プライスドラウンドと SAFE: 初期の資金調達に適した構造の選び方

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  1. はじめに
  2. プライスドラウンドと SAFE の違い
  3. プライスドラウンドは SAFE とどう違うのか?
  4. 創業者と投資家にとっての SAFE のメリットとデメリットとは?
    1. SAFE がビジネスにもたらすメリット
    2. SAFE における留意点
  5. 創業者と投資家にとってのプライスドラウンドのメリットとデメリットとは?
    1. プライスドラウンドがビジネスにもたらすメリット
    2. プライスドラウンドにおける留意点
  6. プライスドラウンドと SAFE のどちらで資金調達を行うのが適切か?
    1. プライスドラウンドが適している場合
    2. SAFE が適している場合
  7. Stripe Atlas によるサポート
    1. Atlas への申請
    2. SAFE による資金調達
    3. EIN 到着前の決済と銀行取引
    4. 創業者株式のキャッシュレス購入
    5. 83(b) 税務選択の自動申請
    6. 世界水準の会社の法的文書
    7. パートナーからの 5 万ドルのクレジットと割引

スタートアップの資金調達の決定は長期にわたって事業運営に影響を及ぼす可能性があるため、プライスドラウンドと Simple Agreement for Future Equity (SAFE) のどちらを選択するかは重要です。この選択は、バリュエーション、希薄化、コントロール、将来の投資家によるビジネスの評価に影響を与えます。さまざまな市場や業界で初期段階の株式資金調達を管理する創業者、運営者、およびビジネスリーダーにとって、各構造がどのように機能するかを理解することは重要であり、SAFE がますます普及している現在では特にその重要性が高まっています。

以下では、プライスドラウンドと SAFE が所有権や希薄化にどのような影響を与えるか、またビジネスの成長に伴い、どちらのアプローチがより適切であるかについて説明します。

目次

  • プライスドラウンドと SAFE の違い
  • プライスドラウンドは SAFE とどう違うのか?
  • 創業者と投資家にとっての SAFE のメリットとデメリットとは?
  • 創業者と投資家にとってのプライスドラウンドのメリットとデメリットとは?
  • プライスドラウンドと SAFE のどちらで資金調達を行うのが適切か?
  • Stripe Atlas によるサポート

プライスドラウンドと SAFE の違い

プライスドラウンドとは、企業と投資家が事前に企業価値について合意し、投資家が特定の1株当たり価格で株式を購入する資金調達ラウンドのことです。ラウンドが終了すると、所有割合が確定して新株が発行され、誰が何を所有しているかが明確になります。

SAFE とは、企業が事前にバリュエーションを設定せずに資金を調達する方法です。投資家は、後日 (通常は企業がプライスドラウンドを実施した際、または買収された際に) 株式を受け取る権利と引き換えに、早期の段階で資金を提供します。SAFE は株式でも負債でもありません。

プライスドラウンドは SAFE とどう違うのか?

プライスドラウンドと SAFE は同じ問題 (つまり資金調達) を解決するものですが、その構造は異なります。プライスドラウンドでは、ラウンドが終了すると同時に投資家は株式を受け取るため、即座に株主になります。また、通常は議決権や残余財産分配優先権などのガバナンスおよび経済的権利を伴う優先株を受け取ります。これらすべてにより、希薄化が明示的かつ即座に生じます。

SAFE の場合、投資家は SAFE が転換された時点で株主になります。通常、転換されるまでコントロール権やガバナンスの権利を持たず、所有権も明確ではありません。プライスドラウンドでは、バリュエーションや条件についての合意を強制することで、リスクや意思決定を初期段階に集中させますが、SAFE ではそのリスクを将来に先送りします。これは、初期段階の創業者にとっては有利になる可能性がありますが、後になって不確実性が増すことになります。

通常、SAFE はプライスドラウンドよりも迅速かつシンプルに実行できます。企業は継続的に資金調達を行えることが多いのに対し、プライスドラウンドでは同時に終了させるために、より多くの交渉、法務作業、および投資家間での調整が必要になります。また、SAFE は標準化された契約書に依存するため初期費用が低く抑えられるのが一般的ですが、プライスドラウンドでは正式な文書作成やデューデリジェンスが必要となるため、法務および管理コストが高くなります。

創業者と投資家にとっての SAFE のメリットとデメリットとは?

