HMRC 請求書のガイド:企業が知っておくべきこと

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  1. はじめに
  2. HMRC 請求書に記載すべき情報
  3. 会計ソフトを使用した HMRC 請求書の作成方法
    1. 会社プロフィールの設定
    2. 顧客情報の追加
    3. 新しい請求書の作成
    4. 請求書情報の入力
    5. 商品またはサービスの説明の入力
    6. 価格と VAT の設定
    7. 請求書のコンプライアンス確認
    8. 請求書の保存および送付
    9. 支払いの記録および追跡
    10. デジタル記録の保管
  4. 海外顧客宛ての請求書に関するルール
  5. HMRC 請求書の修正方法
    1. 誤りの特定
    2. クレジットノートの発行
    3. 新しい請求書の発行 (必要な場合)
    4. 会計記録の調整
    5. あらゆる文書の保管
    6. VAT 還付の影響の考慮
  6. HMRC 請求書の税務目的での保管・取得方法

イギリス歳入関税庁 (HMRC) は、同国の税務機関であり、税金を徴収し、国民や企業による税法の準拠を監督しています。HMRC は、適切な額の付加価値税 (VAT) や所得税の納付など、企業に納税義務を果たすことを徹底しています。

HMRC は、企業が適切に VAT を徴収し、正確な記録を維持できるよう、請求書発行に関する特別な規則を定めています。請求書には、会社情報や VAT 徴収額 (該当する場合) など、特定の項目を記載することが義務づけられます。HMRC のガイドラインに従うことで、企業は罰金、監査、その他コンプライアンスに関する問題を回避できます。

以下では、請求書に記載しなければならない内容、会計ソフトを使用した請求書の作成方法、間違った記載事項の修正方法、請求書の適切な保管方法など、HMRC 請求書について企業が知っておくべきことを解説します。

本記事の内容

  • HMRC 請求書に記載すべき情報
  • 会計ソフトを使用した HMRC 請求書の作成方法
  • 海外顧客宛ての請求書に関するルール
  • HMRC 請求書の修正方法
  • HMRC 請求書の税務目的での保管・取得方法

HMRC 請求書に記載すべき情報

請求書が HMRC のガイドラインに準拠するためには、以下の情報を記載する必要があります。

  • 会社の詳細:会社名、住所、連絡先情報
  • 顧客の情報:請求先となる顧客の名前および住所
  • 一意の請求書番号:識別用の照会番号
  • 請求日:請求書が発行される日付
  • 商品またはサービスの説明:提供した商品またはサービスの明瞭かつ正確な説明
  • 納品日:商品またはサービスが納品された日付 (請求日と異なる場合があります)
  • 請求金額:会社が顧客に請求する金額 (VAT を除く)
  • VAT 情報 (会社が VAT 登録している場合):VAT 登録番号、商品またはサービスに適用される VAT 税率、VAT 額
  • VAT 込みの合計金額:顧客が支払う最終的な金額 (VAT を含む)

会計ソフトを使用した HMRC 請求書の作成方法

会計ソフトを使用することで、請求書の作成プロセスを時短化できます。会計ソフトで HMRC 請求書を作成する方法は次のとおりです。

会社プロフィールの設定

会社の名前、住所、連絡先情報、VAT 登録番号 (VAT 登録している場合) など、会社に関するすべての詳細を会計ソフトに入力して設定を完了します。ほとんどのソフトウェアプラットフォームには、この情報を入力するための「設定」または「会社プロフィール」セクションが用意されています。データは、生成されるすべての請求書に自動入力されます。

顧客情報の追加

ソフトウェアの「顧客」または「クライアント」セクションに移動し、顧客の詳細 (名前、住所、連絡先情報) を追加します。この情報は、請求書が生成されると自動的に入力されます。

新しい請求書の作成

「売上」または「請求書」セクションに移動し、「新しい請求書の作成」または同様のオプションを選択します。ソフトウェアが新しい請求書テンプレートを開いたら、必須フィールドに情報を入力します。

