決済アプリの作成方法: ステップバイステップガイド

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成長中のスタートアップからグローバル企業まで、あらゆるビジネスに対応できる決済ソリューションを利用して、オンライン決済、対面支払いなど、世界中のあらゆる場所で決済を受け付けます。

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  1. はじめに
  2. Why create a payment app?
  3. 決済アプリに含めるべき機能
    1. 迅速で柔軟な取引
    2. 銀行口座・カードと容易に連携
    3. トップクラスのセキュリティ
    4. リクエストとリマインダー
    5. 拡張性とアップグレード
    6. スムーズな顧客体験
    7. アクセシビリティと使いやすさ
    8. ニッチユーザー向けの高度なオプション
  4. 決済アプリ開発の始め方
    1. 解決する問題を定義する
    2. 関連法規を理解する
    3. コア機能を設計する
    4. 適切な技術スタックを選択する
    5. Stripe を導入する
    6. 最初からセキュリティを重視する
    7. プロトタイプまたは実用最小限の製品 (MVP) を構築する
    8. アプリを徹底的にテストする
    9. 成長を見据えて計画する
    10. 戦略的に立ち上げる
    11. アプリをマーケティングし成長させる
  5. 決済アプリ開発に最適なツール
    1. Stripe Payments
    2. Stripe Checkout
    3. Stripe Connect
    4. Stripe Billing
    5. Stripe Identity
    6. Stripe Treasury
    7. Stripe Radar
    8. Stripe Tax

決済アプリとは、スマートフォンやデバイス上で、デジタルで送金、受け取り、管理ができるアプリです。多くの場合、銀行口座、クレジットカード、またはデジタルウォレットに直接リンクされており、現金よりも便利な決済オプションになり得ます。モバイル決済アプリ (例: Cash App) を使用すると、カードや現金を必要とせずに、友人への返済、請求書の分割、オンラインショッピング、または対面での購入を簡単に行えます。世界中で 20 億人以上が決済アプリを使用しており、2023 年にはモバイル決済取引の総額は 7 兆 3,900 億ドルに達しています。

以下では、決済アプリを作成する理由、構築方法、決済アプリ開発に最適なツールについて説明します。

この記事の内容

  • 決済アプリを作成する理由
  • 決済アプリに含めるべき機能
  • 決済アプリ開発の始め方
  • 決済アプリ開発に最適なツール

Why create a payment app?

Creating a payment app can offer several benefits. If your app has a distinct selling point—such as the reduction of fees, simplification of the user experience, or a solution to a specific challenge—it could help you succeed in a competitive space. As technology advances (think blockchain, artificial intelligence [AI], etc.), the potential for creating apps that offer innovative solutions and fill gaps in the market increases. Here are some reasons you might want to create a payment app.

  • Growing digital payment market: An increasing number of people are shifting away from cash and toward digital payments. In 2023, 69% of online adults in the United States said they had used a digital payment method to make a purchase in the preceding three months. The market is still growing and there’s room for improvement, especially in regions where digital adoption is steadily increasing.

  • Niche opportunities: You could customize your app to serve a specific audience or solve a distinct problem. For example, you could provide payments for freelancers, international remittances with low fees, or industry-specific payment solutions.

  • Revenue potential: Payment apps often generate revenue through transaction fees, subscription models, partnerships, or value-added features such as investment options and credit deals.

  • Customer convenience: Businesses that integrate payment solutions (e.g., marketplaces with built-in payments) can offer a more convenient customer experience that keeps users engaged.

  • Data insight: Payment apps can give you access to valuable user data, which can inform your business decisions, help you personalize services, or support your partnerships with other companies.

  • Market gaps: There’s always room to improve existing solutions. For instance, simplifying cross-border payments, enhancing security features, or speeding up transaction times are advancements that can set a new app apart from others.

  • Financial inclusion: In emerging markets, a payment app can address the needs of unbanked or underbanked populations, giving them the ability to conduct digital transactions for the first time.

  • Brand loyalty and retention: If you pair a payment app with other services (e.g., shopping, booking, social features), you can increase user interactions and encourage brand loyalty.

  • Partnership potential: Payment apps often present opportunities for valuable business partnerships. Integrations with ecommerce, retail, and service industries, can create collaboration opportunities.

