アイデアからビジネスへのつなげ方:起業家向けガイド

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わずか数クリックで会社を設立し、顧客への請求、チームメンバーの雇用、資金調達に取り掛かれます。

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  1. はじめに
  2. ビジネスアイデアの検証方法
    1. 問題の提起
    2. アイデアの原型づくり
    3. 原型のテスト
    4. 競合他社の調査 (真似はしない)
    5. 早期の価格検証
    6. 発言だけでなく行動にも注目
    7. フィードバックに基づく継続的な調整
    8. 警告サインへの注意
  3. 新しいビジネスアイデアへの出資方法
    1. 自己資金で始める
    2. 友人や家族を頼る
    3. クラウドファンディングで需要を測る
    4. 中小企業向け融資を検討する
    5. エンジェル投資家を探す
    6. ベンチャーキャピタルを利用して規模を拡大する
    7. 助成金やコンペティションを調べる
    8. 製品を事前販売する
    9. 戦略的に提携を組む
    10. 収益ベースの資金調達を検討する
  4. 対処すべき法的要件
    1. 適切な会社形態の選択
    2. 会社の登録
    3. ライセンスと許可の取得
    4. 知的財産の保護
    5. 納税義務の把握
    6. 契約書や同意書の作成
    7. 雇用に関する法律の遵守
    8. 事業保険への加入
  5. アイデアをビジネスにつなげる際に起こりがちな失敗
    1. アイデアに夢中になり問題に気付かない
    2. 市場調査を省略する
    3. 明確な価値提案を定義していない
    4. 一度に多くのことをやろうとする
    5. コストを低く見積もる
    6. 法務 / 事務手続きを無視する
    7. 価格設定が戦略的でない
    8. 顧客よりも製品の方に目を向けすぎている
    9. マーケティング活動を怠る
    10. 非現実的な成長期待値を設定する
    11. 何でも一人でやろうとする
    12. フィードバックを無視する
  6. 起業に対する Stripe のサポート

起業するには、まず核となるアイデアが必要です。これはひらめきのようなもの、つまり、あったらいいなと思う製品、人々が必要とするサービス、現状ある問題を解決するためのソリューションなどでかまいません。では、次に何を行うべきでしょうか?それは、アイデアを現実のものにし、成長させることです。

どんなビジネスもアイデアから始まり、そして日々新しい企業が生まれています。たとえばアメリカでは、2024 年に月平均で 43 万ものビジネスアプリが新規にリリースされました。本記事では、コンセプトの検証、法的要件への対応など、アイデアをビジネスに変えるために必要なことを解説します。

本記事の内容

  • ビジネスアイデアの検証方法
  • 新しいビジネスアイデアへの出資方法
  • 対処すべき法的要件
  • アイデアをビジネスにつなげる際に起こりがちな失敗
  • 起業に対する Stripe のサポート

ビジネスアイデアの検証方法

ビジネスアイデアの検証とは即ち、現実世界で実際にテストすることを意味します。この項目では、曖昧な仮定に頼らず検証を行う方法をご紹介します。

問題の提起

アイデアによって解決できる問題を検討してみましょう。そして、実際にその問題を経験した人たちと対話を試みてください。不満に思っていること、これまでに試したこと、うまくいかなかった理由などの聞き取りは重要です。目標は、アイデアによって解決しようとしている問題が、彼らが気にかけているものかどうかを見極めることです。

たとえば、多忙な親向けに子供のスケジュール管理アプリを作成しようとしている場合は、数名の親を対象に特定の質問 (例: 「物事を順序よくこなす上で一番大変なことは?」、「今求めている機能やサービスは?」)を尋ねてください。

アイデアの原型づくり

数カ月もの期間や費用を投資する前に、核となるアイデアを示す製品の原型を練り上げましょう。これがそのまま概念実証になります。シンプルなツールを用いてアイデアを表現したり、ノーコードで構築したりとその方法は自由です。

たとえば、Dropbox は最初から完全な製品だったわけではありません。サービスがどのように機能するかを示すショートビデオを作成し、それを公開してユーザーの関心を探っていたりしていました。

