ほとんどの協会は、毎月、四半期ごと、半年ごと、毎年、会員から定期的に会費を徴収しています。多くの場合、これらは SEPA ダイレクトデビットを使用して徴収されます。Stripe は、SEPA ダイレクトデビットの統合と処理を簡単にします。ここでは、SEPA ダイレクトデビットとは何か、 Stripe を使用して処理する方法、SEPA ダイレクトデビットが提供する利点、および SEPA ダイレクトデビットを使用して会員の口座から資金を徴収するために協会が満たす必要のある要件について説明します。また、SEPA同意書と SEPA ダイレクトデビット通知のテンプレートもご覧いただけます。

この記事の内容

• SEPA ダイレクトデビットとは何ですか?
  
• 協会にとっての SEPA ダイレクトデビットの利点は何ですか?
  
• SEPAで会費を徴収するために協会が満たさなければならない要件は何ですか?
  
• 協会はSEPA同意書をどのようにフォーマットする必要がありますか?
  
• 協会は SEPA ダイレクトデビット通知をどのようにフォーマットする必要がありますか?
  

SEPA ダイレクトデビットとは何ですか？

単一ユーロ決済圏(SEPA) ダイレクトデビットは、標準化された電子決済方法です。2014年に導入され、現在ではEU全体、およびEUの一部ではないものの、欧州経済領域 (EEA)の一部であるアイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェーで使用されています。

SEPAの目標は、口座振替や口座引き落としなどの国際決済取引を簡素化することでした。この目的のために、国の決済システムが更新されました。たとえば、ドイツでは、口座引き落としシステムが SEPA ダイレクトデビット同意書 に置き換えられました。それ以来、銀行ルーティング番号の代わりに国際金融機関識別コード(BIC)が使用され、口座番号の代わりに 国際銀行口座番号(IBAN) が使用されています。

SEPA ダイレクトデビットは、多くの管轄区域で定期的な支払いに関する標準的な手順です。SEPA B2B ダイレクトデビット　とコア SEPA ダイレクトデビット には違いがあります。前者は企業間 (B2B) 取引用に設計されており、後者は一般的な顧客取引用に設計されています。協会が会費を徴収する 場合は、コア SEPA ダイレクトデビットを使用します。これにより、協会は、会員や寄付者が積極的に送金を行うことなく、会員や寄付者から協会の口座に送金を行うことができます。協会に必要なのは、口座引き落としの同意書だけです。口座引き落としの同意書は、協会が会員の口座から1回限りまたは定期的に送金できるようにする承認です。詳しくは、 SEPA ダイレクトデビット の記事をご覧ください。

Stripe Payments では、簡単に協会の会員から会費を収集し、管理することができます。また、Payments では、銀行振込、カード支払い、決済用のリンクなど、他の支払いオプションを会員に提供し、すぐに使用できる財務レポートと会計レポートを使用して、会計と照合のプロセスを合理化することもできます。

SEPA ダイレクトデビットとその他の支払い方法を個別に統合する必要はありません。フロントエンド製品を使用すると、 Stripe は顧客に表示する最も関連性の高い支払い方法を自動的に決定します。SEPA ダイレクトデビット Stripe の詳細をご覧ください。

協会にとっての SEPA ダイレクトデビットの利点は何ですか?

現金支払いや個人送金と比較して、SEPA ダイレクトデビットは、会費を徴収する際に協会にいくつかの利点を提供します。

• 自動化: 口座振替が有効な場合、会費は会員の口座から自動的に引き落とされます。会員は何もする必要がないため、支払いを忘れることがなく、会員にとっては簡単です。また、協会が期限内に資金を受け取ることも保証されます。口座に十分な資金がない場合、会員の銀行が口座引き落としをブロックでき、会員が 8週間以内に支払いに異議を唱えることができるという特別なケースもありますが、協会は通常、信頼できる支払いが保証されています。これは、協会が未払いの支払いについて個々の会員にリマインダーを送信するために費やす時間を節約できることも意味します。
  
• 予測可能性: 協会は、会員の口座から引き落とされる特定の日付を選択できます。つまり、会費がいつ利用できるかを正確に知ることができるのです。
  
• シンプルな管理: SEPA ダイレクトデビットの自動化により、協会の管理上の負担が軽減されます。協会の会員が数人しかいない場合、通常、管理作業は最小限に抑えられます。しかし、メンバーの数が増えると、必要な 会計プロセス も増えます。複数の口座引き落としをまとめて1つの口座引き落としにすることができます。これにより、協会は各口座引き落としを個別に送信する代わりに、統合されたデータセットを銀行に送信できます。
  
• 柔軟性: 会費が変更された場合、協会は会員のアクションを必要とせずに、SEPA ダイレクトデビットの同意書でこれらの変更を簡単に更新できます。新規会員は、迅速かつ簡単に SEPA ダイレクトデビットシステムに統合できます。
  
• 信頼: SEPA ダイレクトデビットシステムの8週間の異議申し立て権は、この支払い方法に対する信頼を高め、協会自体への信頼を高めることができます。さらに、すべての取引を追跡し、会員の口座取引明細書で簡単に確認できます。
  
• 低コスト: SEPA ダイレクトデビットの費用は銀行によって異なりますが、一般的に他の支払い方法よりも低くなっています。さらに、自動口座引き落としで会費を期日どおりに受け取る場合、リマインダーはないため関連費用もかかりません。
  

SEPAで会費を徴収するために協会が満たさなければならない要件は何ですか?

