国内から海外の消費者向けに商品を販売する電商取引、「越境 EC」は、今日の日本における訪日インバウンド需要の向上にともない、さらなる期待と活気を増しています。
特に、東南アジアでは日本の製品が高く評価されており、東南アジアからの訪日旅行客の中には、旅行中に見つけたお気に入り商品を、自国への帰国後に越境 EC を通して購入する人もいます。こうした背景から、東南アジア向けの越境 EC は多くの事業者からの注目を集めており、今後のビジネスチャンスの拡大が期待されています。
本記事では、日本の事業者が東南アジア向けの越境 EC を行う際に知っておくべき、東南アジアの EC 市場規模、主要な EC モールや導入を検討すべき決済手段などについて解説します。
目次
- 東南アジア市場の特徴
- 東南アジアの EC 市場規模
- 東南アジアと中国の EC 市場の比較
- 東南アジアの主要 EC モール・EC プラットフォーム
- 東南アジアに向けて越境 EC を始める方法
- 東南アジアの各国でよく使われている決済手段
- 東南アジア向けの越境 EC で注意すべきポイント
- 各国の消費者ニーズについて理解を深めることが越境 EC 成功への鍵
- Stripe Checkout でできること
東南アジア市場の特徴
今日、中国への越境 EC やアメリカへの越境 EC が主流となっている一方で、なぜ東南アジアが越境 EC 事業において注目されているのでしょうか。東南アジアに期待が寄せられていることの理由については、以下のような東南アジア市場の特徴が、越境 EC を後押ししていると考えられています。
東南アジア経済の著しい成長
JETRO の「ビジネス短信」によると、2025 年の東南アジア経済の成長については、実質 GDP 成長が平均 4.7% と、中国の 4.5% を上回る見通しを立てています。中でも、ベトナムとフィリピン、カンボジアの成長予測はそれぞれ 6% を超えています。東南アジアにおいてはこうした市場全体の活性化にともなうかたちで、人々の購買意欲の拡大が見込まれています。
また、ASEAN 加盟国 (インドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、ラオス) 全域の商圏の広さや総人口を考えると、東南アジアへの越境 EC の可能性は今後まだまだ広がることが予想されています。
コロナ禍によるオンラインショッピングの一般化
2020 年のコロナ禍当時、多くの国々で外出が制限され、人々は買い物を含む外出を控えるようになりました。これを機にインターネットがこれまで以上に普及し、実店舗に代わって EC モールが勢力を増すようになり、オンラインショップでの買い物が一般化し、東南アジアの EC 市場は一気に活発になっていきました。
SNS への人気の高まり
インターネットの普及とともに、東南アジアの人々の生活に深く浸透しているのが SNS です。多くの人によって利用されている SNS は、東南アジアの EC 市場の成長に寄与しています。Digital 2024: Global Overview Report によると SNS の利用率は、シンガポールで 85.0%、マレーシアで 83.1% と、日本の 78.1% よりも比率が高いことがわかります。
特にライブコマースは、若い世代を中心に人気があり、アプリや SNS からのライブコマースを用いたマーケティング活動は、多くの EC 事業者側によって頻繁に行われています。
中国や韓国の越境 EC でも広く採用されているライブコマースは、配信者と視聴者が直接対話しながらリアルタイムで商品に関する詳細情報を共有でき、信頼性が高い点が多くの消費者によって支持されています。また、ライブ視聴者限定の割引キャンペーンが実施されていたりと、通常のセールに比べてプレミアム感があることも消費者の購買意欲を湧き立たせています。
東南アジアの EC 市場規模
東南アジアの EC 市場は、先ほど解説したインターネットの普及や SNS の利用率の向上とともに、急速に拡大しています。日本政策金融公庫の「各国における越境 EC の状況」では、東南アジアの市場規模について、2025 年には 2021 年の約 2 倍に拡大すると予測しています。
ここでは、東南アジアの主要 6 カ国の市場規模について、それぞれ解説します。
シンガポール
上述した日本政策金融公庫の同資料によると、シンガポールの 2022 年における EC 市場成長率は、世界第 1 位となっています。1 人あたりの所得が高水準なシンガポールではクレジットカードを持つ人も多く、オンラインショッピングが一般的となっており、人口は他の東南アジア諸国と比べて少ないものの、EC 市場は拡大しています。