決済アプリに含めるべき機能

決済アプリは、機能性、セキュリティ、使いやすさのバランスを取る必要があります。ここでは、競争力のあるユーザーフレンドリーなアプリを構築するにあたり、特に大切な機能をそれぞれ紹介します。

迅速で柔軟な取引

  • 即時決済: 口座残高が更新されるまで 3 日間待ちたい人はいません。アプリでは、即時またはほぼ即時の送金を可能にする必要があります。

  • 多通貨対応: 世界中のユーザーをターゲットとする場合、ユーザーがさまざまな通貨で国際決済を送受信できるようにし、透明性が高く、為替手数料を低く抑えるのが理想的です。

  • 分割支払い: アプリ内でコストを分割する機能があると、ものごとをスムーズに進められます。この機能により、グループディナーや請求書の共有などの支払いが簡単になります。

銀行口座・カードと容易に連携

  • 銀行の連携: 銀行口座、クレジットカード、デビットカード、Apple Pay や Google Pay などのデジタルウォレットを簡単にリンクできることが必要です。

  • 口座振込オプション: 銀行口座で直接支払いを受け取れる機能は、特にフリーランサーや中小企業をターゲットとするアプリにとって大変重要です。

トップクラスのセキュリティ

  • 2 段階認証 (2FA): 2FA は、不可欠な要素としてアプリへの組み込みを検討すべきです。生体認証 (指紋や顔認識など) やアプリベースのコードなどの認証オプションを、顧客に提供します。

  • 不正利用検知: AI を使用して、異常な取引に自動的にフラグを立てられます。これは、必要になるまで思いつかないタイプの機能です。

  • 暗号化: また、すべての取引のエンドツーエンドの暗号化も不可欠です。データが安全で漏洩が防止されていれば、より安心してユーザーに使ってもらえるからです。

リクエストとリマインダー

  • 支払いリクエスト: クリーンで自動化された支払いフローにより、ユーザーは、他のユーザーに支払いをリクエストしたり、定期的な請求のリマインダーを設定したりを簡単に行えます。ユーザーの時間の節約とストレスの軽減になります。

  • カスタマイズ可能な通知: 無関係なアラートを受け取りたい人はいません。大口取引、支払いの確認、送金のタイミングなど、通知内容をユーザーが管理できるようにしましょう。

拡張性とアップグレード

  • 将来性: ユーザーベースの拡大に合わせて、継続支払い、サブスクリプション管理、さらには AI ベースの予算作成のコンポーネントといった機能を導入してみましょう。

  • 低額または分かりやすい手数料: 取引手数料を請求したり、プレミアム機能を販売したりする場合は、費用を前もって伝えてください。隠れた手数料は、ユーザーの信頼を損なう可能性があります。

スムーズな顧客体験

  • 顧客フレンドリーなアカウント登録: 煩わしさを感じさせない本人確認方法を採用することで、アカウント登録をシンプルかつ安全にできます。身分証明書 (ID) をスキャンしたり、認証済みアカウントをリンクしたりすることは、指紋や顔認識を伴う生体認証よりも抵抗感が低くなる可能性があります。

  • カスタマーサポート: チャットボットは基本的な質問には適していますが、何か問題が発生した場合のために、チャット、メール、電話など、人間のスタッフに連絡する方法を提供するとよいでしょう。

  • パーソナライズされたダッシュボード: 洗練された直感的なダッシュボードを使用して、ユーザーの消費習慣や支払い履歴の分析を表示可能です。「今月はコーヒーに 200 ドルを費やしました」といったインサイトは、ユーザーにとって有益です。

  • ソーシャルメディア: ユーザーが取引を友人と共有できる支払いフィードなど、オプションのソーシャルコンポーネントを追加することもできます。

アクセシビリティと使いやすさ

  • 各地域への対応: 特定の地域をターゲットとする場合は、それぞれのニーズに対応してください。たとえば、インドで Unified Payments Interface (UPI) 実装を作成したり、即時モバイル送金が好まれるアフリカ市場で同手段を有効にしたりできます。

  • クロスプラットフォームの互換性: アプリはモバイル (iOS と Android)、デスクトップ、ウェアラブルで問題なく動作する必要があります。アプリがデバイス間で完全に同期するとさらに良いでしょう。

  • オフラインモードまたはバックアップオプション: 送信者と受信者の両方が接続している場合に引き換えることができるコードを生成するなどして、オフラインで支払いを開始可能にすることができます。

ニッチユーザー向けの高度なオプション

  • スモールビジネス向けアドオン: 請求し、経費を追跡し、QuickBooks などの会計ソフトウェアと連携するための手段を、アプリに含めることができます。

  • QR コード決済: QR コードを使うと、特に対面取引ですばやく決済できるようになります。顧客は簡単にスキャンしてその場で支払うことができ、企業は決済のための待ち行列を動かし続けることができます。

