この 2 年間で、世界中の小売業界は大きな変化を遂げました。消費者が必要とし望んでいるものの、ほとんどではないにしても多くはオンラインで購入できるよう移行されましたので、企業は顧客体験を適応させ、革新する必要がありました。
小売業界の見通しは、今後数か月から数年の間にさらに多くの変化が起こると確実視されています。パンデミックが始まったとき以来、多くの実店舗が営業を再開していますが、インターネットは仕事、教育、ショッピングなど、多くの人々の生活の中心であり続けています。こういったトレンドにより、小売業者は消費者の動向に合わせて、さまざまな販売チャネルで統一感あるスムーズなショッピング体験を提供する必要があります。
迅速で満足感の高い統合された E コマース体験を、顧客はますます期待しています。これに応えるにはどうすればよいでしょうか?E コマース事業において、技術や物流のリソースに負担をかけずに収益を最大限に伸ばすにはどうすればよいでしょうか?決済を使用してグローバルに拡大し、新しい顧客にリーチする方法とは、どういったものでしょうか?
南北アメリカに関するこの小売業界トレンドレポートで、これらの質問にお答えします。主要な小売トレンドを取り上げ、ガイダンスを提供し、幅広い企業についてのストーリーを共有します。Ford や Bodum などの企業が、変わりゆく小売環境にどのように適応し、成功してきたかについてお伝えします。
インスピレーション、ガイダンス、新しい統計、敏捷性ある小売業者のストーリーなど、どういったものをお探しでも、規模に応じて適応するために必要なものがここで見つかります。
—Jeanne DeWitt Grosser 氏、Stripe グローバルパートナーシップ責任者、南北アメリカ
*Jeanne 氏は、南北アメリカで Stripe をスピーディーに成長させる任務の責任者です。Stripe に入社する前は、Dialpad の CRO を務め、Google に 7 年以上在籍していました。
南北アメリカにおける 2023 年の主なオンライン小売トレンド
- E コマースの歴史的な急増は今後も続くでしょう。
- 小売業者は、オンライン決済改善のためにするべきことがまだ多くあります。
- 消費者は、オンライン決済において融資などより多くの支払いオプションを求めています。
- 小売業者は、オンライン不正利用に対抗する措置を強化する必要があります。
- 賢明な小売業者は、決済を使用して戦略を導き、バックオフィスを合理化しています。
成長のためのガイド
2020 年 3 月以降、小売経済全体が大きな消費者行動の変革とデジタルトランスフォーメーションを経験しています。多くの実店舗が再開しているにも関わらず、世界的なパンデミックの際に未曾有の急増をみた E コマースの支出は、引き続き増加しています。 Stripe の調査によれば、北米の顧客の 40% 以上が、2021 年にオンラインショッピングの量を少なくとも 2 倍にしたと回答しました。
ラテンアメリカは歴史的に E コマースでは他の地域に遅れをとってきましたが、パンデミックによって急速に普及が広まってきています。これは、この地域に拠点を置く小売業者や市場で販売を検討している小売業者に、大きな影響を与えるでしょう。Statista は、この地域の小売 E コマースの売上高が 2025 年までにほぼ倍増し、合計 1,600 億ドルに達すると推定しています。
オンラインで販売することと、それを効果的に行い収益性を高めることは、別のことですが、先ごろの McKinsey & Company レポートによると、E コマースが力強く成長した企業は、必ずしもそれに見合った収益成長を遂げたとは限らないことがわかりました。2016 年以降、E コマースが最も急速に増加した企業は、E コマースの成長が控えめな企業よりも全体的な収益の伸びが小さかったのです。小売業のトレンドレポートでは、以下のように述べられています。「デジタル成長だけでは十分ではありません。収益性の高いデジタル成長のみが価値を生み出すのです。」
以下のガイドとリソースでは、ビジネスと顧客に価値をもたらすために、E コマース業務を最適化するためのヒントを紹介します。
北米におけるオンライン決済の現状
オンラインで販売を完了させるための核である決済プロセス。これを今や、ほとんどの大手小売業者はすでに完成させたと、思っている方は多いかもしれません。ところが、弊社のレポートである 2021 年の北米2決済フローの状況 によると、消費者の 20% 近くが、決済フローに 1 分以上かかった場合、購入をやめると答えています。
