EIN 番号を使った創業融資の受け方

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  1. はじめに
  2. EIN の説明、融資適格性に与える影響
  3. EIN を利用した事業融資の受け方
  4. EIN があることで受けられる融資の種類
    1. 企業向けタームローン
    2. 企業与信
    3. 中小企業庁 (SBA) ローン
    4. 設備融資
    5. ファクタリング
  5. 融資申請においてスタートアップが財務上準備すべきこと
  6. EIN を利用した別の資金調達方法
  7. EIN が金利と融資条件に与える影響

スタートアップ事業の成長を志す上で、ビジネスローンを組むことは一見、ハードルの高いことのように感じるかもしれません。しかし、資金の用途が拡大コストであれ運用コストであれ、調達自体は必ずしも複雑な手続きを要するとは限りません。

現に、アメリカ国内のほぼすべての銀行は、少なくとも 100 万米ドル以上の中小企業向け融資を提供しています。もし、雇用者識別番号 (EIN) を取得しているようであれば、融資手続きを行う条件はすでに満たされています。EIN は単なる納税者番号として機能するだけでなく、資金調達の面でも役立ちます。

本記事では、EIN の概要、EIN を用いた資金調達方法、利用可能なローン、融資申請に必要な準備について解説します。

本記事の内容

  • EIN の説明、融資適格性に与える影響
  • EIN を利用した事業融資の受け方
  • EIN があることで受けられる融資の種類
  • 融資申請においてスタートアップが財務上準備すべきこと
  • EIN を利用した別の資金調達方法
  • EIN が金利と融資条件に与える影響

EIN の説明、融資適格性に与える影響

EIN は、税務目的で企業を識別するためにアメリカ内国歳入庁 (IRS) が発行する一意の 9 桁の番号です。会社の社会保障番号のようなものと捉えてもらっても構いません。EIN は、納税申告で利用する以外にも、会社の信用を高めたり、ローンやその他の事業資金を調達したりする上で役立ちます。

この項目では、EIN が資金調達において重要な理由を説明します。

  • 会社実態の証明:融資者は、融資先の会社が法律上実在する企業であるかどうかに関心があり、EIN の取得は、その証明に向けた最初の一歩と言えます。EIN を取得していることは即ち、会社を実際に登記し、個人の財務と切り離した上で融資の承認に不可欠な措置を講じていると解釈できます。

  • 個人財務と会社財務の分離:EIN があれば、個人の財務を会社の財務から切り離すこともできます。EIN を用いて融資を申し込むということは、個人ではなく、会社が融資の責任を負うことを意味します。そのため、個人の負担は軽減されます。

  • 信用の構築:EIN は、会社の信用スコアを盤石にする上で不可欠なものです。融資者は、融資適格性を判断する際に、会社の信用度を評価することがよくあります。EIN を用いて法人カードを取得し、期限内に支払いを行っている場合、融資の承認率は高くなります。

EIN を利用した事業融資の受け方

EIN を取得したら、会社財務と個人財務を切り離し、信用スコアを確立していきます。会社の信用スコアと財務実績を強化することで、融資条件の優遇、与信限度額の引き上げ、資金調達手段の拡充といったメリットが得られます。

この項目では、EIN を活用して会社の財務基盤を構築する方法をご紹介します。

  • 事業用銀行口座の開設:EIN を利用して事業用銀行口座を開設します。これは、個人の財務とは別に、会社の財務実態を明確に確立する上で踏むべき最初のステップです。

  • 仕入先銀行口座の開設:企業信用調査機関に報告するベンダーまたはサプライヤーとの与信条件を EIN で設定します。請求書を期限内に支払うことで、会社の信用情報は盤石になります。

  • 企業与信の申請:会社名義で法人カードまたは与信を申し込みます。会社の財務基盤を強化することで、事業融資の申請において個人の財務基盤の影響を軽減できます。

  • 期限内の支払い:ローン、仕入、クレジットカードに至るまで、すべての支払いを期限内に済ませることを徹底します。支払期日を厳守し、財務基盤が優良であることが EIN から読み取れる場合、今後の資金調達が有利に進みます。

EIN があることで受けられる融資の種類

EIN を取得していることで、企業向けに特別に設計されたさまざまな融資を利用できます。これらの融資は、個人の信用ではなく企業の信用に依存するため、それに応じて柔軟性や保全性も高くなります。

EIN があることで利用できる融資の一部を以下にご紹介します。

企業向けタームローン

企業向けタームローンは、企業が最も一般的に利用している融資です。企業は一括で資金を借り入れ、一定期間にわたって利息を付けて返済します。タームローンは、事業拡大や設備購入、従業員の雇用など、大規模な投資を行う場合の資金調達手段として適しています。

企業与信

企業与信を設定すると、企業は必要に応じた一定額の資金を引き出せるようになります。与信はキャッシュフローの管理や、予期せぬ費用の補填に利用できる柔軟な資金調達方法であり、その利息は借り入れた金額に対してのみ発生します。

