Kittl、Stripe を活用して支払い成功率の 2.12% 向上と解約率の減少を実現

ベルリンに拠点を置く Kittl は、グラフィックデザインツールのオンラインプラットフォームを提供しており、世界中のプロのデザイナーや趣味でデザインをするユーザーから支持を集めています。急成長とグローバル展開の拡大に伴い、Kittl は大手顧客向けサービスを向上するために、製品とサービスのラインアップを拡充しています。

使用製品

    Billing
    Payments
    Tax
    Radar
ヨーロッパ
スタートアップ

課題

Kittl の立ち上げは 2022 年。少人数のチームでしたが、あらゆるスキルレベルのクリエイター向けにオンライングラフィックデザインツールを提供する強力なプラットフォームを構築するという壮大なビジョンを共有していました。このビジネスプランには、サブスクリプションベースのモデルが必要でしたが、ユーザーのニーズが広範にわたるため、サブスクリプションの価格帯や料金モデルは徐々に進化することが予想されました。

迅速に事業を立ち上げるためには、実装が簡単で、サービス開始時に開発チームに過度な負担とならない請求・決済パートナーが必要です。同時に、会社の成長に合わせて拡大できる高度なシステムであることも重要です。

「Kittl は最初からグローバル展開を考えていたため、国際決済に対応した国際的なプロバイダーを必要としていました。また、時間が経つにつれて、変化するビジネスのニーズに対応するために調整できるツールが必要でした」(Kittle のシニアプロダクトマネージャー Alexandre Willot 氏)

Kittel は、世界中のユーザーにとって登録・決済プロセスが簡単になるように、各地域で好まれるさまざまな決済手段を提供したいと考えていました。しかし、世界中のユーザーにサービスを提供するには、支払いのオーソリ成功率の最適化、不正利用の可能性への対処といった課題も懸念事項としてあります。さらに、社内の開発者や財務担当がビジネスの拡大に専念できるように、複数の国での税金徴収や会計処理をシンプルにするソリューションを必要としていました。

また、Kittl の経営陣は、ビジネスの成長に伴い、請求や決済のトレンドを把握して対応できることが、適切な意思決定を可能にするための重要な要素であると認識していました。そのためには、決済・請求パートナーは、活用・分析しやすい、正確かつ詳細なデータを提供できることも必要です。

ソリューション

Kittl は請求と決済のニーズを満たすために Stripe を選択。Stripe のテクノロジーは、ビジネスの成長方向やサブスクリプションロジックの複雑さに関係なく、自社のビジネスモデルを支えてくれると見たからです。「業界トップレベルのパートナーと協力し、業界トップレベルのプラットフォームとして認められたいと考えていた当社にとって、Stripe を選ぶことに迷いはありませんでした」(Kittl のマーケティング責任者 Bryan Lee 氏)

Stripe Billing は導入と設定が簡単で、たった 1 カ月で、サブスクリプション登録者の国に応じて異なる価格帯などが設定された月次サブスクリプション (無料オプションを含む) の基本サービスを開始できました。Billing は柔軟性が高いため、変化するニーズに対応して料金モデルを更新することも可能です。サービス開始から 1 年後、有料のサブスクリプション価格帯ごとに従量課金のクレジットを追加し、画像や背景生成ツールなどの新たな AI 搭載ツールを利用できるようにしました。

Stripe の最適化された決済プロダクトもまた、世界中で数十万人規模のユーザーを想定した成長企業には最適です。 最適化された決済プロダクトには、カスタムの決済体験を設計するための UI 部品 Stripe Elements が含まれています。これにより、10 種類の通貨、5 種類の決済手段に対応できました。決済手段には、Apple Pay、PayPal のほか、Stripe のスピーディーな決済ソリューション Link が含まれます。Kittl はオーソリ成功率を引き上げるために、Stripe の自動カード更新機能 (期限切れまたは再発行されたカードの詳細を自動的に更新する機能)、ネットワークトークン (カード会員番号を一意で安全な識別子に置き換えることで、決済処理のセキュリティを高める技術)、Adaptive Acceptance (誤って拒否された支払いを、AI を活用してリアルタイムで識別して再試行する機能) も採用しました。

取引成功率をさらに高めるために、Kittl は Stripe Radar for Teams を導入。Radar は、世界中の数百万件もの取引でトレーニングされた AI を活用して、不正利用のリアルタイム検知を強化しています。これを土台に、IP アドレス、カード情報、行動シグナル、メタデータなど数百の属性を指定したカスタムルールを作成し、高度な分析情報を活用して不正利用の傾向を把握することができます。具体的には、Kittl は Radar が取引の拒否が頻発する一因であるプリペイドカードの問題を解決するのに役立つことを期待していましたが、この問題が特に無料トライアルで発生しやすいことに気付きました。顧客が、継続的に課金できないカードで登録してしまうケースが多かったのです。

グローバルな税務管理のために、Kittl は Stripe Tax を導入。これにより、一度の導入で世界中の取引に対する税金を計算、徴収、申告できるようになります。Kittl は、構築済みの Stripe システムで Stripe ダッシュボードにアクセスできるようになったため、売上、使用量、サブスクリプション登録者、トライアル、解約、徴収に関するデータが集約されたダッシュボードで分析をすぐに実行し、これに基づいてビジネス上の意思決定を行うことができます。

結果

請求・決済システムをわずか 3 人の開発者で担当

Stripe の API は使いやすく、わずか 3 人という少人数の開発チームで請求・決済システムを担当しています。 最適化された決済プロダクトを使用して新しい決済手段を簡単に追加するのは簡単で、顧客の好みにさらに合わせるために、特定のカードやデジタルウォレット (オランダの iDEAL など) での支払い成功をテストすることもできました。

オーソリ最適化により、支払い成功率が 2.12% 上昇

Stripe のオーソリ最適化 (自動カード更新機能など) により、支払いのオーソリ成功が大幅に向上。Kittl の支払い成功率は 12 カ月で 2.12% 上昇しました。さらに、2025 年 1 月には、アメリカを拠点とする Stripe アカウントを利用して国内決済の受け付けを開始。アメリカでのオーソリ成功率が 50% 以上向上しています。

Radar for Teams にょり、未払いによる解約が減少

失敗した取引やブロックされた取引に関する詳細なデータは、支払い成功率のさらなる向上に一役買っています。Radar for Teams を利用して、プリペイドカードで行われた暫定的な支払いをブロックするというカスタムルールを作成し、未払いによる解約を減らすことができました。

Stripe のデータと分析により、自信を持った意思決定が可能に

Kittl では、あらゆるレベルの意思決定者が、社内で利用しているすべての Stripe アプリのデータが統合された Stripe ダッシュボードから得られる分析情報を高く評価しています。どの市場に注力するか、どの決済手段を提供するか、サービスやサブスクリプションの価格帯はどうするかなどといった意思決定には、市場ごとのデータポイントを比較して得られた分析 (市場ごとの決済手段の利用状況など) が役立っています。

「フロントエンドのダッシュボードがあるので、本当に助かります。なぜなら、当社の開発者チームは少人数で財務業務のバックエンドに対応しているからです。このダッシュボードがなければ、同じレベルの分析情報を得るために、API から作り上げるには相当な時間がかかるでしょう」(Willot 氏)

シンプルな料金体系

手数料によるわかりやすくシンプルな料金。 初期費用や月額費用の固定費はありません。

簡単に導入開始

わずか 10 分程度で Stripe に登録し利用開始できます。