スペインでオンライン販売する方法

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成長中のスタートアップからグローバル企業まで、あらゆるビジネスに対応できる決済ソリューションを利用して、オンライン決済、対面支払いなど、世界中のあらゆる場所で決済を受け付けます。

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  1. はじめに
  2. スペインからオンライン販売を開始するための要件
  3. スペインからオンライン販売する際の義務
    1. スペインからオンライン販売する際の納税義務
    2. 所得税 (IRPF)
    3. 法人所得税 (IS)
  4. スペインからオンライン販売するさまざまな方法
    1. 自社のウェブサイトでスペインからオンライン販売する
    2. スペインから外部プラットフォームを通じてオンライン販売する
  5. スペインからのオンライン販売に関するよくあるご質問
    1. スペインからオンライン販売するにはウェブサイトが必要ですか?
    2. オンラインストア専用の銀行口座を持つ必要がありますか?
    3. スペインからオンライン販売するには、自営業者として登録する必要がありますか?

2024 年第 1 四半期のスペインの E コマース売上高は合計で 217 億 9,300 万ユーロに達しました。スペインの国家市場競争委員会によると、この数字は前年同期比 13.7% の成長を表しています。この増加は、スペイン企業の間でオンライン販売への関心が高まっていることを示しています。

実際、世界有数のウェブホスティングおよびドメイン販売企業である GoDaddy が出資した Digitalization Observatory 2023 に反映されているように、スペインの中小企業の 65% がオンラインプラットフォームを主な販売チャネルとして使用しています。この流れに加わってオンライン販売を始めることを検討している方向けに、この記事では、スペインからオンライン販売する際に考慮すべき要素を分析して紹介します。

この記事の内容

  • スペインからオンライン販売を開始するための要件
  • スペインからオンライン販売する際の義務
  • スペインからオンライン販売するさまざまな方法
  • スペインからのオンライン販売に関するよくあるご質問

スペインからオンライン販売を開始するための要件

スペインからオンライン販売を開始するには、以下の要件を満たす必要があります。

Requirements to sell online from Spain - A list of requirements to start selling products online from Spain.

スペインからオンライン販売する際の義務

スペインからオンライン販売する場合は、いくつかの義務を遵守する必要があります。特に重要なものは次のとおりです。

  • 「情報社会サービスおよび電子商取引に関する法律」としても知られる法律 34/2002を適用する。その義務の一部を次に示します。
  • 一般データ保護規則 (GDPR) に基づいて顧客情報を処理する。
  • 使用条件や販売条件を明確に示し、購入を確定する前に顧客にその条件への同意を明示的に要求する。
  • 次のセクションで詳述する納税義務を遵守する。

スペインからオンライン販売する際の納税義務

付加価値税

電子商取引の VAT は、オンラインストアで商品を購入するすべての人から徴収する必要がある間接税であり、販売する商品やサービスに対応する VAT 率が適用されます。そうしないと、スペインの VAT の罰則が発生する可能性があります。

場合によっては、VAT 免除が適用される場合があります。たとえば、スペインから他の国にオンライン販売する場合、顧客の所在地によっては免除の対象となる可能性があります。

  • 顧客が他の EU 加盟国に居住している場合: このような事業活動は「域内配送」と呼ばれます。貴社と顧客の両方が域内 VAT 番号 (「NIF-IVA」、「EU VAT 番号」、「欧州 VAT 番号」とも呼ばれる) を保有している場合、VAT が免除されます。
  • 顧客が EU 域外の国に居住している場合: このような事業活動は「輸出」と見なされ、VAT が免除されます。ただし、スペインからの輸出には独自の納税義務が伴います (たとえば、関税が発生する可能性や納税申告書に輸出を記載する義務など)。

売上に対する VAT を徴収した後は、四半期ごとの VAT 申告 (フォーム 303 を使用) を提出することによって AEAT に申告して VAT を納付し、その後、年次 VAT サマリー (フォーム 390 を使用) でデータを検証する必要があります。

スペインから海外の顧客にオンライン販売することには、VAT 免除の対象となる可能性のほかにも、さまざまなメリットがあります。たとえば、2023 年の他国への輸出において、Amazon で商品を販売したスペインの中小企業 (SME) の請求額は 10 億ユーロを超えました。2024 年第 3 四半期には約 17,000 社に上る中小企業全体のうち、75% がスペイン国外に商品を販売しています。

所得税 (IRPF)

IRPF は、会計年度を通じて得られる利益に応じて AEAT に納付しなければならない直接税です。この税額は、毎年の所得税申告書 (スペインでは「declaración de la renta」と呼ばれる) で確定されますが、フォーム 130 に記入すると、分割払いで納付できます。スペインからオンライン販売するために雇用したスタッフや自営業者に個人所得税の源泉徴収を適用する場合は、フォーム 111 に記入する必要があります。