SAFE のメリットはすぐに現れる傾向がありますが、リスクは後になって一気に表面化することがよくあります。考慮すべき点は以下のとおりです。

SAFE がビジネスにもたらすメリット

SAFE は低コストで迅速に実行できるため、創業者はすぐに資金調達を行えます。企業はバリュエーションを裏付ける十分なデータが揃う前に評価額を確定させることなく資金を調達できるため、創業者は初期段階で企業価値を低く設定しすぎるのを防ぐことができ、投資家はキャップ (上限) や割引を通じてアップサイドを得ることができます。

SAFE の投資家は転換されるまで株主にはならないため、創業者はプライスドラウンドまでの期間、ガバナンスと事業運営のコントロール権を維持できます。また、SAFE を利用すれば、一度にまとめて終了させるための調整を行うことなく、時間をかけて複数の投資家から簡単に資金を調達できます。これは、エンジェル投資家が中心となるラウンドや、さまざまな地域での初期の資金調達に適しています。

SAFE における留意点

SAFE は所有権への影響がすぐには現れないため、創業者は譲渡する株式の割合を過小評価してしまう可能性があります。複数の SAFE が同時に転換された場合、後になって希薄化を招くおそれがあります。企業が異なるキャップや割引率で SAFE を発行している場合、プライスドラウンドでそれらを転換するには、慎重なモデリングと法的な調整が必要になります。プライスドラウンドのバリュエーションが SAFE のキャップに近いかそれ以下の場合、SAFE は新規投資家と同程度の価格で転換される可能性があり、早期の明確さやガバナンス上のメリットをもたらすことなく、希薄化が進行します。プライスドラウンドでは、多くの場合 SAFE の転換と同時に従業員向けストックオプションのプールを拡大する必要があり、このさらなる希薄化によって創業者の所有割合は一段と減少します。

投資家は転換されるまでガバナンスの権利や経済的な保護を持たないため、初期段階では企業の決定に対する透明性や影響力が低くなります。転換されるまで所有権がどのように分配されるかを正確に知る人は誰もいないため、この不確実性が計画を複雑にし、企業を評価する将来の投資家にとっての懸念事項となる可能性があります。そのため、現実的なバリュエーションの仮定を用いて SAFE の転換を定期的にモデリングすることが重要です。SAFE を抽象的な約束ではなく「将来の希薄化」として扱うことで、後になって所有権について予期せぬ事態に直面するのを防ぐことができます。

創業者と投資家にとってのプライスドラウンドのメリットとデメリットとは?

プライスドラウンドには確固とした構造があります。事前の準備にはより多くの労力を要しますが、早期の段階で明確さを得ることができ、企業と投資家間で正式な合意を結ぶことができます。

プライスドラウンドがビジネスにもたらすメリット

ラウンドの終了時に企業の売却または所有される割合が正確に把握でき、株式を保護する経済的な安全策が講じられるため、創業者と投資家はより安心して多額の資金を投じることができます。このような規模の所有権には、多くの場合、より高いレベルの関与、説明責任、および長期的なコミットメントが伴います。また、プライスドラウンドでは、取締役会や重要な決定に対する投資家の承認権といった正式なガバナンスが導入されることが多く、成長や意思決定を支える構造が強化されます。

プライスドラウンドにおける留意点

法的文書の作成、交渉、投資家間での調整が必要です。このプロセスには、通常 SAFE のプロセスよりも時間がかかり、法務および管理コストも高くなります。株式が発行されると、創業者の自律性は通常低下し、合意されたガバナンスのルールの範囲内で事業を運営する必要があります。これまでは単独で行っていた決定についても、今後は投資家や取締役会の承認が必要になる場合があります。

プライスドラウンドにはバリュエーション (企業価値評価) のリスクも伴います。評価額を高く設定しすぎると将来のラウンドでプレッシャーとなり、低く設定しすぎると不必要な希薄化を招く可能性があります。その価格設定の決定は、企業にとって長期的な基準点となります。

プライスドラウンドと SAFE のどちらで資金調達を行うのが適切か?

