ドイツで有限責任会社 (GmbH) を設立する方法

  1. はじめに
  2. GmbH とは
  3. GmbH を設立するための要件
    1. ドイツに居住せずに GmbH を設立することは可能か?
  4. GmbH を設立するための段階的なプロセス
    1. 「設立中の GmbH」とは何か?
  5. GmbH の設立に必要な時間
  6. GmbH の設立に必要な費用
  7. 1 人で GmbH を設立することは可能か?
  8. 資本金なしで GmbH を設立することは可能か?
    1. UG: 有限責任事業者会社 (「mini-GmbH」)
    2. GbR: 民法上の組合
    3. GmbH の特殊な形態

有限責任会社 (GmbH) は、1892 年以来、ドイツで有効かつ法的な事業形態です。GmbH では、株主の責任が個人資産にまで及ぶことがありません。この事実が、ドイツで GmbH の人気が高いことの理由になっています。2023 年の時点で、GmbH はドイツの登録済みのビジネスにおいて最も一般的な法人形態となっています。会社登記簿上のすべてのビジネスのうち、79% が GmbH となっています。この記事では、誰が GmbH を設立できるのか、GmbH を設立するための段階的なプロセス、設立時に発生し得る費用の金額について説明します。

この記事の内容

  • GmbH とは?
  • GmbH を設立するための要件
  • GmbH を設立するための段階的なプロセス
  • GmbH の設立に必要な時間
  • GmbH の設立に必要な費用
  • 1 人で GmbH を設立することは可能か?
  • 資本金なしで GmbH を設立することは可能か?

GmbH とは

有限責任会社 (GmbH) は、企業形態の一種です。通常、一般的な有限責任会社 (GmbH) は、共同で設立に携わる複数の株主で構成されています。これには最低 2 万 5,000 ユーロの株主資本が必要です。

GmbH で株主の責任が個人資産にまで及ぶことはないため、多くの起業家が GmbH のアイデアに魅力を感じています。責任の範囲は、GmbH の資産のみになります。このことは、「有限責任会社」という用語で明確に暗示されています。民法上の組合 (GbR) のような他の企業形態とは対照的に、有限責任会社 (GmbH) はより高いレベルの安全性を備えており、ドイツの起業家にとって競争力の高い選択肢となっています。さらに、GmbH という法的形態によって、高いレベルのプロフェッショナリズムと顧客やビジネスパートナーからの信頼を示せます。

GmbH を設立するための要件

法的能力のある自然人なら誰でも GmbH を設立できます。協会や財団などの法人が GmbH を設立することも可能です。GmbH の設立時における創業メンバーの人数については規定がありません。1 人で構成される GmbH を設立することも可能です。ドイツで GmbH を設立するための法的根拠は、有限会社法 (GmbHG) です。

GmbH を設立するための鍵となる前提条件は、最低 2 万 5,000 ユーロの株式資本の出資です。これは、金銭、現物 (不動産や未払いの請求書からなど) のいずれかで行うことができます。現物出資の場合、すべての有形資産の説明と推定額を会社定款に含める必要があります。このために、創業者の報告書を作成する必要があります。さらに、GmbH を設立する際には、公証人によって認証された会社定款を用意し、会社登記簿に記載する必要があります。

ドイツに居住せずに GmbH を設立することは可能か?

GmbH の設立者 (たち) の居住地がドイツ国内である必要はありません。ドイツに所在している必要があるのは、登記上の事業所とビジネスの住所のみです。

GmbH を設立するための段階的なプロセス

GmbH の設立プロセスを開始する前に、準備すべきことがいくつかあります。具体的には、準備段階の間に、ビジネス名と株主構成について合意を交わすことが重要です。また、GmbH で承認が必要かどうかを確認する必要があります。一部の業界には特有の要件があります。たとえば、薬局や老人ホーム、税務コンサルタント、自動車教習所などでは GmbH に対する承認が必要です。影響を受けるビジネスモデルは産業コードにリストアップされています。これに関するガイダンスを商工会議所から受けることもできます。

これらの点について明確に把握した後、GmbH を設立するための段階的なプロセスを開始できます。ドイツで有限会社を設立するためのプロセスは、有限会社法によって明確に規定されています。GmbH の設立を決めた場合、次のチェックリストに従うことをお勧めします。

  • 株式構成を決定する。
  • 株式資本の金額を決定する。
  • 株主とマネージングディレクターを特定する。
  • 会社定款を作成する。これは、契約のサンプルを使用するか、法律事務所の支援を得て行うことができます。
  • 公証人の予約を取り、基本定款と会社定款の認証を受ける。その後、公証人が「設立中の GmbH」というステータスを申請します。
  • ビジネス用銀行口座を開設して、株式資本を入金する。
  • 公証人が会社登記簿への記載を完了する。この段階で、GmbH が法的拘束力を持つようになります。
  • 会社登記簿の通知書を受け取ってから 2 週間以内に、透明性登録簿への記載を完了します。
  • 新しく設立した GmbH の商業登録事務所と税務署への登録を完了します。

「設立中の GmbH」とは何か?