実際、北米の大手 E コマース小売業者を対象にした小売市場分析では、ほぼすべての小売業者 (96%) において、決済時に少なくとも 5 つの基本的なエラーがあることがわかりました。これらの欠点は、フォームデザイン、モバイル最適化、ローカライゼーション、購入者の信頼とセキュリティなど、私たちが調査した決済プロセスのあらゆる側面で見つかりました。
以下に例を挙げます。
- 上位企業の 51% が住所のオートコンプリートをサポートしていませんでした
- 77% では、将来使用するために顧客が支払い情報を保存することができませんでした
- 決済フローの 18% で、顧客がゲストとして決済することが認められていませんでした
「最もパフォーマンスの高い決済フローは、スムーズに実行される数十の小さな最適化で構成されています。」 —2021 年の北米の決済フローの状況
決済フローを最適化するためのソリューション、アドバイス、リソース
一般的な決済フローの盲点とその回避方法の詳細については、レポートを参照してください。
先日のウェビナー、「エキスパートに質問する:Stripe の決済フローベストプラクティス」では、決済時の購入完了率を最適化するための主なテクニックについて説明しています。
Stripe Checkout は、直感的で迅速な決済フロー体験を徹底させるため、細部にいたるまで綿密に設計されています。ホスト型の決済フローページを使用するか、Stripe Elements を使用して、これらの機能を独自の決済フローに統合できます。
新しい決済手段の需要に応える
デジタルトランスフォーメーションは、顧客の買い物の仕方だけでなく、購入の支払い方法や資金調達方法も変えています。2023 年の小売トレンドは、買い物客が新しい決済手段に引き寄せられていることを示しており、近年急速に採用されているのは、モバイルウォレットと、一般に後払い (BNPL) として知られる分割払い融資の 2 つです。
Statista によると、北米でのモバイルウォレット取引は、主に Apple Pay と Google Pay を通じて行われており、2021 年に 6,000 億ドルを突破しました。モバイルウォレットの取引量は 2025 年までに 1 兆ドルを超えると予測されています。
また、多くの顧客が、BNPL を利用しています。ユーザーは、購入の支払いを数か月にわたって分割することができます。支払いは通常、期限内に行われた場合、無利息です。この決済手段は、特にミレニアル世代の間で人気が高く、2026年までに世界の E コマース支出のほぼ 1 兆ドルを占めると予想されています。
決済手段を拡大するためのソリューション、アドバイス、リソース
クレジットカードやデビットカード以外の普及している決済手段の種類については、オンライン決済入門 をお読みください。
また、総合的な BNPL に関するガイドとウェビナーを、決済手段の詳細に関心のある企業向けにご用意しています。
不正利用に対してよりスマートなアプローチを
小売業界の分析によると、過去 2 年間で顧客がオンラインで買い物をする頻度は大幅に増加しています。しかしこの変化は、不正行為の増加という好ましくない結果をもたらしました。2021 年の E コマース不正利用は前年比 14% 増加し、全世界で合計 200 億ドルに達したと推定されます。
不正利用が E コマースで損失を引き起こす主な原因は 2 つあります。不正利用を防止できなかったことによる損失もあれば、不正検知機能が単純であるため正当な取引を意図せずにブロックしてしまうという、誤った拒否から生じる損失もあります。
機械学習テクノロジーの応用により、不正検知機能が改善されることが、大いに期待されています。何千億ものデータポイントを活用することで、アルゴリズムはあらゆる取引の不正リスクを評価し、適切な措置を講じることができます。機械学習を効果的に展開することで、静的なルールに依存して問題のある取引にフラグを立てるシステムとは異なり、疑わしいパターンにリアルタイムで適応できます。
「歴史的に、企業はブルートフォースルールを使用して、不正利用の疑いのある請求を予測してブロックしてきました。一方、機械学習は、より微妙なパターンを検知して、収益を最大化することができます」—不正検知のための機械学習入門
