課題

Susquehanna は、ソフトウェアや情報サービスの起業家に対し、期限を定めない柔軟なエクイティファイナンスを提供しています。資本提供だけでなく、Susquehanna は協力的な投資家として、投資先企業が長期的な価値を築けるよう、事業の成長と強化を支援する戦略的指導も行っています。

Susquehanna では、決済戦略、価格設定とパッケージング、市場参入の最適化、経営幹部の採用など、25 の主要テーマに焦点を当てたポートフォリオ価値創造チームを擁しています。同チームは、ポートフォリオ全体で培った知識と経験を活用し、各起業家が事業機会を評価し、実証済みの手法を活用して株式価値を大幅に増大できるよう支援します。

Susquehanna のポートフォリオ価値創造部門責任者である David Badler は述べています。「私たちの目標は、成長を加速させ、私たちではなく、投資先企業の条件で株式価値の増加を生み出すために、何がうまくいき、何がうまくいかなかったかを追跡し、記録することです。私たちが重視しているのは、60 社を超える投資先企業全体では年に何度も目にするものの、創業者個人では5、6 年に 1 度しか目にしないような、頻度が低く、インパクトの大きいプロジェクトです。」

協力的な投資戦略の一環として、Susquehanna は投資先企業をあらゆる分野のトップパートナーと結びつけることを目指しています。決済分野では、単に最新の決済技術を提供するだけでなく、協業、サポート、教育という Susquehanna の価値観を共有できるパートナーを求めています。

解決策

3 年前、Susquehanna は Stripe のプライベート・エクイティ・パートナーシップ・チームにパートナーを見つけました。両社は、Susquehanna の投資先企業が決済の機会を十分に活用できるよう、強力な協力体制を確立しました。Susquehanna と Stripe の両チームは毎週ミーティングを開き、投資先企業のニーズについて話し合い、投資先企業が目標を達成できるよう、トップクラスのサービスを受けられるようにしています。

また、Susquehanna と Stripe は、夕食会、製品ウェビナー、Susquehanna と Stripe が共催する複数日にわたる決済サミットなどを通じて、起業家とそのチームに決済のトレンドやテクノロジーについて教育するために協力しています。「決済は非常にサイロ化されています」。Susquehanna の創業者でマネージング・ディレクターの Amir Goldman は述べています。「特に決済会社としてスタートしなかった企業では、リーダーシップを発揮するのが孤独な役割となることがあります。当社の投資先企業が同業他社と協力し、アイデアを共有する機会を設けることは、大きな効果をもたらします。」

Susquehanna と Stripe の PE チームは、投資先企業が目標達成に必要なサポートやリソースを受けられるよう協力する一方、Susquehanna は起業家が組込み型決済のビジネスケースを理解し、構築できるよう支援します。Susquehanna のディレクター、Aaron Flack は次のように述べています。「投資先企業がなぜ顧客の決済ボリュームを獲得することができるのか、その理由を最初から把握することが極めて重要です。その洞察がなければ、成果を上げることなく多大なリソースを投入するリスクがあります。」

組込み型決済のユースケースにおいて、Susquehanna は、コードフレンドリーで API ファーストのアプローチを採用した Stripe Connect を頻繁に推奨しています。Stripe Connect は、複数当事者間の支払いと入金を効率化します。Susquehanna の決済部門責任者である Michael Lyons 氏は次のように述べています。「Stripe は当社が求めているものを理解しています。当社の投資先企業は、クラス最高の組込み型製品、個別サポート、本番運用リソースを活用することで、効率的かつ効果的に成功裏に決済サービスを立ち上げています。」

例えば、Susquehanna の投資先企業である Tekmetric は、Connect を利用した自動車修理工場管理プラットフォームを提供しています。同社は、顧客が自動車修理サービスの料金を分割払いできるようにしたいと考えていました。これは、顧客が推奨された修理を完了しない最も一般的な理由が資金不足であるためです。Stripe 決済ソリューションの一部である Payment Element を使用して、後払い (BNPL) 決済手段を追加するのは簡単で、申請、アカウント登録、リスク評価プロセスは不要でした。Tekmetric はまた、POS ソリューションである Stripe Terminal も統合し、オンライン決済と対面決済を一元化し、照合と注文の追跡を簡素化しました。

