シリーズ A の資金調達を行うべきタイミング

スタートアップにとって、シリーズ A における資金調達はタイミングがすべてです。ここでは、タイミングを見定める方法をご説明します。

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  1. はじめに
  2. トラクションが好調である
  3. 活発に投資家との人脈を築いている
  4. 急速に成長している
  5. プロダクトマーケットフィットを示せる
  6. 売上が伸びている
  7. 成長戦略を把握している
  8. エンジェル投資家と他のタイプの投資家の相違点

スタートアップにとって、新たな資金調達ラウンドを迎えることは喜ばしいことです。加えて、競合他社、既存の投資家、顧客、さらには一般の人々に対して、自社の価値と将来の展望を表明することにもなります。

シリーズ A ラウンドは特にその傾向が強くなります。ほとんどのスタートアップにとって、シリーズ A が初めての外部からの多額の資金調達です。スタートアップの初期段階は、友人や家族、クラウドファンディング、エンジェル投資家からのシード期に収集したより少額の資金に頼っていたかもしれません。しかしシリーズ A は、ほとんどのスタートアップにとって、本格的な事業成長に必要な大規模な資金調達を行う場です。

シリーズ A では通常、10% ~ 30% の持株比率と引き換えに優先株を発行するため、特にリスクの高い資金調達ラウンドになります。どの投資家がラウンドに参加し、特にどの投資家が参加しなかったのか、さらにはどの程度の金額が調達できたのかが、企業の立ち位置を決めます。さらに言えば、投資家が企業の将来をどのように考えているのかも分かります。

初期段階にいるスタートアップの創業者にとって、シリーズ A による資金調達を始めるタイミングは悩ましいものでしょう。最も有利なタイミングで選んでピッチ資料を発表することは、インパクトのある業績指標や予測を掲げるのと同じくらい重要なことです。

スタートアップがシリーズ A による資金調達を行う適切なタイミングを知るサインはいくつかあります。

トラクションが好調である

シリーズ A で資金調達を行うタイミングを見定める際に最も重要な要素となるのが、トラクションです。投資家を惹きつけるようなホッケースティック型の成長を描くには、12% 〜 20%、もしくはそれ以上の高い月次成長率 (MoM) が求められます。

MoM が堅調に伸びており、その状況が今後も継続する、もしくはさらに伸びそうだという明確な根拠を示せるようになったら、投資家と連絡と取り始めましょう。MoM が 5% 〜 10% で順調に上昇しており、短期間でさらに上向くと予想している場合には、シリーズ A はそのタイミングまで待ったほうがよいかもしれません。

活発に投資家との人脈を築いている

投資家へのピッチを計画し始める前に、できるだけ事前の段階で投資家と良好な関係を築き、その関係を保ち続けるようにしましょう。面識のない投資家へのピッチで出資の確約をもらうのは、非常に難しいことです。すべての投資家にピッチを行うわけではないにしても、なるべく多くのベンチャーキャピタリスト (VC) に声をかけましょう。

急速に成長している

VC は高成長企業を支援したいと考えています。自社の成長指標が投資家へのアピールに適した範囲にあるかどうかを確認しましょう。MoM が 50% に達する勢いだとしても、売上が投資家の期待値に届いていない可能性があります。

どの程度の成長が投資家の関心を引き付けるかが分からない場合には、同業他社の創業者や接点のある投資家に聞いてみましょう。これも、ピッチを行う前に、投資家と良好な関係を築いておきたい理由の 1 つです。投資家は、自分が行っていることやその背景にある考え方などについて、喜んで教えてくれるはずです。

プロダクトマーケットフィットを示せる

プロダクトマーケットフィットの測定に、決まった公式はありません。もちろん、証明についても同様です。おおまかには、企業の活動、つまりは企業が提供している商品やサービスが、市場に存在するギャップをうまく埋めていることを示すものだと定義されています。スタートアップの初期段階 (シード期に資金調達をするときなど) には、市場機会が存在すること、そして自社にはその機会を捉えるのに十分なアイデアとスキルがあることを証明しなければなりません。しかし、シリーズ A では、可能性以上のもの、つまり自社が実際に成果を上げていることを示す必要があります。シリーズ A で資金調達のピッチ (短いプレゼンテーション) を行う前には、プロダクトマーケットフィットを裏付けるストーリーに十分な自信があることを確認しましょう。

売上が伸びている

トラフィック、リテンション、エンゲージメントといった顧客に関する指標は、企業の健全性を測るうえでは欠かせないものですが、VC から投資を受けるには売上が伸びている必要があります。売上が伸びていれば、顧客指標は何がうまくいっているのか、なぜうまくいっているのかを補足する材料になります。投資家は、投資に見合った結果を出す企業だという確証を得たいのです。

