イタリアのオンラインビジネスで最も人気のある決済手段

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成長中のスタートアップからグローバル企業まで、あらゆるビジネスに対応できる決済ソリューションを利用して、オンライン決済、対面支払いなど、世界中のあらゆる場所で決済を受け付けます。

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  1. はじめに
  2. 最も人気の高いオンライン決済手段
  3. イタリアで人気の高いオンライン決済手段
  4. カードレスのオンライン決済: その他の選択肢
  5. カードを使用したオンライン決済にまつわる問題
    1. 支払いカードのデータ漏洩
    2. 決済手段の不正利用

商品やサービスをオンラインで販売する場合は、複数の決済手段を用意することが、ユーザー体験の向上と増益のカギとなります。購入者が好む決済手段を用意することは、企業にとってますます重要になってきています。オンライン購入の際に、希望する決済手段を選べなければ購入を中断すると回答した人の割合は、欧州の利用者の 86% に上ります。

ところで、欧州で最も人気の高い E コマース向け決済手段はどれでしょうか。企業はどの手段を選ぶべきなのでしょうか。新規にビジネスを始める場合でも既存のビジネスを拡大する場合でも、現在の複雑な決済環境に対応することは、容易ではありません。この記事では、最も人気のあるオンラインの決済手段、カードを使用した決済と使用しない決済の種類、さらに、支払いカードのデータ漏洩や不正利用から自社を守る方法についてご説明します。

この記事の内容

  • 最も人気の高いオンライン決済手段
  • イタリアで人気の高いオンライン決済手段
  • カードレスのオンライン決済: 代替の手段
  • カードを使用したオンライン決済にまつわる問題

最も人気の高いオンライン決済手段

最初に、E コマースに利用できる主要な決済手段についてご紹介します。

  • クレジットカードとデビットカード
    クレジットカードとデビットカードは、オンライン購入に最もよく利用されている決済手段です。クレジットカードの場合、代金は購入者の当座預金口座から後日引き落とされるため、購入者は、現在の残高を超える商品でも購入することが可能です。デビットカードの場合、代金は口座からすぐに引き落とされます。そのため、購入者はクレジットカードの場合よりも支出を把握しやすくなります。

  • プリペイドカード
    プリペイドカードを使って何かを購入するときは、購入できるだけの金額を先にカードに入金しておく必要があります。プリペイドカードは、不正利用された場合でもカードの残高分しか使用できないため、安全性の高い決済手段とみなされています。

  • 代金引換
    代金引換とは、商品の購入時ではなく引き渡し時に商品の代金を支払う方法です。通常、代金は現金か小切手で支払われますが、POS での支払いを受け付けている宅配業者もあります。代金引換は、買い手にとっては非常に安全な方法と考えられていますが、受取人が配達時に不在だった場合は代金の受け取りまで時間がかかるため、企業にとっては不便です。

  • PayPal
    PayPal を使うと、購入者は 200 を超える市場でオンライン決済が行えます。PayPal ユーザーは、PayPal のポータルに自分のクレジットカードまたはデビットカードを登録するか、当座預金口座を紐づけます。商品の購入は、PayPal を決済手段として選択するだけで完了します。支払いの詳細を入力する必要はありません。そのため PayPal は、安全かつ実用的で、スピーディーなオンライン決済手段とみなされています。

  • デジタルウォレット
    デジタルウォレットは、ユーザーが自分のクレジットカード、デビットカード、銀行口座などを登録できる電子ウォレットです。購入時に支払い情報を入力する必要がなく、安全かつスピーディーで使いやすいことから、多くの人々に好まれています。

  • 銀行振込
    銀行振込は、オンライン購入に利用されることは少なく、引き落としまでの時間も通常はクレジットカードより長くかかりますが、高額商品を購入するときや、カードの使用率が低い市場でセキュリティを維持する必要がある場合などに、非常に便利な方法です。購入者が支払いを確定すると、代金は販売者の口座に直接振り込まれます。処理にかかる時間は銀行によって異なり、海外取引の場合は長くかかる可能性があります。

  • 口座引き落とし
    この決済方法では、購入者は、銀行口座の詳細を入力し、その口座から特定の代金を企業が引き出すことに同意 (または「同意書」) を出します。それにより企業は、購入者の口座から自動的に代金を引き落とすことができます。口座引き落としでは、購入者が一度同意すれば、将来の引き落としも承認され、その後は代金が自動的に引き落とされるため、企業と購入者の双方にとって、とりわけサブスクリプションサービスなどの継続支払いにおいて便利な方法です。

  • 後払い
    延べ払いサービスは「後払い」とも呼ばれ、購入者は分割払いで代金を支払うことができる決済手段であり、多くの場合は無利息です。このサービスは、通常は外部企業 (Klarna など) が提供し、購入者には、EC サイトで利用できるオンライン決済手段の 1 つとして表示されます。この方法は、高額な商品やサービス (高級品や旅行など) を販売している企業や、平均注文価格を増やしたい、あるいは支払いカードを利用できない新規顧客にリーチしたいと考えている企業に向いています。企業は、代金の全額から手数料 (ある場合) を差し引いた金額をすぐに受け取ることができ、購入者は、無利息の分割払い (通常は 4~6 カ月間) で代金を支払うことができます。資金繰りの管理と利用者リスクの評価は、後払いサービスを提供する会社が行うため、企業は自社ビジネスの成長に専念することができます。

