サービスとしてのソフトウェア (SaaS) ビジネスは、ソフトウェアアプリケーションをローカルにインストールし管理するのではなく、オンラインで提供します。人気のある SaaS ツールの例は、Google Workspace や Slack などです。ブラウザーやアプリからアカウント登録し、ログインして、あらゆるものにアクセスできます。SaaS 企業は通常、サブスクリプションモデルで運営されており、顧客は月額料金または年間料金を支払ってアクセス権を得ます。多くの場合、アップデートとサポートが含まれています。
世界の SaaS 市場は、2024 年に推定 3,991 億ドルの価値に相当し、2025 年から 2030 年にかけて年平均成長率 12% で拡大すると予測されています。新しい SaaS ビジネスは、この成長の恩恵を受けられますし、そうあるべきです。このガイドでは、ソフトウェア商品の開発方法、直面し得るよくある課題、SaaS ビジネスをサポートする Stripe の機能など、SaaS ビジネスを立ち上げる方法について説明します。
この記事の内容
- SaaS 商品の開発方法
- SaaS に最適な料金モデル
- SaaS ビジネス向けの Stripe のサポート
- SaaS 開発におけるよくある課題
- SaaS 商品のマーケティング方法
SaaS 商品の開発方法
SaaS 商品を作り出すには、人々に愛され、一貫してうまく機能する商品を構築して、実際の問題を解決する必要があります。開発の始め方は次のとおりです。
解決する問題を特定する
どのような問題を解決するのか、誰をサポートするのかを把握しておきます。潜在的なユーザーと話をして、彼らが抱える課題を理解し、すでに使用中の商品に何が欠けているのかを把握します。
商品の価値を定義する
あなたの SaaS 商品の特長は何でしょう?あなたのコアバリューが提示する内容と、他の商品ではなくあなたの商品を選ぶ理由を考えてください。生活やビジネスにどのような価値をもたらしているかを、シンプルに表現します。
まずは基本にこだわる
小さなことから始めましょう。1 つまたは 2 つのことを大変便利に行う実用最小限の製品 (MVP) を構築し、フィードバックを収集し、将来の拡張を計画します。
適切なツールを選ぶ
商品の構築に使用するテクノロジーを決定します。成長に対応できるプラットフォームを選択し、出発点を複雑にしすぎないようにします。速度、拡張性、機能の追加の容易さなどの要素を考慮してください。
基盤を計画する
アーキテクチャーは重要です。パフォーマンスの問題が起こることなく、複数のユーザーがシステムを共有できるように構築します。最初からセキュリティを最優先にしてください。
ユーザビリティを優先する
商品は使いやすく、顧客にとって直感的で自然に感じられるものでなければなりません。進捗状況をテストするには、実際のユーザーでプロトタイプを実行します。
繰り返し構築しテストする
すべてが完璧になるまで、テストは何度でも行いましょう。小さな要素で構築し、継続的なトライアルを実行し、その都度調整を行います。
ホスティングとアップデートを設定する
商品をホストする信頼性の高いクラウドサービスを選択します。アップデートを自動化して、ユーザーの作業を中断することなく改善を展開します。
料金と決済手段を決定する
ユーザーにとって理にかなった料金体系にしましょう。月額プラン、年間サブスクリプション、または段階制オプションがうまく機能します。決済処理業者と連携して、簡単に決済できるようにします。
戦略的に立ち上げる
ベータプログラムは、広範囲に展開する前に問題を修正し、貴重なフィードバックを得るのに役立ちます。立ち上げの準備ができたら、マーケティング計画を立てます。広告、コンテンツ、パートナーシップ、その他の手段で、SaaS 商品をターゲット対象者にアピールします。
SaaS に最適な料金モデル