成長戦略を把握している

シードラウンドの資金調達ピッチで、事業成長に向けてさまざまなチャネルを模索すると投資家に伝えていたとしても、シリーズ A ラウンドになると、投資家はこれ以上の実験的な試みに対して資金を投じたいとは思わなくなります。むしろ、事業を大きく成長させるためにどのような計画があるかを知りたいと思います。事業成長に向けて何ができるかを明確かつ具体的に語れるようになれば、シリーズ A の投資家が期待する説明を行う準備が十分整ったことになります。

エンジェル投資家と他のタイプの投資家の相違点

エンジェル投資家からの資金調達を追求する前に、他のタイプのスタートアップ投資家についてよく理解しておくことが重要です。投資オプションの概要は次のとおりです。

  • ベンチャーキャピタリスト: ベンチャーキャピタリスト (VC) は、多くの場合、株式と引き換えに、成長の可能性が高いスタートアップに投資する企業または個人です。エンジェル投資家とは異なり、通常、スタートアップの発展の後期、つまり企業が市場である程度のトラクションを示した後に投資します。VC はエンジェル投資家よりも多額の資金を投資し、会社の方向性により深く関与することもよくあります。VC は実質的な利益を求め、その多くは事業を拡大し、特定の期間内にイグジットを達成するために、より積極的なスタンスをとります。

  • シードファンド: シードファンドは、エンジェル投資や大規模な VC ラウンドの前などの初期段階の投資に焦点を当てた特殊な VC ファンドです。構想段階を過ぎて、MVP (Minimum Viable Product) またはある程度の初期牽引力を持つスタートアップに投資します。

  • インキュベーターとアクセラレーター: これらのプログラムは、教育、メンターシップ、資金調達を通じて初期段階の企業を支援します。インキュベーターは、ほとんどの場合、初期発展段階に焦点を当て、起業家がアイデアを実行可能なビジネスに変えるのを支援します。一方、アクセラレーターは、短期間で既存企業の成長を拡大することを目指しています。

  • 法人投資家: 一部の企業は、革新的な技術へのアクセス、新しい市場への参入、戦略的パートナーシップの育成を目的として、スタートアップに投資しています。これらの投資家は豊富なリソースを提供できますが、テクノロジーの所有権や会社の方向性のコントロールなど、金銭的な利益以上のものを求める場合があります。

  • クラウドファンディング: これには、通常はオンラインプラットフォームを通じて、多数の人々から少額の資金を調達することが含まれます。クラウドファンディングは、株式を手放すことや借金を負うことなく、幅広いオーディエンスで製品を検証し、潜在的な顧客と関わり、資金を調達したいスタートアップにとって良い選択肢となり得ます。

  • 政府の助成金と補助金: 一部のセクター、特に科学研究、クリーンテクノロジー、または社会的影響に関連するセクターでは、政府の助成金や補助金は株式を希薄化することなく資金を提供することができます。

  • ピアツーピア融資とデットファイナンス: デットファイナンスには、金融機関からの融資やピアツーピア融資プラットフォームが含まれます。このタイプの資金調達は、通常、初期段階のスタートアップにとって確保が難しく、スタートアップはローンを利息付きで返済する義務を負いますが、所有権が希薄化することはありません。

  • ファミリーオフィス: 富裕層は、ファミリーオフィスと呼ばれる民間の資産管理アドバイザリー会社を持ち、スタートアップに直接投資することがよくあります。これらの投資家は、多額の資金を提供することができ、従来の VC と比較して、長期的な投資に関心を持つ可能性があります。

  • エンジェルグループとシンジケート: 個人のエンジェル投資家とは異なり、エンジェルグループやシンジケートは、スタートアップに投資するためのリソースを共同出資します。これらのグループは、多額の資本を提供し、複数の投資家の専門知識と人脈を組み合わせることができます。

各タイプの投資家の利点、期待、および関与の程度は異なります。スタートアップは、どのタイプの投資家にアプローチするかを決定する前に、発展段階、業種、資金調達のニーズ、および育成したい戦略的関係の種類を慎重に検討する必要があります。

この記事の内容は、一般的な情報および教育のみを目的としており、法律上または税務上のアドバイスとして解釈されるべきではありません。Stripe は、記事内の情報の正確性、完全性、妥当性、または最新性を保証または請け合うものではありません。特定の状況については、管轄区域で活動する資格のある有能な弁護士または会計士に助言を求める必要があります。

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