば、顧客が求める決済体験を実現させることができ、リピーターの獲得にもつながります。

  • 効率性の向上
    事業者の他のシステムやインフラストラクチャーと連携させることで、モバイル決済システムは業務運営を効率化することができます。また、在庫や販売の記録を自動更新できるため、手作業によるデータ入力やミスの可能性を減らせます。

  • セキュリティ
    どのシステムもセキュリティ上の脅威と完全に無縁でいることは不可能ですが、モバイルペイメントプロバイダーは通常、暗号化トークン化など、カード詳細を保護するための強固なセキュリティ対策を提供しています。

  • ハードウェアコストの削減
    モバイル決済システムに必要なハードウェアは、多くの場合、従来の POS システムよりも安価です。一部のプロバイダーは、新規顧客にカードリーダーを無償提供しています。

  • 非接触型取引
    スマートフォンで決済を受け付けるということは、対応するカードやデジタルウォレットを使用した非接触型 NFC 決済を受け付けられるということでもあります。Stripe の Tap to Pay on iPhone などのソフトウェアを使用すれば、ハードウェアを追加することなく、スマートフォンだけで顧客の対面決済を受け付けて処理できます。

  • データの収集と分析
    多くのモバイル決済システムには分析機能が組み込まれています。事業者はこのデータを利用することで、販売傾向を追跡して、ベストセラー商品を特定し、顧客への理解を深め、ビジネス戦略に反映させることができます。

モバイル決済を取り入れることは、事業者にとっても顧客にとっても多くのメリットをもたらします。ただし、決済システムを選択するにあたっては、自社に固有のニーズ、顧客の好み、潜在的な投資対効果を評価する必要があります。

スマートフォンで顧客の決済を受け付ける方法

スマートフォンで顧客の決済を受け付けるには、いくつか方法があります。以下では、顧客からのモバイル決済を受け付ける方法について、対面支払いと遠隔決済の 2 つの決済カテゴリーに分けてご説明します。

スマートフォンを使った対面支払い方法

Stripe Reader

Stripe Reader は Stripe のトレードマークともいえるカードリーダーで、スマートフォンに直接取り付けられます。このカードリーダーでは、磁気ストライプをスワイプしたり、チップカードを挿入したり、あるいは、非接触型決済の場合にはカードやデバイスをタップしたりすることで、カード決済を受け付けられます。その仕組みは次のとおりです。

  1. Stripe のウェブサイトから Stripe Reader を注文します。
  2. Stripe Reader を受け取ったら、Bluetooth でスマートフォンに接続します。
  3. Stripe アプリを開き、指示に従ってリーダーをセットアップします。
  4. 顧客の支払い準備ができたら、決済金額をアプリに入力し、カードをリーダーにスワイプ、挿入、またはタップします。
  5. 決済は Stripe を通じて処理され、通常は 2 ~ 3 営業日以内に売上が銀行口座に入金されます。

Stripe Reader を使用してスマートフォンでの対面支払いを開始する方法については、こちらをご覧ください。

Tap to Pay on iPhone

Stripe の Tap to Pay on iPhone を使用すると、ハードウェアを一切追加することなく、非接触型決済を iPhone で直接付けられます。使用方法は以下のとおりです。

  1. 使用するデバイスが Apple の Tap to Pay 機能に対応していることを確認します。
  2. 顧客は、カードまたは Apple Pay 対応デバイスを事業者の iPhone 上にかざすことで支払いができます。
  3. Tap to Pay on iPhone で自動的に決済が処理されます。

Stripe での Tap to Pay on iPhone について、詳細はこちらをご覧ください。

スマートフォンを使った遠隔決済手段

Payment Links は、遠隔で決済を受け付けたい事業者にとって便利な選択肢です。完全な決済ページを数分で作成でき、コーディングは不要です。事業者は決済用のリンクを顧客に直接送信し、ほんの数回クリックするだけで取引を完了できます。手順は次のとおりです。

  1. Stripe ダッシュボードから、特定の商品またはサービスのための決済用のリンクを作成します。
  2. SMS やメールで顧客に送信できる URL を受け取ります。
  3. 顧客はそのリンクをクリックし、自分のスマートフォンなどのデバイスから直接支払います。その際は、カード詳細を入力するか、Apple Pay や Google Pay などのデジタルウォレットを使います。

Stripe の Payment Links の詳細については、こちらをご覧ください。

モバイルウェブサイトまたはアプリ

顧客は、自分のスマートフォンを使うか、あるいは、事業者が同じ場にいるのであれば事業者のスマートフォンを使って、モバイルに最適化された事業者のウェブサイトや、事業者のビジネスのアプリを経由して、直接支払うこともできます。以下は、そのためのステップの概要です。

  1. 自社のウェブサイトまたはアプリが、モバイル決済を受け付けられるようセットアップされていることを確認します。Stripe と連携してオンライン決済を受け付けているのであれば、必要なものはすでに揃っています。利用を開始してまもない場合、開発者は Stripe が提供する使いやすい API と SDK を使用して、Stripe の決済処理機能を自社のウェブサイトやアプリに導入することができます。
  2. 顧客は希望の商品やサービスを選択してカートに入れ、購入に進みます。
  3. 購入の際、顧客はカード詳細を入力するか、デジタルウォレットを選び、購入を完了します。

これらの決済手段には、それぞれ固有のメリットがあり、複数のビジネスモデルや顧客の好みに対応できます。どの決済手段が自社に最適かを判断する際には、自社固有のニーズを考慮するようにしましょう。多くの事業者の場合、あらゆるユースケース、販売チャネル、顧客層に対応するには、相互に連携する決済ソリューション一式を実装して、多機能な決済システムを構築する必要があります。

スマートフォンでの決済を可能にして顧客との取引をシンプルにしたい場合でも、包括的なグローバル決済アプローチの一環としてモバイル決済機能を加えたい場合でも、Stripe のカスタマイズ可能な決済ソリューションはスターターに最適です。自社のビジネスの現在と将来のニーズに基づいて理想的なアプローチを構築するには、こちらからお問い合わせください。

The content in this article is for general information and education purposes only and should not be construed as legal or tax advice. Stripe does not warrant or guarantee the accurateness, completeness, adequacy, or currency of the information in the article. You should seek the advice of a competent attorney or accountant licensed to practice in your jurisdiction for advice on your particular situation.

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