請求書情報の入力

一意の請求書番号を入力します。請求書番号は連続する数列から成ります。同じ番号は繰り返し使用できません。また、ソフトウェアによっては、請求書番号が自動的に生成される場合があります。請求書には、請求書を発行した日付である請求日と、商品またはサービスが提供された日付である納品日を記載します。これらの日付が異なる場合は、必ず両方の日付を記載してください。

商品またはサービスの説明の入力

「品目」または「説明」フィールドに、提供した商品またはサービスの詳細な説明を入力します。説明はなるべく具体的に入力してください。数量や単価など、その他関連する情報も入力します。

価格と VAT の設定

商品またはサービス単位での価格と、各ラインアイテムの合計請求額を入力します。会社が VAT 登録している場合は、正しい VAT 税率を指定してください。ソフトウェアは、適用される税率に基づいて VAT 額を自動で計算します。VAT 控除前の合計金額、VAT 合計額、VAT 込みの合計金額を請求書に表示します。併せて、VAT 登録番号も必ず記載するようにしてください。

請求書のコンプライアンス確認

必要な情報がすべて請求書に正しく表示されていることを確認します。確認すべき情報として、会社および顧客の情報、請求書番号、請求日および納品日、商品またはサービスの説明、顧客への請求額、VAT の内訳、VAT 登録番号 (該当する場合) が含まれます。

請求書の保存および送付

請求書が正確であり、かつ規定に則っていることを確認したら、ソフトウェアに保存します。ほとんどの会計ソフトでは、顧客への請求書を直接メールで送信するか、PDF 形式でダウンロードして手動で送信することができます。記録のためにコピーを保管しておくことをお勧めします。

支払いの記録および追跡

ソフトウェアを使用して、請求書のステータス (送信済み、閲覧済み、支払い済み、期限切れなど) を把握できます。これにより、キャッシュフローが管理しやすくなり、未払い請求書のフォローアップも容易になります。会計ツールの多くは、未払い請求書の自動リマインダー機能も提供しています。

デジタル記録の保管

HMRC は、VAT 登録事業者に対し、請求書のデジタル記録を最低 6 年間保管することを義務付けています。会計ソフトは通常、将来の照会や監査に備え、この情報を自動的に保存するように設定されています。

海外顧客宛ての請求書に関するルール

海外の顧客に請求書を発行する場合、会社と顧客、両方の国の規制に準拠した請求書を作成しなければなりません。一部の国では、請求書に記載する内容、形式 (電子請求書が受け入れられるかどうかなど)、および請求書の言語に関する特定の要件が定められている場合があります。地域固有の要件も中にはありますが、この項目では、ほとんどの国際請求書に記載しなければならない内容について取り上げます。

  • 会社情報:会社の名称、住所、連絡先情報、VAT 番号または納税者番号 (該当する場合)
  • 顧客情報:顧客の名前、住所、連絡先情報、VAT 番号または納税者番号 (該当する場合)

  • _商品またはサービスの説明: _

    • 提供した商品またはサービスの詳細な説明
    • 物品を配送する場合は、通関で商品を分類するための統一システム (HS) コードを使用
  • _通貨および支払条件: _

    • 合計請求額
    • VAT が適用される場合は適用される VAT 税率 (ただし、イギリス企業がイギリス国外の顧客に商品またはサービスを販売する場合、例外を除き VAT 税率はゼロになります)
    • 請求書の記載通貨 (GBP、USD、EUR など) と適用された為替レート
    • 支払期日、受け付け可能または希望する支払方法 (電信送金、PayPal など)、延滞金などの支払条件
  • _請求書番号および適用日: _

