購入完了につながる決済ページの設計: より良い決済体験のためのヒント

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Stripe Billing は、シンプルな継続支払いから使用量に基づく請求、商談による契約まで、請求書の発行や顧客の管理を簡単に実現します。

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  1. はじめに
  2. 決済ページの設計が重要な理由
  3. 決済ページに含めるべき要素
  4. 決済ページの設計に関するベストプラクティス
    1. つくりをシンプルにする
    2. 透明性を保つ
    3. モバイル向けに調整する
    4. 顧客を安心させる
    5. フォームを使いやすくする
    6. 複数の支払いオプションを提供する
    7. 的確な CTA を配置する
    8. エラーを適切に処理する
    9. 最後にまとめる
  5. Stripe を利用した決済ページ機能の改善
    1. オンライン決済ページ
    2. カスタマイズ可能なコンポーネント
    3. 安全な決済処理
    4. 代替決済手段のサポート
    5. サブスクリプションの請求
    6. 不正防止
    7. 分析とインサイト
  6. 決済ページを設計する上で避けるべきよくある間違い
    1. 長すぎる、または細かすぎるフォーム
    2. 不明瞭なコスト
    3. 紛らわしいエラーメッセージ
    4. 低品質なモバイル体験
    5. 読み込み時間が遅い
    6. 脆弱なセキュリティシグナル
    7. 1 回の決済設定ですべての地域に対応させる
    8. アクセシビリティを考慮しない
    9. サポートオプションが存在しない、または非表示になっている

決済ページの良し悪しが、購入完了につながるかカゴ落ちを招くかの分かれ道になる可能性があります。複数のフィールドと決済手段だけのシンプルなページに見えても、請求ページの設計には細やかな配慮が求められます。不便に感じる購入プロセスを好む人はいません。実際、カゴ落ちの約 21% は、購入プロセスが複雑または長いことにより起きています。

優れた決済ページは、透明性の高い価格を提示して、迷いを軽減するプロンプトや入力のガイドを取り入れてるなど、利用者の疑問を先回りして解消する仕組みを備えています。また、データセキュリティに関する懸念を認識し、いくつかの決済オプションを提示し、プロセス全体をより直感的に感じられるように工夫する必要もあります。

以下では、必要な要素やユーザーを助けるヒント、 決済体験を向上させるために Stripe を活用する具体的な方法など、決済ページを効果的な設計にするためのポイントをご紹介します。

本記事の内容

  • 決済ページの設計が重要な理由
  • 決済ページに含めるべき要素
  • 決済ページの設計に関するベストプラクティス
  • Stripe を利用した決済ページ機能の改善
  • 決済ページを設計する上で避けるべきよくある間違い

決済ページの設計が重要な理由

決済ページは支払い前の最終ステップであり、その設計が結果を左右する重大な要素となります。標準レベルに満たないレイアウト、複雑なフォームフィールド、不明瞭な指示などは、売上の逸失にもつながります。フィールドのラベル付けが不十分であったり、ボタンの読み込みが遅かったり、プレゼンテーションに熱意が欠けていたりすると、それが些細なものであれ、順調に進んでいた取引を台無しにすることがあります。

決済ページは、ユーザーインターフェースと信頼性の両面から捉えることが大切です。この項目では、決済ページが非常に重要視されている理由をいくつかご紹介します。

  • 顧客の安心感:顧客はこれらのページを通じて個人情報を共有します。レイアウト、言語、全体的な印象は、安心感をもたらすものでなければなりません。ページが整理されていない、または雑然としていると感じると、訪問者は利用を躊躇する可能性があります。

  • 購入完了率の促進:顧客が請求段階に進んだとき、顧客はすでに購入の意思が固まっています。複雑な購入体験は購入完了率を低下させる可能性がありますが、設計が洗練されていれば購入完了率は促進されます。

  • ポジティブなブランドイメージ:ブランドは、請求を含むすべてのタッチポイントに反映されます。丁寧に構成された親しみやすいページであれば、適切にメッセージを伝えられますが、不具合だらけのわかりにくいインターフェースは、ブランドイメージを損ないます。

