Omnyfy: 進化するマーケットプレイスモデルを通じてマルチベンダーコマースへの世界的な移行を可能に

Omnyfy は、2017 年に創業したマルチベンダーマーケットプレイス PaaS です。オーストラリアに本社を置き、アメリカ、東南アジア、ヨーロッパで事業を展開する同社は、オンライン小売業者やショッピングセンター、 垂直型マーケットプレイス運営者、空港、サービスプロバイダー、さらに大規模な調達と流通を行う組織が、拡張可能なマルチベンダー B2C、 B2B、サービス、および B2B2X E コマースマーケットプレイスを構築できるようにします。

Omnyfy の創業者兼 CEO である Fabian Rebeiro 氏に、E コマースマーケットプレイスの将来や、Omnyfy が Stripe との提携を通じて幅広い実現技術をどのように提供することを目指しているのかについて、お話を伺いました。

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Omnyfy を 2017 年に創業した経緯をお聞かせください。

Taobao や Tmall、Tencent といったマーケットプレイスが誕生したばかりの、E コマースブームの時期に上海に住み、働いていました。マーケットプレイスがオンライン小売業にもたらした機会とその成長を目の当たりにし、こうした価値を提供し、どのような組織でもマーケットプレイスが構築できるプラットフォームを立ち上げたいと考えました。

オーストラリア郵便公社と共同で作成したマーケットプレイスのコンセプトを基に、2017 年に Omnyfy を創業しました。このときのコンセプトは現在も使われており、LPO (認可郵便局) による調達の効率化に貢献しています。個人や企業が 1 度の取引で複数の業者から簡単に購入ができるようにすることが、Omnyfy の中核にある考えです。当時はまだマーケットプレイスの黎明期だったため、ほとんどのプラットフォームが市場に登場したばかりで、提供する機能も非常にシンプルなものでした。私たちは複雑な取引への対応、あらゆるニーズに合わせた完全なカスタマイズ、短期間での市場投入を可能にするプラットフォームの構築に取り掛かりました。

お取引のある企業について教えてください。

過去 5 年間で顧客基盤が大幅に拡大しました。創業時のクライアントであるオーストラリア郵便公社は引き続き、マーケットプレイスのニーズに応えるため当社のプラットフォームを利用しています。13 カ国に顧客がおり、ファッション、ヘルスケア、ウェルネスなどを含む 15 業種の企業が B2C や B2B のマーケットプレイスに Omnyfy を利用しています。

顧客のなかには、既存のビジネスモデルを発展させるべくマルチベンダーコマースの導入を進めるフォーチュン 500 企業や大企業もいれば、サードパーティーによる商品の販売を実現したい中小企業もいます。

また、当社では家庭用品やファッション、ソフトウェア、ワイン、蒸留酒、クラフトビール、ビンテージやデザイナーズブランドの服などの分野で、起業家と協力してマーケットプレイスを立ち上げています。クライアントが思い描くマーケットプレイスを実現するのが私たちの仕事です。

これらの企業がマーケットプレイスを立ち上げる際に直面する課題と、Omnyfy がそれらに対処する方法を教えてください。

マーケットプレイスの立ち上げには数多くの課題を伴います。中でも最大の課題は販売者を確保することであり、その大部分は、販売者が商品を販売できるようにするまでのユーザー登録を容易にすることです。その次に、販売者に商品を販売してもらい、それらの売上に対応します。フルフィルメント管理や返品管理など、複数のベンダーにわたって注文を管理する必要があります。それから支払いです。マーケットプレイスに金銭的負担をあまりかけることなく、顧客からの支払いを受け取り、それらの支払いを異なる販売者に効率よく分配できる必要があります。

当社は、ベンダーをユーザー登録に導くための効率性とカスタマイズ性に優れた方法を用意しています。これには、マーケットプレイスがベンダーに追加の質問をしてベンダーの適格性を判断できるようにし、登録関連の承認とワークフローを有効にすることが含まれます。カタログをマーケットプレイスに連携させることも課題の 1 つです。当社が開発した Omnyfy Fuse というテクノロジーを使用すると、マーケットプレイスの運営者は、ベンダーのカタログを EC ストアからシームレスに追加することができます。当社は現在特に人気の高い E コマースプラットフォーム上位 10 社のうち 8 社と連携しているうえ、新しいコマースプラットフォームとアグリゲーターを継続的に追加しているため、マーケットプレイスは販売ベンダーの数を速やかに増やすことができます。また、Fuse を使用すると、ベンダーは自社の E コマースプラットフォームで直接注文を受け、フルフィルメント後に出荷の詳細を送信できるようになり、複数の販売者を簡単に素早く連携させることが可能になります。

ベンダーが Omnyfy を使用してマーケットプレイスに参入する場合に、素早くユーザー登録でき、商品を複数のマーケットプレイスで販売できるようにする新機能も追加しています。これにより、既存の EC ストアを持ちつつも、他の販売者にも同時販売してもらいたいオンライン小売業者にビジネスチャンスが広がります。