不正検知を改善するためのソリューション、アドバイス、リソース
精密な不正利用リスク検知は、当社の統合型不正対策ソリューションである Stripe Radar の中核をなすものです。Radar は、適応型機械学習、カードネットワークや銀行との密接な関係、ユーザーの大規模なグローバルデータベースを使用して、企業と購入完了率 を保護します。
決済を成長に生かす
絶え間なく変化するグローバル経済において、企業は変化する顧客の習慣やダイナミックな市場環境に適応し、対応することの重要性を学んできました。大手小売業者は、決済をコモディティとしてだけでなく、適応と成長に役立つ不可欠なリソースと見なしています。
敏捷性ある決済システムを実装することで、サブスクリプション、消費者直接取引 (DTC)、ピアツーピア (P2P) などの新しいビジネスモデルを革新し、開発することができます。これにより、かつてはサードパーティの販売店やマーケットプレイスを通じてのみ販売していた大手ブランドが、顧客とより強い結びつきを築き、市場のインサイトを得ることができるようになりました。
機敏で柔軟な決済機能を持つことで、新しい地理的市場につながる可能性があります。他国での需要を把握し、決済を受け付けることができます。現地オフィスを設立したり、法令遵守や技術的ハードルをクリアしたりといった、多額の投資を行う必要はありません。
グローバル展開を成功させるには、現地の決済手段や嗜好に動的に適応できる決済機能が必要です。アメリカとカナダではクレジットカードが主なオンライン決済手段ですが、その他の地域の消費者の 40% は他の選択肢を好みます。たとえば、銀行振込はドイツで最も人気のある支払い方法であり、イタリアの顧客の約 3 分の 1 はデジタルウォレットでの支払いを好みます。
先見の明のある企業は、決済を利用して、さまざまなオンラインチャネルと実店舗チャネルで、顧客のニーズと収益を完全かつ総合的に把握しています。
成長のためのソリューション、アドバイス、リソース
この Stripe ウェビナー「オンライン決済と対面決済の統合」で、統合されたオムニチャネル顧客体験を提供する方法を学ビましょう。
Stripe は、財務業務をより効率化して統合し、データの可視性を高めるのに役立つ、複数のソリューションを開発しました。Stripe Tax を使用すると、アメリカ全州と 35 か国以上で売上税、VAT、GST を自動的に計算して徴収できます。Stripe Revenue Recognition では、会計業務をリアルタイムで可視化して制御し、監査、法令遵守、および予測を目的としたレポートを作成できます。
事業者の視点
小売業者は、自社の成功が顧客維持と顧客エンゲージメントにかかっていることを知っています。そのためには、摩擦のない E コマース体験を生み出す必要があります。彼らの多くが、新しくより良い E コマース体験開発の先頭に立っています。ここでは、デジタル化が進む市場で顧客の期待に応え、それを超えようとする彼らの視点をいくつか紹介します。
Ford、顧客にリーチする新モデルを推進
フォードほど象徴的で歴史的なアメリカのブランドはないかもしれません。自動車メーカーである同社が長寿を誇っているのは、顧客の嗜好の変化に継続的に適応する能力があるからです。今日の消費者は車の購入もオンラインで、と希望しているため、そちらにも対応しています。融資から機能まで、注文の多くの面をカスタマイズできるようにしています。
2022 年、Stripe は Ford と 5 年間のパートナー契約を結び、同社が消費者直接取引を行えるよう支援しています。自動車購入者は、Ford.com で新車の予約、カスタマイズ、頭金の支払いを行い、最寄りのディーラーで受け取ることができます。Ford は、Stripe を技術スタックの重要部にすることで、顧客にスムーズな E コマース体験を提供し、ディーラーの支払い受け付け体験を向上させることを目指しています。
「私たちは Stripe と協力して、E コマース決済インフラを再考してきました。Stripe のプラットフォームは、お客様が選択したあらゆるチャネルで、よりシンプルで優れた決済体験をお届けし、より迅速に改善を進めるのに役立つでしょう」と、フォードモータークレジットカンパニーの CEO である Marion Harris 氏は述べています。
Ford が顧客の自動車購入方法を変革するのに Stripe がどのように役立っているかについて、詳細はこちらをご覧ください。
