ポルトガルの VAT 税率と、それが商品、サービス、越境販売などにどのように適用されるか

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  1. はじめに
  2. ポルトガルの VAT 税率
  3. VAT 税率の種類と、それぞれが適用される商品・サービス
    1. 標準税率 (23%)
    2. 中間税率 (13%)
    3. 軽減税率 (6%)
    4. ゼロ税率 (0%)
    5. VAT が免税される活動
    6. 地域の VAT 税率
  4. ポルトガルの VAT 番号
  5. ポルトガルにおける VAT 登録義務の対象者
  6. ポルトガルにおける VAT コンプライアンスの仕組み
  7. ポルトガルにおける VAT 還付の仕組み
  8. ポルトガルの VAT の算出方法
  9. Stripe Tax でできること

ポルトガルの 付加価値税 (VAT) 率は、企業の価格戦略や財務部門の決算業務に大きな影響を及ぼします。VAT 率の規定、登録義務が生じる売上基準、コンプライアンス、還付手続き、そして税額計算についての理解を深めることは、ポルトガル企業のみならず外国企業にとっても、法令を遵守し多額の損失を招くミスを回避する上で非常に重要です。

本記事では、現行の標準税率および軽減税率を含むポルトガルの VAT 制度の概要や登録義務の対象者、申告と還付のプロセス、そしてポルトガル国内の取引に課される適正な VAT 額の算出方法を詳しく解説します。

目次

  • ポルトガルの VAT 税率
  • VAT 税率の種類と、それぞれが適用される商品・サービス
  • ポルトガルの VAT 番号
  • ポルトガルにおける VAT 登録義務の対象者
  • ポルトガルにおける VAT コンプライアンスの仕組み
  • ポルトガルにおける VAT 還付の仕組み
  • ポルトガルの VAT の算出方法
  • Stripe Tax でできること

ポルトガルの VAT 税率

ポルトガルは本土で供給される物品とサービスのほとんどに 23% の標準税率を適用しています。他の税率が明確に適用できる場合を除くと、これがデフォルトの税率になります。

VAT 税率の種類と、それぞれが適用される商品・サービス

ポルトガルは段階的な VAT 制度を採用して、税収の確保と物価の安定、生活必需品・サービスの利用確保を両立を図っています。適用される税率は販売品目や、場合によっては供給場所などによって異なります。

具体的に見てみましょう。

標準税率 (23%)

法律で明示的に軽減税率が認められている場合を除き、標準税率が適用されます。対象となるのは、電化製品や衣類などの消費財、ビジネス・コンサルティングサービス、ソフトウェアライセンス、ほとんどのデジタルサービスです。判断に迷う場合には、23% を適用するのが確実です。

中間税率 (13%)

中間税率が適用されるのは、外食・ケータリングサービス、一部の食料品、特定の文化イベントの入場料などです。アルコール飲料は標準税率の対象となります。

軽減税率 (6%)

ゼロ税率を除けば最も低い税率である 6% は、生活必需品・サービスに限定して適用されます。具体的な例としては基本的な食料品、書籍・新聞、多くの医薬品や医療機器、宿泊費、旅客輸送費などが挙げられます。この税率の目的は、生活の根幹を支える商品・サービスの価格を抑え、誰もが利用しやすくすることにあります。

ゼロ税率 (0%)

課税対象取引の中には、税率 0% が適用されるものがあります。これは主に EU 域外への輸出品や、要件を満たす EU 域内の物品供給に適用されます。VAT は課されませんが、ゼロ税率の条件を満たしていることを証明するために厳格な書類の提出が求められます。

VAT が免税される活動

特定の供給はゼロ税率ではなく免税扱いとなります。具体的には多くの医療サービス、特定の教育活動、保険・金融分野の一部などが該当します。免税とは VAT が課されないことを意味しますが、通常は関連費用の VAT の還付も受けられません。

地域の VAT 税率

ポルトガルの自治地域では、本土よりも低い税率が適用されます。アゾレス諸島の標準税率は 16% です。一方、マデイラ諸島では標準税率が 22%、中間税率と軽減税率もそれに応じて本土より低く設定されています。適用される税率は企業の本社所在地ではなく、税務上の供給場所がどこかによって決まります。