タイ
RESEARCH and MARKETS によると、タイにおける EC 市場の年間成長率は、2024 年から2028 年の間で毎年 10% 以上の見込みとなっており、2028 年には 538 億 US ドルに達することが予測されています。
これに加え、タイの消費者は一般的に海外製品に対する抵抗が少なく、ASIAN BRIDGE のアンケートによると、越境 EC の利用経験者が 76% にものぼる点も特徴的となっており、越境 EC のニーズが高いことがうかがえます。
インドネシア
Mordor Intelligence のレポートによると、インドネシアの EC 市場規模は、2029 年には 1,681 億 US ドルに達することが見込まれており、東南アジアの中でも EC 市場の成長率が高いことがわかります。これには、インターネット普及率の向上が背景として挙げられます。同資料では、インドネシアのインターネット普及率について、2023 年の 78.1% から 2024 年には79.5%に上昇したことが報告されています。
また、ライブコマースはインドネシアでも人気があり、若年層を中心にライブコマースを通じたオンラインショッピングの普及を押し上げています。
ベトナム
他国同様に、インターネットが普及するベトナムでも EC 市場の急成長が見られます。Mordor Intelligence によると、ベトナムの EC 市場規模は 2029 年には 237 億 7,000 万ドルに達すると予測されています。また、同レポートでは、ベトナムが「EC の成長率が最も高い世界のトップ 10 カ国の 1 つ」であることも報告されており、ベトナムの EC 市場は今後さらに成長し続けていくことが期待されています。
さらに、ベトナムの人口を年代別に見てみると、30 代が最も多く、このことが EC 市場の成長にも一役買っていると考えられています。
フィリピン
Mordor Intelligence のレポートでは、フィリピンの EC 市場規模は 2029 年には 295 億 7,000 万 US ドルに達すると予測されています。ここでも他国同様に、インターネットの普及率の向上が EC 市場成長の背景にあります。また、コロナ禍中に、食品や医薬品などがオンラインを通じて購入されるようになり、EC の需要が一気に高まったことも EC 市場の成長を後押ししました。
マレーシア
SNS が広く普及しているマレーシアでも、 EC 市場は着実に成長しています。Mordor Intelligence のマレーシアの EC 市場規模調査によると、2029 年には マレーシアの EC 市場規模は 209 億 3,000 万 US ドルに達すると予測されています。また、同レポートにおいて特筆すべきは、「マレーシア統計局によると、2023 年にはマレーシアのほぼすべての個人が携帯電話を通じてインターネットにアクセスしている」という点です。このことが EC 市場の活性化に大きな一石を投じており、EC 事業者にとっては参入のメリットがあるといえるでしょう。
東南アジアと中国の EC 市場の比較
ここでは、東南アジアと中国の EC 市場の違いについて見てみましょう。
先ほど解説した「東南アジア市場の特徴」からもわかるように、東南アジアには EC 市場としての大きな可能性が秘められています。この観点からすると、東南アジア向けの越境 EC にはさまざまなメリットがあるようにも思えるでしょう。
また、東南アジアには中華系の人々も多く住んでいるため、中国の越境 EC と事情はほぼ変わらないと考える事業者の方もいるかもしれません。しかし、東南アジアへの越境 EC を行うにあたっては、以下 2 点のような中国との違いについて理解を深めておく必要があります。
地理的な違い
当然ではありますが、中国と日本、東南アジアと日本では距離が異なります。そのため、東南アジアへの越境 EC を行う際には、中国よりも距離があるため、それぞれの国ごとに最適な配送サービスや物流ルートを確保することが大切です。市場規模の違い
経済が著しく発展している東南アジアですが、中国と比べると、越境 EC 市場の規模は大きく下回ります。つまり、東南アジアはこれからより一層の成長が期待できる、大きなポテンシャルを秘めた市場です。そのため、東南アジア向けの越境 EC では、地域全体の成長力と可能性に注視した事業展開が求められます。
東南アジアの主要 EC モール・EC プラットフォーム
先ほど「東南アジアの EC 市場規模」で紹介した 6 カ国で広く利用されている、代表的な EC モールおよび EC プラットフォームには、以下の 3 つが挙げられます。
