SamCart、Stripe を利用して平均注文金額が 60% アップ

2014 年の創業以来、SamCart はデジタルクリエイターがビジネスを運営し、より多くの商品をオンラインで販売するためのサポートを行ってきました。SamCart は、仮想ストアフロントやコンバージョン向上機能から、シームレスなオンライン購入体験、高度なレポート機能など、クリエイターエコノミーに特化して構築された E-コマースソリューションです。Stripe の決済ソリューションを社内の金融システムに長期にわたって利用している同社は、最近、顧客価値の最大化と業務効率の向上を目的として、プラットフォーム内での Stripe 製品の利用を拡大しました。Stripe の一連のソリューションを活用することで、クリエイターのグローバルな収益拡大を支援するデフォルトの決済代行業者である SamPay を新しく構築しました。

使用製品

    Connect
    Elements
    Link
    Financial Connections
北アメリカ
プラットフォーム

課題

拡張可能な決済ソリューションを利用者に提供するには、3 つの根本的な課題を解決する必要がありました。

  1. 世界各国の広い範囲で利用者が増えているため、それに対応できるようにグローバルな決済手段の選択肢を増やしたい。
  2. 追加機能 (不正防止、自動カード更新機能、税金など) を SamCart の決済ソリューションに導入することで、クリエイターにさらに多くの価値を提供し、クリエイターが決済のエキスパートにならなくてもビジネスを成長させることができるように支援する。
  3. オンライン購入に関して高まる利用者の期待に応えられるように、柔軟で使いやすい決済機能を提供している決済代行業者を利用する。

SamCart の CEO を務める Justin Smith 氏は次のように述べています。「最近ではほとんどのお客様が日常的にフィンテックやデジタル金融商品を利用しているので、モバイルに対応したコネクテッドなデジタル体験を期待する声がこれまでになく高まっています。クリエイター向けの EC ストアプラットフォームである当社は、当社の業界をリードする EC ストア決済体験と金融製品を橋渡しする必要があると認識しており、それに多額の投資をしているところです」

解決策

2021 年から、SamCart は決済を中核的なビジネス戦略の 1 つに据え、社内に決済チームを設けて、クリエイターのビジネスの成長を支援する機能のロードマップを策定してきました。Stripe ConnectRadar を利用したことで、決済と自動不正防止機能を自社のクリエイターマーケットプレイスに簡単に導入できました。また、Stripe Billing を利用して、社内チームと顧客の双方を対象にしてサブスクリプション管理とレポート作成プロセスを効率化しています。2022 年には、統合決済ソリューションである SamPay をリリースしました。このソリューションは Stripe の汎用的な Payment Element を利用して構築したもので、デジタルクリエイターが安全な埋め込み可能 UI コンポーネントを利用して世界中から決済手段を受け付けることができます。

即時入金、後払い、地域固有の決済手段などの機能も導入したことで、購入者が購入したいタイミング、場所、決済手段で購入できるようになり、クリエイターの売上と平均注文金額が大幅に増加しています。汎用的な Payment Element を SamCart ソリューションと連携しているため、Stripe が続々と追加している新しい世界各国の決済手段を SamCart に簡単に導入でき、クリエイターは最先端の環境で世界各国の顧客基盤にサービスを提供できます。

結果

開発期間短縮とチームの効率向上を実現

SamCart が当初検討していた他のペイメントプロバイダーの予想では、SamPay の開発と移行に 6 ~ 12 カ月かかると予測され、プロセスのいたるところに不明な点がたくさんありました。そこで、以前から Stripe を利用していた経緯から、SamCart は Payment Element を使用して、利用者へのサービスの中断を最小限に抑えつつ、社内チームのエンジニアリング作業はごくわずかで SamPay をリリースできました。SamPay をリリースしてから最初の 30 日間で、プラットフォーム全体の流通総額の 10% 以上をシームレスに移行でき、予期しない顧客離れをゼロに抑えることができました。

従来、SamCart のエンジニアは、新しい決済手段を追加するたびに 6 ~ 8 週間かけてシステムを更新していました。それ以外にも、既存の決済手段の接続機能をメンテナンスする時間がかかっていました。現在では、Payment Element と Stripe プロフェッショナルサービスのサポートのおかげで、一度コーディングすると、そのコードをカスタム設定して新しい決済手段に導入する作業の所要時間はわずか 1 週間で済みます。Stripe の使いやすい API と Radar に搭載されているリスク管理機能を利用することで、正社員 3 人分以上の工数も削減できました。

SamCart の事業部門および決済部門バイスプレジデントを務める David Rapoport 氏は次のように述べています。「Stripe に Stripe API の難しい部分を指導してもらい、SamPay を市場に速やかに投入する近道を見つけることができました。自社だけでやろうとしていたら、こんなに早くはできなかったでしょう。今では当社のチームも知識が身につき、自分たちでサポートと構築を進められるようになりました」

後払いで購入完了率が 40% 向上し、平均注文金額も 60% 増加

最近ベータ版を終えて正式リリースとなった SamPay の後払い機能のおかげで、クリエイターの売上が増加しました。この機能を利用した購入者では注文の購入完了率が最大 40% 向上し、平均注文金額が 60% 増加しています。また、SamCart はわずか 1 カ月で Payment Element の実装にさらに 3 社の後払いプロバイダーを追加できました。Payment Element を利用していなければ、このプロセスに 3 カ月以上かかり、API の実装を何度もしなければならなかったはずです。

2023 年になるまでは、SamCart は Stripe でクレジットカード取引のみを受け付けていましたが、今年は Stripe を通じて少なくとも 6 種類の決済手段に対応することにしており、その対象をどんどん増やす予定です。Stripe では特定の地域の購入者に最適なおすすめの決済手段が自動的に提示されるようになったので、SamCart のクリエイターはグローバル展開を進めて、購入者が希望する決済手段を提供でき、結果的に、クリエイターの売上と顧客満足度が向上することになります。

Rapoport 氏は次のように述べています。「SamCart は世界中で事業を拡大し続けていますが、成長に合わせて規模を拡大できる Stripe というパートナーのおかげで、クリエイターが当社のプラットフォームをシームレスに利用し、購入者が居住する地域を問わず決済を処理できるので安心です」

新規顧客の 99% が SamPay を優先する決済代行業者として選択

SamPay は SamCart がデジタル商品の売り手とクリエイターエコノミー向けに提供している EC ストアエンジンの中核となる機能です。リリース以来、SamPay は SamCart のデフォルトの決済代行サービスとなり、新規顧客の 99% がアカウント登録時に SamPay を選んでいます。SamCart は現在、SamPay とその新機能をすべての利用者に段階的に導入しているところです。クリエイターは世界中で新しい収益源を開拓でき、購入完了率を最大限に高められるようになるでしょう。

Rapoport 氏は次のように述べています。「この取り組みを次のステップに進めて、利用者にさらに多くの決済機能を速やかに提供できるようにするつもりです。ロードマップで計画しているさまざまな機能をリリースするのが楽しみです。それらの機能では引き続き Stripe のエコシステムを活用し、利用者にとっての価値を生み出すために当社が必要としているスピードと効率を実現していきます」

シンプルな料金体系

手数料によるわかりやすくシンプルな料金。 初期費用や月額費用の固定費はありません。

簡単に導入開始

わずか 10 分程度で Stripe に登録し利用開始できます