ACH ルーティングナンバーについて: ルーティングナンバーとは何か、なぜ重要なのか

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もっと知る 
  1. はじめに
  2. ACH とは何の略か
  3. ACH ルーティングナンバーの歴史
  4. ACH ルーティングナンバーの用途
  5. ACH ルーティングナンバーの見つけ方
  6. ABA と ACH ルーティングナンバーの違い

ACH ルーティングナンバーとは、銀行や金融機関が米国内の口座間での支払いや送金を行う施設を特定するために使用する 9 桁のコードです。自宅の住所のように、ACH ルーティングナンバーを参照することで電子送金された資金を正しい銀行支店に届けることができます。この番号は、口座振込、自動引き落とし、および電信送金を行うのに必要です。各銀行または信用組合には固有のコードがあります。このコードを知る方法は、例えば金融機関の小切手の下部を確認する、銀行のオンラインバンキングシステムで検索する、または銀行に直接連絡するなどがあります。

企業にとって、ACH ルーティングナンバーを理解することは重要で、ACH 経由の支払いをしたり受けたりする場合、資金が正しい銀行口座に届くよう、正しいルーティングナンバーを知っておく必要があります。2023 年第 3 四半期の ACH ネットワークの総決済件数は 78 億件で、前年同期比 3% 増であったことからもわかるように、ACH 決済に対する強い需要がこれまで以上に拡大しています。

ルーティングナンバーについてしっかり理解することは、給与の管理、仕入先への支払い、顧客からの口座振込を扱っている企業にとって特に重要です。資金の行き違いは支払遅延につながり、業務に支障をきたすだけでなく、売り手との関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。ACH ルーティングナンバーの重要性を理解することで、ビジネスをスムーズに展開することができるようになります。知っておくべきことを以下にご紹介します。

この記事の内容

  • ACH とは何の略か
  • ACH ルーティングナンバーの歴史
  • ACH ルーティングナンバーの用途
  • ACH ルーティングナンバーの見つけ方
  • ABA と ACH ルーティングナンバーの違い

ACH とは何の略か

ACH とは、Automated Clearing House (全米自動決済協会) の略で、米国内の銀行や金融機関の間で電子的に資金や情報を移動させるためのネットワークを指します。

ACH ルーティングナンバーの歴史

ACH ルーティングナンバーのシステムは、20 世紀に銀行業界が小切手やその他の金融取引をより効率的に処理できるよう業務の自動化・体系化を始めたときに導入されました。米国銀行協会 (ABA) は 1910 年、紙の小切手の仕分け、束ね、発送を容易にするため、ACH ルーティングナンバーのシステムを創設しました。電子取引の普及につれ、このシステムは資金の電子的な処理にも適用されるようになりました。

ACH ルーティングナンバーは 9 桁の数字から成り、それぞれの数字に特定の意味があります。最初の 2 桁は、その金融機関が所在する連邦準備銀行の地区を表します。次の 2 桁は、その銀行に割り当てられた連邦準備銀行の地区支店 (手続きを処理する施設) を表します。5 桁目、6 桁目、7 桁目、8 桁目は、連邦準備銀行地区内の各金融機関に固有の識別子です。最後の 1 桁はチェックサム、つまり最初の 8 桁が正しいことを確認するための数学的な合計を表します。

電子決済が普及するにつれ、ACH のネットワークは拡大しました。ルーティングナンバーシステムは、これらの支払いを処理する効率的な方法となり、金融機関は紙の書類を物理的に送ることなく、正確かつ直接的な方法で資金をやり取りできるようになりました。ACH 送金はやがて、給料の口座振り込み、住宅ローンや請求書の自動引き落とし、政府や企業との商取引など、多種多様な決済サービスに利用されるようになりました。ACH ネットワークは、大量のクレジット・デビット取引を処理しており、これには直接入金だけでなく直接引き落としも含まれます。

ACH ルーティングナンバーシステムの信頼の高さとその体系的な仕組みは、電子送金の拡大を支え、金融システムのペーパーレス化に貢献してきました。デジタル取引の量が増え続ける今日、金融サービスの日常業務におけるルーティングナンバーの重要性はますます増しています。

ACH ルーティングナンバーの用途

この 9 桁の数字は、多くの市場における電子送金の仕組みを握る鍵となっています。この数字は、適切な金融機関に資金を届けるために、様々な方法で使用されています。ルーティングナンバーの主な用途について以下にご紹介します。

  • 雇用主が、従業員の銀行口座に給与を振り込む際に使用する。
  • 個人や企業が、ローンや請求書の定期的な支払いを設定するために使用する。
  • 個人用口座やビジネス用口座など、銀行口座間の資金移動をスムーズに行うために使用される。
  • 公益企業が、ルーティングナンバーを使って利用者から毎月の支払いを受け取る。
  • 州税および連邦税の納付および還付に使用される。
  • 企業や非営利団体が、寄付や提供したサービスへの支払いを受け取るために使用する。

いずれの場合も、ACH ルーティングナンバーは、当事者同士が体系的な方法でタイムリーに資金を送受信するのに役立ちます。

ACH ルーティングナンバーの見つけ方

ACH ルーティングナンバーは以下のような方法で知ることができます。

  • 金融機関の小切手の下部を確認する。通例、左側に印刷されている最初の数字がルーティングナンバーです。
  • 銀行の明細書を見る。銀行によっては、明細書にルーティングナンバーを記載しているところもあります。
  • 金融機関のオンラインバンキングまたはモバイルアプリにログインする。通常、ルーティングナンバーは口座情報または口座設定の欄に記載されています。
  • 銀行のウェブサイトを見る。たいていの銀行は、FAQ のページや専用のページにルーティングナンバーを記載しています。
  • 銀行に電話する。担当者が口座名義人の身元を確認した上で、ルーティングナンバーを教えてくれます。
  • 米国銀行協会公式のルーティングナンバー検索ツールを利用する。このツールは、ルーティングナンバーを検索または確認する必要がある人なら誰でも利用できます。
  • 信用組合の場合、ルーティングナンバーは通常、ウェブサイトにアクセスするか、カスタマーサービスに電話で問い合わせればわかります。

目的や地域ごとに複数のルーティンググナンバーをもつ金融機関もあります。遅延を避けるため、正しいルーティングナンバーを使用することが重要です。

ABA と ACH ルーティングナンバーの違い

ABA ナンバーと ACH ルーティングナンバーは、いずれも決済処理をスムーズに行うために使用されるものですが、使用される取引の種類が異なります。

ABA ルーティングナンバーは、routing transit number (RTN) とも呼ばれ、もともとは紙の小切手の仕分け、束ね、発送をスムーズに行うために考案されたものです。これは現在でも小切手の決済や電信送金に使われています。この番号は紙の小切手の左下に記載されています。

ACH ルーティングナンバーは、電子的な送金や決済にのみ使用されます。銀行によっては、ACH と ABA ルーティングナンバーは同じですが、ACH 取引専用に別々の番号をもっている銀行もあります。別々の番号があることで、金融機関は、口座振込、請求書決済、その他の自動送金など、各取引を適切な処理システムへと仕分けるのに役立ちます。間違った番号を使用すると、取引が遅れたり失敗したりする恐れがあります。

ある取引に適した番号を調べるには、銀行のウェブサイトを参照するか、カスタマーサービスに問い合わせてください。ACH 取引の場合、送金プロセスでの混乱やミスを避けるため、必ず「ACH ルーティングナンバー」で調べてください。

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