    • 請求書番号
    • 請求書が発行された日付
    • 商品またはサービスが提供された日付 (発行日と異なる場合)
  • _配送情報: _

    • 配送方法、配送料の負担者 (CIF 条件など)
    • 配送商品の追跡番号 (該当する場合)
  • _その他の情報: _

    • 返品ポリシー、保証規定、サービス契約など、販売に関連する規約
    • 請求書に関する問い合わせ先
    • 国外配送の場合は関税と輸入税の負担者に関する情報 (通常は顧客)

記録と将来の監査のために、請求書のデジタルコピーはすべて保管するようにしてください。国際請求に対応した会計ソフトを使用することで、規制に則った請求書の作成や、将来の照会や監査に備えた正確な記録の保持が可能になります。

HMRC 請求書の修正方法

軽微な入力ミスであろうと、VAT 額に影響する重大なミスであろうと、発行済みの請求書の誤りに迅速に対処することで、購入者ならびに HMRC とのトラブルを未然に防ぐことができます。この項目では、その方法について解説します。

誤りの特定

誤りの性質と程度を判断します。よくある原因としては、請求先の顧客、適用される VAT 税率、顧客情報の入力事項、請求書の日付などにミスが生じていることが挙げられます。

クレジットノートの発行

クレジットノートは、元の請求書の全部または一部を無効化するために用いられます。また、元の請求書の番号と日付を参照し、誤りの詳細および修正額を表示する機能も持ちます。クレジットノートには、会社の情報、顧客の情報、一意のクレジットノート番号、調整内容を含める必要があります。クレジットノートを顧客に提供し、誤りと修正 (状況を是正するために実行した処理の説明など) の両方を正式に承認してもらいます。

新しい請求書の発行 (必要な場合)

取引は有効であるが情報の修正が必要な場合は、新しい請求書番号で新しい請求書を発行します。監査証跡を明瞭に維持するため、新しい請求書には元の請求書と置き換わる旨を記載してください。また、新しい請求書に HMRC が要求するすべての必須情報が含まれていることを確認してください。

会計記録の調整

会計ソフトや帳簿に変更を反映させます。元の請求書、クレジットノート、新しい請求書がすべて記録されていることを確認してください。サインインして記録を修正し、結果を反映させます。

あらゆる文書の保管

HMRC は、すべての請求記録を少なくとも 6 年間、照会と監査に備えて保管することを義務付けています。この記録文書には、元の請求書、クレジットノート、修正済みの請求書などが含まれます。

VAT 還付の影響の考慮

誤情報がすでに申告書を提出した VAT 課税期間に影響する場合は、次回の VAT 申告書の提出時に調整を求められることがあります。故意の誤りであった場合 (つまり、不正確だとわかっている情報を HMRC に提出した場合) は、HMRC に直接知らせる必要があります。誤りの程度別に一般的な対処法を次に示します。

  • £10,000 未満の誤り:次回の VAT 還付申告時に修正できます。
  • £10,000 から £50,000 の誤り:誤りが £50,000 未満で、売上高の 1% を超えない場合は、次回の VAT 申告時に誤差を修正できます。
  • £50,000 を超える誤り:HMRC に直接通知する必要があります。

最初の誤りが発生した日から通常 4 年以内に修正することを求められます。

HMRC 請求書の税務目的での保管・取得方法

税務目的で HMRC の請求書を保管する場合、少なくとも 6 年間、整理された記録を保持する必要があります。VAT 登録済みの企業は、記録をデジタル保存 することを義務づけられます。すべての請求書に、日付、請求書番号、顧客名などの情報が明確にラベリングされていることを確認してください。また、データ消失を防ぐために、電子記録は定期的にバックアップするようにしてください。

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この記事の内容は、一般的な情報および教育のみを目的としており、法律上または税務上のアドバイスとして解釈されるべきではありません。Stripe は、記事内の情報の正確性、完全性、妥当性、または最新性を保証または請け合うものではありません。特定の状況については、管轄区域で活動する資格のある有能な弁護士または会計士に助言を求める必要があります。

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