Facile.it、Stripe で優れたオムニチャネルの決済体験を実現

Facile.it はイタリアの価格比較サービスを提供する会社です。顧客は保険商品やその他の金融商品を同社のオンラインおよび実店舗で比較して購入できます。事業の拡大に伴い、Facile.it は Stripe と提携して最新の決済インフラを導入しました。その結果、オンラインおよび実店舗双方で購入率が改善し、社内チームの労力が削減できました。

使用製品

    Payments
    Elements
    Issuing
    Terminal
ヨーロッパ
大企業

課題

Facile.it は、保険商品の価格を比較できるオンラインサービスを提供する企業として 2008 年に設立されました。Facile.it はそれ以来、価格比較サービスの対象を公共料金、金融商品、住宅ローン、融資などに広げています。また、イタリア国内に 70 カ所以上の実店舗を構えて、顧客が代理店担当者から対面で保険商品を購入できるようにしています。

Facile.it はこのビジネスモデルを支えるために、複数の決済代行業者が関わる複雑な決済インフラを組み合わせて使用していました。しかしながら、事業の拡大に伴い、このシステムの制約が最新の決済体験を顧客に提供する上での障害になり始めました。

例えば、新たなオンライン決済手段を既存のシステムに追加するには 3 ~ 6 カ月もの期間を要していました。この長期にわたるプロセスが障壁となって、銀行振込やデジタルウォレットなどのクレジットカード以外の決済方法を求める顧客のニーズへの対応が難しくなっていました。その結果、Facile.it の購入率は改善できずにいたのです。対面決済ベンダーの提供するオプションにも制限があったため、実店舗でも顧客が望む決済方法を提供できない状態になっていました。

一般的な価格比較プラットフォームは、顧客を提携先のウェブサイトに誘導して購入を完了させますが、Facile.it は保険商品の決済を自社で直接処理しています。そしてその後、バーチャルカードを発行することで資金を提携保険会社に送金する仕組みになっています。しかしながら、かつては決済の受け入れとカードの発行を別々の代行業者が担っていたため、個々の取引の出所を追跡するのが難しく、決済エラーが発生した際の原因究明にも支障をきたしていました。

このような課題に直面した Facile it は、単一の代行業者による統合型システムに移行すべき時が来たと判断しました。Facile.it の保険部門営業渉外責任者の Roberto Verzeni 氏は次のように述べています。「決済の複雑さを管理しながら事業の拡大を維持するのは非常に困難でした。私たちが求めていたのは、決済の複雑さをアウトソーシングできる最先端の決済パートナーだったのです」

ソリューション

2024 年、Facile.it は自社の決済インフラを Stripe に移行することを決めました。Facile.it が Stripe を選んだ理由は、Facile.it の現在および将来的なニーズに応えられる包括的な決済ソリューションと、組み込み型金融プロダクトが揃っていたことに加え、開発者にとっても導入が容易というメリットがあったからです。

この移行を円滑に進めるために、Facile.it は導入支援として、Stripe のプロフェッショナルサービスを活用しました。毎週行われたプロジェクトミーティングでは専任のプロフェッショナルサービスチームがガイダンスを提供し、Facile.it の担当者の疑問に答え、強力にバックアップしました。定例会議の間に問題が発生した場合でも、同チームが迅速に対応したことで、プロジェクトは遅滞なく進行しました。

Facile.it が導入したのは Stripe Payments と Stripe 決済ソリューションで、これによって最小限の開発工数で決済体験の刷新と購入率の最大化の実現を目指しました。この Stripe 決済ソリューションには、カスタマイズが可能で最適化された決済画面を構築するための、事前構築済み UI コンポーネント、Stripe Elements が含まれています。

Facile.it の技術チームは Stripe の Payment Element を導入しました。これにより、1 回の連携でクレジットカードやデビットカードのほか、Apple PayGoogle Pay のようなデジタルウォレット、PayPal銀行振込など、複数の決済手段を提供できるようになりました。Payment Element を活用することで、後払いやワンクリック決済といった新しい決済手段も柔軟に追加できるようになりました。ダイナミックな決済手段と AI 機能を搭載したこの決済ソリューションにより、Facile.it は顧客の嗜好の変化に合わせて決済体験を継続的に進化させるための基盤を整えることができました。

