フランスで納付する VAT の基本

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Stripe Tax では、一度の導入で世界中の支払いに対する税金の計算、徴収、レポート作成をご利用いただけます。登録が必要な場所を把握した上で適切な税額を自動徴収し、申告のために必要なレポートも作成することができます。

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  1. はじめに
  2. VAT とは
  3. 納付する VAT とは
  4. 売上 VAT と納付する VAT の違い
  5. 納付する VAT の計算方法
    1. 例: 納付する VAT の計算
  6. 納付する VAT の会計処理方法
  7. 納付する VAT の申告方法

納付する付加価値税 (VAT)、売上 VAT、控除対象 VAT、それぞれの違いや計算方法など、一定期間にフランス政府へ納めるべき総額としての「納付する VAT」について詳しく解説します。VAT 課税対象の会社を経営している場合、VAT の計算、会計処理、申告のプロセスを正確に理解することが重要です。

この記事の内容

  • VAT とは
  • 納付する VAT とは
  • 売上 VAT と納付する VAT の違い
  • 納付する VAT の計算方法
  • 納付する VAT の会計処理方法
  • 納付する VAT の申告方法

VAT とは

VATは、企業が販売する商品やサービスに対し、消費者が支払う間接税です。VAT 登録企業は、政府に代わってこの税を徴収し、販売時にはすべての税金 (Toutes Taxes Comprises、TTC) を含む価格を請求します。そして、税制に従い、徴収した VAT を政府へ納めます。

納付する VAT とは

納付する VAT とは、VAT の義務を負う企業が、各会計期間の終わりにフランス政府へ支払うべき総額のことです。「納付すべき VAT」や「納付予定の VAT」とも呼ばれます。

売上 VAT と納付する VAT の違い

売上 VAT とは、企業が政府の代理として顧客から徴収する税金を指します。一方、納付する VAT は、企業の事業に関連する購入で発生した VAT (控除対象 VAT) を差し引いた後、最終的にフランス政府へ納める金額です。

納付する VAT の計算方法

各会計期間の終わりに、VAT 登録企業は政府に納めるべき VAT の金額を計算する必要があります。この計算方法については、売上に対する VAT の計算方法に関する記事も参考にしてください。会計期間の長さは、適用する税制によって異なります。通常の税制を適用する企業は 1 カ月または四半期ごとに計算します。簡易税制を適用する企業は年に 1 回計算します。

納付する VAT を計算するには、参照期間の売上 VAT から控除対象 VAT を差し引きます。

Payable VAT formula - Formula to calculate payable VAT is output VAT minus the deductible VAT.

売上 VAT が控除対象 VAT を上回る場合、企業はその差額を「納付する VAT」として政府に納めます。

逆に、控除対象 VAT が売上 VAT を超える場合、企業は VAT の控除として還付や相殺を受ける可能性があります。この計算では、事業活動に必要で適格な取引に関する VAT のみを考慮する必要があります。

以下の図は、納付すべき VAT が発生するかどうかを判断する方法を示しています。

Payable VAT: How it works - How to work out whether you owe VAT to the government.

例: 納付する VAT の計算

以下は、納付する VAT の計算例です

10 月に、VAT 抜きで 350 ユーロのサービスを 13 回販売したとします。サービスには 20% の VAT 税率が適用されるため、売上に対して徴収される売上 VAT は 910 ユーロになります。

350 ユーロ x 0.20 x 13 = 910 ユーロ (売上 VAT)

また、タッチスクリーンタブレットを 160 ユーロ (VAT 抜き) で購入したとします。この場合、標準 VAT 税率 20% が適用されます。

160 ユーロ x 0.20 = 32 ユーロ (控除対象 VAT)

納付する VAT は、売上 VAT から控除対象 VAT を差し引いて計算します。

910 ユーロ - 32 ユーロ = 878 ユーロ (納付する VAT)

この月の売上 VAT が控除対象 VAT を上回っているため、10 月分の支払額は 878 ユーロとなり、VAT 控除の適用はありません。

Stripe Tax を利用すると、管理業務を効率化できます。この高度なツールにより税務計算が自動化され、VAT 申告書の作成・提出がスピードアップするためです。Stripe では、年度内の取引と収入について記載した詳細なレポートも併せてご利用いただけます。

納付する VAT の会計処理方法

納付する VAT の勘定科目は「44551」です。企業は、政府に支払うべき VAT の金額をこの勘定科目「44551」に計上します。

納付する VAT の申告方法

申告の頻度や使用するフォームは、企業が適用する税制によって異なります。簡易 VAT 制度を適用する企業は、オンラインの Cerfa フォーム no.3517-S-SD を使用し、毎年 VAT 申告書を提出する必要があります。通常の VAT 制度を適用する企業は、Cerfa フォームno. 3310-CA3-SD または Cerfa CA3 を使用し、月次または四半期ごとに VAT 申告書を提出する必要があります。

この記事の内容は、一般的な情報および教育のみを目的としており、法律上または税務上のアドバイスとして解釈されるべきではありません。Stripe は、記事内の情報の正確性、完全性、妥当性、または最新性を保証または請け合うものではありません。特定の状況については、管轄区域で活動する資格のある有能な弁護士または会計士に助言を求める必要があります。

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