ポルトガルの VAT 番号

ポルトガルの VAT 番号は、ポルトガルの VAT 制度において企業を識別するための固有番号です。この番号は請求書の発行や VAT の申告だけでなく、EU 域内の越境取引の検証の際にも必要になります。

その仕組みを詳しく見てみましょう。

  • 形式: ポルトガルの VAT 番号は、プレフィックス「PT」の後に 9 桁の数字 (PT123456789 など) が続きます。

  • 発行対象: ポルトガルで VAT登録を完了したすべての企業に発行されます。または既存の納税番号が VAT 申告用に有効になります。

  • 請求書への記載: VAT 番号はあらゆる請求書に適用される VAT 税率と税額と併せて記載される必要があります。

  • クロスボーダー検証: ポルトガルの VAT 番号は、EU の VAT 情報交換システム (VIES) 経由で確認できます。要件を満たす EU 域内の B2B システムにゼロ税率を適用するために必要になります。

  • 国内と国外での VAT 番号の使い分け: ポルトガル国内の税務手続きでは、当局は「PT」というプレフィックスを除いた番号のみを参照します。一方、EU 域内への申告や越境取引の請求書を作成する場合には、プレフィックスを含む完全な形式の番号が必要になります。

ポルトガルにおける VAT 登録義務の対象者

ポルトガルで VAT 登録を行う必要があるかないかは、企業の規模よりも提供する商品やサービスの性質によって決まります。また、顧客の所在地や企業の運営形態も登録義務を判断する上で重要な要素です。

詳しく見ていきましょう。

  • ポルトガル国内に拠点がある場合: ポルトガル国内に恒久的施設を有する企業は、年間課税売上高が €15,000 超になった時点で VAT 登録の義務が生じます。ただし、1 年間の課税取引が 1 件のみの場合に限り、この基準値は €25,000 に引き上げられます。この金額を超えると、VAT 登録は必須になります。

  • 基準値超えが確実な新規事業者の場合: ポルトガルで事業を開始し、年間売上高が基準値を上回ることが合理的に見込まれる場合、事業の開始直後に VAT 登録を行わなければなりません。収益が発生してから、登録を先延ばしにすることはできません。

  • ポルトガルの顧客に販売する外国企業の場合: ポルトガルへの商品・サービスの越境販売を行う EU 加盟国の企業は、EU 全体で €10,000 の遠隔販売基準値を超えると、VAT 登録が義務付けられます。ただし、EU のワンストップショップ (OSS) 制度を利用している場合は個別登録は不要です。EU 域外企業の場合は基準値の適用がなく、課税取引が発生すると同時に VAT 登録を行う必要があります。

  • ポルトガルに物理的な実態を持つ場合: ポルトガル国内で商品の保管、倉庫の運営、店舗の開設、または従業員の雇用などを行うと、通常は課税対象になる拠点を有しているとみなされます。このような場合、売上高にかかわらずVAT 登録が義務付けられます。

  • ポルトガル国内で課税サービスを提供する場合: EU の供給地規則に基づいてポルトガル国内で課税対象となるサービス (例: イベント関連、不動産関連、または特定の現地での対面活動) を提供する場合、通常は VAT 登録が義務付けられます。

  • EU 域外企業と税務代理人: ポルトガルで VAT 登録 を行う EU 域外企業は、通常ポルトガル国内に居住する税務代理人を選任する必要があります。代理人は税務当局との窓口になり、コンプライアンスに関する連帯責任を負います。ただし、電子通知システムへの登録により、限定的にこの選任義務が免除される場合があります。

ポルトガルにおける VAT コンプライアンスの仕組み

ポルトガルにおける VAT コンプライアンスにおいて不可欠なのは、適切な税率による請求と書類の整備、そして厳格な申告期限の遵守です。ここではその重要なポイントをまとめました。

