フランスで支払う必要のある直接税と間接税を理解することは、ビジネスにとって重要です。ここでは、3 種類の主な事業税、すなわち利益に対する税金、地域経済貢献税 (CET)、付加価値税 (VAT) について詳しく見ていきます。

この記事の内容

• 利益に対する税金
  
• 地域経済貢献税 (CET)
  
• 付加価値税 (VAT)
  

利益に対する税金

ビジネスの法的構造に応じて、その利益は法人税 (impôt sur les sociétés、または IS) または所得税 (impôt sur le revenu、またはIR) のいずれかによって毎年課税されます。

デフォルトでは、株式資本を持つ企業は IS の対象となります。これらには以下が含まれます:

• 簡易型株式会社 (sociétés par actions simplifiées、またはSAS)
  
• 簡易型単一株主株式会社 (sociétés par actions simplifiées unipersonnelles、または SASU)
  
• 有限責任会社 (sociétés à responsabilité limitée、または SARL)
  
• 公開有限責任会社 (sociétés anonymes、または SA)
  
• 株式リミテッドパートナーシップ (sociétés en commandite par actions、または SCA)
  

逆に、株式資本のないパートナーシップは、自動的に IR の対象となります。

• 個人事業主 (entreprises individuelles、または EI)
  
• マイクロビジネス
  
• 単一株主有限責任会社 (entreprises unipersonnelles à responsabilité limitée、または EURL)
  
• 合名会社 (sociétés en nom collectif、または SNC)
  
• リミテッドパートナーシップ (sociétés en commandite simple、または SCS)
  
• 専門民間企業 (sociétés civiles professionnelles, または SCP)
  

場合によっては、ある税制から別の税制に変更することが可能です。

企業の法的構造に基づく課税方法

法人税 (IS)

IS の下では、フランスで得た利益は、ビジネスの名前で毎年課税されます。事業の純利益から事業運営費および取締役の報酬を差し引いた額に、決まった税率が適用されます。標準税率は 25% ですが、以下の資格要件を満たす場合、最初の 42,500 ユーロの利益に対しては 15% の割引税率が適用されます。

• 年間売上高が 1,000 万ユーロ未満である。
  
• 株式資本を 100% 払込済みであり、その 75% 以上は個人所有である。
  

ビジネスの取締役が得た報酬と配当は、IR の対象となります。また、フランス企業が海外で得た利益は IS の対象にはなりません。

所得税 (IR)

IR では、フランスで得た利益は、事業主またはパートナーの名前で毎年課税されます。言い換えれば、ビジネスレベルでの課税はありません。

個人としての事業主の全収入 (個人報酬を含む) が課税対象となります。パートナーシップのパートナーは、利益の自分の取り分が課税の対象となります。どちらの場合も、利益は所得税率に基づいて課税されます。

地域経済貢献税 (CET)

CET は、非給与の専門的活動を行う個人または法人が地方自治体に支払わなければならない年次税金です。従業員には適用されません。これは、次のもので構成されています。

• 事業用固定資産税 (Contribution foncière des entreprises、または CFE)
  
• 企業付加価値貢献税 (Contribution sur la valeur ajoutée des entreprises、または CVAE)
  

事業用固定資産税 (CFE)

CFE は、事業の主たる操業場所である施設に課せられる税金です。これは、N 〜 2 年目、つまり課税年度の 2 年前に使用される不動産の賃貸価格に基づいて計算されます。所在地のないビジネスでも、売上に応じた最低税額が課せられます。

ビジネスが創業初年度であり、事業年収が 5,000 ユーロ未満である場合は、CFE の対象にはなりません。

企業付加価値貢献税 (CVAE)

CVAE は、ビジネスの年間付加価値に基づいています。この地方税は、事業の税引き前所得が 500,000 ユーロを超える場合にのみ適用されます。2027 年に廃止される予定です。

付加価値税 (VAT)

VAT は消費税です。VAT の対象となる商品やサービスを販売するビジネスは、顧客に対して販売するときに税金を加算して、政府に代わり税金を徴収します。言い換えれば、ビジネスは VAT の仲介者として行動します。

ビジネスがサプライヤーから商品やサービスを購入する場合は、ビジネスが顧客の立場になるため、それらの購入に対して VAT を支払う必要があります。ビジネスは通常、VAT 申告書の提出時に事業経費関連の VAT を控除できます。

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