原型のテスト

基本的な製品やサービスコンセプトを実際に公開し、人々の反応を見てみましょう。プレローンチキャンペーンは、アイデアのパワーに頼ることなく関心を測るのにうってつけな方法です。まずは、ユーザーが登録、予約注文、順番待ちリストに参加できるランディングページを作成してください。小規模な広告キャンペーンを実施してトラフィックを増やし、どのユーザーが関与しているかを追跡します。クリック率が 2% 以上の場合は、アイデアに関心があることを示唆している可能性があります。

競合他社の調査 (真似はしない)

競合他社でうまくいっている点と、改善余地がある点を調査します。レビュー (特に否定的な内容) をチェックして、自社で埋められるかもしれないギャップを見つけましょう。Similarweb や Ahrefs などのツールを使って、競合他社がオンライン上でどのような役割を果たしているかを確認するとともに、自社が同じステージでいかに目立つことができるかを検討してみてください。

早期の価格検証

人々がアイデアにお金を払ってくれるかどうかの探りは必要はありません。テストを通じて、適正な価格帯を早めに見つけましょう。具体的には、製品にいくら支払うかを見込み客に尋ねたり、初期ユーザーにさまざまな価格で A/B テストを実施するなどの方法が利用できます。

たとえば、会社がニュースレターを発売する場合は、月額 5 ドルと月額 10 ドルの価格でそれぞれ売り出して、顧客の反応を比較してみてください。

発言だけでなく行動にも注目

初期ユーザーは、最高のフィードバック源です。彼らが製品にどのような印象を抱いているかに注目してください。最初の利用を終えて再び利用する気配はありますか?製品のことを他の人にも話してくれていますか?利用が定着していなかったり、口コミを広めていないような場合は、その理由を突き止めてください。

フィードバックに基づく継続的な調整

これは反復的なプロセスです。聞きたくないようなことも耳にするかもしれませんが、それが改善につながります。学んだことを活かしてアイデアを調整し、納得いくまでテストを繰り返してください。

警告サインへの注意

  • 人々がアイデアに対して肯定的な意見を口にしていても、実際に購入したり、利用してくれるわけではありません。

  • 肯定的なものであれ否定的なものであれ、強い反応が見られないのは懸念事項になります。中途半端な反応は、厳しい批評よりもたちが悪いです。

  • アイデアが既存のものと違うと説明するのは簡単なことではありません。

新しいビジネスアイデアへの出資方法

新しいビジネスアイデアに出資する方法は、所在地、構築しようしているもの、必要金額によって異なります。この項目では、資金調達の方法をいくつかご紹介します。

自己資金で始める

まずは、手元のリソースから始めるのが最も手っ取り早い方法です。この手法はブートストラップとも呼ばれ、貯蓄から資金を引き出したり、日雇い収入を初期費用に充てたり、手持ちのリソース (ホームオフィス、個人のツールなど) を使用したりすることを含みます。

この方法によれば所有権も 100% の状態が維持されるため、借金や外部からの圧力なども回避できます。ただし、失ってもなお余裕がある限度で出資しましょう。事業がうまく軌道に乗らなかった場合のリスクを減らすためにも、はじめから不要なものを省いておくことをお勧めします。

友人や家族を頼る

銀行や投資家よりも、自分のことをよく知っている人の方がチャンスを与えてくれる可能性が高いです。援助の方法がローンなのか、投資なのか、贈与なのかを率直に伝え、自身の見通しがはっきりと伝わるよう、すべて書面に残しておきましょう。

事業が成功しないとお金や人間関係のトラブルにつながりかねないため、リスクについては正直に伝えるようにしてください。

クラウドファンディングで需要を測る

Kickstarter や Indiegogo などのプラットフォームは、資金調達やアイデアの検証に役立ちます。人々は、報酬、予約注文、場合によっては株式と引き換えに会社のプロジェクトを支援します。まずはアイデアの内容と支援者が得られるメリットを説明する魅力的なキャンペーンを作成し、広く共有してみましょう。キャンペーンから得られる成果は、会社の宣伝力にかかっています。

また、この方法であれば、資金調達と話題づくりを同時に行うことができます。つまるところ、成功を左右するのは説得力のある売り込みです。もし売り込み内容が人々の心に響かなければ、顧客の獲得もあまり期待できない成果になるでしょう。

中小企業向け融資を検討する

しっかりとした計画と初期から推進力がある場合は、ローンを組むことをお勧めします。融資は伝統的な資金調達手段ですが、基準を満たしていれば利用可能です。銀行、中小企業庁、オンライン融資会社は、迅速で小規模なローンを提供しています。