SEPA ダイレクトデビットを使用するには、協会が一定の要件を満たしている必要があります。これらは、組織的、技術的、および法的側面に関係します。

• SEPA準拠の銀行口座： SEPA ダイレクトデビットの基本的な要件は、ダイレクトデビットを受け取ることができる銀行口座です。協会は、銀行によってそのような口座を開設する必要があります。
  
• ソフトウェア: 協会は、SEPA ダイレクトデビットを作成および管理できる SEPA 準拠のソフトウェアまたはオンラインバンキングシステムにアクセスできる必要があります。
  
• 債権者識別子: 口座振替による会費の徴収を希望するすべての協会には、SEPAエリア全体で受取人を一意に識別する債権者識別子が必要です。ドイツでは、 ドイツ連邦銀行 に請求できます。協会の関連データを入力し、連絡担当者を指名する必要があります。その後、連絡担当者は、アプリケーションデータをアクティブ化するためのメールリクエストを受信します。これは10日以内に行う必要があり、行わないとデータが削除されます。連絡担当者がデータを有効化すると、債権者識別子が割り当てられ、メールで送信されます。その後、協会の銀行に転送する必要があります。
  
• 回収同意書: 銀行は、協会に SEPA ダイレクトデビットを導入する前に、口座引き落としが返金されるリスクを評価します。彼らは、推定リスクが高い場合にのみ、協会へのサービスの提供を拒否することができます。しかし、協会でこのようなことが起こることはほとんどありません。評価が肯定的である場合、協会と銀行は口座引き落とし契約を締結します。この契約は、SEPA ダイレクトデビットの提出の基礎となります。
  
• SEPA同意書: これらのステップに従うことで、協会は SEPA ダイレクトデビットに必要な条件を作成します。次のステップは、相手である会員から許可を得ることです。協会が自分の口座からお金を引き落とすことができるように、SEPA同意書を与える必要があります。SEPA同意書に必要な特定のフォームはありませんが、一定の要件を満たす必要があります。同意書は書面で行い、会員の名前、住所、口座の詳細、署名を含める必要があります。また、同意書が1回限りの支払いか定期的な支払いかを指定することも重要です。さらに、同意書には、協会の名前、住所、および債権者識別番号を含める必要があります。最後に、協会は同意書の参照を提供する必要があります。これは、同意書を発行する人を識別するために使用できる一意の番号です。多くの場合、これは会員番号です。入会申込書は、SEPA同意書と組み合わせることもできます。ただし、この場合、別途署名が必要です。
  
• 同意書の管理: 口座引き落としの同意書を発行する協会は、それらを慎重に管理し、文書化する必要があります。SEPA同意書は、署名から36か月以内に使用されなかった場合、失効します。ただし、口座引き落としのたびに、同意書の有効期間はさらに36か月間延長されます。SEPA同意書は、会員が協会を脱退した後もファイルに保存する必要があります。会員資格が終了した場合、協会は対応するSEPA同意書を少なくとも14か月間維持する必要があります。
  
• 通知: 協会は会員に通知する義務があり、SEPA ダイレクトデビットについて会員に通知する必要があります。これは、たとえば、総会で行うことができます。ただし、事前通知は、回覧状または協会のウェブサイト、協会の機関誌、掲示板などの他の手段でも行う必要があります。別段の合意がない限り、期日の14日前に通知する必要があります。
  
• 口座引き落としの提出: 協会は、SEPA ダイレクトデビットを適時に銀行に提出する必要があります。期日の少なくとも1営業日前に提出する必要があります。ただし、念のため、事前に銀行に連絡することをおすすめします。口座引き落としは、SEPA 取引の標準化された形式である SEPA XML 形式で作成する必要があります。
  
• データ保護: 協会は 一般データ保護規則 (GDPR) ガイドラインに準拠することが重要です。特に SEPA ダイレクトデビットで会員の機密性の高い個人データを取り扱う場合は、その傾向が顕著です。さらに、会員はデータの保存と処理に同意する必要があります。
  

協会はSEPA同意書をどのようにフォーマットする必要がありますか?

SEPA同意書には特定のフォームは必要ありませんが、一定の要件があります。以下は、協会が通常の口座引き落としを行うことを承認する [SEPA同意書のテンプレート] です。

1回限りの支払いのSEPA同意書では、最初の文を次のように置き換えることができます。

私は、 [協会] が口座引き落としで私の口座から1回限りの支払いを徴収することを許可します。

協会は SEPA ダイレクトデビット通知をどのようにフォーマットする必要がありますか?

以下は、定期的な口座引き落としの徴収に関する [口座引き落とし通知の例] です。