イタリアで人気の高いオンライン決済手段

イタリアの中央銀行であるイタリア銀行の 2022 年度の報告書によると、イタリア国民の間でオンライン購入に最もよく使用されている決済手段は依然としてクレジットカードでした。クレジットカードの使用率は全体の 50% を占め、続いて、PayPal やデジタルウォレットなど代替決済手段を合わせた割合が全体の 27% を占めました。次に、イタリアのオンライン購入で最もよく知られている、そして最も人気の高い決済手段についてご紹介します。

  • デビットカード
    デビットカードは、当座預金口座に紐づけられた支払いカードで、店舗での購入、ATM での預金の引き出しのほか、最近ではオンライン決済での利用が増えています。デビットカードという名称は、代金が購入者の銀行口座から即時に引き落とされて (デビット)、支払われることからきています。デビットカードはこれまで、イタリアでは「bancomat」という誤った名称で呼ばれてきました。bancomat とは、実際には国内最初のデビットカードシステムの名称です。その後、このネットワークに Mastercard が運営する Maestro や、Visa が運営する V Pay などが加わりました。

  • クレジットカード
    一方、クレジットカードの場合、当座預金口座の開設は必ずしも必要ではありません。クレジットカードは銀行が融資契約に基づいて発行するもので、所定の期限までに返済することを条件に、利用者は追加費用を支払わずに現金を一時的に借りることができます。このため、クレジットカードの場合は代金は即時には引き落とされず、通常は月末に引き落とされます。イタリアで最も普及しているクレジットカードネットワークは、Visa、Mastercard、アメリカン・エキスプレスです。

  • プリペイドカード
    プリペイドカードは、これまでデジタル決済を利用する傾向が希薄だったイタリアにおいて、非常に人気の高い決済手段です。カードに事前に入金した金額しか使用できないため、非常に安全な決済手段であるとの評価が定着しています。カードを盗まれたり複製されたりした場合でも、カードの残高を超える金額が使われることはありません。
    イタリアで最も人気の高いプリペイドカードは Postepay です。これまでに 2,900 万枚が発行され、2022 年の取引件数は 20 億件を超えています。したがって、Postepay は EC サイトでぜひとも対応すべき決済手段の 1 つです。

  • デジタルウォレット
    2023 年度の Netcomm Consortium レポートによると、イタリアにおけるオンライン購入の 3 割以上 (35.5%) にデジタルウォレットが使用されており、クレジットカードに次いで使用率の高い決済手段となっています。イタリアで最も人気の高いデジタルウォレットは PayPal、Google Pay、Apple Pay、Amazon Pay です。

カードレスのオンライン決済: その他の選択肢

イタリアのユーザーの間では、デビットカードとプリペイドカードが最も人気があります。イタリアでは一般的に、支出を容易に把握できるカードや、一定の金額しか入金できない分、安全性が高いカードが好まれる傾向にあります。その一方で、イタリアのユーザーの多くは、支払いカードの情報をオンラインで入力することを好みません。現在のオンライン決済は、EU 決済サービス指令 (PSD2) の改訂と、高度な不正防止システムにより、通常は安全に利用することができますが、それでも、イタリア国民の多くはクレジットカード情報をオンラインで入力することを好まず、現金か、比較的リスクが低いと思われるその他の決済手段を好む傾向にあります。また、購入者がオンライン購入に使用できるカードを持っていない、あるいは単純にカードを持っていない場合もあります。

支払いカードのほかに、企業がオンライン決済で対応すべき一連の決済手段があり、これらの使用は急速に広がってきています。こうした手段は、支払い時にカードや現金を使用しないことから、代替決済手段と呼ばれています。

その 1 つに、仮想通貨を使用した方法があります。ただし、仮想通貨は決済手段としての使用はまだ限定的で、イタリアでもその状況は同じです。仮想通貨とは、暗号技術を使って取引を保護し、分散ネットワークを通じて生成および再分配される、デジタルまたは仮想の通貨のことです。つまりユーザーは、銀行や中央当局を介さずに支払いを行うことができます。紙幣が印刷されないため、銀行や中央当局はその価値に影響力を持つことができません。仮想通貨の価値は、需要と供給の法則によってすべて決まります。仮想通貨は複雑なだけでなく、送金に高い手数料が発生する可能性があります。そのため、決済手段としての人気はあまり高くありません。

