GbR 用の契約: ドイツのビジネスが知っておくべきこと

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  1. はじめに
  2. GbR 用の契約の締結は必須か?
  3. 書面による GbR 用の契約のメリットは何か?
  4. GbR 用の契約に何を含めるべきか?
    1. 事業の目的
    2. 経営
    3. 意思決定
    4. 出資
    5. 利益の配分と割り当て
    6. 報酬
    7. 債務
    8. 離職
    9. 解散

GbR の設立時に、組合員から最初に質問されることの 1 つは、「契約が必要か?」ということです。この記事は、GbR 用の契約が必要かどうか、契約によってどのようなメリットが GbR とその組合員にもたらされ得るのかを把握するために役立ちます。また、GbR 用の契約に含める必要がある特に重要な要素についても概説します。

この記事の内容

  • GbR 用の契約の締結は必須か?
  • 書面による GbR 用の契約のメリットは何か?
  • GbR 用の契約に何を含めるべきか?

GbR 用の契約の締結は必須か?

Gesellschaft bürgerlichen Rechts (民法上の組合) または GbR は、2 人以上が協力してプロジェクトを実現し、共通の事業利益を追求する事業構造です。GbR は商業登記簿への記載が任意であり、比較的気軽に設立できるため、スモールビジネスの運営者フリーランスの専門職、グループ事業所やジョイントベンチャーによる GbR の設立は、わずかな事務作業で行えます。

法律上では、GbR は純粋に複数の組合員による共同意思に基づいて設立されたとみなされます。立法機関から GbR 用の契約や基本定款 (口頭または書面かは問わない) が求められることはありません。ただし、1 つだけ例外があり、組合員が GbR に不動産を導入する場合は、契約が必要になります (ドイツ民法第 311b 条)。GbR 用の契約が作成されていない場合、法的要件はドイツ民法第 705 ~ 740 条に記載されています。ただし、これらは汎用的なものであり、これらから受けられるガイダンスは非常に限られています。

書面による GbR 用の契約のメリットは何か?

実際のところ、厳密には GbR の設立と運営に基本定款は不要ですが、作成すべき理由はいくつかあります。単純に口頭で合意を交わすのではなく、書面で記録することが最も望ましいです。さらに後の段階において GbR 内で論争が生じた場合、契約書は議論の拠り所として役立つ可能性があります。書面による記録を参照できない場合、議論は組合員の合意に関する主観的な回想だけに基づいて進むことになります。GbR 用の契約におけるメリットの 1 つは紛争管理です。例としては、GbR が解散する場合や、組合員が変更される場合、資金や代理権の配分に関して疑問が生じた場合などが挙げられます。GbR 用の契約を結ぶと、曖昧さと法的紛争のリスクが軽減されます。さらに、明確な合意を交わすことで、GbR で例外的な状況が発生した場合でも、GbR の運営をスムーズに継続することができます。

また、GbR 用の契約は、個々の組合員の債務リスクの軽減にも役立ちます。GmbH や同様の事業構造とは異なり、GbR の全組合員は個人的かつ全面的に債務を負うことになっていて、その債務は組合員の個人資産にも及びます (ドイツ民法第 721 条)。この債務は、GbR が企業として負うすべての負債と債務に加え、組合員の不正行為や誤った判断によりビジネスまたは第三者が被ったあらゆる損害のことを指します。1 人または 2 人の個人の行為によって結果的に金銭的損害が生じた場合は、その他の組合員もその責任を負うことになります。そのため、全当事者が関与する債務のリスクを最小限に抑える具体的な合意や責任について記述するために、基本定款を用いることをお勧めします。たとえば、個々の組合員の個人的な債務の上限について検討してみるとよいでしょう。

GbR 用の契約を組合員の具体的なニーズと目的に合わせて調整することが望ましいです。これには、意思決定のプロセスや損益の配分について規定した規則を記述することが含まれます。たとえば、ドイツ民法では、すべての組合員は均等に出資を行い、それゆえに利益が均等に配分されることが前提となっています。個人の利益配分について、基本定款に明確に記載する必要があります。また、組合員の権利、義務、責任について明確に体系化することもできます。このため、基本定款を作成することで、より高い安全性と明確性が確保されます。

対外的には、書面の GbR 用の契約を結ぶことで、潜在的な組合員、投資家やその他の利益集団に対して、事業がプロフェッショナルな手法で運営されていることを実証できます。これにより、GbR の信頼性を高めて、事業の信頼性を強化することが可能です。

GbR 用の契約に何を含めるべきか?

