課題
2023 年以来、LiveX AI は、人間に近い自然なやり取りを大規模に実現する AI エージェントを通じて、企業が VIP レベルのカスタマーサービス体験を提供できるよう支援してきました。LiveX AI の主要ソリューションの 1 つは、B2C サブスクリプション事業者向けに、ユーザーの問題や質問を理解し、そのユーザーが解約する前に問題を解決できる AI エージェントを提供することで、解約率の低減を支援するものです。
LiveX AI の開発にあたり、共同創業者兼最高 AI 責任者の Jia Li 氏は、同社の AI エージェントには質問に答えるだけでなく、実際にアクションを起こす機能も必要だと考えていました。リアルタイムの解決策や、さまざまな料金オプションやインセンティブを含むパーソナライズされた提案を提供することは、サブスクリプション企業がユーザーの継続利用を促すうえで重要です。そのため、完全に自動化されたソリューションを実現するには、LiveX AI は AI エージェントを顧客の請求プラットフォームに直接連携する必要がありました。これにより、AI エージェントは人の介入なしに、割引やその他の料金変更を自動的に適用できるようになります。
エージェンティックコマースアプリケーションを実現する技術を見つけることに加えて、LiveX AI には、利用量に基づくカスタマイズされた料金を請求する自社の請求モデルに対応できる決済ソリューションも必要でした。同社は、事業拡大に合わせて新しい料金オプションの実験を続けることも見込んでおり、変更のたびに請求基盤を作り直したくはありませんでした。
「AI エージェントをシームレスに連携できる強力なパートナーが必要でした。同時に、自社の請求インフラのニーズにも応える技術を提供してくれるパートナーを探していました」と Li 氏は語ります。
ソリューション
LiveX AI は、Stripe の開発者向け API と十分に文書化されたリソースによって、Stripe の機能を中心とした AI エージェントプラットフォームを構築しやすくなると見込み、Stripe 上で立ち上げました。さらに、顧客の多くが自社のサブスクリプション請求に Stripe を利用していることも把握しており、Stripe との連携は同社の解約防止ソリューションの基盤となる要素でした。
LiveX AI は Stripe API を自社プラットフォームに直接統合し、顧客も Stripe を利用している場合には、AI エージェントがその顧客の請求環境に安全に接続できるようにしました。Stripe を AWS 上で運用することで、API ファーストのアプローチと、コーディングの効率化や連携の自動化を進める生成 AI により、開発を簡素化できます。チームは Stripe のドキュメントを大いに活用しており、そのおかげで開発者は連携内容をすばやく理解し、迅速に実装できました。
Stripe と LiveX プラットフォームの連携により、新規クライアントは登録時に LiveX AI ダッシュボードで Stripe の API キーを入力するだけで済みます。これにより、LiveX AI エージェントは顧客の Stripe 環境に安全に接続し、サブスクライバーとのライブチャット中に必要な情報を取得したり、問題を解決した直後にサブスクライバーのアカウントへ新しい料金を適用したりできます。
たとえば、AI エージェントは顧客の Stripe Billing プラットフォームに直接続し、「なぜこの金額が請求されたのですか?」や「次回の決済期日はいつですか?」といった質問に答えることができます。さらにエージェントは、コストに関するサブスクライバーの懸念に応じて別のプランを提案したり、割引付きのサブスクリプションを提示したりしたうえで、Stripe API を通じてサブスクライバーの請求記録にその変更を反映することもできます。
LiveX AI プラットフォームと顧客の Stripe Billing アカウントの直接連携に加え、LiveX AI は顧客が Stripe 連携を最大限に活用できるよう追加のガイダンスも提供しています。たとえば LiveX チームは、Stripe を利用している顧客に対して Smart Retries の活用を推奨しており、決済不履行による解約の低減に役立てています。
LiveX AI はまた、Stripe Billing と Stripe Invoicing を連携し、従量課金モデルを実現しました。同社は通常、新規顧客に 2 週間のトライアル期間を設け、エージェントのインタラクション件数などの指標を追跡したうえで、1 年分のサービスの総手数料を見積もります。その後、財務チームが Stripe Invoicing を使って、その金額を ACH またはクレジットカードで四半期払いや半年払いなどの分割払いで請求します。また、LiveX AI は契約期間を通じて実際の利用量も追跡しているため、後から差異を消込したり、現在の利用量に基づいて次回契約の条件を交渉したりすることもできます。
今後は、この請求連携によって、標準的なサブスクリプションティアと料金の設定や、LiveX AI のウェブサイトを通じたセルフサービスでの登録など、LiveX AI のサブスクリプションおよび請求モデルの変更にも対応できるようになります。
成果
容易な連携により LiveX AI は顧客対応を迅速化
LiveX AI は最短 4 週間で Stripe 連携を完了し、AI エージェントプラットフォームの構築を進めながら、初期顧客への価値提供を迅速に開始できました。LiveX AI の想定どおり、顧客の約 70% はすでに事業で Stripe を利用しており、Stripe API を LiveX AI プラットフォームに接続するだけで数分で AI エージェントを使い始めることができました。
「Stripe の請求機能と機能性は、当社の AI エージェントによる継続利用プロセスの形成において重要な役割を果たしており、継続利用の成果を最適化するための柔軟性とより多くの選択肢を提供しています」と Li 氏は述べています。
Stripe で実現した料金オプションにより解約防止が 200% 向上
LiveX AI エージェントと顧客の Stripe アカウントの直接連携により、割引オファーは LiveX AI が提供する最も効果的な継続利用施策の 1 つとなっています。ある顧客では、LiveX AI エージェントがやり取りの中で複数の料金オプションを含むパーソナライズされた提案を行った結果、無料トライアルから有料への転換が 300% 向上しました。別の顧客では、解約の可能性がある交渉の場で解約抑止のために AI エージェントを導入したことで、解約抑止が 200% 改善しました。
「価格に敏感なユーザーを特定し、全体ではなくそのユーザーにのみクーポンを提供できます。解約を抑えながら、コストも大幅に削減できます」と Li 氏は語ります。
Stripe Billing が新たな料金モデルの基盤を構築
Billing と Invoicing を活用して、成果と利用量に基づく柔軟な契約における分割請求を自動化することで、LiveX AI の Billing チームの業務負担が軽減され、他の請求ソリューションを使っていたときの半分の時間で請求書を作成できるようになりました。現在、LiveX AI は大手顧客への対応に注力していますが、将来的により小規模な顧客にも対応できるよう、Billing で標準的なサブスクリプションティアと料金体系の開発もすでに始めています。
「Stripe のおかげで、課金ロジックはすでに構築済みです。移行のために何かを作り直す必要はありません」と Li 氏は語ります。
プラットフォームを Stripe とシームレスに連携できたことは、非常に大きな助けとなりました。Stripe の API はドキュメントが充実しており、実装も簡単です。必要なものをすべて数カ月で構築でき、すでに Stripe を利用していた顧客のほとんどにすぐにサービスを提供できました。