Shopee
シンガポールに本社のある Shopee は、東南アジアで注目を集めている主要な EC モールです。日本から東南アジア方面への越境 EC ビジネスにも対応しているため、日本の事業者にとっては比較的出店しやすいといえるでしょう。Shopee では大規模なセールの開催や、著名人を起用した宣伝活動を頻繁に行うことで、新規顧客やリピーターの確保に力を入れています。
Shopee のメリットは、出店者向けの専用ページが設けられている点で、出店者は商品情報の登録や注文管理、顧客とのコミュニケーションなど、ショップの運営に関わる多様な機能を活用することができます。また、Shopee では 越境 EC に有益な情報が幅広く提供されており、「Shopee Education Hub」にて出店者対象のオンラインセミナーなども実施されています。
なお、Shopee は東南アジア以外では台湾の越境 EC においても、現地消費者から圧倒的支持を得ている EC モールとなっています。
LAZADA
LAZADA も 東南アジア圏の EC モールの代表格として市場をリードし、Shopee 同様に多くの買い物客から親しまれています。LAZADA は「東南アジア版 Amazon」と呼ばれるほど、Amazon と仕組みが似ており、東南アジアの EC モールの中では最大級ともいわれています。
LAZADA は中国の大手 EC 企業、アリババ傘下のサービスで、アリババが展開する B2C の EC モール「Tmall (天猫)」のノウハウが LAZADA でフルに活かされているため、購入者と出店者の双方にとって利用しやすい仕様となっています。また、AI による自動翻訳機能が導入されているため使い勝手がよく、30 カ所を超える倉庫にて在庫および品質管理が徹底的に実施されているため物流面のサポートも充実していることも LAZADA の強みです。
TikTok Shop
縦型ショート動画の SNS アプリ、TikTok にショッピング機能が搭載された TikTok Shop は、ライブコマースが活発な東南アジア圏で人気を集めている EC プラットフォームです。
Tik Tok Shop では、視聴者が Tik Tok 動画内で欲しい商品を発見した場合、そのまま購入手続きに進むことができます。そのため Tik Tok Shop なら EC 事業者は、ショート動画やライブ配信の視聴というエンターテイメント性をかね揃えた独自のショッピング体験を、視聴者に提供することができます。また、支払いはアプリ内で行われることから、動画視聴から購入までスムーズに完結できます。
なお、Tik Tok の発表によると、Tik Tok Shop は 2025 年の 6 月 30 日より日本でもサービスを開始しています。これによって、今後、日本における EC 市場のさらなる活性化が期待されています。
以上が東南アジアの主要な EC モールではありますが、消費者の中には、上記 3 つのうちどれか 1 つだけを利用する人もいれば、目的に応じてこの 3 つを使い分ける人もいます。そのため、東南アジア向けに越境 EC 事業を展開する場合は、1 つだけに絞らず各 EC モールへの出店を考慮してみるのもよいかもしれません。
また、これらの東南アジアの多くの国々をカバーしている EC モールのほか、1 つの国だけに販売領域が限定されているものもあります。たとえば、インドネシアであればBukalapak、ベトナムであれば Tiki や Sendo が代表的です。
東南アジアに向けて越境 EC を始める方法
越境 EC の始め方については、細かく分けるとさまざまな方法がありますが、ここでは、日本から東南アジア向けの越境 EC において知っておくべき主な方法を紹介します。
自社 EC サイトを構築する
事業者側で独自の EC サイトを開設する場合、自由度の高い越境 EC を行うことができます。たとえば、サイト上の機能やデザインについては自由なカスタマイズが可能となるため、自社のブランディングを重視したオリジナリティ溢れるサイトを構築できます。
長期的な目線では、自社 EC サイトの構築は EC モールへの手数料がかからないため、収益性が高まる可能性があります。しかし、EC サイトを構築するには、相当額の初期費用が発生するほか、多くの時間を要するため資金繰りには十分注意し、時間に余裕をもって構築作業を進めることが大切です。
特に、東南アジアを対象とする越境 EC では、各国のさまざまな言語に対応しなければならないため、翻訳にも相当な時間がかかることに注意しましょう。これに加えて、各国に合わせたマーケティング戦略や SEO 対策などの知識も必要となってくるため、東南アジアへの越境 EC を始める際には、専門家にアドバイスを求めてみるのもよいかもしれません。
