LLC の設立方法:ビジネス向けステップバイステップガイド

最終更新日: 2023 年 1 月 9 日
  1. はじめに
  2. LLC とは何ですか?
  3. LLC の設立にはどんなメリットがありますか?
  4. LLC の設立方法
    1. LLC の名称検索を実行する
    2. DBA 名を登録する
    3. ドメイン名を登録する
    4. 定款を提出する
    5. 登録代理人を指名する
    6. 運営協定を作成する
    7. 公開要件を満たす
    8. 営業許可証と許認可を取得する
    9. 雇用者識別番号 (EIN) を取得する
    10. 各州の労働局に登録する
    11. ビジネス用銀行口座を開設する
  5. Stripe によるサポート
    1. Stripe Atlas による申請
    2. デラウェア州での会社の設立
    3. IRS 納税者番号 (EIN) の取得
    4. 会社における株式の取得
    5. 83(b) Tax Election の申請
    6. パートナー特典と割引

ビジネス構築の最大のマイルストーンの一つは、正式な法人として登録することです。LLC は最も人気のあるビジネス形態の一つで、2021 年にアメリカで登録された LLC は 2千160 万件を超えます。

LLC を設立することが、太刀打ちできない、または複雑なプロセスである必要はありません。このガイドは、ビジネスのために LLC を設立し、LLC のステータスを実際に機能させるために知っておく必要がある事柄を網羅しています。

この記事の内容

  • LLC とは何ですか?
  • LLC の設立にはどんなメリットがありますか?
  • LLC の設立方法:
    • LLC の名称検索を実行する。
    • DBA 名を登録する。
    • ドメイン名を登録する。
    • 定款を提出する。
    • 登録代理人を指名する。
    • 運営協定を作成する。
    • 公開要件を満たす。
    • 営業許可証と許認可を取得する。
    • 雇用者識別番号 (EIN) を取得する。
    • 各州の労働局に登録する。
    • ビジネス用銀行口座を開設する。

LLC とは何ですか?

LLC (有限責任会社) は、アメリカのビジネス構造で、会社の側面とパートナーシップ/個人事業主の側面を組み合わせ、会社のオーナーに問われる責任を制限的なものとするハイブリッドな事業体です。

LLC の設立にはどんなメリットがありますか?

ほとんどの場合、LLC を設立することはビジネスに好影響をもたらします。LLC を設立する法的必要がない場合でも、LLC を設立することには大きなメリットがあります。

  • 有限責任
    LLC により、ビジネスを、そのオーナーとは異なる法人として確立できます。LLC を設立することで、納税から訴訟まで、事業に関する責任事項から個人を守ることができます。

  • ビジネスパートナーとの明確な関係
    パートナーとの共同経営であれば、LLC を設立する過程で多くの実務的な話をすることになります。各種の責任の所在はどこにありますか?もし関係者のいずれかが事業から退くことになったらどうなるのでしょうか?利益はどのように分配されるのでしょうか?パートナーとの間で意見が一致していると感じていても、LLC の設立プロセスの一環として、これらの決定を書面にしておくのは賢明なことです。

  • ビジネスの名称を登録する
    ビジネスの名称を決定して正式に登録し、その名称を中心とした事業体を確立して、法的に自分の名称とします。

  • 資金調達が容易に
    事業成長のために借入や外部投資資金の調達を計画していますか?資金提供者または投資家の観点から見れば、登記済みの LLC であるということは、個人であるよりも、資金調達の正当性において優れています。

LLC の設立方法

以下は、LLC 設立の主なステップです。LLC の設立と運営に関する具体的な規則と規制は、どの州に所在するかによって異なります。

LLC の名称検索を実行する

正式に LLC を設立する前に、まず使用する名称を決定する必要があります。正式に登録した商号がそのまま営業名となる場合もありますが、営業用の「商号」(DBA) または「屋号」を使用することも一般的です。これは、登記上の LLC の名称とは異なる、一般に公開される名称です。例えば、申請する正式名称は Jack's Snacks LLC ですが、Jack's Sandwich Supreme というサンドイッチ店を経営する予定であるとします。

