イギリスの VAT 請求書の要件に関する基礎知識: 企業が記載すべき事項

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  1. はじめに
  2. イギリスの VAT 請求書に記載すべき事項
  3. VAT 請求書の種類
  4. 請求書での VAT の計算および記載の方法
  5. 請求書での VAT の記載方法
  6. VAT 非課税またはゼロ税率の売上の請求に関するルール
  7. VAT 請求書が間違っている場合の対応

VAT 請求書は、付加価値税 (VAT) の対象となる商品やサービスを販売する際に企業が発行する公式文書です。この文書に取引を記録し、請求した VAT を分類します。企業にとって、VAT 請求書は購入者に請求した VAT を証明するものです。購入者にとっては、支払った VAT の証明であり、地域の税務当局から VAT の還付を受けるために使用できます。これがないと、両当事者が法令遵守の問題に直面したり、税制上の優遇措置を受けられなくなったりする可能性があります。

以下では、イギリスで VAT 請求書に記載しなければならない情報、請求書での VAT の計算方法と記載方法、VAT 請求書が間違っている場合の対応について説明します。

この記事の内容

  • イギリスの VAT 請求書に記載すべき事項
  • VAT 請求書の種類
  • 請求書での VAT の計算および記載の方法
  • 請求書での VAT の記載方法
  • VAT 非課税またはゼロ税率の売上の請求に関するルール
  • VAT 請求書が間違っている場合の対応

イギリスの VAT 請求書に記載すべき事項

法的要件を満たすため、イギリスの VAT 請求書には、次のような具体的な内容を記載する必要があります。

  • 一意の請求書番号

  • 発行日

  • 提供日 (発行日と異なる場合)

  • サプライヤーの会社名、住所、連絡先情報、VAT 登録番号

  • 購入者の氏名または商号および住所

  • 提供された商品またはサービスの説明

  • 商品の数量または提供されるサービスの範囲

  • VAT を除いた小計

  • 適用される VAT 税率 (例: 20%、5%、0%)

  • 請求した VAT の金額

  • VAT を含む合計金額

簡易請求書 (250 ポンド未満の金額など) では、必要な内容は少なくなりますが、VAT 率と合計支払額を記載する必要があります。

VAT 請求書の種類

イギリスでは主に 3 種類の VAT 請求書が使用されており、それぞれが異なる取引タイプと合計金額に適しています。

  • 完全な VAT 請求書: VAT 登録済みの企業間のほとんどの取引に使用され、必要なすべての内容を記載する必要があります。

  • 簡易 VAT 請求書: 請求書に非課税の商品やサービスが含まれていない場合、250 ポンド (VAT を含む) 未満の取引に使用されます。簡易請求書には、より少ない内容 (通常は、提供日、商品またはサービスの説明、VAT 率、VAT 込み価格、サプライヤーの名前、住所、VAT 番号) を記載します。

  • 修正 VAT 請求書: 商品が VAT の対象となる 250 ポンドを超える小売販売に使用され、必要なすべての内容を記載する必要があります。

請求書での VAT の計算および記載の方法

商品を 100 ポンドで販売していて、VAT が 20% であるとします。まず、VAT 率を 100 で割ります。次に、その数値に VAT 控除前の合計金額を掛けて、VAT の金額を求めます。

£100 x 0.2 = £20

VAT を小計に加算して、購入者が支払うべき合計価格を求めます。

£100 + £20 = £120

VAT 込み価格がすでにわかっていて、逆算する必要がある場合は、VAT 率に 1 を加えて、合計価格を割ります。

£120 ÷ 1.2 = £100
£120 - £100 = £20

請求書の項目ごとに VAT 率が異なる場合は、商品またはサービスごとにこれらの手順を個別に実行し、最後にすべてを合計して総計を求めます。

請求書での VAT の記載方法

請求書には、以下の内容をすっきりとした読みやすい形式で記載する必要があります。

  • 各商品またはサービスの小計 (VAT 適用前の費用)

  • 適用した VAT 率 (例: 20%、5%、非課税の場合は 0%)

  • 請求書全体の VAT 合計額

  • 総計 (VAT を含む購入者が支払うべき金額)

VAT 非課税またはゼロ税率の売上の請求に関するルール

販売されたすべての商品がゼロ税率または VAT 非課税の場合、VAT 請求書は必要ありません。各用語の意味について以下で示します。

  • ゼロ税率の売上: VAT は 0% で請求されます。商品またはサービスは課税対象ですが、VAT は加算されません。例としては、基本的な食料品、本、子供服などがあります。

  • VAT 非課税の売上: 商品またはサービスが VAT の対象外です。VAT が請求されたり、還付されたりすることはありません。例としては、金融サービス、教育、医療などがあります。

VAT 非課税または税率ゼロの売上を請求する場合、標準の VAT 売上とはルールが若干異なります。このような請求書にも、請求日、一意の請求書番号、購入者の情報、企業の名前、住所、VAT 登録番号を記載する必要があります。また、小計と総計も記載する必要があります。

さらに、売上がゼロ税率または非課税であることを記載する必要があります (ゼロ税率の売上の場合は「ゼロ税率供給」、VAT 非課税の売上の場合は「非課税供給」)。ゼロ税率の売上の VAT 列には「0% VAT」と記載します。非課税の売上の場合は VAT 列を記載しません。

このような販売には VAT は含まれていませんが、監査時の法令遵守のために適切な請求書の作成が重要です。これは、ゼロ税率の売上と非課税の売上を区別して記録していますが、VAT 還付への影響は異なります。これらの請求書は、購入者にとっても有用な記録になります。

VAT 請求書が間違っている場合の対応

VAT 請求書に誤りがあると、企業と購入者に問題が生じる可能性があります。企業側では、イギリスの税務当局である歳入関税庁 (HMRC) が、請求書の誤りを法令遵守違反と見なし、罰金を科したり、監査を実施したり、VAT 申告書の処理を遅らせたりする可能性があります。購入者側では、請求書が間違っていると、購入に対する VAT を還付できなくなる可能性があります。

ここでは、VAT 請求書で避けるべきよくある間違いをいくつか紹介します。

  • 間違った VAT 率を請求した

  • VAT 登録番号や請求日など、請求書の内容を記載し忘れた

  • 商品に誤ってゼロ税率または非課税と記載した

  • VAT の金額または合計の計算を誤った

VAT 請求書に誤りを見つけても、元の請求書を編集しないでください。HMRC では編集が許可されていません。代わりに、クレジットノートを発行して、誤った請求書をキャンセルします。キャンセルする請求書は請求書番号で特定します。次に、正しい請求書を新しく作成します。誤りとそれを解決するための対応について、できるだけ早く購入者に最新情報を伝えます。VAT 申告書に誤りがすでに記載されている場合は、申告書を修正するか、次回の申告書を調整する必要があります。

今後の誤りを避けるため、請求書を送信する前に請求書のすべての項目が正しく完全に記載されていることを再確認し、自社の商品にさまざまな VAT 率がどのように適用されるかを時間をかけて理解してください。さらに、計算を自動化して数値的な正確さを確保できる会計ソフトウェアへの投資を検討してください。

この記事の内容は、一般的な情報および教育のみを目的としており、法律上または税務上のアドバイスとして解釈されるべきではありません。Stripe は、記事内の情報の正確性、完全性、妥当性、または最新性を保証または請け合うものではありません。特定の状況については、管轄区域で活動する資格のある有能な弁護士または会計士に助言を求める必要があります。

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