EC モールに出店する
東南アジアの主要 EC モールへの出店は、越境 EC の始め方としては比較的ハードルが低めで、おすすめの方法です。たとえば、先ほど紹介した Shopee や Lazada なら、既に知名度も高く、多くの消費者が使い慣れているため、比較的集客しやすい点がメリットです。
また、これらの EC モールでは既に物流ルートが構築されており、現地で人気のある決済手段や各言語にも対応可能となっているため、越境 EC 事業者側は集客に向けたマーケティング活動や、商品の在庫管理などの運営業務に集中することができます。
ただし、出店には手数料が発生するほか、 EC モール側のさまざまな規約に従う必要があります。そのため、出店にあたっては事前に詳細を確認をしたうえで、自社ビジネスに最適かどうかを判断することが大切です。
東南アジアの各国でよく使われている決済手段
越境 EC で検討すべき決済手段は各国で異なります。都市部を中心に決済のデジタル化が着々と進んでいる東南アジア諸国では、以下のような決済手段が主流となっています。
- シンガポール: Visa/MasterCard、PayPal、GrabPay、AliPay
- タイ: Visa/MasterCard、PromptPay、TrueMoney、Rabbit LINE Pay、代金引換、銀行振込
- インドネシア: OVO、DANA、GoPay、Link Aja、DOKU、コンビニ決済 (Indomaret や Alfamart など)、代金引換、銀行振込
- ベトナム: MOMO、ZALOPAY、ViettelPay、Payoo、VNPAY、ShopeePay、Samsung Wallet、代金引換
- フィリピン: GCash、PayMaya、代金引換、銀行振込
- マレーシア: Visa/MasterCard、Touch ‘n Go eWallet、Boost、FPX
東南アジアの決済事情について特筆すべき点としては、国や地域によってクレジットカードの普及がなかなか進んでおらず、代金引換のような現金取引が中心となるケースが多いという点です。そのため、日本から東南アジアを対象とする越境 EC を行う際は、できるだけ現地消費者の決済ニーズに対応できることが大切といえます。
東南アジア向けの越境 EC で注意すべきポイント
東南アジアへの越境 EC を行うにあたっては、以下のようにいくつかの注意点があります。
- 現地の消費者に最適な決済手段を提供する
- 進出先の国で主要な EC モール・EC プラットフォームを利用する
- 現地でニーズのある商品を販売する
- 物流への課題をクリアにする
- 各国で異なる関税や規制に対応する
- それぞれのポイントについて、見ていきましょう。
現地の消費者に最適な決済手段を提供する
先ほど「東南アジアの各国でよく使われている決済手段」にて解説したように、東南アジアでは、国ごとに人々が利用する決済手段が異なります。また、都市部以外ではたとえオンラインショップでも、着払いの代金引換のように現金が用いられることがあります。そのため、繰り返しにはなりますが、現地の消費者に越境 EC を通じて日本製品を購入してもらうには、購入する側の利便性を考慮したうえで、最適な決済手段を提供できるようにすることがとても大切です。
進出先の国で主要な EC モール・EC プラットフォームを利用する
上述の決済手段と同じく EC モールや EC プラットフォームについても、進出先のターゲット国に適したものを選ぶ必要があります。そのため、どのサービスが販売対象国で最もメジャーで、多くの消費者によって使われているかを事前に調査しましょう。また、EC モール・EC プラットフォームと販売商品との相性を確認しておくことも大切です。
現地でニーズのある商品を販売する
東南アジアの各国において、現地の人々が必要としている商品とはどのようなものか、また、日本ならではの商品を展開したい場合、どのような商品が受け入れられるのか、現地の需要について調査することも忘れないようにしましょう。
日本では人気が高い商品でも、東南アジアでは需要がまったくないという可能性もあります。たとえば、四季がはっきりとしている日本とは異なり、一年中暖かい東南アジアの場合、保温効果に優れた真冬専用の衣類を販売しても、売上への効果は少ないでしょう。
また、東南アジアでは国ごとに文化や宗教の違いがあるほか、人々の生活習慣もさまざまです。そのため、越境 EC を始める前には現地の商習慣や文化的・宗教的背景についても十分に理解を深めたうえで、徹底した市場調査を行うことが大切です。