中小企業庁 (SBA) ローン

アメリカの SBA は、企業向けに特別な融資を提供しています。SBA が直接融資するわけではありませんが、融資者の提供するローンの裏付けを担います。SBA ローンを利用するには通常、EIN と大きい企業与信額が必要です。SBA ローンは、良心的な融資条件、低い金利、そして長期の返済期間が設定されることで知られています。

設備融資

設備購入を検討している企業は、その設備を担保にして設備融資を受けることができます。このタイプの融資は、会社のキャッシュフローを損なわずに、高額な設備コストを長期にわたって分散させることを可能にします。

ファクタリング

ファクタリング (請求書買取) は、請求書を扱う企業が素早く資金調達するための方法です。融資者は未払い請求書と引き換えに資金を前払いし、請求書の支払いと同時に企業からローンの返済を受けます。

融資申請においてスタートアップが財務上準備すべきこと

事業融資の申請時に、融資者は企業の安定性に注目します。この項目では、融資申請においてスタートアップが財務上準備すべきことについてご紹介します。

  • 最新の財務諸表の作成:財務諸表は、会社の財務状況を明確にする役割を持ちます。財務諸表には通常、損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書が含まれます。

  • 与信の確認:審査に不利になるような誤りや見落としがないことを確認してください。もし問題を見つけた場合は、融資を申し込む前に解決しましょう。EIN と企業与信スコアは相互に関連しているため、あらゆる情報を常に最新にしておく必要があります。

  • キャッシュフロー見積書の作成:これは、会社がローンの返済や金融費用の支払いをどのように管理する予定であるか、融資者に説明するための資料です。また、この資料は、今後数か月または数年にわたる収入と支出の見積もりを示すともに、返済能力の判断指標として利用されます。

  • 納税申告状況の確認:会社に税金の滞納がないか確認してください。申請書と一緒に直近の納税申告書のコピーを用意をしておき、会社と IRS の関係が円滑であることを融資者に伝えられるようにしましょう。

  • 事業計画の作成:このプロセスは、事業の成長や拡大を目的とした融資を申請する場合に特に重要です。融資者にビジネスモデル、市場分析、成長予測を説明することに加え、目標達成に向けて融資金がどのように活用されるかを簡単に説明する必要があります。資金の用途と、融資により得られるメリットを整理しておきましょう。

  • 個人財務資料の作成:これらの資料は融資者によって審査されます。起業からまだ間もなかったり、財務基盤が十分でないようであればなおさら審査の対象となります。審査に備え、個人の財務資料 (信用スコアや納税申告書など) を提出できるようにしておきましょう。

  • 補足書類の準備:融資者は、事業に関連するライセンス、契約書、法的文書などの情報を追加で要求する場合があります。完全な申請書を遅滞なく提出するためにも、必要な資料はすべて事前に収集しておきましょう。

EIN を利用した別の資金調達方法

従来の融資オプションがスタートアップに適さない場合は、EIN を利用して別の資金調達手段を利用することも視野に入れましょう。EIN から盤石な財務基盤が読み取れる場合、会社の信用は高まり、さまざまな融資者から魅力的な融資条件を提示されるようになります。

代替として利用できる融資オプションには以下のようなものがあります。

  • 法人カード:法人カードの付帯機能として、EIN に紐づけられたリボルビングローンを利用できます。節度を保ちつつ、短期的な出費に利用することで、会社の信用力が高まっていきます。

  • マーチャントキャッシュアドバンス (MCA):MCA を利用すれば、将来のカード売上額の一定割合を担保として、前払いで融資が受けられます。速やかに資金を調達することはできますが、高額な手数料がかかります。

  • クラウドファンディング:Kickstarter や GoFundMe などのプラットフォームでは、公募で資金を調達することが可能です。

  • ベンダーファイナンス:一部のサプライヤーは、商品の購入時に長期払いのオプションを提供しています。

  • 事業助成金:さまざまな行政機関や民間団体が、コンペティションを通じて事業助成金を提供しています。企業にこれらの助成金を返済する義務はありません。

  • ピアツーピア融資:オンラインのピアツーピア融資プラットフォームで、企業は個人投資家から資金提供を受けられます。

EIN が金利と融資条件に与える影響

事業資金を調達するには、EIN を申請し、個人と会社の財務を分離させることが重要です。融資者は、EIN から会社の信用スコアと財務健全性を確認し、融資の金利と条件を設定します。

会社の信用力が高ければ、大抵の場合、低い金利や魅力的な融資条件のオファーへとつながります。一方で、信用力が低いと、金利が高くなったり、融資に個人保証を義務づけられる可能性があります。同様に、EIN から堅実な財務実績 (収益、資産など) が読み取れる場合は、高額な融資や長期の返済期間が認められます。

この記事の内容は、一般的な情報および教育のみを目的としており、法律上または税務上のアドバイスとして解釈されるべきではありません。Stripe は、記事内の情報の正確性、完全性、妥当性、または最新性を保証または請け合うものではありません。特定の状況については、管轄区域で活動する資格のある有能な弁護士または会計士に助言を求める必要があります。

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