この方法では株式をはじめとする資本を手放す必要はありません。融資者に返済を約束するだけです。貸し手は、借り手がどのように返済していくかなどの計画を知る必要があるため、返済の見通しが現実的なものであるかの確認はあらかじめしておきましょう。

エンジェル投資家を探す

エンジェル投資家は、多くの場合、企業の株式と引き換えに資金を投資する個人をいいます。エンジェル投資家は通常、ベンチャーキャピタリストなどの大規模な投資家よりも初期段階のアイデアに対して寛容です。

エンジェル投資家を見つけるには、イベントや AngelList などのプラットフォームを通じてネットワークを広げるのが良策でしょう。まずは、業界での経験を持つ投資家を探してください。彼らはアドバイスやコネクション、そして資金を提供してくれる存在です。株式を譲渡するということは、支配権を共有することを意味するので、投資してもらうことにそれだけの価値があるか慎重に検討してください。

ベンチャーキャピタルを利用して規模を拡大する

アイデアが大きな成長の可能性を秘めているようであれば、ベンチャーキャピタルからの投資が適しているかもしれません。ベンチャーキャピタリストは株式と引き換えに多額の資金を投資してくれますが、その見返りとして、支配権の共有、急速な成長、事業拡大への明確な展望を期待します。

出資を受けるための準備としてまず、問題、解決策、市場機会、戦略を説明するピッチデッキを作成しましょう。そして、業界やビジネスステージに適した機関を相手にプレゼンを行ってください。

助成金やコンペティションを調べる

助成金やビジネスコンペティションを活用する場合、融資返済や株式譲渡などのデメリットはありません。しかし、その代償として、申し込みに時間がかかったり、プロセスに長期間縛られたりします。

この種の資金調達手段は、行政プログラム、地元の商工会、または業界固有のコンテストを通じて利用することができます。ただし、これらのプログラムには通常、厳しい要件が設けられているため、それらすべてをクリアする準備が必要です。

製品を事前販売する

アイデアが商品やサービスの販売である場合、開発の段階でプレリリースすることも検討してください。早期にキャッシュフローを確保できるだけでなく、需要を測定する意味でも効果があります。ウェブサイトや Shopify などのプラットフォームを通じて予約注文を受け付け、納期やリスクについてわかりやすく説明しましょう。

この方法では、ローンや投資ではなく、顧客の購入資金で生産資金を賄うことになります。会社が提供でき得る品質で対応するようにしましょう。納期に遅れた場合、会社の評判が下がることは避けられません。

戦略的に提携を組む

自社の成功によって恩恵を受ける企業を見つけて、提携の話を持ちかけましょう。その企業は、早期アクセス、独占権、または収益の一部と引き換えに、資金を提供してくれる可能性があります。互いのリソース、ネットワーク、専門知識を活用できれば、収益以上の価値を生み出すことさえ可能です。パートナーシップを結ぶ際は、取引条件が長期的な目標に即していることを確認してください。

収益ベースの資金調達を検討する

このオプションでは、前払いで資金を得る代わりに、収益の一定割合を長期にわたって返済します。月々の返済額が収益によって決まるため、従来のローンよりもプレッシャーは軽減されます。持続的かつ予測可能な収益源を持つ企業に最適なオプションといえます。

対処すべき法的要件

事業を始める際は、適切に立ち上げるための法的要件に従う必要があります。この手続きは気が滅入るものかもしれませんが、プロセスを小分けにすると、処理がスムーズになります。この項目では、法的要件を満たす際の考慮事項について解説します。

適切な会社形態の選択

会社形態の選択は、税金、株主責任、処理する書類の量など、あらゆる面で影響が出ます。以下は、一般に設立されている会社形態の一覧です。

  • 個人事業主:個人事業主は最もシンプルな形態であり、債務や株主責任も個人 (経営者) がすべて単独で負う形になります。

  • 有限責任会社 (LLC):個人資産が保護されるこの形態は、中小企業が管理しやすい仕組みになっています。

  • 株式会社:この形態は、事業拡大、資本調達、株式発行などを計画している事業者には最適ですが、事務手続きは上記の形態に比べて煩雑化します。

会社形態を選ぶ際は、事業に伴うリスク、税金への対処、投資家の必要性を比較考量しましょう。

会社の登録

会社のほとんどは登記の義務があります。正確な手順は場所や会社形態によって異なりますが、少なくとも次の 2 つの手続きを済ませなければなりません。

  • 地元の自治体に会社名を登録します。希望する会社名が使用されている場合は、別の会社名を選択してください。

  • アメリカでの起業の場合、雇用者識別番号 (EIN) などの納税者番号を政府から取得します。その納税者番号を使用して、税務申告、従業員の雇用、事業用銀行口座の開設を行うことが可能です。

