会計における最も基本的な概念の 1 つは、事業者が行うすべての金融取引に付随する記録である仕訳記入です。企業が販売、請求書の支払い、ローンの借り入れのいずれを行う場合でも、それらの活動を財務記録に反映するために仕訳を記入する必要があります。

仕訳は、事業に出入りする資金の動きを追跡し、正確な記録を保ちます。仕訳を作成して管理する方法を理解することは、財務の健全性を維持し、コストのかかる誤りを回避するために重要です。以下では、仕訳記入とは何か、重要である理由、正しく構成する方法について説明します。

この記事の内容

• 会計における仕訳記入とは
  
• 仕訳はどのように構成し、どのような情報を含める必要があるか
  
• 仕訳記入を行う際に避けるべきよくある誤り
  
• 仕訳記入に役立つ Stripe の機能
  

会計における仕訳記入とは

仕訳記入は、事業者が会計処理のために金融取引を記録する方法です。資金がどこから入り、どこに出ていくのかを示す詳細な記録となります。何かを購入したり、商品を販売したり、請求書を支払うごとに、その取引を会計システムに反映するための仕訳を作成する必要があります。

仕訳には通常、借方と貸方の 2 つが含まれます。借方には、それぞれに対応する貸方があります。たとえば、家賃を支払う場合、仕訳では費用の借方 (増加) と現金の貸方 (減少) が示されます。

仕訳記入は、企業がすべての財務活動の詳細な記録を維持するのに役立ちます。この情報は、貸借対照表や損益計算書など、事業の総合的な健全性を示す財務諸表を作成するために使用されます。

仕訳はどのように構成し、どのような情報を含める必要があるか

仕訳には、次の 4 つの主な構成要素があります。

• 日付: 販売、購入、支払いのいずれかの取引が行われた日付を記録します。

• 関連する勘定科目: すべての仕訳記入は、少なくとも 2 つの勘定科目に影響します。たとえば、売上の支払いを受け取る場合、売掛金 (AR) と売上収益が、関連する勘定科目として考えられます。各取引に関連する適切な勘定科目を記録することが重要です。

• 借方と貸方: 会計において、借方に計上される合計金額は、貸方に計上される合計金額と常に等しくなければなりません。たとえば、提供したサービスに対して 500 ドルを受け取った場合、500 ドルの現金を借方記入し (現金が増加しているため)、500 ドルの売掛金を貸方記入します (売掛金が減少しているため)。

• 説明: 取引について説明する短いメモです。取引の理由や関連情報が含まれる場合があります。たとえば、「[クライアント名] に 500 ドルでサービスを販売」や「事務用品の代金の支払い」などです。後で参照できるように、また整理整頓に役立つように、短くても具体的なメモを残してください。

仕訳記入の例を以下に示します。

• 日付: 2024 年 1 月 15 日

• 勘定科目1 (借方): 現金 – 500 ドル

• 勘定科目 2 (貸方): 売掛金 – 500 ドル

• 説明: 提供したサービスに対して [クライアント名] から受け取った支払い。

仕訳記入を行う際に避けるべき、よくある誤り

会計と簿記に不慣れな場合は、仕訳に関する以下のようなよくある誤りに注意してください。

• 借方と貸方のバランスを忘れる: すべての仕訳はバランスが取れている必要があり、借方は常に貸方と等しくなければなりません。バランスが取れていないと、帳簿が照合されず、不正確な財務諸表につながり、将来的に大きな問題を引き起こす可能性があります。

• 勘定科目の分類の誤り: 起こりやすい誤りの 1 つは、取引の分類を間違えることです。たとえば、ローンの返済を流動負債ではなく費用に誤って計上したり、収入を誤った所得カテゴリーに分類したりする可能性があります。このタイプのエラーは、損益計算書と貸借対照表を歪め、後で財務状況を確認するときに複雑化させる可能性があります。常に正しい勘定科目を使用していることを確認し、不明な場合は勘定科目表を参照するか、会計士に相談してください。

• すべての取引を記録していない: 少額の取引や日常的な取引は取るに足らないものに思えるので、記録を省略したくなるかもしれません。ですが、一つ一つの取引が財務諸表の正確性に直接影響を及ぼします。経費を 1 つ取りこぼすと、時間の経過とともに大きな差異が生じる可能性があります。一貫性を保ち、どんなに些細なことでもすべてを記録します。これは、少額の支払いや購入が見落とされがちな現金主義会計の事業者にとって特に重要です。

• 日付や説明を省略する: 仕訳記入で日付や説明を記録し忘れると、特に照合中に取引を一致させようとする際、将来的に問題が発生する可能性があります。取引の日付と明確で簡潔な説明を必ず含めて、お客様 (と帳簿を確認する他の担当者) が各記入の背景情報を理解できるようにします。

• 見越し計上と前払費用を見逃す: 多くの企業では、収支は現金が手に入ったときではなく、発生したときに記録する必要があります。これを発生主義会計と呼びます。たとえば、1 年間のソフトウェアサブスクリプションを前払いする場合、一度にすべてではなく、1 年を通して費用を計上する必要があります。これまで支払った費用、前受収益、または未払債務を考慮しなければ、財務レポートに影響が出ます。そしてその結果、損益レポートが不正確になる可能性があります。

• 適切な書類のない記録: 仕訳を裏付けるすべての書類を保持することが重要です。検証資料として領収書、請求書、契約書がないと誤りが発生しやすくなり、また書類が不足していると監査を受ける際に問題が発生する可能性があります。常に書類を添付するか、仕訳記入で参照するようにしてください。これは、請求書番号をメモしたり、領収書を直接撮影した画像ファイルを会計システムにアップロードするのと同じくらい簡単です。

• 定期的な確認や照合を怠る: 仕訳記入は会計プロセスの一部ですが、日常的にこれを確認して照合することも同様に重要です。仕訳を銀行やクレジットカードの明細書、または会計ソフトウェアと定期的に照合していない場合は、不一致を見逃す可能性があります。定期的な照合は、コストがかかる可能性のあるエラーを早期に発見するのに役立ちます。

• 税務上の影響を無視する: 特定の種類の費用や収入を記録すると、納税義務や控除に影響を与える可能性があります。取引の税務上の影響についてご不明な点がある場合は、税務アドバイザーまたは会計士に相談して、法令遵守を維持し、節税の機会を逃さないようにしてください。

仕訳記入に役立つ Stripe の機能

Stripe は、すべての支払い、請求、手数料を自動的に追跡するため、仕訳を記録しやすくなり、精度が向上します。

販売を行ったり、支払いを受け取ると、Stripe が仕訳を自動的に生成するため、各仕訳を手動で作成する必要はありません。自動的な仕訳記入は、1 回限りの支払い、またはサブスクリプションを利用している場合は継続取引に対して行うことができます。Stripe は取引手数料を追跡することもできます。Stripe が支払いから処理手数料を差し引くと、その手数料は費用として自動的に計上されるため、このような少額であっても重要な詳細を手動で計算する時間を節約できます。

Stripe は、Stripe App Marketplace のアプリを介して、QuickBooks や Xero などの会計ソフトウェアと連携することもできます。Stripe アカウントがプラットフォームと同期されると、収益、手数料、返金、その他の関連取引の仕訳が帳簿に直接記録されます。