SAFE は希薄化を遅らせます。これは初期段階では役立つ可能性がありますが、すべてが転換されるまで、創業者が会社の株式をどれだけ譲渡しているかが分かりにくくなることもあります。ここでは、プライスドラウンドと SAFE のどちらで資金調達を行うのが適切かについて説明します。

プライスドラウンドが適している場合

プライスドラウンドが最適なのは次のような場合です。

  • バリュエーションに関する交渉力がある場合: 説得力を持ってバリュエーションの根拠を示せるのであれば、通常は先送りするよりも確定させたほうが有利です。

  • キャップテーブル (資本政策表) の確実性を求めている場合: どれだけの希薄化が生じるかを正確に知りたい場合、プライスドラウンドのほうが予期せぬ事態が少なくなります。

  • 投資家がガバナンスの権利を求めている場合: 投資家が取締役会の議席や議決権を求めている場合、プライスドラウンドを選択するのが適切です。

SAFE が適している場合

SAFE が最適なのは次のような場合です。

  • バリュエーションに関する交渉力がない場合: プロダクトマーケットフィットやビジネスモデルをまだ検証中である場合、SAFE を利用することで、ビジネスが成熟するまでの時間を確保できます。

  • キャップテーブルの確実性よりもスピードを必要としている場合: 資金調達を速やかに完了させたい場合、SAFE を利用すれば最小限の諸経費で資金を集めることができます。

  • 投資家がガバナンスの権利を重視していない場合: 投資家が取締役会の議席や議決権を必要としていない場合、SAFE を利用することでプロセスをシンプルに保つことができます。

Stripe Atlas によるサポート

Stripe Atlas は企業の法的な基盤を構築し、世界のどこからでも 2 営業日以内に SAFE で資金調達を行い、銀行口座を開設し、決済の受け付けを開始できるようにします。

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Atlas への申請

Atlas での会社設立申請は 10 分もかかりません。会社の組織形態を選択し、会社名が使用可能かどうかを即座に確認し、共同創業者を最大 4 名追加できます。また、株式の配分方法を決定し、将来の投資家や従業員のために株式プールを確保し、役員を任命して、すべての書類に電子署名します。共同創業者にも書類への電子署名を求めるメールが届きます。

SAFE による資金調達

C コーポレーションの設立後、Atlas は資金調達の取締役会承認の取得と、投資家への SAFE の送付をサポートします。SAFE への署名後、投資家は選択した銀行口座に資金を送金することができます。

EIN 到着前の決済と銀行取引

会社設立後、Atlas が EIN を申請します。アメリカの社会保障番号、住所、携帯電話番号を持つ創業者は IRS の迅速処理を利用でき、その他の創業者は標準処理となり、少し時間がかかる場合があります。また、Atlas では EIN 取得前の決済や銀行取引が可能なため、EIN 到着前に決済の受け付けや取引を開始できます。

創業者株式のキャッシュレス購入

創業者は、現金の代わりに知的財産 (著作権や特許など) を使用して初期株式を購入でき、購入証明は Atlas ダッシュボードに保存されます。この機能を利用するには、知的財産の評価額が $100 以下である必要があります。それ以上の価値の知的財産を所有している場合は、手続きを開始する前に弁護士に相談する必要があります。

83(b) 税務選択の自動申請

創業者は 83(b) 税務選択を申請して個人所得税を軽減できます。Atlas は、アメリカ人創業者でもアメリカ人以外の創業者でも、USPS 配達証明郵便と追跡サービスで申請を代行します。署名済みの 83(b) 選択と申請証明は Stripe ダッシュボードで直接受け取れます。

世界水準の会社の法的文書

Atlas は、会社経営を開始するために必要なすべての法的文書を提供します。Atlas の C 法人書類は、世界有数のベンチャーキャピタル法律事務所である Cooley と共同で作成されています。これらの書類は、所有権構造、株式分配、税務関連の法令遵守などをカバーし、すぐに資金調達を開始でき、会社が法的に保護されるよう設計されています。

パートナーからの 5 万ドルのクレジットと割引

Atlas はトップクラスのパートナーと提携し、創業者に限定の割引やクレジットを提供しています。AWS、Carta、Perplexity などの業界リーダーによる、エンジニアリング、税務、財務、法令遵守、オペレーションに不可欠なツールの割引が含まれます。また、初年度はデラウェア州の登録代理人を無料で提供します。さらに、Atlas ユーザーは、最大 10 万ドルの決済量に対して最大 1 年間の無料決済処理など、追加の Stripe 特典を利用できます。

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この記事の内容は、一般的な情報および教育のみを目的としており、法律上または税務上のアドバイスとして解釈されるべきではありません。Stripe は、記事内の情報の正確性、完全性、妥当性、または最新性を保証または請け合うものではありません。特定の状況については、管轄区域で活動する資格のある有能な弁護士または会計士に助言を求める必要があります。

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