  • 仮想通貨の連携: デジタル資産で支払いたい、または支払いを受け取りたい人のために、仮想通貨で取引できるよう対応を検討してもよいかもしれません。

決済アプリ開発の始め方

機密性の高い財務データを扱うプラットフォームを構築する場合、開発プロセスのあらゆるステップで綿密に考え抜かれた戦略が必要です。ここでは、その始め方をご紹介します。

解決する問題を定義する

何よりもまず、どういった点でアプリを差別化するかを決めます。フリーランサーや中小企業など、特定の対象者をターゲットにしていますか?分割支払いをシンプルにしたり、クロスボーダー決済の問題を解決したり、手数料の引き下げを約束したりしていますか?あなたのニッチを決めます。それが定まれば、あとは自然に決まっていきます。

関連法規を理解する

決済は厳しく規制されているため、できるだけ早くこの分野について学び始めてください。次のタスクに時間を割きます。

コア機能を設計する

アプリがユーザーに提供する内容を正確に決定します。ほとんどの決済アプリには、少なくとも次のものが必要です。

  • 決済を送受信する機能

  • 銀行、カード、デジタルウォレットのアカウントリンク機能

  • 正確で読みやすい詳細を備えた取引履歴機能

  • 暗号化、2FA、不正利用検知などのセキュリティ対策

  • 請求や支払いリマインダーなどのツール (ビジネスを対象にしている場合)

  • 直感的な設計図またはモックアップにより、ユーザーがたどる経路を視覚化

適切な技術スタックを選択する

そのためには、アプリの成長、速度、セキュリティを徹底させるテクノロジーが必要です。

  • フロントエンド: React Native や Flutter などのフレームワークを使用すると、iOS 用および Android 用のクロスプラットフォームアプリを簡単に構築できます。

  • バックエンド: Node.js、Python (Django または Flask)、Ruby on Rails などの安全で柔軟なオプションは、バックエンド開発に適しています。

  • データベース: 取引を処理するには、PostgreSQL や MongoDB などの信頼性の高いデータベースが必要です。

  • アプリケーションプログラミングインターフェイス (API): API は、銀行連携 (Plaid、Yodlee など)、通貨換算、およびペイメントゲートウェイに必要です。

  • クラウドサービス: アマゾンウェブサービス、Google Cloud、または Azure でアプリをホストし、拡張できます。

Stripe を導入する

独自の決済処理システムを構築していない場合は、Stripe を利用すると便利です。支払い認証、不正利用検知などを処理します。また、開発者フレンドリーな API、柔軟な統合オプション、および幅広い決済手段のサポートも付帯しています。シンプルな決済プロセスを構築する場合でも、より複雑な請求システムを構築する場合でも、Stripe は決済インフラの詳細を気にすることなく、簡単に始められるよう支援します。

最初からセキュリティを重視する

セキュリティはアプリの基盤に据える必要があります。次の方法で最初から組み込む必要があります。

  • すべての取引にエンドツーエンドの暗号化を使用します。

  • トークン化を実装して、カードの詳細などの機密データを保護します。

  • 不正利用の監視機能と不審なアクティビティに対するユーザーアラートを含めます。

  • 脆弱性評価と監査でアプリを定期的にテストします。

プロトタイプまたは実用最小限の製品 (MVP) を構築する

小規模から始めて、ユーザーの主な問題を解決するコア機能に焦点を当てます。MVP を使用すると、本格的な製品にリソースを注ぐことなくアイデアをテストできます。ここでは、MVP を作成するための手順をいくつか紹介します。

  • すっきりとしたユーザーフレンドリーなインターフェースを構築します。

  • ユーザーが送金と受け取りを行えるようにします。

  • 基本的な取引履歴とアカウントリンクを含めます。

アプリを徹底的にテストする

決済アプリは、リリース前に確実に動作する必要があります。以下をテストします。

  • 機能: 支払い処理は正しく行われていますか?通知は正確ですか?ユーザーフローは直感的ですか?

  • パフォーマンス: アプリは高負荷でもうまく機能しますか?

  • セキュリティ: データ侵害や不正アクセスなどの脆弱性について、定期的にテストされていますか?

  • 互換性: アプリは、異なるデバイスやオペレーティングシステムでも一貫して機能しますか?