物流への課題をクリアにする
物流は、越境 EC を行ううえでクリアにしておかなければならない課題の 1 つです。配送料金や配送にかかる日数、各国や各品目で異なる通関手続きなど、商品が日本から無事に購入者の手元に届くまでにはさまざまなハードルがあります。また、現地の物流サービスの質については、国によって大きく異なるため注意が必要です。
こうした各国における物流への課題に対応するには、信頼できる物流サービスを選定することが最も重要です。また、必要な場合には現地の保税倉庫を利用したり、返品交換にも柔軟に対応できるよう、包括的な物流戦略と体制を整えることが大切です。このほか、東南アジア諸国の物流事情に詳しいエキスパートに業務を外注するのも、対応策の 1 つといえるでしょう。
各国で異なる関税や規制に対応する
越境 EC を語るうえで忘れてはならないのが、越境 EC における関税への対応です。関税は、東南アジアでひとくくりにできるものではなく、国ごとに異なる関税制度に準拠する必要があります。そのため、越境 EC を行うにあたっては、各国の関税制度についてしっかりとおさえておくようにしましょう。
また、医薬品や化粧品などの品目によっては輸入に際して厳格な規制が設けられ、事前に許可申請が必要となるケースもあります。たとえば、インドネシアやマレーシアでは、品目によってハラール認証が求められる場合があります。また、シンガポールにおいては、チューインガムは国内製造や販売だけでなく、海外からの持ち込みも禁止となっている品目なため、越境 EC でも販売することはできません。
各国の消費者ニーズについて理解を深めることが越境 EC 成功への鍵
東南アジアへの越境 EC は、インターネットの普及や決済のデジタル化とともに、今後より一層需要が高まることが期待されています。東南アジア市場で越境 EC ビジネスを成功に導くには、各国で異なる文化的または宗教的背景、商習慣を理解し、現地の消費者ニーズを満たす商品を提供することが大切です。また、これを踏まえたうえで決済手段についても、各国の主要な決済手段に対応できるようにすることが、越境 EC を成功させるための鍵となるでしょう。
なお、Stripe では、クレジットカード決済などのキャッシュレス決済をはじめとする決済手段の導入や、情報処理および収益管理など、決済業務の効率化を後押しする機能を幅広く提供しています。たとえば、次に解説するStripe Checkout なら、30 カ国以上の言語と 135 種類以上の通貨に対応し、越境 EC サイトの決済ページの最適化と簡易化を図ることができます。これによって、顧客へのスムーズで快適な決済体験の提供が実現でき、購入完了率の向上にもつながるでしょう。
Stripe Checkout でできること
Stripe Checkout は、Web サイトやアプリで簡単に決済を受け付けることができる完全カスタマイズ可能な事前構築済みの決済フォームです。
Checkout の利点は以下の通りです。
- コンバージョンの向上: Checkout はモバイル向けに最適化されたデザインとワンクリック決済フローにより、顧客が決済情報を簡単に入力して再利用できるようにします。
- 開発時間を短縮: Checkout は、わずか数行のコードでサイトに直接埋め込んだり、Stripe がホストするページに顧客を誘導したりできます。
- セキュリティの向上: Checkout が機密性の高いカードデータを処理し、PCI 準拠を簡素化します。
- グローバル展開: Adaptive Pricing により、100 以上の通貨で価格をローカライズでき、30 以上の言語に対応し、コンバージョン率を高める可能性が最も高い決済手段を動的に表示します。
- 高度な機能: Checkout は、サブスクリプションのための Billing、不正利用防止のための Radar など、他の Stripe プロダクトとの連携が可能です。
- 柔軟な管理: 決済手段の保存や購入後のアクション設定など、決済体験を完全にカスタマイズできます。
Checkout を活用した決済フローの最適化について、詳しくはこちら をご覧ください。または、今すぐ始める こともできます。
この記事の内容は、一般的な情報および教育のみを目的としており、法律上または税務上のアドバイスとして解釈されるべきではありません。Stripe は、記事内の情報の正確性、完全性、妥当性、または最新性を保証または請け合うものではありません。特定の状況については、管轄区域で活動する資格のある有能な弁護士または会計士に助言を求める必要があります。