SaaS の料金モデルの目的は、請求する金額と商品の知覚価値を一致させることです。ほとんどの SaaS 企業は、商品へのアクセス権として、通常は月単位または年単位で、定期的な料金をユーザーに請求しています。サブスクリプションベースの料金は、企業やユーザーにとって予測可能なため、予算を立てやすくなります。以下では、標準的なサブスクリプションモデルと、その仕組みや使用に適しているケースを紹介します。
段階制料金
段階制料金では、それぞれ異なる機能や使用制限を持つ複数の料金レベルをサポートします (例: 「ベーシック」、「プロ」、「エンタープライズ」レベル)。スタートアップ、成長企業、大企業など、さまざまなユーザーにアピール可能ですし、ニーズに合った料金体系を用意できます。
- 使用に適しているケース: 段階制料金は、ニーズや予算が異なる幅広い顧客に商品を提供している場合に使用します。また、ニーズが高まったユーザーに対して、アップグレードを促す優れた方法でもあります。
従量課金制料金
このモデルでは、顧客は商品の使用量に基づいて支払います。たとえば、アプリケーションプログラミングインターフェイス (API) コール数、アクティブユーザー数、または処理データのギガバイト数によって課金される場合があります。このモデルは、公共料金の請求書のように機能し、使えば使うほど支払う額が増えます。
- 使用に適しているケース: 商品の価値が使用量に直接結びついている場合 (クラウドストレージ、API サービスなど) は、従量課金制料金を採用してみてはどうでしょう。これは、柔軟性が必要なユーザーや、頻繁にスケールアップやスケールダウンが必要なユーザーに適しています。
フリーミアムモデル
この料金モデルで SaaS ビジネスを運営するには、多機能な有料プランに加えて、機能が制限された無料バージョンの商品を用意します。この方式は、価値に気づいたらアップグレードする可能性のあるユーザーを、引き付けるのに最適です。ただし無料版は、多機能過ぎることなく、人々を誘い入れるのに十分な性能にしなければなりません。
- 使用に適しているケース: 導入が容易で、アップグレードパスが明確な商品には、このモデルが適していると思われます。ただし、有料ユーザーにならない多くの無料ユーザーを引き付けないように注意してください。
定額料金
これは最も単純なモデルで、1 つの料金に、1 つの商品であり、段階はありません。ユーザーは、設定された料金を支払いフルアクセス権を得ます。定額料金は簡単ですが、アップセルや既存顧客から収益を増やす余地は、あまりありません。
- 使用に適しているケース: 特定ユーザー向けに単一の問題を解決する商品であり、急速な拡大は不要である場合は、定額料金を請求してみてはどうでしょうか。
ユーザー数料金
顧客は、ソフトウェアにアクセスするユーザーごとに固定料金を支払います。ユーザー数料金は理解しやすく、チームの規模に合わせて拡張できます。
- 使用に適しているケース: コラボレーションが商品の中核をなしている場合 (プロジェクト管理やチームコミュニケーションツールなど) は、ユーザー数料金が適していると思われます。ただし、このモデルには注意が必要です。なぜならユーザー数料金は、大規模チームが利用すると制限を感じる場合があるからです。
アクティブユーザー数料金
これは、ユーザー数料金の一種です。顧客は、特定の月に商品をアクティブに使用したユーザーに対してのみ料金を支払います。使用量が大きく異なる場合があるチームにとっては、より公平に感じられます。
- 使用に適しているケース: このモデルは、顧客の使用パターンが予測できない場合や、ユーザー数料金に躊躇しているチームの参入障壁を下げたい場合に使用します。
カスタム料金
プロバイダーは、大口顧客とカスタム料金を交渉する場合があります。これは、追加のサポートやカスタム実装が求められる独特なニーズを持つエンタープライズクライアントに、よく当てはまります。
- 使用に適しているケース: カスタムプランは、エンタープライズ向けの商品や、特定の法令遵守要件やワークフローがある業界向けの商品に、よく使用されます。
ハイブリッドモデル
多くの SaaS 企業は、複数の料金モデルを組み合わせています。たとえば、フリーミアムモデルでは、段階制料金と従量課金制のアドオンを使用できます。