  • 適切な VAT の請求: 企業は取引の性質および供給地の判定に基づき、正しい VAT 率を適用する必要があります。一般に国内取引にはポルトガルの VAT が課されます。一方、EU 域内の B2B 取引の多くは、顧客から有効な EU VAT 番号の提示があれば、リバースチャージ方式によりゼロ税率が適用されます。

  • コンプライアンスを遵守した VAT インボイスの発行: インボイスには通し番号、発行日、供給業者と顧客の基本情報、ポルトガルの VAT 番号、物品またはサービスの内容、VAT 税率、VAT 額、および総額を記載しなければなりません。また、インボイスの発行には、税務当局が認定した請求ソフトを使用するか、承認された形式で発行しなければなりません。

  • デジタル記録の保持: ポルトガルでは電子的な帳簿の保存が推奨されています。企業は税務当局からの求めに応じて、税務用標準監査ファイル (SAF-T) を作成・提出できるよう体制を整える必要があります。このファイルには取引明細と会計データが収録されています。

  • VAT 申告書の提出: 申告はポルトガルの税務署ポータルサイト経由で電子的に行います。年間売上が 65 万ユーロ超の企業には月次申告が義務付けられていますが、それ以外の企業には四半期ごとに申告することができます。

  • 期限内の納付: VAT は申告期限までに完納する必要があります。納付が遅れると自動的に延滞利息が加算され、短期間の遅延であっても罰金が科される可能性があります。

  • EU 域内の付随報告書の提出: EU 域内で B2B 取引を行う企業は、欧州域内販売明細書の提出が必要になる場合があります。また、国境を越えて物品を移送する企業には、統計調査の報告義務が生じる場合があります。これらの報告内容は多くの場合、VAT 申告書と厳密に照合されます。

  • 税務監査への備え: VAT 関連の帳簿や書類は最低 10 年間保存し、即座に閲覧できる状態にしておく必要があります。監査では多くの場合、請求書の正確さや適用税率の妥当性、VAT 申告書の内容と SAF-T データとの整合性が重点的に確認されます。

  • 事業規模の拡大に合わせたコンプライアンスの自動化: 取引量が増加すると、手作業による VAT の処理はたちまちリスクが高くなります。Stripe Tax のような自動化ツールでは、ポルトガルの VAT をリアルタイムに計算し、顧客の所在地に基づいて正確な税率を適用し、さらに正確な納税申告をサポートするクリーンな取引データを作成することが可能になります。

ポルトガルにおける VAT 還付の仕組み

企業の VAT 支払額が徴収額を上回った場合、またはポルトガルで登録せずに VAT を負担した場合には、VAT の還付を受ける資格が生じる可能性があります。還付請求には請求期間に応じて最低還付申請額が適用され、厳格な申告期限が設けられています。申告期限を過ぎたり、提出書類に不備があったりすると、還付請求は例外なく却下されます。

還付のプロセスを詳しく見てみましょう。

  • ポルトガルの VAT 申告を通じた還付: VAT に登録済みの企業は、定期的な VAT 申告を通じて仕入税額の還付を請求できます。仕入税額が売上税額を上回った場合、その差額は次期繰越、またはキャッシュによる還付申請が可能です。

  • 処理スケジュール: 税務当局は還付申請を審査し、裏付けとなる請求書の提出を要請する可能性があります。還付の処理には通常数カ月かかりますが、書類に不備があったり整合性がなかったりすると遅延が発生します。

  • 控除の制限: 支払った VAT がすべて還付対象になるわけではありません。特定の支出 (例: 交際接待費、特定の車両関連費用、公私双方に使用される品目など) にかかる VAT は一部または全額が控除対象外になります。

  • ポルトガルで登録されていない EU 域内企業:ポルトガル以外の EU 加盟国に拠点を置く企業がポルトガル国内で VAT を負担し、かつ同国で VAT 登録を行っていない場合でも、EU VAT 還付制度を利用して還付請求を行うことができます。

  • EU 域外企業による還付請求: 第 13 次 VAT 指令 に基づき、EU 域外の企業もポルトガルの VAT の還付を申請することができます。ただし、相互免税が適用される場合に限ります。還付申請はポルトガルの税務当局に直接行います。その際、請求書原本と課税事業者であることの証明書が必要になります。