設立のプロセスの間、GmbH は会社登記簿に記載された後にのみ、法的拘束力があるとみなされるようになります。この時点 (例: 公証人による会社定款の認証の後) まで、GmbH には「設立中の GmbH (GmbH i.G.)」という公的なステータスが与えられます。設立中の GmbH は、部分的な法的能力を持ち、破産することが可能であるとみなされます。設立中の GmbH の責任は、有限ではありません。この段階ではまだ、株主の責任の範囲は株主の個人資産に及んでいます。

重要なのは、設立中の GmbH が外部のビジネス取引でそのようにみなされないようにすることです。ビジネス名には、「GmbH i.G.」を付け加える必要があります。これは、この時点で GmbH として事業の運営を開始できることを意味するため、株主にとってメリットになり得ます。

GmbH の設立に必要な時間

鍵となるのは、GmbH の設立時にすべての手続きに従うことです。商業登録事務所と税務署に登録する最後の段階を含め、どの段階も見落としてはいけません。有限責任会社の設立は、会社登記簿に記載された際にのみ、完了します。この段階で、GmbH は法的拘束力を持ち、完全に機能するようになります。最初から最後までの設立プロセスには、数週間から数カ月ほどかかる場合があります。重要なのは、GmbH の設立時にこの時間枠を考慮に入れることです。

GmbH の設立に必要な費用

GmbH を設立する際には、2 万 5,000 ユーロ以上の株式資本の他にも費用を負担することになります。特に高い費用は、公証人の手数料です。

  • 公証人の費用は、約 €800 です。正確な金額は、主に GmbH の価額と株主の人数によって変化します。
  • 商業登記簿への記載の費用は、現金出資の場合は約 €150、現物出資の場合は約 €240 です。
  • 営業許可登録の費用は €20 ~ €60 程度です。
  • IHK、HWK などのさまざまな会費がかかります。

通常、GmbH を設立する際には、コンサルティング費用も考慮に入れる必要があります (法務上および税務上の助言)。これらの費用は、含まれるコンサルティングの仕事の量によって大きく変化する場合があります。そのため、GmbH を設立する際に発生する費用の総額を具体的に数値化することはできません。

1 人で GmbH を設立することは可能か?

有限責任の「会社」として知られているものの、これは、GmbH を設立する際に他の人を関与させる必要があるという意味ではありません。1 人で構成される GmbH を設立する選択肢もあります。この場合、経営責任者が唯一の株主となります。ただし、1 人で構成される GmbH でも、設立するには 2 万 5,000 ユーロ以上の株式資本が必要です。

資本金なしで GmbH を設立することは可能か?

GmbH の設立に高水準の株式資本が必要なことが、ビジネスの設立を目指す多くの起業家たちにとって大きなハードルとなっている可能性があります。しかし、一般的な GmbH よりも費用が安い選択肢があります。これらは特に、必要な 2 万 5,000 ユーロの株式資本を調達できない創業者に適している場合があります。

UG: 有限責任事業者会社 (「mini-GmbH」)

起業家には、いわゆる「mini-GmbH」を設立する選択肢があります。これは、(ドイツで「UG」として知られる) 有限責任事業者会社です。1 つの例外を除き、mini-GmbH には GmbH と同じ要件があります。この 2 つの違いは、必要な株式資本の金額です。mini-GmbH を始めるのに必要なのは 1 ユーロだけです。ただし、合計 2 万 5,000 ユーロに達するまで、mini-GmbH の経営責任者は利益の 25% を株式資本に移行する必要があります。そのため、最初から 1 ユーロを超える株式資本で始めることをお勧めします。

創業者がビジネスの開始時にこの経路を選択しても、2 万 5,000 ユーロの株式資本が入手でき次第、後日に mini-GmbH を GmbH に変更することができます。

GbR: 民法上の組合

GmbH は企業ですが、GbR は、共通の事業の目標に向けて取り組むために、2 人以上が集まった場合に作られる組合です。GbR では一般的に契約が不要ですが、契約を用意することが推奨されています。裁判所や公証人の費用が発生せず、株式資本の要件もないため、GbR を始めることは、GmbH を設立することほど複雑ではありません。さらに、税金の面から見ると、GbR は GmbH よりもシンプルです。しかし、GbR を始める費用は安いものの、GbR の組合員は個人的に債務を負うことになります。

また、GbR には「小規模で始めて」、起業家としての経験をより多く積んでから GmbH に変更するという選択肢もあります。

GmbH の特殊な形態

mini-GmbH の他にも、GmbH の法的形態に基づいてビジネスを設立するためのオプションがあります。

  • gGmbH: 非営利有限責任会社 (gGmbH) では、ビジネス活動が慈善目的によって裏付けられている必要があります。利益を株主に分配してはいけません。gGmbH は法人税と営業税が免除されています。

  • GmbH & Co. KG: 「有限合資会社」(GmbH & Co. KG) は、有限組合の特殊な形態です。後者では、組合員が個人的に債務を負います。しかし、これは GmbH & Co. KG には当てはまりません。そのため、この種類の法的形態の最も重要なメリットは、債務リスクが限られていることです。

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