  • 継続的なロイヤルティ:シンプルな請求プロセスは、ユーザーの時間と個人データを尊重していることを示せます。これにより、会社に対する印象が高まり、今後の注文増加につながるかもしれません。

  • サポートリクエストの低減:指示が明確であれば、エラーを最小限に抑えられます。これにより、避けられる支払いの問題によるサポートチケットが減少し、チームの負担も軽くなります。

決済ページに含めるべき要素

企業ごとで詳細は異なりますが、ほとんどの決済ページには共通する基本的な要素があります。それらのページは、シンプルに保たれながらも必要な要素が含まれています。以下は、請求ページに含めるべきコア機能の一覧です。

  • 注文サマリー

  • 複数の決済手段の受け付け

  • 請求と配送の詳細

  • 顧客の連絡先情報

  • エラー処理

  • 行動喚起 (CTA) ボタン

  • セキュリティ確保

  • 法的合意

決済ページの設計に関するベストプラクティス

優れた決済ページを設計することは即ち、ユーザーが取引を完了するための透明性の高い購入体験を作り出すことを意味します。決済ページを正しく設計する方法は次のとおりです。

つくりをシンプルにする

  • 気を散らす要因を排除する: 決済ページは、顧客が購入を完了できるようにするという 1 つの目標に焦点を当てる必要があります。ユーザーの気を散らす可能性のある不要なリンクやデザインで、ページを雑然とさせないようにしましょう。

  • すっきりとしたレイアウトを採用する:直感的な設計により、プロセスを簡単に進めることができます。

  • テキストを読みやすくする:すべての指示とラベルが読みやすいようにし、ユーザーが目を細めたり推測したりすることのないよう配慮します。

透明性を保つ

  • コストの内訳を開示する:商品やサブスクリプションの料金、それに係る税金、送料、割引など、顧客の支払いの内容を正確に表示します。最後の瞬間に追加コストで顧客を驚かせることのないようにしましょう。

  • 適切な通貨を表示する:海外の顧客に対しては、価格を現地通貨で表示します。この小さな気遣いが大きな違いをもたらします。

モバイル向けに調整する

  • レスポンシブにする:決済ページは、どのデバイスでも適切に機能できることに越したことはありません。ピンチしてズームしたり、水平方向にスクロールしたりする必要があるページは、携帯電話やタブレットを使用する顧客を苛立たせる可能性があります。顧客は、デスクトップで見るページと同じ使いやすさを期待しています。

  • 入力を効率化する:モバイル対応のフォームフィールド、大きい入力欄、タップ対応ボタンなどを導入します。スマートフォン用のキーボードは、テキスト、メール、数字でそれぞれ入力の仕様が異なることに注意してください。正しいキーボードが使用されるようにフィールドを設定します。

顧客を安心させる

  • ページを安全に保つ:ウェブページには https を使用して、支払い情報が安全であることをユーザーからも認識できるようにします。

  • バッジを追加する:「SSL セキュア」や「Visa 認証サービス」などの有名なセキュリティアイコンを表示して、顧客を安心させます。

  • 個人情報の扱いについて明言する:ユーザーのデータがどのように使用されるか (または使用されないか) を説明し、機密情報が許可なく保存されないことを念押しします。

フォームを使いやすくする

  • 少ないステップでユーザーを案内する:ページが増えるごとに、顧客を逃す可能性は高くなります。決済ページを 1 ページにまとめても、フォームが詰め込まれすぎない限り機能します。また、「ステップ 2/3」などの進捗表示を用いて、プロセスのどの段階にいるかを顧客に示すこともできます。

  • 自動入力を使用する:標準フィールドのブラウザー自動入力を有効にすることで、ユーザーの作業の一部が代わりに処理されます。

  • 必要なことだけ要求する:追加でフィールドを設けると、顧客がページを離れてしまう可能性があります。基本的なことだけ要求するようにしましょう。

  • フィールドをリアルタイムで検証する:住所が不完全であることを伝えるのに、顧客が「送信」を押すまで待つ必要はありません。エラーをすぐに表示して、顧客がすばやく修正できるようにしましょう。