ポルトガルの VAT の算出方法

ポルトガルの VAT の計算自体は仕組みとしては単純ですが、些細なミスが取引規模に応じて累積すると大きな誤差につながるため、正確を期すことが非常に重要です。企業は適切な税率の適用と、それが税抜価格または税込価格のどちらを基準に計算されているのかを明らかにすることに注意を払う必要があります。

計算方法を具体的に見てみましょう。

  • 適切な VAT 税率の特定: 当該取引に適用される税率が 23%、13%、6%、あるいは 0% のいずれに該当するかを確認します。軽減税率が適用されるか不明な場合には、標準税率を適用するようにします。

  • 税抜価格から VAT 額を計算する: VAT 率を 100 で割り、その値に税抜価格を掛けます。例えば、税抜価格が €100 で税率 23% の場合、VAT 額は €23 になります。

  • 税込価格から VAT 額を計算する: 税込価格を 1 + VAT 税率 (小数表記) で割って税抜価格を求めます。VAT 額は税込価格と税抜価格の差額です。

  • 納付額と還付額の確定: 各申告期間の税額を算出するには、売上 VAT (顧客から預かった VAT) から仕入 VAT (事業経費として支払った VAT) を差し引きます。計算結果が正の場合は税務署に納付する金額、負の値であれば次期繰越、または税務署に還付申請ができます。

  • 特殊な取引区分への対応: ゼロ税率、免税およびリバースチャージの取引は、VAT額自体がゼロでも VAT 申告の対象になります。これらについては会計帳簿に正しく記録し、申告書にも正確に反映させる必要があります。

  • 取引量の増大に合わせた自動化の推進: 取引数の増加に対応して、システムの自動化を図ることで、計算ミスやコンプライアンスリスクを軽減できます。

Stripe Tax でできること

Stripe Tax は税務コンプライアンスの複雑さを軽減し、ビジネスの成長に集中できるようにします。Stripe Tax は、義務の管理を支援し、Stripe の取引に基づき、売上税登録のしきい値を超えた場合に通知を受け取れます。さらに、アメリカのすべての州および 100 カ国以上で、物理的・デジタル両方の商品の販売やサービスに対する売上税、VAT、消費税 (GST) を自動で計算・徴収します。

既存のインテグレーションにコードをたった 1 行追加するだけで、あとはダッシュボードのボタンをクリックするか、Stripe の強力な API を利用すれば、世界中で税金を徴収し始めることができます。

Stripe Tax でできること。

  • どこで税金を登録し徴収すべきかを把握する: Stripe 上の取引に基づいて、税金を徴収する必要がある場所を確認できます。登録が完了すれば、新しい州や国での税金徴収を数秒で有効化できます。既存の Stripe インテグレーションにコードを 1 行追加するか、Stripe ダッシュボードのボタンをクリックするだけで、税金徴収を有効化できます。

  • 納税の登録: グローバルな税務登録の管理を Stripe に任せることで、申請情報が事前に入力されたシンプルなプロセスを活用できます。時間を節約しながら、現地の規制遵守を簡素化できます。

  • 税金の自動徴収: Stripe Tax は、販売する商品や場所に関係なく、適切な税額を計算して徴収します。何百もの商品とサービスをサポートしており、最新の税法と税率に対応しています。

  • 申告の簡素化: Stripe Tax は申告パートナーとシームレスに連携するため、世界中の申告を正確かつ期限通りに行えます。Stripe のパートナーに申告の管理を任せることで、事業の成長に集中できます。

Stripe Tax について詳しくはこちらをご覧ください。または今すぐ始めましょう

この記事の内容は、一般的な情報および教育のみを目的としており、法律上または税務上のアドバイスとして解釈されるべきではありません。Stripe は、記事内の情報の正確性、完全性、妥当性、または最新性を保証または請け合うものではありません。特定の状況については、管轄区域で活動する資格のある有能な弁護士または会計士に助言を求める必要があります。

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