ライセンスと許可の取得

業務内容によっては、合法的に運営するためのライセンスや許可が必要になる場合があります。以下はその例です。

  • 食品を販売する場合は、保健衛生に関する許可証が必要です。

  • 小売店を開く場合は、販売者許可証または売上税の登録証が必要です。

  • オンラインビジネスを運営する場合は、売上税の登録が必要になることがあります。

その他必要な許可等については、自治体に確認してください。業界や地域によって内容が大きく変わるため注意が必要です。

知的財産の保護

ロゴ、ブランド名、製品デザイン、キャッチフレーズなど、独自性のあるものを作り出した場合は、保護する価値が生まれます。法律によって保護される知的財産には以下のものが含まれます。

  • ブランド名、ロゴ、スローガンを保護するための商標

  • 発明や製品設計を保護するための特許

  • 文章、美術、音楽などの創作物の著作権

知的財産の保護を怠った場合、作品や商品を他者に模倣されるおそれがあります。

納税義務の把握

税金は、問題が起きる前に処理しておかないと大変なことになります。一般的な税金としては、以下のものが挙げられます。

  • 売上税:商品 (場合によってはサービス) を販売する場合は、売上税を徴収して納付する義務を負います。

  • 給与税:従業員を雇用する場合は、給与税の源泉徴収と納付の義務を負います。

契約書や同意書の作成

契約書は、双方の誤解を防ぐだけでなく、会社を保護する意味でも役立ちます。契約には、次のようなものが含まれたりします。

  • クライアント契約:顧客には、支払い条件、成果物、および問題が発生した場合の事後手順を詳しく説明する必要があります。

  • パートナーシップ契約:会社とパートナーがそれぞれ担うべき役割のほか、利益配分、終了条件などを詳細に定めます。

  • ベンダー契約:サプライヤーやサービスプロバイダーが納入する予定の製品について、詳細をあらかじめ決めておきます。

弁護士などからの支援を得て、会社のニーズに合わせた契約を作るのが理想のかたちです。

雇用に関する法律の遵守

従業員を雇用する場合は、現地の労働法に従う義務があります。この義務には、最低賃金の支払い、労災保険の提供、雇用差別の防止が最低でも含まれます。労働法違反は多額の罰金や訴訟につながるおそれがあるため、最初から正しく対処するようにしてください。

事業保険への加入

保険は、訴訟から事故まで、さまざまなリスクを管理するのに役立ちます。ビジネスタイプに応じて、以下の保険への加入を検討してください。

  • 事故、物的損害、弁護士費用を補償する一般的な賠償責任保険

  • サービス提供時のミスや失敗から会社を保護するための企業賠償責任保険

  • 物理的製品の欠陥に伴う過失請求を補償する製造物責任保険

顧客やパートナーの多くは、契約を結ぶ前に、保険に加入することを会社に求めるでしょう。

アイデアをビジネスにつなげる際に起こりがちな失敗

アイデアをビジネスにつなげる瞬間はいつだって刺激的なものですが、油断すると思わぬ落とし穴にはまることもあります。この項目では、そのようなタイミングで注意すべき点と回避方法についてご紹介します。

アイデアに夢中になり問題に気付かない

最大の過ちの一つは、アイデアに執着しすぎて、それが本当に問題を解決できるものなのか忘れがちになってしまうことです。どんなに優れたアイデアでも、ニーズに即していなければ推進力を発揮することはできません。

この失敗を回避するには、見込み客になるべく早くから接触し、彼らが抱える問題について尋ねてください。ソリューションがニーズを満たしていないことがフィードバックで判明した場合でも、前向きに軌道修正に望みましょう。

市場調査を省略する

自分のアイデアは画期的だと思うかもしれませんが、市場を知らないままだと、誰も欲しがらないもの、あるいは他社が得意としているものに時間とお金を浪費することになりかねません。