- 使用に適しているケース: 対象者が多様である場合や、商品の価値を複数の方法で測定可能である場合は、ハイブリッドモデルの使用を検討してみましょう。
SaaS ビジネス向けの Stripe のサポート
Stripe は、経常収益の管理からグローバルな拡大まで、サブスクリプションベースの企業運営特有の課題に対処することで、SaaS ビジネスをサポートします。Stripe では SaaS 起業を次のようにサポートしています。
サブスクリプションを総合管理
SaaS ビジネスはサブスクリプションに依存しています。Stripe Billing は継続支払い用に構築されており、以下をサポートしています。
複数の料金モデル: 段階制、ユーザー単位、従量課金制、定額制のモデル、またはハイブリッドモデルを確立します。
複雑な請求シナリオ: サイクル半ばのアップグレード、ダウングレード、日割り計算を自動的に処理します。
無料トライアルなど: トライアル期間、割引、クーポンを設定できます。カスタムシステムの構築は不要です。
グローバルな成長を支援
世界中に顧客を擁する SaaS ビジネスのため、Stripe は、現地の税務コンプライアンスと通貨換算を簡単に行えるようにしています。また、次の機能も用意しています。
多通貨対応: Stripe は 135 を超える通貨と地域に合わせた決済手段 (SEPA 送金、WeChat Pay など) に対応しています。
料金を各地域に適応: Stripe は料金を、ユーザーの現地通貨で表示します。
税金計算を構築済み: Stripe Tax は、顧客の所在地に基づいて売上税、付加価値税 (VAT)、物品サービス税 (GST) を自動的に計算します。
スマートなリテンションツール
解約は SaaS 企業にとって大きな課題であり、特に支払いの失敗によって引き起こされる意図しない解約は避けたいものです。Stripe は、以下の機能でこの問題に対処しています。
カードの自動更新: 顧客のクレジットカードの有効期限が切れたり、カードが交換されたりすると、Stripe はカードネットワークと連携して詳細を自動的に更新します。
Smart Retries: Stripe は AI を使用して失敗した支払いを最適なタイミングで再試行し、成功の確率を高めています。
カスタマイズ可能な督促メール: Stripe は支払いが失敗すると自動的に通知を行うため、顧客はサービスが中断される前にアクションを実行できます。
SaaS 仕様の分析とレポート
Stripe ダッシュボードには、SaaS 企業が密に監視する必要がある次のような詳しい指標が表示されています。
月間経常収益 (MRR) と年間経常収益 (ARR)
顧客生涯価値 (LTV)
チャーンレート
トライアルから有料への購入完了率
シンプルな請求ツール
Stripe は以下を提供して、SaaS 企業の請求業務をシンプルにしています。
カスタムブランディングによる自動請求
さまざまな支払い条件のサポート (例: NET 30、NET 60)
支払い追跡により、期日を超過した請求書を自動的にフォローアップ
開発者向けのカスタマイズ機能
Stripe の API は、SaaS 商品に特に役立ちます。次のことが可能になります。
独自の料金モデルに合わせて完全にカスタマイズした請求フローを構築
サブスクリプションのアップグレード、ダウングレード、アドオンを自動化
企業クライアント向けにカスタム決済ポータルを提供
SaaS 向けにコンプライアンスとセキュリティを構築済み
SaaS ビジネスは、機密性の高い顧客データを扱います。ここでは、Stripe がセキュリティとコンプライアンスを管理する方法をいくつかご紹介します。
PCI データセキュリティ基準 (PCI DSS) の準拠: Stripe がデータセキュリティを管理いたしますので、お客様のビジネスで機密性の高い支払い情報を保存する必要がありません。