成長と価値創造のための Ford+ 計画の一環として、私たちは、確固たる専門知識を持つプロバイダーをどこに配置するか、そしてお客様のためになる差別化された常接続の体験をどこに構築するかについて、戦略的に決めています。Stripe は、ユーザー体験に関する強力な専門知識を培ってきており、簡単で直感的かつ安全な決済プロセスを、お客様に提供する支援をいただいています。」
Dermalogica がカスタムアプローチを適用して不正使用率を半減
Dermalogica は、30年以上にわたり業務用スキンケア製品のリーダーであり続けています。スキンケアの専門家の間で Dermalogica の評判が高まるにつれ、世界 80 か国へと業務を拡大し、忠実な在宅ユーザー基盤を開拓するにいたりました。
課題
化粧品ブランドは、製品の潜在的な再販価値が高いため、不正請求の標的になることがよくあります。この課題に取り組むにあたり、Dermalogica は、仕入れ購買者を遠ざけることなく、不正な取引をブロックする必要性のバランスを取る必要がありました。仕入れ購買者は生涯価値が高く、彼らの購買力に依存して同社は業績を維持しています。そのため、誤検知があると、この忠実な顧客を遠ざけるリスクがあります。
ソリューション
Dermalogica は Radar for Fraud Teams を導入し、Radar に組み込まれた適応型機械学習を使用しながら、特定の顧客ベースと優先順位に合わせて調整できるようにしました。ホワイトリストとルールを使用することで、同社は仕入れ顧客にスムーズな注文体験を提供すると同時に、リスクの高い注文に対する保護を強化することができました。
結果
Dermalogica が Radar を使い始めてから 6 か月で、不正利用率は半減し、一般的な E コマース企業を大きく下回るレベルにまで減少しました。
さまざまな顧客セグメントに合わせて、不正利用管理のアプローチをカスタマイズすることが必要なのですが、Radar のおかげで柔軟に対応できるようになりました。また、面倒な作業は常時稼働のシステムに任せています。」
Lightspeed が何千もの企業のエンタープライズ規模の E コマースをサポート
Lightspeed は、中小企業 (SMB) からノードストロームのような大手小売業者まで、何千もの企業をサポートする大規模なコマースプラットフォームです。
課題
Lightspeed は、グローバルに簡単に拡張できる強化型のオムニチャネル決済体験で、プラットフォームを拡大したいと考えていました。同社は、オムニチャネル決済を強化し、統一された顧客ビューを提供し、顧客への入金を合理化できる、信頼性の高いエンタープライズグレードの決済ソリューションを必要としていました。
ソリューション
同社は Stripe と提携して Lightspeed Payments を開発し、Stripe Payments、Connect、Terminal との連携により、オンライン決済と対面決済を世界規模で統一して提供できるようにしました。同社はまた、Stripe Capital を使用して、小売業者が従来の金融機関よりも少ない障壁でキャッシュフローにアクセスできるようにしています。
結果
Lightspeed はわずか 3 か月で、対面とオンラインで支払いを受け付けるための、プラグアンドプレイソリューションを稼働させることができました。Stripe Terminal と連携させることで、Lightspeed は非接触型決済、カーブサイドピックアップ、レスポンシブリーダーによる迅速な決済フローなどの機能を簡単に提供できます。Stripe Connect を活用することで、Lightspeed は加盟店のオンボーディング、照合、レポート作成を、オンライン決済と対面決済で統一してサポートできるようになりました。
Stripe はエンタープライズグレードのインフラを提供し、お客様に最先端の未来型決済テクノロジーを届けています。Terminal と Connect の組み合わせは、強力な統合ソリューションであり、加盟店が容易に決済できる野心的なプラットフォームを実現しています。」
Bodum が地域固有の決済手段を活用してグローバルに展開
Bodum は、機能的なデザイン、持続可能性、環境への責任に重点を置いた、高品質のコーヒー・紅茶製品および機器を専門とする台所用品メーカーです。1944 年に設立された 3 代目の家族経営の会社は、「風味を出す、無駄は出さない」をモットーとしています。