これを避けるには、競合他社を調査して、そこは何をしているのか、自分のアイデアとどのように違うのかを理解してください。加えて、ターゲット顧客を特定し、購買習慣、好み、購入意欲を把握しましょう。

明確な価値提案を定義していない

自社の製品やサービスが他の製品よりも優れている、速い、または有用である根拠を説明できなければ、顧客を引き付けるのは難しいでしょう。

ニッチな問題に対する解決策であれ、既存のものより優れたサービスであれ、何らかの改善案であれ、自社を際立たせられるアイデアに焦点を当てましょう。価値提案の説明を実際の人々に聞いてもらい、共感を得られるかどうか試してみてください。

一度に多くのことをやろうとする

多くの追加機能を備えた製品を構築したり、あらゆるタイプの顧客をターゲットにしたくなる気持ちはわかります。しかし、物事に薄く広く手を付けすぎると、燃え尽き症候群になるケースがよく見られます。

代わりに、アイデアをテストするのに十分な価値を提供する実用最小限の製品から小さく始めてみましょう。最初はコアな顧客層に焦点を絞り、ビジネスの成長に合わせて範囲を拡大していったので十分です。

コストを低く見積もる

事業の失敗の大半は、キャッシュフローの問題に結び付いています。マーケティング、税金、不測の事態にかかる費用など、見えざるコストは見落とされがちです。

これを回避するには、初期費用と継続的な費用を考慮した現実的な予算を作成します。緊急事態に備えてキャッシュクッションを積み立てておけば、いざというときのストレスを緩和できます。

法務 / 事務手続きを無視する

会社の登録、適切な許可の取得、知的財産の保護などの手順を省略すると、罰金、法的トラブル、または機会損失につながる可能性があります。

事前に事業を行う地域や業界の法的要件を調査してください。分からないことがあれば、迷わず専門家に相談しましょう。後で高額な授業料を支払うよりも、少額で問題を防ぐ方が賢明です。

価格設定が戦略的でない

新しいビジネスでは多くの場合、製品の価格が高すぎて顧客を躊躇させてしまったり、反対に低く設定してコストをカバーできなかったりすることがあります。

それらの問題を防ぐためにも、競合他社を調査し、ターゲット顧客と話をして、顧客がいくら支払う意思があるかを探ってください。さまざまな価格帯を試して、顧客が価値を感じ、会社が利益を上げられるスイートスポットを見つけましょう。

顧客よりも製品の方に目を向けすぎている

製品を完璧に仕上げることに夢中になり、顧客との関係をおろそかにするのは簡単です。しかし、優れた製品はそれ自体では売れません。

製品開発と顧客への働きかけのバランスを取り、なるべく早期のうちに信頼関係の構築とフィードバックの収集を開始してください。機能の構築に取り組むだけでなく、それが価値を提供し、顧客の問題を解決できるようにすることを意識しましょう。

マーケティング活動を怠る

どんなに優れた製品を出しても、誰もそのことを知らなければ売上は立ちません。マーケティングに必要な時間、労力、リソースを過小評価することは、ありがちな失敗です。

この問題を回避するには、マーケティング戦略を立ち上げ前の早い段階から計画することが有効です。ソーシャルメディア、メールマーケティング、パートナーシップなど、費用対効果の高いチャネルを駆使して、世間からの注目を集めましょう。

非現実的な成長期待値を設定する

大きな野望を抱くのは素晴らしいことですが、すぐに成功することを期待すると、失望や誤った意思決定につながる可能性があります。本来、成長は時間を要するものです。

調査とデータに基づいて現実的なマイルストーンを設定し、着実で持続可能な成長に焦点を当てるようにしましょう。

何でも一人でやろうとする

最初は何でも自分でやった方が費用を抑えられるかもしれませんが、燃え尽き症候群になったり、進捗が遅れたりする可能性があります。会社経営において、すべての側面で完璧に物事をこなせる人はいません。

長所はそのまま活かし、能力の足りない部分をアウトソーシングや委任で補うように変えてみましょう。うまくいけば、会社の方向を導き、知識の溝を埋めてくれるアドバイザーやメンターとのネットワークを築けるはずです。

