アメリカでは、売上税は州レベルで管理されています。ほとんどの州には売上税がありますが、そうでない州もいくつか存在します。
本記事の内容は、売上税に関する一般的な情報であることに留意してください。貴社に固有の助言をお求めの場合は、税務の専門家に相談することをお勧めします。
この記事の内容
- 売上税とは何か
- 売上税が非課税の州
- 他州における売上税の納税義務を理解する
売上税とは何か
売上税とは、アメリカにおいて、特定の商品やサービスの売上に対して課税される間接税の一種です。「間接税」と呼ばれるのは、納税義務を負うのは企業であるものの、実際に支払うのは顧客であるからです。企業には、顧客から税金を徴収し、定められた期限内に適切な政府機関に対し納税を行う (納付する) 義務があります。
州や地方自治体は、売上税の税収を学校、道路、治安対策などのプロジェクトに充てます。アメリカでは、売上税は主に州レベルで規定されており、州ごとに法律や規則が異なります。売上税は州によって、取引特権税や一般物品税と呼ばれる場合もありますが、その概念は変わりません。
売上税が非課税の州
大半の州には売上税がありますが、以下の 5 州には州としての売上税がありません。
- アラスカ州*
- デラウェア州
- モンタナ州
- ニューハンプシャー州
- オレゴン州
*アラスカ州には州としての売上税はありませんが、州の行政当局は、エコノミックネクサスの関係にある遠隔地の事業者に対し、売上税の徴収を義務付けています。また、アラスカでは 100 以上の管轄区域で地方売上税が導入されています。
これらの州に顧客や倉庫を有している、または居住している場合、その地域での州売上税の徴収や送金について懸念する必要はありません。ただしこれらの州には、物品税、リゾート税、地域のオプション税など、検討すべき他の種類の税金があるかもしれません。
他州における売上税の納税義務を理解する
企業がこれら 5 つの州のいずれかに所在している場合でも、他州における売上税の義務を考慮する必要があります。他州の顧客に販売する場合は、その地域で売上税の納税義務が生じる可能性があります。
アメリカでは、所定のしきい値を上回る州外の企業は、顧客から売上税を徴収することが義務付けられます。これらのしきい値は「エコノミックネクサスのしきい値」と呼ばれ、収益ベース、取引ベースまたはその両方の基準が適用されます。たとえば、ネバダ州では、売上高が 10 万ドルを上回るか、ネバダ州の顧客との取引量が 200 件を上回る場合に限り、企業は売上税を徴収する必要があります。州によって、売上高のしきい値しか定められていないところもあれば、売上高と取引件数の両方のしきい値を超えている場合に初めて売上税の徴収義務が発生するところもあります。売上税は州レベルで管理されているため、これらのしきい値は州ごとに異なります。
また、企業が当該の州に物理的な拠点、あるいは物理的なネクサスを保有する場合に、売上税の納税義務が生じることもあります。物理的ネクサスが生じるビジネス活動の例としては、以下のようなものがあります。
- 場所: 事務所、倉庫、店舗、その他の物理的な事業拠点。多くの場合、在庫の保管も物理的なネクサスとみなされます。
- 従業員: 従業員、請負業者、営業担当者、設置業者、その他の人員が州内で企業の業務を行う場合。
- イベント: 展示会などのイベントで商品を販売する場合。
売上税が非課税の 5 つの州のいずれかに所在している場合でも、エコノミックネクサスや物理的なネクサスのしきい値を満たし、他州でネクサスに達している可能性があるのです。
この記事の内容は、一般的な情報および教育のみを目的としており、法律上または税務上のアドバイスとして解釈されるべきではありません。Stripe は、記事内の情報の正確性、完全性、妥当性、または最新性を保証または請け合うものではありません。特定の状況については、管轄区域で活動する資格のある有能な弁護士または会計士に助言を求める必要があります。