名前を決めるのはクリエイティブな作業ですが、技術的な問題もいくつかあります。

  • 制限対象となる用語: ほとんどの州には、LLC の名前に使用できない制限となる用語のリストがあります。名前を決める前に、必ず州のリストをチェックする必要があります。
  • 商標: 既存の商標を侵害することはできません。ビジネスオーナーは、アメリカ特許商標庁が管理する登録商標と先行出願中の商標のデータベースである Trademark Electronic Search System (TESS) を利用して、名称の候補を調査することができます。
  • 現在の州における名前の可用性: その名称が現在の州で使用されているかどうかも確認する必要があります。名称の可用性を確認するには、各州の事務所に問い合わせるのが一番です。

DBA 名を登録する

LLC に登録するのと同じ名前を使用して事業を運営する予定であれば、このステップは無視しても構いません。しかし、別の名前でビジネスを行う場合は、定款の提出に加えて DBA 名の登録が必要になる可能性が高くなります。すべての州で義務付けられている訳ではないので、所在地の州の規定を確認してください。

ドメイン名を登録する

希望のビジネス名が商標に抵触せず、州内で自由に使用できることを確認したら、ビジネスウェブサイト用のドメイン名 (場合によっては複数) を登録し、オンラインプレゼンスを主張できます。これは LLC を設立する際に必須のステップではありませんが、希望するドメイン名を確実に取得するために、早めに対応するのが望ましいでしょう。

定款を提出する

ほとんどの州では、オンラインで簡単な書類をダウンロードし、提出することで定款を完成させることができます。この書類に必要な情報は州によって多少異なりますが、いくつかの基本的な事項はどの州でも必要となります:

  • ビジネス名
  • 事業が登記される住所 (物理的な事業の所在地、または別の住所)
  • 申請者の氏名および他の役員の氏名

記入後、必要な申請料を添えて、申請する州の州務長官事務所に提出します。中小企業庁 (SBA) では、各州の事務所へのリンク一覧を参照できます。こうした事務所では、現在の州で定款を提出するために必要な情報をまとめて入手することができます。

登録代理人を指名する

ほとんどの州で、LLC に登録代理人 (1 人) を選任することが義務付けられています。この代理人は、送達通知、コンプライアンス関連文書、あらゆる政府機関からの連絡などを受け取るための公式窓口となります。この代理人は、事業者を代表して行動し、コミュニケーションを行います。定款に記載されている LLC の設立メンバーの 1 人が代理人を務めることもあります。

運営協定を作成する

運営協定は、主要な事業運営と内部意思決定の仕組みを定めた文書です。運営協定がどのようなものかは企業によって異なりますが、ほとんどの場合、以下の項目が含まれます:

  • メンバー間の所有比率
  • メンバーの権限と責任
  • 議決権
  • 所有権の譲渡に関する規定

事業者が LLC を設立する際に、すべての州で運営協定の作成が義務付けられている訳ではありません。所在地の州で作成が義務付けられていない場合でも、これは価値のある有用な文書と言えます。

公開要件を満たす

州によっては、(通常は地元の) 新聞に新しい LLC の設立を公告することが義務付けられています。いつ、どこで公表しなければならないか、複数回公表する必要があるかどうかなど、この要件を満たす方法についての詳細は、所在地の州の出願事務所に確認してください。

営業許可証と許認可を取得する

事業の種類や事業を行っている州によっては、LLC を登録した後に、追加の事業ライセンスや許認可を取得する必要が生じる場合があります。SBA は、州の事業許可事務所のリストも管理しており、許認可の要件を調査するのに利用できます。

雇用者識別番号 (EIN) を取得する

LLC として納税するためには、雇用者番号 (EIN) として知られる連邦納税者番号を取得する必要があります。これは、法人の社会保障番号に相当します。納税、法人用銀行口座の開設、融資の申し込みなどに使用します。

各州の労働局に登録する

ほとんどの州では、事業者に従業員がいる場合、州の労働省当局への登録も必要となります。個人事業主であれば、おそらくこのステップは必要ないでしょう。

ビジネス用銀行口座を開設する

LLC は法的に独立した事業体であるため、申請者や他のメンバー個人のものとは別に、事業を運営するための財務面での条件を整える必要があります。最優先のステップは、LLC の財務運営の要となるビジネス用銀行口座の開設です。

ビジネス用銀行口座を開設した後は、会社のクレジットカードを発行したり、Stripe のような決済代行業者を利用したりするなど、ビジネスの財務基盤を構築するための二次的なステップを踏むことになります。

Stripe によるサポート

Stripe Atlas を使用すると法人化と会社の設立をシンプルに行うことができます。このため、顧客への請求、チームの雇用、資金の調達を最大限に敏速に行うことができます。