純粋に法的な観点から言うと、GbR の組合員はかなり自由に GbR 用の契約を作成することができます。ただし、次のようないくつかの特定の要素を含めることが強く推奨されています。

事業の目的

基本定款には、組合員が活動を通じて追求する共通の利益について明確に記述する必要があります (ドイツ民法第 705 条)。事業の目的を明確に定義し、その範囲が広すぎたり、狭すぎたりしないようにすることが望ましいです。いずれの場合にも、今後の活動をわずかに拡大または制限する程度の範囲に収める必要があります。「あらゆる種類の商品の販売」といった非常に汎用的な説明は推奨されていません。基本定款内で事業の目的を定義する文の例は、次のとおりです。

「共同で運営するアート作品の購入と販売のアートビジネスのために、署名者は次の名の下に民法上の組合 (GbR) を設立するものとする: Schmidt & Müller Art Dealers GbR。」

経営

GbR の経営は、その組合員が共同で担います。そのため、あらゆる決議と取り決めに対して全組合員の同意が必要になります。唯一の例外は、その他の合意について基本定款内で規定されている場合です。迅速な意思決定と日常業務を円滑化するために、GbR の経営は 1 人の人物または一握りの個人に委ねられていることが多いです。契約で個人による取引の範囲を定めて、これらを管理できる金額に制限することをお勧めします。そのようにすると、経営責任者はその他の組合員から同意を得る必要もなく、合意された金額まで個人で行動することができます。また、経営チームが対外的に GbR と全組合員の代表となることもできます。そのため、基本定款内には、次のようなさまざまな文面を含めることができます。

「すべての組合員が共同で GbR を経営し、代表する。」

「組合員は共同で GbR を経営および代表することができる。ただし、各組合員は対外的な関係において単独で GbR を代表することができる。」

「組合員である Martina Müller が GbR を経営し、代表する。」

意思決定

GbR 用の契約では、GbR の意思決定のプロセスについても規定する必要があります。ドイツ民法では一般的に、意思決定で全員の意見が一致していることが求められており、これは必ずしも実用的ではあるとは限りません。そのため、組合員は意思決定を全員一致で行うか、多数決を通じて行うかについて慎重に検討する必要があります。基本定款の中には、特に次の 2 つのフレーズを含めるとよいでしょう。

「組合員は決議を通じて GbR の業務に関する意思決定を行うものとする。各組合員は 1 票を保持しており、GbR の決議は全員一致で可決される。」

「GbR の決議は、GbR の全体で投じられる票の単純過半数をもって可決される。」

4 人以上の組合員を擁する GbR では、定期的に組合員のミーティングを実施することをお勧めします。こうした場を設けることで、組合員の間で GbR の財務状況や今後の意思決定に関する情報を共有できます。ミーティングの頻度と実施に関する具体的な合意については、ミーティングを招集するための理由や決議と合わせて、基本定款の中に記載するとよいでしょう。

出資

一般的に、ドイツ民法では各組合員が GbR に対して均等に出資することが前提とされています。同法は、最低出資額について規定していません。GmbH では出資が必須となっている一方で、GbR では、現物出資、つながり、知識の共有などの金銭以外による出資を受けることがあります。組合員からのこうした個人的な出資に関して、特にその範囲が大きく異なる場合には、GbR 用の契約に書き留める必要があります。このようなことを行うのは、利益配分のためです。基本定款では、次のようなフレーズを使用するとよいでしょう。

「Manuel Schmidt は GbR に対し、価格が €2,500 の技術設備に加えて、現金 €3,000 を出資する。」

「Manuel Schmidt は GbR に対し、価格が €4,500 の家具に加えて、現金 €1,000 を出資する。」

利益の配分と割り当て

組合員が GbR に対して均等に出資することを前提としたドイツ民法では、GbR の損益も組合員の間で均等に共有するものと規定されています。しかし、出資額が均等ではない場合は、基本定款で利益配分を相対的に調整する必要があります。次のようなフレーズを使用するとよいでしょう。

「組合員は、特にその損益に関して、GbR で均等に割り当てられるものとする。」

「組合員の Manuel Schmidt が GbR の 60% を保持し、組合員の Martina Müller が 40% を保持する。これは特に、GbR の損益の割り当てに関して適用される。」

