ワンストップショップ (OSS) VAT スキーム: オランダ企業が EU 全域で販売する方法

Issuing
Issuing

Stripe Issuing は、画期的なスタートアップ、革新的なソフトウェアプラットフォーム、進化を続ける大企業から選ばれているカード発行インフラプロバイダーであり、カード発行枚数は 2 億 7,500 万枚を超えます。

もっと知る 
  1. はじめに
  2. OSS VAT スキームとは
  3. オランダで OSS に登録する必要があるのは誰ですか?
  4. Belastingdienst への OSS 申告方法
    1. OSS ポータルにログインする
    2. 国別の売上レポート
    3. 四半期ごとに申告する
    4. 合計 VAT を支払う
    5. 過去の申告を必要に応じて修正する
  5. オランダのビジネスが OSS を利用するメリット
    1. 1 つの登録、1 つのポータル
    2. 四半期ごとの単一の申告
    3. 決済時の正確な VAT
    4. コストの削減と管理の負担軽減
    5. 拡張性
  6. OSS と IOSS の違い
    1. OSS
    2. IOSS
  7. Stripe Tax でできること

企業にとって、ヨーロッパ全域での販売は成長と複雑さを増します。各国には独自の付加価値税 (VAT) 規則、申告、期限があります。EUのワンストップショップ (OSS) スキームでは、これらを 1 つのシステムにまとめ、EU のすべての B2C 販売に対する VAT の申告と納付を自国のポータルから申告・納付できます。

以下では、オランダにおける OSS Union スキームの仕組み、登録が必要な人、OSS 申告書の提出方法、OSS と輸入ワンストップショップ (IOSS) の違いについて説明します。

目次

  • OSS VAT スキームとは
  • オランダで OSS に登録する必要があるのは誰ですか?
  • Belastingdienst への OSS 申告方法
  • オランダのビジネスが OSS を利用するメリット
  • OSS と IOSS の違い
  • Stripe Tax でできること

OSS VAT スキームとは

EU 全域での販売では、多くの場合、顧客が存在するすべての国でさまざまな登録、申告、および課税する当局とさまざまな VAT 規則を連携させる必要があります。OSS スキームは、これらのさまざまなプロセスをシンプルにするために策定されました。これにより、企業はクロスボーダー販売に関する VAT を顧客に報告および納付するための単一の EU ポータルを利用できます。

OSS は、2021 年 7 月にミニワンストップショップ (MOSS) の拡大版として施行されました。この制度は、B2C デジタルサービスにのみ適用されていました。新しい枠組みは、EU 内での物品とサービスの B2C 販売を対象としています。販売先のすべての国で個別に VAT を登録するのではなく、自国の VAT OSS ポータルから 1 回のみ登録します。

手順は次のとおりです。

  • 顧客に自国の VAT 税率を請求します。

  • それらの売上を四半期ごとの OSS 申告書に含めます。

  • 国内税務ポータルからすべて申告して支払います。(オランダのビジネスの場合は、Mijn Belastingdienst Zakelijkです。)

  • オランダ税務当局 (Belastingdienst) が徴収した VAT を他の EU 加盟国に分配します。

オランダの通常の VAT 申告書を提出すると、国内取引が対象となります。 OSS は、EU 内のクロスボーダー B2C 販売に対する VAT のみに対応します。

このスキームは、任意です。ただし、EU 全体の顧客売上が年間 10,000 ユーロを超えたら、顧客の国在住で VAT を支払う必要があります。OSS を使用するのが、この義務を果たす最も効率的な方法です。OSS は、細分化された複数の国のプロセスを 1 つの統合システムに換えるものです。

オランダで OSS に登録する必要があるのは誰ですか?