成長を見据えて計画する

初期段階であっても、成長に対してアプリをどのように対応させるかを考えてください。ユーザーベースの拡大に合わせて拡張できるクラウドサービスを使用します。バックエンドの柔軟性を維持して、継続支払いや暗号通貨のサポートなどの機能を実装するときに、完全な再構築が必要とならないようにします。

戦略的に立ち上げる

アプリを公開する準備ができたら、次のことを行う必要があります。

  • 最終テストのために、小規模なユーザーグループへのソフトローンチから始めます。

  • フィードバックを収集し、水際で問題を解決します。

  • アプリを段階的に展開し、拡大する前に特定の市場やユーザーに焦点を当てます。

アプリをマーケティングし成長させる

アプリをリリースした後は、マーケティングが開発と同じくらい重要になります。次の点を特に重視しましょう。

  • ユーザー獲得: ソーシャルメディア、パートナーシップ、紹介プログラムを活用して、ユーザーに参加してもらいます。

  • フィードバックループ: レビューや苦情に注意してください。ユーザーは、何がうまくいっていて、何がうまくいっていないかを教えてくれます。

  • 顧客維持率: フィードバックに基づいてアップデートを展開し、アプリを安全に保ち、ユーザーが実際に望んでいる新機能を追加します。

決済アプリ開発に最適なツール

API は、アプリの構造において中心的な役割を果たします。Stripe の API を使用すると、あらゆる Stripe プロダクトを簡単に連携できます。ここでは、その価値のあるツールをいくつか紹介します。

Stripe Payments

Stripe Payments は、決済を処理するためのコア機能です。これにより、次のようなさまざまな決済手段を受け付け処理できます。

柔軟性が高く、1 回限りの購入と継続支払いの両方に合わせてカスタマイズできます。

Stripe Checkout

構築済みの決済ページをスピーディーかつ安全に実装したい、というケースに有効なオプションは Stripe Checkout です。以下を含む決済フロー全体を処理します。

  • 税額計算

  • 割引とプロモーションコード

  • 各地域への適応 (複数の言語と通貨をサポート)

  • 不正利用防止

最小限のカスタム開発で、すぐに使用できるソリューションが必要な場合に適しています。

Stripe Connect

プラットフォームやマーケットプレイスを構築中で、ユーザー (売り手、サービスプロバイダーなど) が支払いを受け付けられるようにする必要がある場合は、Stripe Connect をご検討ください。次のことが可能になります。

  • 支払いを受け付けできるユーザーを設定する

  • 複数の当事者間で支払いを分割する

  • ユーザーアカウントへの入金を自動化する

  • グローバルユーザーの法令遵守を支援する

Connect は、マーケットプレイス、ギグプラットフォーム、複数の受取人を抱える企業、といったビジネスに適しています。

Stripe Billing

Stripe Billing は、サービスとしてのソフトウェア (SaaS) プラットフォームや会員制サービスに適しており、複数のサブスクリプションモデル (ユーザーごとの料金、定額プラン、従量課金など) に対応しています。

これは、サブスクリプションや継続支払いを処理するアプリに役立ちます。次のような機能があります。

  • サブスクリプション管理を自動化する

  • プランのアップグレードやダウングレードの場合の料金を日割り計算する

  • 構築済みの請求機能

  • 失敗した支払いの再試行ロジック

Stripe Identity

アプリで本人確認が必要な場合、Stripe Identity を使用すると、書類確認と自撮りチェックでユーザーの本人確認を行うことができます。これは、金融やマーケットプレイスなどの業界での法令遵守を支援する場合に特に役立ちます。

Stripe Treasury

基本的な決済にとどまらず、銀行アプリと同様の機能を提供したい開発者にとって、Stripe Treasury は非常に貴重です。特にフィンテックアプリに便利で、次のことができます。

  • ユーザーのアカウントを作成する

  • キャッシュフローを管理する

  • 電信送金や利息残高などの機能を有効にする

Stripe Radar

Stripe Radar は、Stripe に組み込まれている不正利用防止システムです。AI を使用して、不正利用が疑われる取引をリアルタイムで検知および防止します。必要に応じて、リスクしきい値をカスタマイズし、フラグが立てられた支払いを手動で確認できます。

Stripe Tax

Stripe Tax は、複数の管轄区域で事業を展開するビジネス向けに、税金の計算と徴収を自動化します。グローバルな税務コンプライアンスをサポートし、Stripe の API と連携して、物理的な商品とデジタル商品の税金を決定します。

この記事の内容は、一般的な情報および教育のみを目的としており、法律上または税務上のアドバイスとして解釈されるべきではありません。Stripe は、記事内の情報の正確性、完全性、妥当性、または最新性を保証または請け合うものではありません。特定の状況については、管轄区域で活動する資格のある有能な弁護士または会計士に助言を求める必要があります。

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