課題
Bodum では、パンデミックが始まると E コマースの売上が増大しました。世界中の人々が自宅で高品質なコーヒーを淹れることを熱望したからです。Bodum は、特に希望の支払い方法が利用できない場合に、決済プロセスに対して顧客が不満を募らせることが多いと認識していました。また同社は、顧客のほとんどがモバイルで注文していたため、デスクトップとモバイルの両方でスムーズなオンライン顧客体験を構築したいと考えていました。
ソリューション
Bodum は Stripe と提携して、Stripe Elements による事前構築済みの購入完了最適化機能を活用しながら、独自の決済フロー体験をカスタム構築しました。またこのソリューションにより、同社は追加の統合時間をかけずに、従来のクレジットカードに加えて、地域固有の決済手段を簡単に有効化できるようになりました。
「他の決済処理プラットフォームはシステムやインターフェイスの更新に時間がかかりましたが、Stripe のおかげでそういった負担や支払いの問題が軽減されました」と E コマースマネージャーの Peter Bodum 氏は述べています。
結果
Bodum は、決済フロー体験をローカライズすることで、オンライン事業をヨーロッパ、アメリカ、オーストラリア、アジアの 23 か国に拡大することができました。Stripe Elements の実装には、当初 1 か月もかかりませんでした。今では Bodum は、新しい決済手段が現れたら追加のエンジニアリングを必要とせずに、ダッシュボードから直接オンにできるようになりました。
モバイル決済フローは未来型ですが、注意散漫率が非常に高いです。モバイルサイトで購入している人が途中で別の通知を受け取ったとしたら、その購入を止める可能性はきわめて高くなります。地域固有の決済手段は、できるだけ早く購入を完了してもらうため、非常に重要なのです。」
Ben & Frank が語るラテンアメリカにおける購入完了最適化
Ben & Frank は、ラテンアメリカの Warby Parker と言えるかもしれません。メキシコを拠点とする同社は、この地域で最も人気のある直販アイウェアブランドです。
課題
ラテンアメリカの E コマースエコシステムは複雑で断片化されており、不正利用率は比較的高くなっています。Ben & Frank は購入完了率に苦労しており、疑わしい請求や不審請求の申請管理に対する効果的なアプローチを開発する、という課題に直面していました。
結果
Ben & Frank は、新しい決済処理業者として Stripe を選択しました。Stripe の機械学習不正使用ツールと、主要カード発行会社との関係を利用して、購入完了率を大幅に向上させることができました。同社は、以前の処理業者から切り替えてからわずか 3 か月後に、メキシコでのオーソリ率が 10% 上昇しました。このパートナーシップにより、Ben & Frank は、受け付け率、不正利用用率、ユーザーのカスタマーサービス体験の評価という、3 つの重要な指標を改善することができました。
Stripe の機械学習とカスタム不正利用ルールを活用して、不正利用率とチャージバック率を低下させることができました。さらには、手作業でのプロセス管理に費やしていた時間が減り、当社チームが顧客の不審請求の申請をより迅速に解決できるようになったため、顧客満足度が向上していることもわかりました。」
World History Encyclopedia の購入完了率とグローバルリーチが増大
World History Encyclopedia は、世界で最も読まれている歴史百科事典の 1 つを出版しています。この非営利団体は、人々を文化遺産に関与させ、世界中の歴史教育を改善するという、大きな使命を担っています。
課題
World History Encyclopedia は、百科事典をできるだけ多くの言語に翻訳することにより、百科事典の世界的なリーチを拡大しようとしました。この目的の一環として、現地通貨でのサブスクリプションと各国で好まれている決済手段に対応する決済フローページを、作成したいと考えていました。
ソリューション