Stripe Atlas のフォームに会社の詳細情報を 10 分以内で入力してください。お申し込みにより、Stripe がデラウェア州で会社を設立し、IRS の納税者番号 (EIN) を取得して、ワンクリックで新会社の株式の購入が可能になり、さらに 83(b) Tax Election に関する書類が自動的に申請されます。Atlas は法律に準拠した契約書および雇用のテンプレートを複数用意しています。さらに、IRS による納税者番号の割り当て前であっても、銀行口座の開設や決済の受付開始をサポートします。

Atlas をご利用の創業者は、主要なソフトウエアパートナーを割引料金でご利用いただけます。ワンクリックで厳選されたパートナーにアカウントを登録すると、Stripe の無料の決済処理のクレジットが提供されます。今すぐ会社を設立しましょう

Stripe Atlas による申請

新会社の詳細情報の入力には 10分 もかかりません。会社の構造 (C 株式会社、有限責任会社 (LLC)、子会社)、会社名を選択します。申請を提出する前に Stripe の企業名即時チェッカーがその会社名を使用できるかどうかをお知らせします。共同創業者を最大 4 名まで追加し、その中での株式の割り当てを決定し、選択に応じて将来のチームメートのための株式プールを留保することができます。役員を任命し、住所と電話番号 (必要に応じて、創業者は無料の仮想の住所を一年間保有することができます) を追加し、ワンクリックで法的文書に目を通し、署名することができます。

デラウェア州での会社の設立

Atlas は申請を審査し、1 営業日以内にデラウェア州に会社の設立の書類を提出します。Atlas による申請にはすべて、デラウェア州における 24 時間体制での優先処理サービスが含まれ、追加手数料なしでご利用いただけます。Atlas は会社の設立と最初の1 年間の登記代理人サービス (州のコンプライアンス要件) に 500ドルを請求し、その後は登記代理人の継続料として毎年 100 ドルを請求します。

IRS 納税者番号 (EIN) の取得

デラウェア州での会社設立が完了すると、Atlas は会社の IRS 納税者番号を申請します。アメリカの社会保障番号、アメリカ国内の住所、電話番号を提出した創業者は優先的に処理を受けられます。その他のユーザーはすべて標準どおりに処理されます。標準的な順序の場合、Atlas はお客様に代わって IRS に対して請求を行い、EIN を取得します。IRS のデータをリアルタイムで使用して、申請が有効になる時期を判断します。詳細については、Atlas による EIN の取得方法と現在の納税者番号 ETA の確認をご覧ください。

会社における株式の取得

Atlas による会社の設立が完了した後、Stripe は創業者に自動的に株式を発行して、株式の購入をサポートするため、その会社の株式を公式に保有できます。Atlas を利用することで、創業者はワンクリックで知的財産の株式を購入し、これを会社の書類に反映させることができます。現金や小切手の支払いを郵送したり、追跡したりする必要はありません。

83(b) Tax Election の申請

スタートアップの創業者の多くは、83(b) Tax Election を申請して、将来の個人課税を節税する選択ができます。Atlas ではアメリカおよびアメリカ以外の創業者も、ワンクリックで 83(b) Tax Election を申請し、送付できるため、郵便局へ出向く必要はありません。Stripe では追跡番号付き USPS 特定記録郵便を使用して申請します。お客様は署名済みの 83 (b) Tax Election のコピーと提出証明をダッシュボードで取得できます。

パートナー特典と割引

Atlas は多様なサードパーティーツールと提携して、特別価格やアクセス権を Atlas の創業者に提供しています。Stripe は、OpenAI、アマゾンウェブサービスなど、エンジニアリング、税務および財務、法令準拠、業務のツールを割引価格で提供しています。Atlas はまた、Mercury、Carta、AngelList と提携し、Atlas の企業情報を使用してスピーディーな自動アカウント登録機能を提供しているため、銀行取引や資金調達にも速やかに対応できます。さらに Atlasの創業者は、決済処理に無料のクレジットを最大 1 年間利用できるなど、Stripe の他のプロダクトを割引料金で利用することができます。

スタートアップの創業者のための Atlas のガイドを参照するか、Stripe Atlas の詳細を読んで、Atlas がどのように新規ビジネスを速やかに負担なくセットアップできるかをご確認ください。今すぐ会社を設立しましょう

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