デビットカードやプリペイドカードを使用しないオンラインの決済手段として、イタリアで人気を集めている方法は他にもあります。その決済手段をご紹介します。

  • Satispay
    Satispay は、従来のネットワークから独立した決済システムで、2015 年にイタリアで同名のフィンテック企業によって開始されました。Satispay は現在、イタリアで最も人気のある決済アプリケーションの 1 つとなっており、ユーザー数は 400 万人を超えています。店舗やオンラインでの購入に利用できるほか、個人間での送金や請求書の支払い、スマートフォンへのチャージ、自動車税やバイク税の支払い、行政サービスの支払い通知書の決済といったさまざまな取引に利用できます。この決済手段は現在、イタリアで数多くのウェブサイトに導入されています。Satispay では、ユーザーは自分のアカウントに毎週、希望する最低予算を設定し、その週の終わりに、支出額に応じて、Satispay が差額を当座預金口座から自動で引き落とし、最低予算を維持します。たとえば、週の予算が 100 ユーロで、そのうち 80 ユーロを使った場合、Satispay がユーザーの銀行口座から 80 ユーロを引き落とし、Satispay のアカウントに入金します。

  • QR コード決済
    対面とオンラインの両方で使用できるもう 1 つの決済手段が、QR コードを使った方法です。この方法では、信用機関 (銀行または郵便局)、もしくは決済サービスプロバイダー (PayPal、Satispay など) が提供する専用のアプリケーションを使用します。ユーザーは、スマートフォンに表示された QR コードをスキャンするだけで支払いを完了でき、支払い情報を入力する必要はありません。

カードを使用したオンライン決済にまつわる問題

店舗でもオンラインでも、カード支払いを受け付けるときは、このタイプの支払いに付随するリスクを減らすための一連の要件を常に遵守しなくてはなりません。オンラインのカード支払いに関していえば、主なリスクはデータ漏洩とカードの不正利用です。そこで、こうしたリスクの詳細と、リスクを減らす方法についてご紹介します。

支払いカードのデータ漏洩

クレジットカードやデビットカードのデータ漏洩は、利用者のカードデータを保存または処理している企業がハッキングされたりデータを盗まれたりしたときに起きます。その際に使用されるのが、フィッシング、マルウェア、ソーシャルエンジニアリングなどさまざまな攻撃です。盗まれたデータは、クレジットカードの不正利用に使われる可能性があります。このようなセキュリティリスクを防ぐため、オンラインの決済手段としてカードを受け付けている企業は、 PCI データセキュリティ基準 (PCI DSS) を遵守する必要があります。この基準には、クレジットカードのデータを処理するすべての企業が確実に安全な環境で運営されることを目的とした、一連のセキュリティ要件が含まれます。また、E コマース企業が自社のウェブサイトに SSL (Secure Sockets Layer) 証明書を使用するのも優れた方法です。この方法では、自社のオンラインストアに送信された情報はすべて暗号化されるため、悪意のあるユーザーはデータへのアクセスが困難になります。オンライン取引の保護に利用できる別の方法がトークン化です。この方法では、クレジットカード番号やセキュリティコードなどの機密情報を一意のランダムな文字列に置き換えることで、実際のカード情報を保護します。

決済手段の不正利用

クレジットカードが不正利用されると、カード関連のデータが盗まれたり偽造カードが作成されたりします。そのようにして不正に入手された情報は、対面での商品購入や ATM での現金引き出しに悪用されます。また、盗まれたカードでオンライン決済が実行されることもあります。デビットカードの不正利用はクレジットカードの不正利用と似ていますが、デビットカードの場合、承認されていない取引に使用されることがあります。不正利用者は、盗んだデビットカードやカード情報を使用して、商品を購入したり、ATM から現金を引き出したりする可能性があります。デビットカードの不正利用は、誰かがカードに関連付けられている PIN を取得した場合にも発生します。

E コマースビジネスはこの種の不正利用に対してとりわけ脆弱です。クレジットカード情報に簡単にアクセスできることと、非対面カード支払い (CNP)(物理的なカードを使用せずにリモートで行われる購入) の利用頻度が高いことがその要因です。

不正な取引が発生した場合、購入者は、取引のキャンセルを要求し、チャージバックを利用して返金を受けることができます。その場合、購入者の銀行またはクレジットカード会社が、デビット取引をキャンセルし、販売企業への入金を取り消します。チャージバックは、企業にとって負担の大きい方法です。収益が減るだけでなく、取引をキャンセルすることでキャンセルの処理、在庫の損失、処理会社への手数料の支払いなどに時間とリソースを割かれるためです。

幸い、オンライン決済の不正利用を防ぐための、E コマースビジネス向けのツールやサービスが複数提供されています。不正防止の取り組みを最大限に生かすには、機械学習を活用して、ビジネスに影響が及ぶ前に不正利用を検出して防止する、Stripe Radar のような高度なソリューションを導入するのがお勧めです。Stripe に登録すると、Stripe を使って不正利用を防ぎ、収益を高める方法をいますぐご覧いただけます。

この記事の内容は、一般的な情報および教育のみを目的としており、法律上または税務上のアドバイスとして解釈されるべきではありません。Stripe は、記事内の情報の正確性、完全性、妥当性、または最新性を保証または請け合うものではありません。特定の状況については、管轄区域で活動する資格のある有能な弁護士または会計士に助言を求める必要があります。

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