また、利益の割り当てについては、基本定款でも規定できます。たとえば、組合員が利益の一定の割合をリザーブとして保持する必要があると規定することが可能です。

報酬

ドイツ民法では、GbR の組合員の報酬に関する要件は規定されていません。組合員は主に、利益配分を通じて報酬を得ます。無期限で設立された GbR の場合、このような利益は 1 年に 1 回配分されます。有期の GbR の場合、このような利益は GbR の解散時にのみ配分されます。ただし、GbR からの資本金の受け取りを希望する組合員向けの代替オプションとして、基本定款で個人的な引き出しについて合意を交わすことができます。組合員に求められるのは、以下のように報酬の金額と頻度を決定することだけです。

「組合員は、事業の損益にかかわらず、GbR での業務に対する月次の報酬を受け取るものとする。組合員の Manual Schmidt は月ごとに €3,000 を受け取るものとする。組合員の Martina Müller は月ごとに €3,500 を受け取るものとする。」

債務

GbR では、各組合員の債務の制限または個人的な債務の除外を設けることはできません。原則として、すべての当事者が均等に債務を負います。この債務には、個人資産も含まれます。ただし、組合員は、GbR 用の契約内で個人の権限について規定することで、個々の組合員による越権行為などの結果として生じる損害から自身を守ることができます。GbR 用の契約におけるフレーズとしては、以下のようなものが考えられます。

「組合員は、GbR の義務を果たすために、第三者に対して共同で無制限の債務を負う。組合内では、組合員は軽過失の発生時に、持ち株比率に応じて債務を負う。意図的な損害または重大な過失のある損害の発生時には、組合員は当該の損害に対して単独で債務を負う。」

さらに、GbR 用の契約に GbR の名前を変更するための規則を記載することもでき、これは事前に指定した状況が発生した際にすぐに発効させることが可能です。この例としては、特定の売上目標の達成などが挙げられます。

離職

ドイツ民法第 723 条によると、GbR が無期限で設立された場合、GbR の組合員はいつでも離職することができます。有期の GbR の場合、期間の終了前の離職は、正当な理由に基づいている場合にのみ可能です。この例としては、1 人のその他の組合員による重大な過失によって、GbR が財政難に陥った場合などが挙げられます。離職することで、個人的な損害を防止できる場合があります。ただし、このような離職が許容されるのは、「折りが悪い」とされない場合に限ります。たとえば、突然の離職の結果として GbR が金銭的損害を被った場合、離職は「折りが悪い」とみなされます。基本定款におけるフレーズとしては、以下のようなものが考えられます。

「どの組合員も、暦年末の 6 カ月前までの通知をもって基本定款から離脱することができる
。」

離職が最初に可能になる日は、必ず基本定款で規定する必要があります。また、通知の期間についても、書面で同意を交わす必要があります。さらに、離職する組合員に対して支払う金額を決めておくとよいでしょう。

解散

GbR が解散する理由はさまざまですが、これには、GbR またはいずれかの組合員の破産などが含まれる場合があります。GbR が破産した場合は、標準的な破産手続きを適用する必要があります。このような手続きに従って、GbR を解散するか、再編して継続します。いずれかの組合員の個人的な破産を含むシナリオの発生時には、基本定款で明示的に規定されている場合に限り、GbR はその他の組合員によって運営を継続することができます。

また、有期の GbR の場合は、事業目的の長期的な不達成または同目的の最終的な達成が解散につながることもあります。ただし、設定した期限に達するまで組合員が GbR の継続を希望する場合は、たとえ事業目的が達成されていても、常に継続は可能です。こうした目的は、基本定款に記載することができます。

組合員の死去時における GbR の継続についても同様です。こうしたシナリオは一般的に法律で規定されているため、組合員の死去によって GbR が自動的に解散することはありません。これは、他の 1 人の組合員だけで事業を経営することが可能な場合にも当てはまります。このシナリオでは、GbR は個人事業主として運営を継続できます。これに対応するために、基本定款で次のような言い回しを使用するとよいでしょう。

「組合員が死去した際に、GbR は解散しないものとする。相続人として指名されている場合、死去した者の子孫によって事業を継続することができる。死去した者のあらゆる権利と義務は、死去した者の後継者としての役割を果たす相続人に渡されるものとする。」

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