OSS への登録は必須ではないものの、このスキームは、他の EU 諸国の顧客に販売するオランダのすべてのビジネスを対象としています。これは、国境を越えて成長する際に VAT 法令遵守を簡素化したい E コマースおよびデジタルサービスプロバイダに特に適しています。

EU の規則では、EU 内のクロスボーダー B2C の総売上高が 1 年間に 10,000 ユーロを超えると、オランダの VAT 税率ではなく顧客の国の VAT 税率の支払いが義務付けられます。このしきい値は、国ごとではなく、EU のすべての顧客売上高を合計した額です。このしきい値を超えると、Belastingdienst を通じて OSS スキームに登録することが、義務を処理する最も効率的な方法となっています。OSS に登録していない場合は、顧客が存在する個別の国ごとに VAT を登録し、申告書を提出する必要があります。しきい値を下回る中小企業でも、すべての EU 市場で一貫した VAT 管理を選択できます。

このスキームは、個人または非課税団体への販売のいずれかの B2C 取引向けに構築されています。通常、B2B 取引はリバースチャージメカニズムに該当するか、個別の VAT 処理が必要になります。

OSS の典型的なオランダのユーザーには、以下などが該当します。

  • EU の顧客に商品を配送する E コマース小売業者

  • ソフトウェア、サブスクリプション、またはコンテンツをオンラインで販売するデジタル製品またはサービスとしてのソフトウェア (SaaS) プロバイダー

登録プロセスは簡単で、Belastingdienst のオンラインポータルにログインして、Union OSS スキームに登録します。

Belastingdienst への OSS 申告方法

オランダで OSS スキームに登録すると、EU の顧客販売の VAT 申請が Belastingdienst のオンラインポータルで行えるようになります。このプロセスは、通常のオランダの VAT 申請と似ていますが、EU での販売も対象範囲に拡大されます。ここでは、申請のステップバイステップガイドをご紹介します。

OSS ポータルにログインする

Belastingdienst のオンラインポータルにアクセスし、「EU VAT One Stop Shop」(オランダ語で EU-btw énloketsysteem) を選択します。「VAT returns」(Btw-meldingen) を選択して、OSS 申告を開始します。

国別の売上レポート

四半期ごとに、仕向国別の売上額と VAT 額を入力します。たとえば、フランスとドイツの顧客に販売した場合は、それぞれに課税対象の売上額と VAT 額を記録します。取引記録は少なくとも 10 年間保持します。

四半期ごとに申告する

OSS の申告は四半期ごとの期限があります。四半期の翌月の末日 (4 月 30 日、7 月 31 日、10 月 31 日、1 月 31 日) までに提出してください。四半期末前に提出することはできません。越境販売がない場合でも、ゼロで申告が必要です。OSS の申告漏れや延滞があると、推定 VAT 評価の対象になるか、繰り返しの違反により OSS スキームから除外される可能性があります。その場合、各国で個別の VAT 登録を行う必要があります。

合計 VAT を支払う

提出後、その四半期の VAT の全額を Belastingdienst に一括で支払います。その後、オランダの税務署が関連する EU 各国に売上を分配します。

過去の申告を必要に応じて修正する

誤りを発見した場合は、次回の OSS 申告時に修正してください。修正は最大 3 年間可能です。

オランダのビジネスが OSS を利用するメリット

EU 全域で販売を行うオランダ企業は、OSS スキームを使用して、以前は数十件個別に処理していた小規模な VAT 義務を、一元化されたプロセスにまとめられます。ここでは、この統合セットアップのメリットを詳しく見ていきます。

1 つの登録、1 つのポータル

OSS を使用すると、オランダで 1 回登録するだけで、Belastingdienst を通じてすべての EU VAT を処理できます。加盟国ごとに個別の VAT 番号や地方申告書を作成する必要はありません。

四半期ごとの単一の申告

EU のすべての顧客売上は、四半期ごとに 1 つの OSS 申告書に表示されます。これにより、複数の期限、言語の壁、申請システムがなくなり、すべてを 1 つのダッシュボードで確認できます。

決済時の正確な VAT

顧客の国ごとに正しい VAT 税率の支払いを行いますが、外国で課税されるシステムにログインする必要はありません。Belastingdienst が支払いを分配します。