フィードバックを無視する

創業者の中には、批判を耳にすると保身に走ったり、顧客からのフィードバックに従わなかったりする人がいます。このような姿勢では、製品の売れ行きが悪化したり、戦略で立ち往生してしまう可能性があります。

顧客、アドバイザー、同僚からのフィードバックは積極的に収集し、それらを学習の機会と捉えるようにしてください。彼らのフィードバックを利用して、製品そのものとプロモーションを洗練させましょう。

起業に対する Stripe のサポート

お客様が事業を立ち上げる際、Stripe では特に、決済処理、スケーリング、バックエンド運用に関するさまざまなタスクを支援することできます。Stripe によってもたらされる変化を以下にご紹介します。

  • 決済の受け付け:Stripe を介して、支払いの回収を今すぐ簡単に始められます。主要なクレジットカードやデビットカードのほか、デジタルウォレット、銀行振込、現地固有の決済手段など、サポートしている決済手段はさまざまです。海外に事業を展開している場合でも、Stripe は複数の通貨をサポートしているため、取引するのがどの国の顧客であっても、通貨換算や銀行の設定を気にすることなく支払いを受け付けることができます。

  • サブスクリプションの運用:メンバーシップや SaaS (サービスとしてのソフトウェア) による経常収益を中心にビジネスが成り立っている場合、Stripe の収益管理ツールが役立ちます。継続請求を自動化するだけでなく、サブスクリプションのアップグレード、ダウングレード、キャンセルを最小限の手間で処理することが可能です。また、解約率や月間経常収益など、サブスクリプションベースのモデルを拡大するための重要指標に関するインサイトも得られます。

  • 既製の決済ページの提供:Stripe では独自の決済プロセスを構築する必要はなく、事前構築済みの決済ページを使用できます。このページは顧客が購入をすばやく完了できるように設計されており、自動入力やエラーチェックなどの機能も組み込まれています。海外顧客に商品を販売している場合、決済ページは顧客の所在地に合わせて言語と通貨が調整されます。

  • マーケットプレイスやプラットフォームの構築:顧客と売り手をつなぐアイデア (例: マーケットプレイス、ギグプラットフォーム) の場合は、Stripe Connect で入金やコンプライアンスを管理できます。売り手の身元や銀行情報の検証を通じて売り手のアカウント登録プロセスが簡素化されるほか、カスタムソリューションを構築することなく、複数の当事者間で支払いを自動的に分割できるようになります。Connect は、さまざまな地域で機能するように設計されています。

  • 不正利用からの保護:不正利用のリスクは、特に駆け出しの頃は常に隣り合わせです。Stripe の不正利用検出専用ビルトイン機能である Stripe Radar は、取引の安全性を保つのに役立ちます。使用を重ねるごとに賢くなる AI を駆使して、不審な支払いに自動的にフラグを立てられます。また、不正使用検出ルールはビジネスニーズに合わせて調整できるため、不必要な支払い拒否や予期せぬ問題をあらかじめ発生させないようにすることもできます。

  • 勢いを保ったままに事業拡大:Stripe は企業の成長を意図して構築されています。事業拡大に伴い、さらにカスタマイズ性の高い機能が必要になった場合は、Stripe のアプリケーション・プログラミング・インターフェース (API) を使用して、新機能をシステム上に構築できます。より詳細なレポートを追跡する場合も、より高度な支払い設定を処理する場合も、Stripe は会社の成長に合わせて対応します。

  • 税金の自動処理:特に複数の国で商品を販売するような場合は、税務処理の問題が出てきます。Stripe Tax は、顧客の所在地に基づいて適切な税率を自動的に計算し、必要な税率を確実に徴収します。また、現地の法令に則って自動で処理を行うため、ルールの変更や監査に驚かされることもありません。

この記事の内容は、一般的な情報および教育のみを目的としており、法律上または税務上のアドバイスとして解釈されるべきではありません。Stripe は、記事内の情報の正確性、完全性、妥当性、または最新性を保証または請け合うものではありません。特定の状況については、管轄区域で活動する資格のある有能な弁護士または会計士に助言を求める必要があります。

今すぐ始めましょう

アカウントを作成し、支払いの受け付けを開始しましょう。契約や、銀行情報の提出などの手続きは不要です。貴社ビジネスに合わせたカスタムパッケージのご提案については、営業担当にお問い合わせください。
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