対面での決済体験を改善するために、Stripe Terminal が採用されました。これは実店舗での対面決済を受け付けられるだけでなく、オンラインと対面の取引データを一つの統合プラットフォーム上で管理できるハードウェア・ソフトウェアソリューションです。Facile.it はクレジットカードだけに対応していた旧式の端末から、非接触決済やデジタルウォレット決済が可能な BBPOS WisePOS E カードリーダーへと刷新しました。

カードの発行には、Stripe のカード発行インフラである Stripe Issuing が採用されました。これにより、決済の受け付けと同一のインフラ上で、提携保険会社向けに迅速かつ容易にバーチャルカードを発行できるようになりました。Stripe がアクワイアリングとイシュイング双方を担うことで、Facile.it は顧客の決済から提携先のフルフィルメントに至るまでの決済フロー全体を一元的に把握できるようになり、特定の取引における問題を素早く特定、解決できるようになりました。

決済インサイトの質を向上するために導入されたのは Stripe Sigma です。これにより社内チームが独自のクエリーを作成し、決済データに関するレポートを自在に生成できるようになりました。現在は Stripe Data Pipeline を活用して、Stripe のデータを自社のデータウェアハウスである BigQuery に統合する作業を進めています。そうすることで一貫性のある正確かつタイムリーなレポートが作成できるようになり、収益認識や返金管理、コストのモニタリングといった業務フローの大幅な改善が期待されています。

成果

Facile.it の購入率が 10% 上昇

Facile.it は Stripe 決済ソリューションを導入して、決済処理の簡素化と顧客の好みに合う決済手段の提供を実現し、それにより購入率が約 10% 上昇しました。Facile.it は、今後後払いオプションなどの新たな決済手段を追加することでさらに購入率が 5% から 10% 上昇すると見込んでいます。

Facile.it、迅速なシステム構築で技術工数の大幅な削減に成功

Facile.it は、導入プロセスにおいて Stripe プロフェッショナルサービスが同社技術チームを支援、指導してくれたおかげで、移行にかかる時間を約 15% 短縮できたと試算しています。

さらに、複数の代行業者が混在する煩雑なシステムから、統合された最新型のインフラに移行したことで、技術リソースを他の優先事項に再配置できるようになりました。Verzeni 氏は次のように述べています。「決済業務に携わっていたチームは少数精鋭になりました。提携先と新たなプロジェクトを構想するときにも、Stripe のプロダクトラインナップを活用できると確信しています」

新規の決済手段の導入にかかる時間を 80% 削減

Stripe 決済ソリューションを導入したことで、Facile.it が新規決済手段の導入にかける時間は、従来のシステムのときにかかった時間より 80% も短縮されました。「いまでは、主な課題は新たな決済手段の設定そのものではなく、自社側でのテスト体制を整えることの方にあります」と Verzeni 氏は述べています。

現在、Facile.it は Scalapay および Klarnaを介した後払いサービスに加えて、決済情報を自動入力して決済を迅速に完了させられる Stripe のウォレット機能、 Link の導入準備を進めています。「ワンクリック決済はカード情報をその都度入力する手間が省ける優れた体験です。顧客の負担を軽減するあらゆる手段が大きな成果につながります」と Verzeni 氏は述べています。

実店舗でも顧客が好むさらに多くの決済オプションを提供

このほど、Facile.it は実店舗での体験の改善と、Facile.it 専売の保険商品を取り扱う提携保険会社の支援に重点を置いた新たな戦略を打ち出しました。その戦略をバックアップするのが Stripe Terminal で、店舗や保険会社が顧客の好む決済手段に対応することで、支払いの際のストレスを最小限に抑えることを可能にします。「これは私たちのネットワークが顧客を確実に購入に導くためのオプションを増やす取り組みです」と Verzeni 氏は説明しています。

Facile.it、Stripe Sigma を活用して決済データの柔軟かつきめ細かな分析を実現

Stripe の詳細なデータと Stripe Sigma のレポーティングおよび分析ツールを活用することで、Facile.it のチームは決済データからより深く実践的なインサイトが得られるようになりました。例えば、以前のシステムでは、コストと収益を特定のビジネスチャネルごとに配分・管理することは困難でした。現在は、Stripe のデータを Facile.it の保険契約データベースと連携させることで、各事業責任者が各チャネルの実際のコストを把握できるようになり、投資判断の精度が大幅に向上しました。

シンプルな料金体系

手数料によるわかりやすくシンプルな料金。 初期費用や月額費用の固定費はありません。

簡単に導入開始

わずか 10 分程度で Stripe に登録し利用開始できます。