課題
Unanet は 30 年以上にわたり、政府請負業者や建築・エンジニアリング・建設 (AEC) 企業向けに、重要なビジネスプロセスの一元化と手作業のデジタル変革を進めてきました。同社は、政府請負業者向けに紙のタイムシートに代わる電子工数管理ソフトウェアを提供することから事業を開始し、その後、幅広いプロジェクト型ビジネス向けのエンタープライズリソースプランニング (ERP) や顧客関係管理 (CRM) ソリューションへと事業を広げてきました。
財務と会計は同社の ERP ソフトウェアの中核を成す要素ですが、Unanet の顧客は依然として売掛金 (AR) プロセスの大幅な停滞に悩まされていました。請求書の送付やステータスの追跡は手作業で時間がかかり、クライアントの支払いも大半が紙の小切手で行われていたのです。
こうしたオフラインでの支払いは、顧客を支払いの遅延や不正、エラーのリスクにさらすだけでなく、Unanet のソフトウェア製品群に欠けていたピースでもあり、同社はこのギャップを解消したいと考えていました。Unanet のシニアバイスプレジデント兼金融プロダクト責任者である Steve Karp 氏は次のように述べています。「突き詰めれば、ERP ソフトウェアの本質はワークフローの自動化です。そのため、決済機能の追加は売掛金ワークフローの自然な延長でした」
しかし、オンライン決済機能を追加しても、Unanet の顧客が相変わらず請求書のステータスを手動で追跡し、支払いの遅れたクライアントに督促を行い、支払いと顧客のアカウント情報を消し込む必要があるならば、大きな改善にはつながりません。つまり、同社が思い描く完全なワークフローを構築するには、決済テクノロジーを Unanet の ERP ソフトウェアと完全に連携させる必要がありました。さらに、政府契約や AEC プロジェクトでは請求額が数万ドル、時には数十万ドルに上ることも珍しくないため、決済システムにはこうした高額な請求を処理できることも求められました。
ソリューション
Unanet は Stripe Connect を使用し、「AR Automation」という新製品に決済ソリューションを組み込みました。これは ERP ソフトウェアのサブスクリプション型アドオンサービスで、売掛金プロセスをエンドツーエンドで自動化するものです。
Connect には、決済を同社の ERP ソフトウェアに簡単に組み込める API、組み込みのアカウント登録ツール、決済の継続的な最適化を可能にするプラットフォーム管理機能が揃っており、Unanet のニーズに理想的なソリューションとなりました。Connect により、Unanet はわずか 4 カ月で AR Automation を構築し、リリースできました。
Karp 氏によると、Connect プラットフォームの最大の利点の 1 つは、そのテクノロジーの「ハイブリッド」な性質でした。すぐに使えるプラグアンドプレイのコンポーネントと、連携をカスタマイズできる強力な開発ツールの両方が用意されていたのです。「これはユニークな組み合わせです。完全な既製品ではなく、かといって一から作り込む必要もありません」と Karp 氏は述べています。
Unanet は Connect を使用し、顧客がシステム内から直接、Stripe を活用した支払いポータルへのリンク付きの電子請求書を送信できるように AR Automation を設計しました。このポータルでは、安全な ACH またはクレジットカードによる支払いを受け付けます。また、ユーザーは支払いポータルに直結する「今すぐ支払う」リンク付きのリマインダーメールを自動送信するようスケジュールすることもできます。請求書のない 1 回限りの請求についても、Unanet の顧客はその支払いを支払いポータルに直接記録できます。
Stripe のデータは Unanet の ERP プラットフォームと完全に連携しているため、ポータル経由で受け取ったすべての支払いは、正しい請求書番号と顧客アカウントに自動で転記・消し込みが行われます。また、Unanet はこのデータ連携を活用して回収ダッシュボードを作成し、AR 残高、AR 回転率、AR エイジングといった詳細な財務インサイトを顧客に提供しています。
Connect のカスタマイズ可能なアカウント登録用ユーザーインターフェイスにより、アカウント登録プロセスの構築も簡単でした。Unanet の顧客は、ERP システムに組み込まれたアプリを通じて、ACH とクレジットカードのどちらか一方または両方を受け付けるか、クレジットカード手数料を自社で負担するかクライアントに転嫁するか、取引金額の上限をいくらにするかといった詳細を指定し、支払いに関する設定を簡単に行えます。これらの設定は全体に適用することも、特定の顧客、プロジェクト、請求書のみに適用することもできます。設定が完了すると、本人確認 (KYC) の義務、その他のコンプライアンス要件や基準への対応など、残りのアカウント登録タスクは Stripe が自動的に管理します。
AR Automation の展開開始以来、Karp 氏のチームは Connect の柔軟性を活かし、顧客のニーズに合わせて決済機能を最適化してきました。Stripe と緊密に連携して ACH の上限額を引き上げ、より高額な請求や週あたりの取引件数の増加に対応しました。また、カナダでの取引向けに事前承認済みデビット (PAD) を追加し、顧客の支払いオプションを拡充しました。いずれの場合も、Connect の機能と Stripe の開発サポートが、完全に自動化された売掛金ワークフローという Unanet のビジョンの達成を後押ししてきたと Karp 氏は言います。「私たちが受けている技術面およびビジネス面のサポートのレベルには目を見張るものがあります」と Karp 氏は述べています。
結果
支払いサイクルを短縮し、Unanet の顧客に財務面のメリットを提供
クライアントの大多数がいまだに小切手で支払いを行っていた業界において、Unanet の自動請求書発行ツールに電子決済オプションが加わったことで、売掛金業務は一変しました。AR Automation のユーザーからは、売上債権回転日数 (DSO) の 30 日短縮、キャッシュフローの 20% 増加といった改善が報告されています。
統合型のエンドツーエンドソリューションを構築
API や組み込みコンポーネントをはじめとする Stripe の開発者フレンドリーな機能は、Unanet が既存の ERP プラットフォーム内に決済をネイティブ機能として構築するのに役立ちました。この完全な連携により、Unanet はソフトウェアスイート内での決済機能のカスタマイズ方法を柔軟に制御できるようになり、将来の機能改善の自由度も高まりました。「私たちが設計しているこの大きなワークフローに Stripe が難なく収まる。それこそが、私たちにとっても、お客様にとっても価値なのです」と Karp 氏は述べています。「競合の中には既製の決済ソリューションを購入したところもありますが、そうした企業は今、他社の製品とロードマップに縛られています」
拡大するユーザー基盤
AR Automation の普及に伴い、Unanet は新たな収益源と、ERP 顧客の維持につながる強力な新機能の両方を手にしました。リリース以来、AR Automation のアクティブユーザーは 40% 増加し、システム経由で送付された請求書は 55% 増加しました。決済処理量は 50% 増加し、平均取引額も 25% 増加しています。
Stripe はビジネスの成長を支えてくれています。優れた技術パートナー、優れたビジネスパートナーの存在があるからこそ、AR Automation はより良い製品になっています。