EC モール (モール型 EC サイト) とは?種類・特徴を解説

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  1. はじめに
  2. EC モールとは
    1. EC モールの特徴
    2. EC モールと自社 EC サイトとの違い
    3. EC 通販ビジネスのそれぞれの特徴を把握することが大切
  3. EC モールの種類
    1. マーケットプレイス型 EC モール
    2. テナント型 EC モール
    3. 統合管理型 EC モール
  4. EC モールのメリット・デメリット
    1. EC モールのメリット
    2. EC モールのデメリット
  5. EC モールの出店費用を理解したうえで最適な方法を選ぶために

EC モールとは、多数の企業や店舗の EC サイトが集合したモール型のオンラインショッピングサイトです。EC モールを利用すれば、既存のプラットフォームから自社のショップを出店したり、商品単位で自社商品を出品できるため、比較的手軽に短期間で販売を開始することができます。

本記事では、EC モールについて理解を深めるために、EC モールの特徴や種類、出店のメリット・デメリットについて解説します。

目次

  • EC モールとは
  • EC モールの種類
  • EC モールのメリット・デメリット
  • EC モールの出店費用を理解したうえで最適な方法を選ぶために

EC モールとは

EC モールとは、いくつもの企業やブランド、店舗が出店、または商品を出品して自社商品を販売できるモール型の通販サイトで、その言葉どおり、オンライン上の仮想的なショッピングモールを意味します。実際のモールで広大な敷地に数々の実店舗が出店しているように、EC モールでは 1 つの EC プラットフォームがモールとしての役割を果たし、多数の企業・店舗が出店することで、商品を販売しています。

EC モールによるサービスは購入者にとっても利便性が高く、実店舗に出向くことなく自宅から気軽に時間帯を問わずに買い物ができるため、その利用者はとても多く、日本における EC サイト市場は年々急速に成長しています。

EC モールの特徴

EC モールでは、すでに構築されている EC システムを利用するため、一からサイトを立ち上げる必要がなく、サイトの開設に関する専門知識がなくても比較的スムーズにショップを構えることができます。

また、EC モールの場合、企業が独自に開設する自社 EC サイトのように独立したドメインを取得する必要がないため、手間や時間が省けるほか、すでに知名度がある EC モールを活用することで、単独の自社販売サイトよりも集客しやすくなる可能性があります。

一方で、EC モールには、出店料や出品料などの手数料がかかるほか、販売ページのレイアウトやデザインの柔軟性と自由度に限りがあるため、ブランディングを高めることが難しいという点に留意する必要があります。後ほど本記事内の「EC モールのメリット・デメリット」にて詳しく解説します。

EC モールと自社 EC サイトとの違い

複数の企業や店舗が EC モールで商品を販売するモール型 EC サイトに対し、自社が独自にサイトを開設する自社 EC サイトの場合、前述のように独自のドメインのほか、サーバーの準備が必要となります。

また、集客率の高いサイトを運営するための専門知識が必要なほか、開設の完了までにかかる時間や、初期費用がかさむことがあるため、立ち上げについては余裕をもって計画的に進めることが大切です。

自社 EC サイトの場合、モール型のような出店料や売上に応じた手数料は不要で、自由にサイトをデザインしたりカスタマイズできるため、独自ブランドとしての価値を高めたサイトを展開することができます。したがって、長期的なビジョンを踏まえると、モール型に比べてより高い利益率が見込めると考えられています。

EC 通販ビジネスのそれぞれの特徴を把握することが大切

このように、EC 通販ビジネスを始めるにあたっては、モール型 EC サイトである EC モールを利用するか、自社 EC サイトを立ち上げるかについて悩むケースがよく見られます。

先ほどの解説のように、EC サイト市場については今後も大きな成長を期待することができますが、ビジネスを成功に導くためには、EC モールと自社 EC サイト、それぞれの特徴を理解したうえで自社に適した出店形態を決めるようにしましょう。

EC モールの種類

EC モールには、以下のように 3 つの種類があります。これらのタイプにはそれぞれの特性があるため、どのタイプを選択すべきかについては、十分に検討してから決める必要があります。

マーケットプレイス型 EC モール

マーケットプレイス型とは、商品単位で EC モールに出品するタイプで、自社ショップの「出店」ではなく、むしろ商品の「出品」に当てはまります。

このタイプでは、出品者情報と販売したい商品を登録するだけで、ショップページを立ち上げることができるため、手間や時間、運用費用を抑えやすく、企業だけでなく個人でも比較的手軽に販売を開始できます。

ただし、EC モール上での販売ページは、規格内の標準的なレイアウトで表示されることが殆どなため、商品の独自性やブランド性をアピールしにくく、競合他社との差別化が難しく、ショップとしての認知度が上がりにくいというデメリットがあります。

テナント型 EC モール

テナント型のイメージとしては、各テナントが実店舗を構える大型ショッピングモールに似たような構造になります。

このタイプの場合、各ブランドなどが包括的なショップページを EC モールに開設して数多くの商品を取り扱う仕組みになります。そのため、EC モールのサイト訪問者は、特定のお気に入りショップからの購入を目的としてEC モールを利用するケースがよく見られます。

このようにテナント型では、ショップページが各ブランドや店舗ごとに開設され、ある程度のページレイアウトやデザインが可能となっているため、商品ごとに出品するマーケットプレイス型よりも、自社ブランドとしての特色をアピールしやすい傾向にあります。

ただし、マーケットプレイス型と比べて、運用コストや手間がかかるということについても留意が必要です。

統合管理型 EC モール

統合管理型 EC モールとは、複数の自社ブランドを統合しモール化した EC サイトのことです。

コンセプトやターゲット層の異なる複数のブランドショップを持つ企業の場合、本来は別々に運営されていたものを 1 つのプラットフォームで一元管理して運営することで、複数の EC サイトをバラバラに運用するよりもコストを抑えることができます。

