課題
The Atlantic が目指したのは、読者とより深く、より長く続く関係を構築すること。The Atlantic の読者は主にアメリカの居住者でしたが、その読者がデジタルメディアへどんどん移行していました。そこで、デジタル定期購読モデルを立ち上げることで、大きな転換を図ることにしました。この変化に備える中で、The Atlantic の決済戦略を見直す必要性があることが判明。従来の紙版の雑誌で提携していたペイメントプロバイダーは、新しいデジタル版サービスには対応できないことがわかったのです。
「当社の成長に伴って拡大できるテクノロジーインフラストラクチャを構築するためには、決済業界で最高クラスのペイメントプロバイダーとパートナーシップを組む必要がありました」(The Atlantic の商品・定期購読者成長担当、元常務取締役 Alaina Browne 氏)。The Atlantic の進化するテクノロジースタックと融合できるペイメントプロバイダーでなければ、増加するオンライン読者とより深い関係を築くという目標を達成できないと思われました。
解決策
The Atlantic はいくつかの定期購読管理プロバイダーを検討。その中には出版社に特化したものもありましたが、最終的には、同社のデジタルインフラストラクチャとともに成長できるプラットフォームとして、Stripe が適切であるという結論に至りました。Browne 氏は次のように振り返ります。「Stripe の開発者サポートと堅牢な API が決め手となりました。当社が成長し、進化が必要になった場合に、しっかりとしたサポートを得られることがわかりました」
The Atlantic は、新しいデジタル定期購読サービスの決済を処理するために Stripe の協力を得ることに。対象には、デジタル版のみの登録だけでなく、デジタル版と紙版の一括定期購読も含まれていました。そのため、Stripe は定期購読のデータを The Atlantic の既存の印刷フルフィルメントプロバイダーに送る必要がありましたが、Stripe の柔軟なプラットフォームのおかげでこれを達成。The Atlantic はわずか 3 カ月で Stripe Payments と Stripe Billing を実装し、新しいデジタル定期購読サービスを立ち上げることができました。
The Atlantic は Stripe のパートナー組み込みである ChargeDesk と Churn Buster も活用。このすぐに使える組み込みのおかげで、複雑なカスタム組み込みを用意する必要がありませんでした。ChargeDesk によって The Atlantic の定期購読者に支払いに関するサポート、Churn Buster によって催促メールの送信や失敗した決済の回収を管理するために必要なツールが提供されました。
結果
新しいデジタル定期購読サービスをスムーズに立ち上げた後、The Atlantic は新規定期購読者を 80 万人獲得。支払い回収ツールと定期購読サービスへの長期的な取り組み体制が整い、成長の軌道を進み続けることが可能になりました。
Stripe の支払い回収サービスによる定着率の向上
The Atlantic は、年間購読により購読者との長期的な関係を築くことを目指しています。顧客がサービスの継続を希望すれば、The Atlantic の収益に大きな長期的価値がもたらされます。Stripe の支払い回収ツールでは、顧客のクレジットカード情報の保存、失敗した支払いに対する通知メールの自動送信、拒否されたカードに対する Smart Retries の使用が可能です。その結果、顧客の定着率が高まり、The Atlantic は 65 万ドルを超える売上の回収ができました。
新しい読者層と地域への拡大
新しいデジタルサービスの一環として、The Atlantic は若者世代の新規読者層の開拓を模索。新たな読者を惹きつけるために、決済サービスの幅を広げ、Apple Pay などに対応する必要がありましたが、Stripe とのパートナーシップのおかげで、これらの新しい決済手段を新しい定期購読システムにスムーズに適合させることができました。これまでの読者層はアメリカ国内が大半を占めていましたが、国際市場に進出する準備が整った今、The Atlantic は、世界中で多様化、複雑化する決済に対応できる Stripe の機能に信頼を寄せています。
当社が最善を尽くせているのは、Stripe が世界クラスのプラットフォームの提供に尽力しているからこそです。Stripe に特に感謝していることの 1 つは、製品チームにフィードバックを提供できること。Stripe が構築する製品には、私たちのフィードバックが直接影響していることが見てとれます。Stripe は私たちのニーズに対応し、常に新しい機能に取り組んでくれています。