加盟店アカウントとペイメントゲートウェイ: 両者の違い

  1. はじめに
  2. 加盟店アカウントの概要
  3. 加盟店アカウントを必要とするユーザー
  4. ペイメントゲートウェイとは?
  5. ペイメントゲートウェイを必要とするユーザー
  6. 加盟店アカウントとペイメントゲートウェイはどのように連携するのか
  7. 加盟店アカウントとペイメントゲートウェイの比較
  8. Stripe によるサポート

クレジットカードやデビットカードの取引など、電子決済を受け付ける企業にとって、加盟店アカウントとペイメントゲートウェイは重要なツールです。2021 年、米国の顧客の 82% がデジタル決済を利用しています。そのようなデジタル経済においては、電子決済を導入することで、企業は競争力を高め、成長することができます。最新の決済システムを構成する各コンポーネントを活用して、取引を安全かつ確実に処理することで、企業は、顧客基盤の拡大、売上の向上、キャッシュフローの改善、決済のより効率的な処理、不正利用のリスク低減、そして顧客満足度の向上を実現できます。

決済システムのさまざまなコンポーネントを設定することは複雑になる場合があります。しかし、企業は、顧客の決済体験と取引処理のバックボーンを構築するために、決済インフラ、ハードウェア、およびソフトウェアにおけるこの複雑さを克服する必要があります。

ビジネス特有のニーズに適した決済システムを構築するには、まず各コンポーネントが何を行い、どのように連携しているかを理解する必要があります。

ここでは、加盟店アカウントとペイメントゲートウェイとは何か、どのように違うのか、どのように連携するのか、そしてそれらの機能を Stripe の包括的な決済ソリューションがどのように提供しているのかについて、詳しくご紹介します。

この記事の内容

  • 加盟店アカウントの概要
  • 加盟店アカウントを必要とするユーザー
  • ペイメントゲートウェイとは?
  • ペイメントゲートウェイを必要とするユーザー
  • 加盟店アカウントとペイメントゲートウェイはどのように連携するのか
  • 加盟店アカウントとペイメントゲートウェイの比較
  • Stripe によるサポート

加盟店アカウントの概要

加盟店アカウントは、企業がクレジットカードやデビットカードでの取引などの電子決済を受け付けるための専用銀行口座です。企業は、電子決済の売上処理のために特に加盟店アカウントを使用し、預金や引き出しといった一般的な銀行取引には通常のビジネス用銀行口座を使用します。

顧客がクレジットカードやデビットカードを使って商品やサービスの代金を支払う場合、加盟店アクワイアラーはカード発行会社に取引の承認をリクエストします。発行者が取引を承認した場合、アクワイアラーは売上を「キャプチャー」します。つまり、顧客の口座から加盟店アカウントへの売上送金リクエストを発行者に送信するということです。そして、加盟店アカウントプロバイダーは取引を処理し、手数料を差し引いた残りの売上を企業の通常の銀行口座に入金します。

加盟店アカウントを必要とするユーザー

電子決済を受け付けたいと考えている企業には、加盟店アカウントが必要です。これは、小規模なスタートアップや地元の小売業者から大規模な多国籍企業に至るまで、あらゆる規模とタイプの企業に言えることです。

電子決済は、小売、EC ストア、ホスピタリティ、ヘルスケアなど、取引量の多い業界で事業を展開する企業にとって特に重要となります。また、顧客へのリーチを拡大し、キャッシュフローを改善し、決済処理業務を合理化したい企業にとっても重要です。

多くの顧客が電子決済による支払いを好みます。世界的に、現金以外の小売決済取引は、2018 年から 2021 年にかけて、1 年あたり 13% の年平均成長率で増加しており、一部の市場では 25% もの高い伸びを示しています。競争力を維持し、現代の顧客の期待に応えたいと考えている企業は、加盟店アカウントの機能を利用する必要があります。

しかし、加盟店アカウント機能が必要だからといって、すべての企業が自社の加盟店アカウントを開設する必要があるわけではありません。以下では、自社の加盟店アカウントを開設・所持していない企業に、Stripe の加盟店アカウントの全機能をご利用いただく方法をご紹介します。

ペイメントゲートウェイとは?

ペイメントゲートウェイは、企業にインターネット上で電子決済を安全に受け付ける機能を提供するオンラインサービスです。これは、企業と顧客の銀行との間で取引を処理し、売上の安全な送金を確実に行う仲介役として機能します。

例えば、顧客がウェブサイトで購入を行うと、ペイメントゲートウェイによりそのカード情報が安全に収集されて暗号化され、確認用に顧客の銀行に転送されます。取引が承認されると、ペイメントゲートウェイにより企業に確認通知が送信され、顧客は購入を完了できるようになります。

ペイメントゲートウェイでは通常、各取引の処理に対して手数料が課されるほか、セットアップ料金や月額の維持手数料なども請求されます。また通常は、不正利用の検出と防止、チャージバックの管理、複数通貨の対応など、さまざまな機能やサービスも提供されています。