Stripe との提携により、World History Encyclopedia は Stripe Checkout を使用して世界中の読者からの継続的な寄付を受け付けることができるようになりました。また Stripe Billing で、ウェブサイトのカスタム CMS と簡単に連携できるようになりました。わずか 2 日間で、この非営利団体は 10 の通貨と 3 つの言語をサポートする高機能の決済ページを実装することができました。Stripe Climate を通じて、同団体は利益の一部を気候変動対策に寄付しており、これはユーザーの登録を呼び込む新たな動機になりました。
結果
Stripe Checkout を本格的に展開する前に、World History Encyclopedia は A/B テストを設定し、現在の決済プロバイダーに照らしての購入完了率の変化を 1 か月間にわたって追跡しました。Stripe Checkout を導入したことで、ファネル購入完了率が 5% 増加しました。
Checkout を稼働させるのに約 1 日かかり、その後、しっかりと微調整するのにもう 1 日かかりました。2 営業日以内に、高度に統合されたグローバル決済ページが完成しました。
まとめ:2023 年のアメリカ小売業界分析
米国、メキシコ、ブラジルなどの小売業のトレンドから、現在の経済および技術環境において小売業者は、イノベーションと適応性を優先しなけらばならないことが読み取れます。これまで、消費者はたまにしかオンラインで買い物をせず、特定の種類の商品を購入していました。今日では、購買行動のほぼすべての面が、インターネットで扱われています。
ここでは、Stripe のユニファイドコマースプラットフォームを使用して、スムーズで統合された E コマース体験を提供し、新しい機会を開拓するために必要な機敏さと柔軟性を提供する方法をご紹介します。
よりスマートな決済でより多くの収益を獲得しましょう。
Stripe の決済プラットフォームは、顧客の好みの変化に合わせて顧客体験を進化させます。IDC の調査によると、Stripe を使用している企業は、Stripe プラットフォームによる収益が平均で 6.7% 増加しています。自動再試行、カードの同期更新、スマートネットワークメッセージングなどの標準搭載機能により、購入完了率が向上します。
インテリジェントなテクノロジーで不正行為に対抗します。
当社の統合型不正防止ツールである Stripe Radar は、銀行、クレジットカード会社、決済フローなど、金融スタックのあらゆる層からデータを取り込み、不正利用リスクをグローバルに評価します。
コスト削減のために運用を改善します。
Stripe のアップタイムは業界トップクラスの 99.999% です。当社のインフラとドキュメントにより、重要なエンジニアリング時間を節約できるため、開発者は緊急のプロジェクトに集中できます。Stripe の統合ソリューションにより、間接費を最小限に抑え、迅速かつ正確に決算処理を行うことができます。
市場の状況や規制が変化する時代に、企業の将来性を確保します。
Stripe には使いやすい API と柔軟なインフラが用意されているため、お客様はビジネスモデルを進化させ、新しい市場向けの決済フローをスムーズに構築できます。Stripe は、最高位の法令遵守基準の認定を受けています。さらに、毎年何百もの機能や改善点をリリースし、お客様の期待や新しい規制を先取りできるように務めています。
地域に密着して事業を拡大しましょう。
Stripe のグローバルな決済および財務ネットワークにより、小売業者は 1 回の実装で新規および既存の市場でのパフォーマンスを迅速に最適化できます。数十の一般的な地域固有の決済手段 (および 135 以上の通貨) を使用して、顧客と信頼関係を構築します。
新しいビジネスモデルで成長を促進。
Stripe は、企業がビジネスを拡大し、新しい収益源を創出できるよう支援します。Stripe Connect や Stripe Billing などの一連のソリューションにより、企業はスタンドアロンの E コマースサイトをマーケットプレイスに成長させたり、月額サブスクリプションに各種サービスをバンドルしたりできます。
この記事の内容は、一般的な情報および教育のみを目的としており、法律上または税務上のアドバイスとして解釈されるべきではありません。Stripe は、記事内の情報の正確性、完全性、妥当性、または最新性を保証または請け合うものではありません。特定の状況については、管轄区域で活動する資格のある有能な弁護士または会計士に助言を求める必要があります。