複数の支払いオプションを提供する

  • 複数の決済手段を含める:クレジットカードは必須ですが、Apple Pay などのデジタルウォレットや、後払い (BNPL) サービスなどの柔軟なオプションも受け入れる余地があります。

  • 支払い情報を保存する:支払いオプションの選択をワンクリックで済ませるようにすることで、リピーターの購入プロセスを短縮します。

的確な CTA を配置する

  • 目を引くような CTA を使用する:「購入完了」や「今すぐ支払う」ボタンがページのデザインに埋もれず、すぐに表示されるようにしてください。

  • 具体的に説明する:「送信」などの曖昧なラベルは使用を避けてください。ボタンをクリックするとどうなるかを顧客に正確に伝えるようにしましょう。

エラーを適切に処理する

  • 起こりうるすべてのトラブルに備える: 決済ページの設計を拡張する前に、実際のユーザーでテストしてください。操作がつまずいたり、混乱を招く箇所を確認して、ページを改善しましょう。

  • 問題の原因を説明する:フィールドが正しく入力されていないような場合に、単に「エラー」とだけ表示するのは避けましょう。何が問題なのかを顧客に伝えてください(例: 「カード番号は 16 桁である必要があります」など)。

  • 進行状況を保存する:エラーが発生した場合に、ユーザーにすべてを再入力させないようにしましょう。時間を無駄にさせないために、入力していた情報を再現できるようにしてください。

最後にまとめる

  • 注文サマリーを表示する:最後のボタンをクリックする前に、購入商品、価格、支払い情報をユーザーが確認できるようにする必要があります。

  • 編集を許可する:顧客にとって変更したい点がある場合に、最初からやり直さずにその部分にだけ戻る簡単な方法を提供します。

  • 確認画面や領収書を表示する:支払いを処理したら、購入が完了したことを顧客に知らせます。この締めくくりにより充足感がもたらされ、さらにはカスタマーサービスのフォローアップを最小限に抑えることができます。

Stripe を利用した決済ページ機能の改善

Stripe には、開発者にとっての使いやすい機能や既製のツールが豊富に用意されているため、決済ページの構築にかかる手探り作業を大きく省くことができます。すべての詳細をゼロからコーディングする代わりに、スピード、セキュリティ、利便性を考慮して設計されたテスト済みのソリューションを利用することが可能です。Stripe は、購入完了率の向上と顧客維持のために、以下のサービスを提供しています。

オンライン決済ページ

  • Stripe Checkout は、最小限の操作で決済できるオンラインの支払いページです。リアルタイム検証や直感的なレイアウトなどのベストプラクティスを取り入れて構築されています。

  • Checkout は現地の通貨と言語に自動的に適応するため、海外販売する場合に効果的です。

カスタマイズ可能なコンポーネント

  • Stripe Elements は、決済フィールド用のモジュールコンポーネントセットです。Elements は、設定を細かく管理したいビジネスオーナーの要望に応えます。

  • カード番号、有効期限、セキュリティコード (CVV) のフィールドをページに埋め込みつつ、自社のブランドイメージに合ったページデザインにすることができます。

  • Elements は、入力の書式設定、エラーメッセージの伝達、規制遵守など、複雑なバックグラウンドタスクを処理します。

安全な決済処理

  • Stripe は、ユーザーのカード情報を安全に保つために、PCI データセキュリティ基準 (PCI DSS) に準拠しています。また、その機密データの処理・保存を請け負っているため、会社自ら管理する必要はありません。

  • Stripe は、カード番号の生データを会社のサーバーに送らず、代わりにトークン化します。これにより、会社は追加のリスクを負うことなく支払いを処理できます。

代替決済手段のサポート

  • Stripe は、口座振替からデジタルウォレットまで、さまざまな決済手段をサポートしています。これにより、各オプションを個別に実装することなく、さまざまな顧客のニーズを満たすことができます。

  • 顧客の居住地に応じて、Stripe は現地の利用ニーズに合った決済手段を提示することもできます。

サブスクリプションの請求

  • サブスクリプションベースのビジネスを運営している場合、Stripe Billing は継続支払い、プラン変更による比例配分計算、失敗した支払いの自動再試行を処理できます。