ペイメントゲートウェイを必要とするユーザー

多くの場合、加盟店アカウントが必要な企業では、おそらくペイメントゲートウェイも必要となります。これは、幅広い業界、市場、発展過程の企業に当てはまります。

例えば、ウェブサイトやオンラインストアを持つすべての企業は、顧客が電子的に商品を購入できるようにするために、ペイメントゲートウェイが必要となります。例えば実店舗の小売店など、取引が主に対面で行われている場合でも、ペイメントゲートウェイを導入することで非接触型決済が可能となり、顧客に快適な決済体験を提供できるようになります。

また、顧客の獲得と維持を改善し、より多くの収益を上げたい企業も、ペイメントゲートウェイが必要となるかもしれません。繰り返しになりますが、電子決済はほとんどのグローバル市場で顧客に好まれる決済方法であるため、このオプションを提供しない企業は競争力を維持するのが難しくなります。

また、処理に時間がかかる、取引手数料が高い、さまざまな支払い方法に対応していないなど、現在の決済処理システムに問題がある場合も、ペイメントゲートウェイが必要となる場合があります。

加盟店アカウントとペイメントゲートウェイはどのように連携するのか

加盟店アカウントとペイメントゲートウェイは、加盟店の決済を安全かつ効率的に処理するために連携して動作します。通常、そのプロセスは次のように機能します。

1.顧客が企業のウェブサイトまたは POS システムを通じて購入を行い、クレジットカードやデビットカードで支払うことを選択します。
2.ペイメントゲートウェイにより、カード番号、有効期限、セキュリティコードなどの顧客の支払い情報が安全に収集されます。
3.ペイメントゲートウェイにより、支払い情報が暗号化され、確認用に顧客の銀行に安全に転送されます。
4.顧客の銀行は、カードの有効性、利用可能残高、および取引がカード所有者によって承認されているかどうかを確認します。
5.取引が承認された場合、顧客の銀行は資金が利用可能であることを示すレスポンスをペイメントゲートウェイに送信します。
6.その後、ペイメントゲートウェイにより、決済情報は処理を目的として企業が指定した加盟店アカウントに送信されます。
7.加盟店アカウントは、決済情報を検証し、取引を処理して、顧客の銀行から事業者の銀行へ資金を転送します。
8.ペイメントゲートウェイにより、企業のウェブサイトまたは POS システムに確認通知が返信され、顧客は購入を完了できるようになります。
9.資金は、一般的に数営業日以内に企業の指定銀行口座に入金され、売上として処理されます。

加盟店アカウントとペイメントゲートウェイの比較

加盟店アカウントとペイメントゲートウェイは、企業が電子決済を受け付けるための決済システムの重要なコンポーネントです。この両方は密接に関連しており、決済を電子的に処理するために連携していますが、その機能は異なります。

  • ペイメントゲートウェイは、顧客と企業の間の仲介役として機能します。これにより支払い情報が安全に送信され、取引が承認されます。決済データが暗号化され、処理を目的として企業が指定した加盟店アカウントに送信されます。
  • 加盟店アカウントは、企業が電子決済の受け付け、取引の処理、売上の処理を行うことができる専用銀行口座です。加盟店アカウントはペイメントゲートウェイから支払い情報を受け取り、取引を処理して、顧客の銀行から企業の銀行へ資金を送金します。

加盟店アカウントとペイメントゲートウェイは、強固なセキュリティ基準を維持しながら、取引が可能な限り迅速に承認、処理、決済されるようにすることで、シンプルな決済処理体験を提供します。

Stripe によるサポート

Stripe は、ペイメントゲートウェイと加盟店アカウントの統合機能を提供することで、企業の決済処理を簡素化し、複数のシステムやプロバイダーの必要性を軽減します。そのメリットには、効率性の向上、コストの削減、実装の簡素化、システム中断の低減、そしてコンポーネントがより強固に連携する決済エコシステムなどがあり、それによって社内業務が改善され、より優れた顧客体験が生み出されます。

Stripe の包括的なソリューションによって、従来の加盟店アカウントとペイメントゲートウェイの設定が置き換わり、企業は電子決済を受け付けることが可能になり、決済処理サイクルの始めから終わりまで対応できるようになりました。顧客が購入を行うと、Stripe によってその支払い情報が安全に収集および暗号化され、取引が承認されます。次に、その取引が処理され、通常は数営業日以内に企業が指定した Stripe アカウントに資金が売上として送金されます。そして、企業は通常の銀行口座に資金を送金します。

Stripe は、Stripe プラットフォームを通じて処理される取引ごとに手数料を請求しますが、これらの手数料は、一般的に従来の加盟店アカウントプロバイダーが請求する手数料よりも低く設定されています。さらに、Stripe は、不正利用の検出と防止、チャージバックの管理、複数通貨への対応など、さまざまな機能とサービスを提供しています。Stripe の一連のソリューションが、対面やオンラインでの決済に関するお客様のニーズにどのようにお応えできるかについては、こちらをご覧ください

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