強力な顧客認証 (SCA): Stripe は欧州連合内の企業に対する SCA 要件を処理し、取引保護します。ユーザー側に、面倒な手順が増えることはありません。
データセキュリティ: すべての支払いデータは暗号化され、安全に保存されます。
マーケットプレイスの連携
SaaS 商品に、ユーザーが支払いを処理できるマーケットプレイスが含まれている場合、Stripe Connect が役立ちます。
複数の当事者間で支払いを分割
売り手やサービスプロバイダーへの入金を自動化
国境を越えても税法を遵守
SaaS 開発におけるよくある課題
SaaS 開発には、経験豊富なチームでさえ一筋縄ではいかない独特な課題があります。ここでは、直面し得る最もよくある障害をいくつか紹介します。
シンプルさと機能性のバランスをとる
大きな課題の 1 つとして、ユーザーを混乱させることなく、どれだけの機能を商品に組み込むかを決めることが挙げられます。SaaS ツールは、実際の問題を解決するのに十分な開発が必要ですが、同時に直感的ですぐに使えるようにしなければなりません。MVP に機能を追加しすぎると、開発が遅くなり、ユーザーを混乱させる可能性があります。ユーザーが肥大化したり、使いにくいと感じたりすると、商品から離れていってしまうため、すぐに価値を感じられる機能を優先し、他の機能は今後のためにとっておきましょう。
柔軟なアーキテクチャーを構築する
多くの SaaS ビジネスは、自社商品で小規模に開始しながらも、迅速に拡張したいと考えています。数千人 (または数百万人) のユーザーを処理できるアーキテクチャーを設計することは重要ですが、最初からオーバーエンジニアリングを行うとリソースの無駄になる可能性があります。バックエンドが突然のユーザーの流入を処理できない場合、結果として生じるダウンタイムとパフォーマンスの低下により、評判が損なわれる可能性があります。逆に、需要が証明される前に大規模に構築してしまうと、コストがかかり無用の長物と化する場合があります。
経常収益と請求の管理
SaaS は 1 回限りの販売ではないため、サブスクリプションの管理は重要な課題となります。さまざまな料金モデルをサポートし、サイクル途中のアップグレードや日割り計算などのシナリオを管理しなければなりません。すべてを手作業で管理すると、すぐにスタッフが悲鳴を上げる事態になってしまう可能性があります。
定着率とチャーンレートのバランス
ユーザーにアカウント登録してもらうことは、成功の第一歩にすぎません。同様に重要なことは、顧客のエンゲージメントを維持することです。チャーンレートが高い状態は、SaaS ビジネスにとって打撃となります。顧客は、明確で継続的な価値を見出せない場合や、アカウント登録関連のサポートが足りない場合に、解約する可能性があります。満足しているユーザーでさえ、予算が削減されたり優先順位が変わったりという理由で、解約することがあります。
セキュリティ標準への準拠
SaaS ビジネスは、ユーザーデータを保護する責任があります。これは、技術的にも法的にもかなりの負担を伴います。ヨーロッパの一般データ保護規則 (GDPR) やカリフォルニア州消費者プライバシー法 (CCPA) などのデータプライバシー規制は、厳格な基準を満たすことを企業に義務付けており、遵守しないと多額の罰金が科せられる場合があります。たった一度のセキュリティ侵害が顧客の信頼を揺るがし、別商品を探す原因となる可能性があります。
カスタマイズと標準化のバランス
SaaS 商品は、多くの場合、さまざまな顧客にサービスを提供します。カスタムソリューションが必要な顧客もいれば、標準化されたアプローチのみが必要な顧客もいます。カスタマイズはコストを増加させ、商品ロードマップを複雑にする可能性があります。一方、標準化は開発が簡単になりますが、特定のワークフローを必要とするユーザーを遠ざけるリスクがあります。
インフラコストの処理