導入時期が近づくと、Stripe は決済技術を提供し、投資先企業と Susquehanna は、企業の財務およびリスクチームが決済ビジネスを管理できる人材、統制、プロセスを確保できるよう、運用準備に注力します。例えば、OrderMyGear は、ブランド商品をグループ向けに販売する企業向けのプラットフォームで、決済量を増やすために、Link を採用しました。これは、顧客の決済情報を自動入力する Stripe のセキュアで高速なチェックアウトソリューションです。Susquehanna は、OrderMyGear のユーザー体験調査をサポートし、立ち上げ時の製品マーケティングなどを支援しました。一方、同じく Susquehanna の投資先企業である Phorest は、Stripe Payments と Connect を利用して、ヘア、ビューティー、バーバー、スパ事業者向けのプラットフォームをグローバルに拡大しました。Susquehanna は、Phorest が従来の決済代行業者から移行する際のサポートや、加盟店の価格設定やマーケティングなどに関するアドバイスなど、この移行を幅広く支援しました。

Susquehanna の企業もStripeを利用し、承認率の向上とネットワークコストの管理を行っています。郵便番号やセキュリティコードを共有する決済フローを持つ企業は、取引額の最大 1.45% までネットワークコストを削減しながら、承認率を向上させることができます。Stripeの Adaptive Acceptance は、機械学習を利用して承認リクエストを最適化し、誤った拒否を回復します。Stripe は、Tekmetric や OrderMyGear のような B2B ボリュームにも対応するビジネスが、消費税や取引に関するその他の詳細情報を含むレベル II およびレベル III データをカード発行会社に渡すことで、ネットワークコストをさらに削減することを容易にします。Susquehanna と Stripe は、Phorest が規制対象外のデビットカード取引量を最小コストでルーティングすることで、ネットワークコストを最適化できるよう支援しました。

結果

Susquehanna のポートフォリオ全体で決済処理件数が 4 倍に増加

Stripe の包括的な決済テクノロジーとサポートにより、Susquehanna 傘下の複数の企業が、決済を収益項目としてビジネスを拡大しています。現在、Susquehanna 傘下の企業は、SaaS やマーケットプレイスの垂直型投資先企業全体で年間数十億ドルの決済を処理しており、過去3年間で 4 ～ 5 倍の成長を遂げています。

Stripe、Susquehanna のトップ決済パートナーに成長

現在、Susquehanna の投資先企業 20 社が、決済ビジネスに Stripe のテクノロジーを採用しています。

新たな決済による収益が投資先企業の収益の 40% 以上を占めるようになりました

ある Susquehanna の投資先企業では、Susquehanna と Stripe の支援により、決済収入がゼロからわずか数年で売上の40%以上を占めるまでになりました。「このパートナーシップは、起業家を支援し、永続的な価値を創造する我々の能力を真に高めてくれました」と Lyons 氏は述べています。

Link は、OrderMyGear の取引量の 50% を占めています

OrderMyGear は、販促品やチームスポーツ用品を購入する消費者に迅速でモダンな決済体験を提供するために Link を採用しました。現在、Link は OrderMyGear の総取引量の約半分を占めています。

Phorest のグローバル展開によりユーザー数が 866% 増加

Phorest は、Stripe を利用して PhorestPay を世界中のすべての顧客に提供することで、同社の決済ソリューションの膨大な新規顧客基盤を開拓し、消費者のサロン体験を向上させました。2020 年 10 月以降、PhorestPay のユーザーベースは 866% 増加し、収益は 335% 増加しました。

Tekmetric は顧客の平均注文数を 3 倍に増加

Tekmetric、Stripe の POS ソリューションである Stripe Terminal を採用し、自動車ショップは Tekmetric プラットフォームを通じて対面での支払いを受け付けることができるようになりました。Stripe 決済ソリューションを通じて後払いオプションの Affirm、Klarna、Sunbit を追加することで、顧客の自動車修理代金の支払い能力が劇的に向上しました。後払いにより、Tekmetric 店舗の平均修理オーダーは 3 倍に増加し、Terminal の採用により店舗のプラットフォーム外での決済が減少しました。