近年、日本でも生成 AI (人工知能) の活用が急速に広がっており、業務効率化や問い合わせ対応、マーケティングなど、さまざまな分野で AI ツールが利用されるようになっています。
一方で、AI ツールの利用が広がるにつれて、利用コストや運営コストに課題を感じている方もいるのではないでしょうか。コストを削減する方法としては、既存の AI サービスを利用するだけでなく、自社用途に合わせた AI プロダクトを構築するという選択肢もあります。
幸いにも、現在では API (アプリケーション・プログラミング・インターフェース) やオープンソースの普及によって、企業だけでなく個人規模でも AI プロダクトの開発を始めやすくなっています。
本記事では、AI プロダクトを開発する方法から、開発に必要な知識、収益化の方法までわかりやすく解説します。
この記事でわかること
- API やオープンソースを活用することで、個人でも AI プロダクトを開発することが可能になる。
- 個人が行う AI 開発では、既存の AI モデルや API を組み合わせた小規模な AI サービスから構築する方法が推奨される。
- AI 開発には、Python などのプログラミング知識に加えて、セキュリティや利用規約、法律に関する理解も必要になる。
- ノーコードやローコードツールを活用することで、プログラミング未経験でも簡単な AI プロダクトを開発することができる。
- AI プロダクトの収益化には、単発販売、定額課金、従量課金、ハイブリッド課金など、さまざまな販売方法がある。
個人でも AI 開発はできる?
AI と聞くと、OpenAI の ChatGPT や Google の Gemini、Microsoft の Copilot のように、大手企業でなければ開発が難しいというイメージはありませんか。
確かに、大規模言語モデル (LLM) そのものをゼロから開発するには、大量のデータや GPU、高額な開発コストが必要になるため、個人で実現するのは現実的ではないかもしれません。
しかし、現在は、API やオープンソースモデルを活用することで、個人でも AI プロダクトを開発できるようになっています。
たとえば、次のような既存の AI 技術を組み合わせた小規模な AI プロダクトであれば、個人でも開発を検討することができます。
- 特定業界向けの AI チャット
- PDF 要約ツール
- AI 接客
- 画像生成サービス
- AI による業務支援ツール
すべての人があらゆる用途に対応する汎用 AI を求めているわけではなく、むしろ特定の課題や業務に特化した AI ツールへの需要が高まっています。自社サイトに合った AI プロダクトの開発を行い、顧客に求められているサービスを構築することができれば、コストを抑えながら他社との差別化も図れるようになるでしょう。
個人が押さえたい AI の基礎知識
個人で AI 開発をスムーズに行うために、知っておくべきことをいくつか紹介します。
AI とは何かを理解する
まずは、AI とは何かを理解しましょう。
AI は Artificial intelligence の略称であり、人間の知能を人工的に再現する技術のことを指します。
AI というと、人間のように汎用性が高いイメージを持つかもしれません。しかし実際には、AI は次のような得意分野に分けて利用されることが一般的です。
- 計算と分析
- 文章生成
- 音声認識
- 画像認識
- 翻訳
個人で AI プロダクトを作る場合も、いずれかの分野に特化したものを開発することになります。
AI の開発プロセスを把握する
AI は、膨大なデータを学習することで、ユーザーからの質問や要求に対して適切な回答や予測を行っています。
こうした大規模な AI モデルをゼロから開発するには、多くのデータや高性能なコンピューターが必要になります。
個人が開発する場合は、既存の AI モデルを利用して、AI プロダクトを構築するといった流れになります。
個人でできる AI 開発の主なパターン
個人が AI プロダクトの開発を行う代表的な方法を紹介します。
API を利用して開発する
現在では、大手企業が AI 機能を API として公開しており、個人はそれを利用して AI プロダクトを開発することになります。たとえば、文章生成 AI の API を自社サイトやアプリに組み込めば、AI チャットボットや AI カスタマーサポートを構築することができます。
代表的なものに、OpenAI の API や、Google の Gemini API などがあります。このような既存の AI モデルを活用することで、個人でも比較的短時間で AI プロダクトを開発することが可能になります。
ノーコード・ローコードで開発する
現在では、ノーコードやローコードを活用して AI 開発を行う方法も増えています。
ノーコードとは、プログラミングをほとんど行わずに開発する方法です。ローコードでは少ないコードを用いて開発を進めることができます。
近年では、ノーコードツールを利用して、AI チャットボットや業務自動化ツールなどを構築できるサービスも増えています。また、外部 API や決済機能などと連携することで、AI による商品提案や AI 接客、サブスク型サービスなどを小規模から開発することも可能です。
プログラミング経験が少ない場合でも比較的始めやすく、個人開発や小規模な AI プロダクト開発でも利用されています。
個人で AI 開発を始める基本ステップ
個人で AI 開発を始める際は、以下のような流れで進めるのが一般的です。
- どのような AI プロダクトを作るのかを決定する
- API やノーコードツールなどを活用して開発を進める