SaaS はクラウドホスティングに依存しており、ユーザーベースに応じてコストが大幅に増加する可能性があります。コストを管理しやすい状態に保ちながら、サーバー、データベース、ストレージを拡張するため、バランスをとる作業を続けなければなりません。オーバープロビジョニング (つまり、大量の容量を事前に購入しすぎること) は資金の浪費になりかねませんし、アンダープロビジョニングだと、特にトラフィックのピーク時に、ダウンタイムとパフォーマンスが低下するリスクがあります。クラウドのコストを微調整するには、使用状況を密に監視し、可能な限りスケーリングを自動化する必要があります。
中断することなく継続的アップデートを提供
多くの場合、改善が必要となっていますが、従来のソフトウェアアップデートのような不便さを感じさせずに実装することは、難しい場合があります。つまり、ダウンタイムやバグを回避しながら変更を導入できる、効果的なシステムが必要です。また、アップデートによって既存のワークフローが損なわれないように、下位互換性を維持する必要もあります。複数の環境 (ステージング環境、本番環境など) を実行するには、リリース前に機能を徹底的にテストすることが必要です。ダウンタイムは、軽微なアップデートであっても、ユーザーを苛立たせる可能性があります。
価格戦略を立てる
SaaS ビジネスの場合、商品ではなくサービスを販売しているため、料金体系には特に注意が必要です。料金が低すぎると、コストを賄ったり、拡大したりするのに苦労する可能性があります。料金が高すぎると、潜在的なユーザーが躊躇してしまうリスクがあります。ユーザーによって商品の評価方法が異なるため、単一の料金モデルでは機能しない可能性があります。
競争の激しい市場で抜け出す
SaaS 市場は非常に競争が激しく、目立つためには説得力のある方法が必要です。あらゆる面で競争したくなるかもしれませんが、得意分野と呼べるニッチを見つける方が、効果的であるといえます。
SaaS 商品のマーケティング方法
SaaS 商品をマーケティングするにあたり、売上増を目指すことは大切ですが、ソフトウェアが問題解決にどのように役立つかを示して、ユーザーを長期的に定着させることも同様に重要です。ここでは、商品を効果的に販売する方法をご紹介します。
明確な価値提案から始める
見込み顧客に対しては、次の 2 つの質問に即答できなければなりません。
どのような問題を解決するか?
なぜ他の選択肢よりも優れているのか?
価値提案は具体的で、メリットを示すものでなければなりません。「ビジネスに最適なソリューション」などの曖昧な主張は避け、使いやすさ、独自の機能、測定可能な投資収益率など、貴社ならではのものに焦点を当てます。たとえば、「より優れた顧客関係管理 (CRM)」を行える商品であると述べる代わりに、「小規模な営業チーム向けに構築された直感的な CRM システムにより、取引を 2 倍速く成立させる」と記載してみてください。
フリーミアムレベルまたは無料トライアルを戦略的に使用する
ほとんどの SaaS 購入者は、契約する前に商品を試してみたいと考えているため、フリーミアム層や期間限定のトライアルは大きなステップになる可能性があります。
トライアルは、購入完了を促すように設計する必要があります。フリーミアム層で主な価値を提供しますが、プレミアム機能は有料プラン向けにとっておきます。この戦略は、アップグレードによって体験が向上することをユーザーがはっきりと理解できる場合に、最も効果的です。
無料トライアルのご利用ガイドを洗練させ、ユーザーが商品の価値に気づく「納得の瞬間」にすばやく誘導します。
コンテンツマーケティングに注力する
購入者は意思決定を行う前に SaaS 商品を調べるのが一般的であるため、質の高いコンテンツを用意しておけば購入者の注意を引くのに役立ちます。問題への対処をテーマとしたブログ記事、ガイド、ビデオ、ウェビナーを作成して、貴社商品がどのように役立つかを説明します。次の形式のコンテンツを提供してみてはどうでしょう。
ケーススタディと成功事例: 顧客からの実際の結果を伝えます。
比較記事: 競合他社との比較を明確にします (あからさまな売り込みにならないよう抑制する)。
チュートリアル: まだアカウント登録していない潜在的なユーザーであっても、問題の解決を支援します。