  • Billing では、請求書の送信、トライアルの管理、支払いサイクルの追跡を行うことも可能です。

不正防止

  • Stripe Radar は、何百万ものグローバル企業からのデータでトレーニングされた機械学習を活用する、内蔵型の不正検出ソリューションです。

  • 不審な取引にフラグを立てたり、変化する不正利用パターンに適応することで、誤検知のインスタンスを最小限に抑えます。

分析とインサイト

  • Stripe ダッシュボードには、購入、返金、およびサブスクリプションの解約に関するリアルタイムのデータが表示されます。請求処理のパフォーマンスを監視し、必要に応じてプランを調整することもできます。

  • 詳細なログとレポート機能により、請求フローのパフォーマンスを全体的に把握できます。

決済ページを設計する上で避けるべきよくある間違い

経験豊富な企業でさえ、購入完了率とユーザーの信頼を低下させる予期しない問題に直面することがあります。フォームフィールド、支払いオプション、住所データ、セキュリティ上の免責事項など、決済ページには非常に多くの不安定要素があるため、詳細を見落とすことも珍しくありません。この項目では、そうしたよくある失敗をいくつかご紹介します。

長すぎる、または細かすぎるフォーム

フォーム内の項目が多すぎると、購入完了率を低下させる可能性があります。フィールドが明確な目的を果たさない場合は削除してください。

不明瞭なコスト

決済時に突然手数料を追加すると、カゴ落ちにつながったりします。送料、税金、手数料については、顧客に前もって知らせるようにしてください。最後のステップで簡単なサマリーを提示することで、合計コストに対する顧客の納得を得られます。

紛らわしいエラーメッセージ

「問題が発生しました」という一般的な警告文は、購入者を苛立たせ、購入を断念させかねません。顧客が問題を簡単に修正できるよう、修正が必要なフィールドを正確に指示しましょう。

低品質なモバイル体験

デスクトップでは許容できるレイアウトでも、スマートフォンでの利用になると複雑化するケースがあります。このようなケースでは、テキストフィールドが小さすぎたり、「支払い」ボタンが非表示になっていたりします。小画面向けの設計は、後付けではなく一から再考するようにしましょう。

読み込み時間が遅い

支払いページの読み込みが遅いと、ユーザーに疑心を抱かせてしまう可能性があります。取引の停止を懸念したり、リロードを試みたりと、悪影響を与えかねません。コードのクリーンアップや、アセットのキャッシュを試みるとページの読み込みが早くなることがあります。ページの読み込みが遅い場合は、コンテンツ配信ネットワークや画像圧縮を見直してみてください。

脆弱なセキュリティシグナル

決済ページにロックされた南京錠のアイコンが表示されていない場合や、暗号化についての記載がない場合、顧客に安全なサイトでないと思われる可能性があります。顧客の支払い情報がどのようにして安全に保たれるかを明確に説明してください。

1 回の決済設定ですべての地域に対応させる

現地の標準の決済手段を無視すると、顧客が不満に感じ、カゴ落ちにつながることさえあります。複数の国で顧客にサービスを提供している場合は、現地の決済手段も受け付けることを検討してください。

アクセシビリティを考慮しない

アクセシビリティとは、より多くのユーザーにリーチし、すべてのユーザーを尊重することを指します。すべてのユーザーがマウスで作業するわけではありません。キーボードや補助装置に依存している人も中にはいます。フォームフィールドに適切なラベルを付け、タブを論理的な順序に並べ、可能であればスクリーンリーダーでページをテストしてください。

サポートオプションが存在しない、または非表示になっている

支払い中に問題が発生した場合、ユーザーは迅速にサポートを受けられるべきです。連絡先情報やライブチャットのリンクは、簡単に見つけられるようにしてください。

この記事の内容は、一般的な情報および教育のみを目的としており、法律上または税務上のアドバイスとして解釈されるべきではありません。Stripe は、記事内の情報の正確性、完全性、妥当性、または最新性を保証または請け合うものではありません。特定の状況については、管轄区域で活動する資格のある有能な弁護士または会計士に助言を求める必要があります。

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