マーケットプレイス型やテナント型 EC モールと大きく異なる注意点としては、統合管理型は複数の自社ブランドの統合管理を目的として、自社で独自の EC モールを構築する必要があるため、費用は高額になる傾向があります。

EC モールのメリット・デメリット

ここまで、EC モールの大枠についてひと通り解説したところで、以下に EC モールのメリットとデメリットを紹介します。

EC モールのメリット

  • 集客力が高い
    すでに広く周知されている認知度の高い EC モールには、購入を目的とする多くの利用客が日々集まります。つまり、EC モールは、サイトそのものに集客力があるため、EC モールの利用客に見つけてもらえやすく、自社ショップや商品へのある程度の訪問者数を見込むことができます。また、自社ショップや商品がランキング入りした場合、相応の大きな宣伝効果も期待できるため、商品の購入者がさらに増える可能性が高まります。

  • 信頼度・安心度を得やすい
    EC モールは通常、出店にあたって事前審査が行われます。そのため、EC モールの審査基準を満たしたショップであれば、自社ブランドの信頼性のアピールに繋がります。

  • 短期間で出店 (出品) しやすく運営にかかる手間が少ない
    EC サイトを一から作成する必要がない EC モールでは、すでに用意されたテンプレートを使いながら、手順に従って必要な情報を入力するだけで出店・出品することができます。そのため、短期間でビジネスを開始することができるほか、ショップ運営にかかる負担が少なくなります。

  • EC モール運営側によるサポート体制
    EC モールでは、出店者向けに用意されたサポートを受けることができます。たとえば、収益を伸ばすためのノウハウについて情報を提供してもらえたり、よくある質問ページや、問い合わせフォームなどが準備されているため、特にオンラインショップに不慣れな事業者にとって、大きなメリットとなります。

EC モールのデメリット

  • 出店にかかるランニングコストが高い
    EC モールでショップを構えて商品を販売するためには、出店費用や売上げに応じて発生する手数料などのさまざまなランニングコストがかかります。また、これらの料金は、EC モール内での売上や成長に比例して高くなるため、長期的な視点で利益率を考慮すると自社 EC サイトの方がコストを抑えられる可能性があります。

  • ブランドとしての独自性が低くなりがち
    EC モール側ですでに用意されたテンプレートを利用できることは出店者にとって便利な反面、ページのデザインやレイアウトに制限が設けられているため、自社ショップのページのカスタマイズが難しく、ブランドのオリジナリティに欠けてしまう可能性があります。

  • 競合出店者同士の価格競争が激しい
    EC モール内では、同じカテゴリーに出店する多くの企業や個人が販売する類似商品との価格競争が激しいため、自社商品の価格を維持しにくい場合があります。自社よりも価格が低い商品や、魅力的な類似品が数多く出品されている場合、なかなか自社ショップの商品が売れないこともあります。

  • 顧客のデータを集めにくい
    自社 EC サイトなら、顧客データを取得して分析することで、効果的な販売戦略を立てることができますが、外部の EC モールの場合、利用する EC モールによって、自社ショップの顧客データを取得できない場合があります。したがって、正確な顧客データに基づく長期的なビジネス戦略を行うためには、やはり自社 EC サイトの導入も将来的に考慮する必要があるかもしれません。

なお、ショップ (出店者・出品者)、顧客 (商品の購入者) など、複数の当事者が関わる自社プラットフォームやマーケットプレイスを開設および運営するにあたり、決済機能の強化と決済フローの簡易化を目指す方は、Stripe Connect を導入することにより、よりスムーズで効率的な事業展開を図ることができます。

たとえば、プラットフォーム上で行われる顧客からの支払いについて、その一部を販売手数料として振り分けるなど、複数の当事者間で売上を適切に分割することができます。

EC モールの出店費用を理解したうえで最適な方法を選ぶために

以上、今回は EC モールの概要について、その特徴や種類、メリット・デメリットなどを踏まえて解説しました。

先ほども紹介したように、EC モールには集客力が高いという最大のメリットがありますが、その一方で、出店に際してはさまざまな費用が発生します。費用については、各 EC モールが提供する出店プランによって異なりますが、初期費用のほか、月ごとの売上げに対する成約手数料や販売手数料などがあります。

また、スタンダードなプランと上級プランでは、画像容量の制限など EC モールの活用範囲も異なるため、出店プランを選ぶ際は、毎月の売上目標と比較しながら、自社ビジネスに最適なものを選ぶようにしましょう。

このように、EC サイトは、新規参入のハードルが低めではあるものの、利用にかかる料金については注意が必要です。特に、売上げが伸びるとともに販売手数料などの負担額が増えてしまうと、利益率が下がる恐れがあります。このほか、出店プランによっては自社ショップの特徴やアピールポイントを表現しにくいといったジレンマが生じるケースもあるので、EC モールである程度収益が伸び始め、ビジネスが軌道に乗った頃には自社 EC サイトを開設することを視野に入れてみるとよいかもしれません。

EC 通販ビジネスを検討中の方は、EC モールと自社 EC サイト、それぞれの持ち味を理解したうえで、増収に繋がる方法を日々検証しながら、サイトの立ち上げや自社ショップの適切な運営を目指しましょう。

この記事の内容は、一般的な情報および教育のみを目的としており、法律上または税務上のアドバイスとして解釈されるべきではありません。Stripe は、記事内の情報の正確性、完全性、妥当性、または最新性を保証または請け合うものではありません。特定の状況については、管轄区域で活動する資格のある有能な弁護士または会計士に助言を求める必要があります。

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