課題
2023 年以来、Decagon の AI エージェントは、自律的に意思決定して実行することで、企業が効率的で質の高い顧客体験を大規模に提供できるよう支援してきました。Decagon は、複雑な問い合わせに対応し、複数のステップにわたるワークフローを実行する方法を AI エージェントに学習させると同時に、従来の AI モデルと比べて、AI がそうした判断をどのように行うかについて、より高い透明性を提供しています。
2024 年、Decagon の AI エージェントを利用している企業の 1 社が、サブスクリプションの解約と返金について支援を求めました。Decagon の創業者たちは、AI エージェントが必要な請求情報や請求書情報にアクセスし、顧客によるサブスクリプションの管理、請求書へのアクセス、返金の実行などを支援できるツールを提供する決済パートナーが必要だと認識しました。
「サブスクリプションについて多くの顧客から問い合わせがあると、その情報を調べるのに企業の人間のサポート担当者が多くの時間を費やすことになります」と、Decagon の技術スタッフのメンバーである Gram Liu 氏は述べています。
エージェント運用手順 (AOPs) という Decagon の新しいアプローチにより、企業は AI エージェントに、新たに発生し得るあらゆるワークフロープロセスへの対応方法を効果的に学習させることができます。しかし、請求情報や請求書情報への限定的なアクセスを実現するには、多大なエンジニアリングリソースを要する長く複雑なプロセスが必要になる場合があります。初期のワークフローを開発するだけでなく、その後の調整や改善も課題になります。理想的には、決済パートナーは、すでに多くの顧客が利用しており、さらに Decagon がプラットフォームの進化に合わせて活用できるツールや機能も提供している必要がありました。
ソリューション
2024 年に Decagon に支援を求めた企業は、すでに決済の処理に Stripe を利用していました。「この企業はすでに Stripe を導入していたため、Stripe と連携することが適切な進路であることは非常に明確でした」と Liu 氏は述べています。
Decagon は Stripe API を自社のプラットフォームに直接統合しました。このアプローチにより、Decagon の AI エージェントは API キー 1 つで事業者の Stripe アカウントに安全に接続できるようになりました。この接続により、エージェントは必要に応じて個々の顧客の請求や決済の詳細にアクセスし、チャット、メール、音声でのやり取りの中で生じた問題に対応できます。Decagon の開発者は、Stripe の包括的なドキュメントを活用して API を迅速かつ容易に統合できました。
現在、Decagon と契約し、Stripe Billing も利用している企業は、Billing システムへのアクセスを提供するために Stripe API キーを共有するだけで済みます。その後、Decagon の AI エージェントは企業の Stripe データに安全に接続し、人間の担当者に引き継ぐことなく、サブスクリプションを自律的に解約するなど、顧客のリクエストに対応できます。
この機能が稼働したことで、Decagon は他の企業から、請求書に関する顧客からの照会に対応するワークフローを求められた際にも、迅速に対応できました。
成果
1 人のエンジニアが 1 週間で Stripe 対応のワークフローを開発
最初の企業から Decagon にサブスクリプション対応の依頼があった際、その企業のチームと連携した Decagon のエンジニア 1 人が、完全に機能する AI エージェント型ワークフローを 1 週間で提供できました。別の決済代行業者で同じプロセスを進めた場合、数ヵ月かかっていた可能性があります。「旧決済代行業者は、統合プロセスがはるかに長くなる傾向があります」と Liu 氏は述べています。AWS 上で Stripe を運用することで、Decagon は業務を効率化し、安全で AI を活用した俊敏性によって前進を加速できました。
Stripe API 連携により、Decagon は顧客サービスの成果を改善し、コストを削減
Stripe API によって実現したあるワークフローにより、あるサブスクリプション型の事業者では、顧客対応回避率、つまり人間の担当者ではなく AI エージェントが対応した顧客対応の割合が 167% 増加しました。また、別の事業者では、Decagon がカスタマーサポート業務のコストを 65% 削減しました。
「サブスクリプションは、AI エージェントが Stripe を通じてこの種の照会に自律的に対応できる明確な機会です」と Liu 氏は述べています。
シンプルで包括的な Stripe API により、AI ワークフローの拡張が容易に
Stripe API の導入以来、Decagon のチームでは新しいワークフローの追加がさらに迅速かつ容易になりました。たとえば、事業者は最初、AI エージェントに、あらかじめ定めた基準に基づいて顧客が返金対象かどうかを判断させたいと考えることがあります。そのワークフローの有効性と正確性が確認されれば、次は AI ワークフローを拡張し、返金の実行そのものまで含めたいと考えるかもしれません。
Decagon の AOPs と効率的な Stripe API の組み合わせにより、事業者は既存の Stripe API キーの権限範囲を広げるか、新しい API キーを発行するだけで済みます。その結果、Decagon は事業ニーズに応じて AI エージェントのケイパビリティを簡単に拡張できます。
現在、Decagon と契約する事業者のうち、Stripe を利用している事業者の割合は増え続けています。これにより、Decagon は AI エージェントのケイパビリティを進化させ続ける中で、成長に向けた強固な基盤を得ています。
「現在、自社のプラットフォームに組み込んでいる多くの改善は、Stripe API のおかげでわずか数時間で稼働させることができます」と Liu 氏は述べています。「やり方がわかった今では、段階的な変更を加えるスピードは大幅に上がりました」
Stripe と連携していなければ実現し得なかったワークフローが多数あります。会社として非常に速いスピードで事業を展開しており、Stripe のおかげで決済面でもそのスピードを維持できています。