- テストを行い、必要に応じて改善する
最初から大規模なサービスを目指すのではなく、特定の用途に利用できる小規模な AI プロダクトから始めることで、個人でも開発を進めやすくなります。
個人で AI 開発をするために必要な知識・スキル
個人で AI 開発を行う際には、AI そのものだけでなく、プログラミングやセキュリティ、法律などに関する基礎知識も重要になります。
プログラミングの基礎知識
個人で AI 開発を行う際に、基本的なプログラミングの知識があると開発がしやすくなります。ノーコードやローコードでも AI プロダクトの作成は可能ですが、API を理解して自分で柔軟に AI サービスを作るには、プログラミングの知識が役に立ちます。
AI 開発では、Python、SQL、R などが利用されることが多くなっています。
セキュリティや個人情報保護
AI サービスでは、ユーザーのデータや個人情報を取り扱うことが多くなります。そのため、個人情報の管理やセキュリティ対策についても理解しておくことが大切です。
特に、ログイン機能や決済機能を組み込む場合は、不正利用対策なども考慮する必要があります。
また、クレジットカード決済を扱う場合は、クレジットカード・セキュリティガイドラインや Payment Card Industry Data Security Standard (PCI DSS) などを確認し、安全な運用を行うように徹底しましょう。
利用規約や法律を理解する
AI プロダクトを一般公開・販売する場合は、次のような項目についても理解しておく必要があります。
- 個人情報保護法
- 特定商取引法
- 著作権
- API の利用規約
AI サービスでは、生成されたコンテンツの扱いやユーザーデータの使用に関する問題が発生する可能性があります。技術的な側面だけでなく、サービスを運営するためのルールや法的要件についても確認してください。
個人で作った AI をサービス化・収益化するには?
個人で開発した AI プロダクトは、自社サイトやアプリ上でサービスとして提供し、収益化することも可能です。
現在では、AI チャットや AI ツール、画像生成サービスなど、さまざまな AI プロダクトがオンライン上で提供されています。
AI サービスの課金方法には、以下のようなものがあります。
単発販売
単発販売は、一度料金を支払うことで、AI ツールを継続的に利用できる買い切り型の販売方法です。
AI によるデータ分析ツールやチャート作成ツールなど、小規模な業務支援ツールは、コストを抑えたい個人事業主と相性が良い場合があります。
定額課金 (サブスク)
定額課金は、利用回数や利用頻度に関わらず、定期的に料金を支払う課金方法です。たとえば、OpenAI の ChatGPT や Google の Gemini などでも、機能や利用量に応じた定額制プランが提供されています。
買い切り型と異なり、機能追加や AI モデルのアップデートが継続的に行われるため、常に最新版を利用しやすい点も特徴です。
継続的に AI ツールを利用するユーザーに適しており、事業者側も安定した収益につながりやすい傾向があります。
従量課金
従量課金は、利用回数や API 利用回数、生成回数などに応じて料金が変動する課金方法です。
AI サービスでは、画像生成や文章生成など、利用量によって運用コストが変化しやすいため、従量課金が採用されるケースもあります。
利用した分だけ料金が発生するため、小規模利用のユーザーにとって利用しやすいのが特徴です。
ハイブリッド課金
ハイブリッド課金は、定額課金と従量課金を組み合わせた課金方式です。基本料金は定額制としながら、一定回数以上の生成や API 利用については追加料金が発生するものなどは、この課金方式に当たります。
Stripe Payments でできること
Stripe Payments は統合型のグローバル決済ソリューションです。成長中のスタートアップから大企業まで、あらゆるビジネスがオンライン、対面、世界各地でスムーズに決済を導入できます。
Stripe Payments の特徴
- 決済体験の最適化: 構築済みの決済 UI、125 種類以上の決済手段、Stripe が構築したウォレット「Link」により、スムーズな顧客体験を実現するとともに、数千におよぶ開発時間を削減します。
- 新市場へのスピーディーな展開: 195 カ国、135 以上の通貨で利用可能な決済オプションにより、世界中の顧客にリーチし、多通貨管理の複雑さとコストを削減します。
- 対面とオンライン決済の統合: オンラインと対面を統合したコマース体験を構築。顧客とのやり取りをパーソナライズし、ロイヤルティを高め、収益拡大を促進します。
- 決済パフォーマンスの向上: ノーコードの不正利用対策や承認率改善のための高度な機能など、カスタマイズ可能で設定が簡単な決済ツールで収益を増加させます。
- 柔軟で信頼性の高いプラットフォームで事業成長: 業界最高レベルの信頼性を備えたプラットフォーム上でビジネスを構築し、拡大。稼働時間は 99.999% を誇ります。
Stripe Payments のオンラインおよび対面決済について、詳しくはこちらをご覧ください。今すぐ開始する場合はこちら。
よくある質問 (FAQ)
このセクションでは、個人規模で行う AI 開発についてのよくある質問を紹介します。
この記事の内容は、一般的な情報および教育のみを目的としており、法律上または税務上のアドバイスとして解釈されるべきではありません。Stripe は、記事内の情報の正確性、完全性、妥当性、または最新性を保証または請け合うものではありません。特定の状況については、管轄区域で活動する資格のある有能な弁護士または会計士に助言を求める必要があります。