コストの削減と管理の負担軽減

一元化により、会計手数料と手作業による消し込みが最小限に抑えられます。支払いを一括でユーロで行い、残りは税務署が処理します。

拡張性

EU の 1 か国に販売する場合でも、20 か国に販売する場合でも、OSS はお客様に合わせて拡張できます。新規登録や法令遵守のオーバーヘッドを負わずに、新しい市場を追加できます。

OSS と IOSS の違い

OSS と IOSS は、EU の 2021 年の VAT 改革の 2 つの項目になっています。どちらも国境を越えて課税する申告を簡素化しますが、適用される販売タイプが異なります。

ここでは、主な違いを詳しく見ていきましょう。

OSS

OSS は、商品やサービスの EU 域内 B2C 販売を対象としています。たとえば、フランスまたはドイツの顧客に販売するオランダの会社の場合、OSS は加盟国全体の顧客販売を報告する EU 内に拠点を置くビジネス、ならびに EU の顧客にデジタルサービスを提供する EU 域外のビジネスで使用されます。OSS 申告書は、四半期ごとに提出します。

IOSS

IOSS は、EU 外から EU に輸入された、150 ユーロ以下の商品を対象としています。主に、EU の顧客に直接販売するために商品を輸入する、EU 域外の売り手または EU のビジネスが使用します。EU 域外の売り手は、EU の仲介業者を通じて登録して使用します。IOSS 申告書は毎月提出します。

Stripe Tax でできること

Stripe Tax は、複雑な税務コンプライアンスへの負担を軽減し、事業成長に集中できるようにするためのツールです。Stripe 取引をもとに、納税が必要な場所やタイミングをモニタリングし、売上税務登録のしきい値を超えた場合に通知します。さらに、アメリカのすべての州と 100 カ国以上で、物理的な商品とデジタルの商品およびサービスの両方に対する売上税、VAT、GST を自動的に計算して徴収します。

既存の導入にコードを 1 行追加、Stripe ダッシュボードのボタンをクリック、または強力な申し込み API を使用するだけで、世界中で税金の徴収を開始できます。

Stripe Tax は、次のような場面でお客様の事業を支援します。

  • 税金を登録して徴収する必要がある場所を理解する: Stripe の取引に基づいて税金を徴収する必要がある場所を確認します。登録できたら、新しい州または国での税金の徴収を、数秒で有効にできます。税金の徴収を始めるには、既存の Stripe インテグレーションに 1 行のコードを追加するか、Stripe ダッシュボードのボタンをクリックしてください。

  • 納税の登録: グローバルな税務登録 の管理を Stripe に任せることで、申し込みの詳細を事前に入力する簡単なプロセスを利用できます。事業効率が上がるだけでなく、各地の法規制に効率よく対応できます。

  • 税金の自動徴収: Stripe Tax は、販売する商品や場所に関係なく、適切な税額を計算して徴収します。何百もの商品とサービスをサポートしており、税法と税率の最新の変更に対応しています。

  • 申告を簡素化:Stripe Tax は申告パートナーとシームレスに連携するため、世界中の申告を正確かつタイムリーに行えます。当社パートナーに申告書の管理を任せて、貴社は事業成長に集中することができます。

Stripe Tax について詳しくは こちら をご覧ください。今すぐ開始する場合はこちらをご覧ください

この記事の内容は、一般的な情報および教育のみを目的としており、法律上または税務上のアドバイスとして解釈されるべきではありません。Stripe は、記事内の情報の正確性、完全性、妥当性、または最新性を保証または請け合うものではありません。特定の状況については、管轄区域で活動する資格のある有能な弁護士または会計士に助言を求める必要があります。

今すぐ始めましょう

アカウントを作成し、支払いの受け付けを開始しましょう。契約や、銀行情報の提出などの手続きは不要です。貴社ビジネスに合わせたカスタムパッケージのご提案については、営業担当にお問い合わせください。
Issuing

Issuing

画期的なスタートアップ、革新的なソフトウェア プラットフォーム、進化を続ける大企業によって、サービスとしてのバンキング (BaaS) インフラプロバイダーとして選ばれています。

Issuing のドキュメント

Stripe Issuing API を使用して、ビジネスのパーチェシングカードを作成、管理、配布する方法をご紹介します。