検索広告と有料広告に投資する
Google 広告で適切なキーワードをターゲットに設定すると、潜在顧客と効果的につながることが可能です。次の点を特に重視しましょう。
ハイインテントキーワード: 単なる「請求書作成ソフトウェア」ではなく、「フリーランサーに最適な請求書作成ソフトウェア」などのフレーズを指します。
リマーケティング: サイトを訪問したものの購入完了にいたらなかった利用者に、広告を使用して再度アプローチします。
ソーシャルメディア広告は、特に LinkedIn for B2B SaaS などのプラットフォームで、特定の業界や役割をターゲットにする場合にも効果的です。
購入完了のためウェブサイトを強化する
人々が SaaS ビジネスと最初にやり取りするのはウェブサイトであることが多いため、好印象を与えるサイトにしておきましょう。以下のことを目指します。
明瞭さ: 何よりもまず、商品が何を行うか、誰のための商品であるかを明確にします。
行動喚起 (CTA): トライアルに登録する、デモを視聴する、見積もりをリクエストするなど、次のステップに進むように訪問者をガイドします。
社会的証明: 有名顧客の証言、ケーススタディ、ロゴを使用して、信頼を築きます。
広告見出し、料金体系ページのレイアウト、登録フォームなど、あらゆるものに対して A/B テストを実施し、対象者の心に最も響くものを確認します。
商品主導の成長 (PLG) を活用する
PLG では、商品がマーケティングを行います。ユーザーが自然に共有したり、他の人を招待したりできるように、商品を便利で採用しやすいものにする、というコンセプトです。次のものが含まれます。
コラボレーション機能: チームに同僚を参加させるよう促します (例: 「チームを招待」ボタンを用意する)。
商品内プロンプト: ユーザーの行動に基づいて、アップセルやアップグレードのナッジを使用します。
インフルエンサーやアフィリエイターと提携する
人々は、すでにフォローしている人から勧められたことに興味を向けるものです。業界のインフルエンサー、ブロガー、オピニオンリーダーと協力して、商品を紹介します。以下を使用できます。
アフィリエイトプログラム: 紹介に対するコミッションを導入して、SaaS ビジネスを宣伝するようユーザーを促します。
ゲスト出演: 関連するポッドキャスト、ウェビナー、または業界イベントに出演して、信頼性を高めます。
メールキャンペーンでリードを育成する
メールキャンペーンは、関係を構築し、リードを開発するための優れた方法です。例をいくつか示します。
ドリップキャンペーン: 新規登録者には、主な機能を説明する一連のメールを送信します。
セグメント化リスト: 特定のユーザー行動や統計グループに当てはまるメールを送信します。つまり、無料トライアルを放棄したリードと、トライアルを開始していないリードには、異なるメッセージを送信します。
カスタマーサクセスに投資する
顧客満足度は、マーケティング最大の資産の 1 つです。強力なカスタマーサクセスチームでは、次のことができます。
紹介と口コミマーケティングを奨励する
満足したユーザーをケーススタディやお客様の声に変える
顧客が SaaS 商品に馴染めるように支援して、チャーンレートを低下させる
ウェビナー、ライブ Q&A セッション、パーソナライズされたチェックインなどのプログラムを作成する
指標を使用して戦略を練る
次のような指標を追跡することで、どこに焦点を当てるべきかがわかります。
顧客獲得コスト: 新規顧客を獲得するために費やした額
顧客生涯価値: 各顧客が経時的にもたらす収益額
チャーンレート: 毎月の顧客解約数
この記事の内容は、一般的な情報および教育のみを目的としており、法律上または税務上のアドバイスとして解釈されるべきではありません。Stripe は、記事内の情報の正確性、完全性、妥当性、または最新性を保証または請け合うものではありません。特定の状況については、管轄区域で活動する資格のある有能な弁護士または会計士に助言を求める必要があります。