法人所得税 (IS)

IS は別の直接税であり、このケースに関しては、スペインからオンライン販売する会社を設立した場合にのみ AEAT に納付が必要です。販売会社を設立した場合は、フォーム 200 に毎年税金を入力する必要があります。IRPFの例に倣って、Form 202 に記入することで IS の分割払いも可能です。

スペインからオンライン販売するさまざまな方法

前のセクションで列挙した要件と義務を満たしている場合は、スペインからのオンライン販売を開始できます。最も一般的な方法は、自社のウェブサイトから販売するか、または外部プラットフォームを通じて販売することです。

自社のウェブサイトでスペインからオンライン販売する

この方法を選択すると、カタログに含まれている商品に加えて、オンラインストアのすべてのコンテンツを管理できるようになります (ブランドイメージの詳細をカスタマイズするなど)。このプロセスはたいてい複雑になり、開発リソースへの初期投資が必要ですが、自社でコードを記述せずにウェブページを作成できる EC プラットフォームもあります。

  • Shopify: このオールインワンプラットフォームを使用すると、プログラミングの知識がなくても、オンラインストアを作成して、世界中の顧客に販売できます。スペインでは約 40,000 店のオンラインストアShopify を利用しており、2021 年初頭と比べて 2 倍以上に増えました。
  • Prestashop: Prestashop は他のプラットフォームと比べると習得するのがやや難しい可能性があるものの、オープンソースプラットフォームなので他にはないさまざまなカスタマイズオプションがあります。
  • WooCommerce: ウェブページ作成によく利用されているコンテンツ管理システムである WordPress には、WooCommerce と呼ばれる人気の拡張機能があります。このプラグインを利用すると、高度なカスタマイズが可能なオンラインストアを作成できますが、少し高度な知識が必要です。

Stripe Payments でオンライン決済を安全に受け付ける

スペインからのオンライン販売に使用するシステムが何であれ、現在の規制に準拠していて、顧客に信頼感と安全性が伝わる、Stripe Payments などのペイメントゲートウェイを利用することが重要です。このツールでは、顧客が好む E コマースの決済手段で決済を受け付けることができるため、最適なショッピング体験を提供できます。

スペインから外部プラットフォームを通じてオンライン販売する

外部プラットフォームから商品を販売する場合、プロセスははるかに簡単になりますが、自社のウェブサイトを管理するときのようなカスタマイズオプションは手に入りません。多くの場合、売上に対してより高い手数料が発生すると想定しておく必要があります。ここでは、最も一般的な選択肢をいくつかご紹介します。

  • マーケットプレイス: これらは、他の企業が自社のウェブサイトから商品を登録して販売できるオンライン販売プラットフォームです。スペインで最も成功しているのは Amazon です。
  • ソーシャルネットワーク: Stripe Payment Links などのオンライン決済ページを使用して、ソーシャルメディアの自社アカウントから商品やサービスを販売できます。
  • アプリケーションの売買: Wallapop をはじめとするこのようなプラットフォームは、商品を販売したい個人や専門家に対応しています。

スペインからのオンライン販売に関するよくあるご質問

スペインからオンライン販売するにはウェブサイトが必要ですか?

いいえ。外部プラットフォーム (Amazon などのマーケットプレイスなど) を使用したり、ソーシャルネットワークやメーリングリストなどのコミュニケーションチャネルに決済用リンクを含めたりすることで商品を販売できます。

オンラインストア専用の銀行口座を持つ必要がありますか?

必須ではありませんが、そうすることをお勧めします。個人の口座と事業用銀行口座をお持ちの場合は、どの資金がオンラインビジネスのもので、どの資金がそうでないかを明確に区別することで、財務と納税義務を管理しやすくなります。

スペインからオンライン販売するには、自営業者として登録する必要がありますか?

はい。よく言われているのは、自営業者としての登録が必要なのは、販売がスペインの職業間最低賃金 (SMI) を超える収入を生み出す定期的な活動である場合のみだというものです。しかし、社会保障制度から、販売が行われた期間全体において未払いの社会保険料の納付を遡及的に要求される可能性があります。

この記事の内容は、一般的な情報および教育のみを目的としており、法律上または税務上のアドバイスとして解釈されるべきではありません。Stripe は、記事内の情報の正確性、完全性、妥当性、または最新性を保証または請け合うものではありません。特定の状況については、管轄区域で活動する資格のある有能な弁護士または会計士に助言を求める必要があります。

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