Omnyfy のサービスにおける決済ソリューションの役割を教えてください。

マーケットプレイスでの決済は、顧客からの入金を処理し、手数料を計算し、支払いを処理する必要があるため複雑です。市場に参入する際にいくつかのプロバイダーを検討しましたが、Stripe は私たちが実現しようとしている機能をすべて備えており、突出していました。

Stripe Payments を導入したことで、当社はオフラインでの決済処理を一切必要とせずに、マーケットプレイス上の販売者に売上を送金できるようになりました。また、ベンダーはマネーロンダリング防止チェックだけでなく、ガバナンスにとって重要な「KYC (本人確認)」および「KYB (法人確認)」の要件をカバーする効率性に優れたフローを利用できます。Stripe のおかげで、Omnyfy はこれらの決済に必要な基準を簡単に満たすことができ、マーケットプレイスのオーナー向けに一貫した価値提案を作り出すことができます。Omnyfy を使用すれば、クライアントはすぐにすべてを整えることができます。

また、Stripe では B2B の複雑な決済取引を強化する機能も利用できます。これには、条件ベースの支払いや、注文承認ワークフローを備えた組織レベルの請求書発行など、B2B での大規模な購入における P2P 取引に不可欠な機能が含まれます。

決済ソリューションは Omnyfy がグローバル展開するうえでどのような役割を果たしますか?

Stripe はグローバルな決済ソリューションを提供するため、Stripe がサポートする国であればどこでもマーケットプレイスを展開できます。すなわち、タイ、ヨーロッパ全域、アメリカ、ニュージーランド、オーストラリア、香港、シンガポール、中東などの各国に簡単にソリューションを導入できます。私たちは 13 カ国に展開しており、そのすべてで Stripe を活用しています。Stripe のもう 1 つのメリットは、地域固有の決済手段を導入できることです。たとえばタイでは、現地の決済手段として数百万人ものユーザーを擁する PromptPay を顧客に提供できます。もしこの機能がなければ、多くの顧客基盤を失うことになるでしょう。

マーケットプレイスで見られるトレンドと、それらへの対処方法を教えてください。

世界中で特に急成長している E コマース分野に、マーケットプレイスとドロップシッピングの 2 つがあります。当社はドロップシッピングに大きな成長の可能性を見込んでいます。というのも、ドロップシッピングを可能にするためには、ドロップシッピング業者だけでなく、個々のブランドや再販業者にも当社のようなテクノロジーが必要になるからです。2 番目の成長の柱は、B2B コマースからマーケットプレイスコマースへの移行です。大手のオンライン小売業者、グローバル販売業者、B2B 卸売業者が、マルチベンダーコマースやマーケットプレイスに引き付けられています。販売範囲を拡大し、既存の顧客基盤を活用してより多くの商品を販売できるだけでなく、自社で在庫を抱える必要がなくなるからです。当社は B2C 市場だけでなく、プロジェクトでの調達、パンチアウト連携の実現、条件購入、複数組織の調達ソリューション、事業会社間での調達など、複雑度の高い B2B コマースにも十分に対応できます。

マーケットプレイスも進化しています。たとえば、当社は高度に細分化された高齢者介護分野をターゲットとする医療関連マーケットプレイスプロバイダーと連携しています。このマーケットプレイスは、高齢者介護事業者が効率よく調達を行い、集合的なアプローチを採用できるソリューションを導入しています。このように、マーケットプレイスには新しい意義を見いだすことができますが、これは支払いと財務の重要性を再確認することにもつながっています。マーケットプレイスの規模が拡大するにつれて、購入プロセスを効率化し、支払いと税金の計算が正確であることを保証する必要性も同様に増していくからです。そこで、Stripe とのパートナーシップが非常に重要になります。Stripe は、当社がマーケットプレイスに対して「これらの問題はすべて私たちが解決できるので安心してください」と言えるだけのツールと能力を提供してくれます。

将来の展望についてと、Stripe に望む役割をお聞かせください。

当社は毎年収益を倍増させており、現在は B2Cと B2B の両方のマーケットプレイスをターゲットとする前述の 4 つの柱を打ち立てて目標にしています。マーケットプレイスは本当に活気にあふれた空間であり、より多くの企業がマーケットプレイスを通じて消費者にリーチできるよう支援したいと考えています。Stripe はその取り組みの中核を担っていくでしょう。

Omnyfy と Stripe を活用してマーケットプレイスを改革する方法

Omnyfy プラットフォームの機能、または Omnyfy チームによる無料相談の予約について、詳細は https://omnyfy.com/をご確認ください。

シンプルな料金体系

手数料によるわかりやすくシンプルな料金。 初期費用や月額費用の固定費はありません。

簡単に導入開始

わずか 10 分程度で Stripe に登録し利用開始できます