付加価値税 (VAT) の申告期限は、企業が行う活動の種類によって異なります。

本記事では、デビットに係る VAT の定義、領収に係る VAT との違い、デビットに係る VAT を適用すべき企業など、このテーマに関して重要度の高い質問にお答えします。また、デビットに係る VAT を採用した場合のメリット/ デメリットについても解説します。

本記事の内容

• VAT の支払期日
  
• デビットに係る VAT の説明および領収に係る VAT との違い
  
• デビットに係る VAT のオプション
  
• デビットに係る VAT のメリット
  
• デビットに係る VAT のデメリット
  
• デビットに係る VAT の申告方法
  

VAT の支払期日

デビットに係る VAT を理解するには、まず VAT の納税義務について理解するところから始めなければなりません。VAT の支払期日は、税務当局が納税義務を負う会社に税金の支払いを督促できる権利が発生する日となります。この日付を基準に VAT の申告期間と控除期間は決定されますが、企業の活動の種類によって期間の長さは変動します。支払期日の詳細については、フランス政府の公布をご確認ください。

デビットに係る VAT の説明および領収に係る VAT との違い

デビットに係る VAT は、商品を販売する企業に原則適用されます (サービスを提供する企業には適用されません)。VAT は、デビットが顧客の口座に転記されたときに支払われますが、これは通常、請求書の発行日と一致します。

サービスの場合、VAT の支払期日は支払いまたは入金が行われる日付に対応します。VAT は、銀行振込、小切手、または現金で支払い可能です。一般に、サービスプロバイダー (不動産セクターを含む) は領収に係る VAT の適用対象となります。

デビットに係る VAT の適用

商品とサービスの両方を販売する混合形態の企業は、デビットに係る VAT を適用できます。該当する企業は、管轄の法人税務署 (SIE) に書面によって出願します。

VAT の適用は、申請書を提出した翌月の 1 日から有効になります。この制度を選択した場合は、請求書に「payment of VAT on debit (デビットに係る VAT の支払い)」という一文を記載することを強くお勧めします (必須ではありません)。また、企業は VAT の適用を書面で取り消すことができ、請求した翌月の 1 日から適用外となります。

デビットに係る VAT のメリット

デビットに係る VAT を適用することで、商品とサービスの両方を販売している企業は会計処理を簡素化させることができます。デビットに係る VAT システムを適用することで、商品とサービスで別々の支払期日を管理する代わりに、両方で発生する VAT を一括して管理できるようになります。つまり、両方の取引で発生した VAT は、同じ日付 (デビットが顧客の口座に転記されるとき) にまとめて支払うことになります。このシステムにより、企業の会計および管理プロセスの効率は大幅に向上します。

VAT 申告書の計算、準備、提出を簡素化する自動化ツール Stripe Tax を使用すれば、このように税務コンプライアンスを効率化することも可能です。Stripe では、年度内の取引と収入について記載した詳細なレポートも併せてご利用いただけます。

デビットに係る VAT のデメリット

デビットに係る VAT の主な欠点の一つに、顧客が VAT をすぐに支払わない場合に会社のキャッシュフローにギャップが生じるというリスクがあります。この結果、会社はまだ VAT を実際に受け取っていないにもかかわらず、税務当局に納付しなければならない事態が発生します。これを適切に管理できない場合、資金繰りにも支障が出かねません。

デビットに係る VAT の申告方法

VAT が適用されるすべての企業は、基準期間中に発行された請求書に 基づき VAT を申告する義務があります。基本的な VAT 免税制度が適用される企業のみこの要件から除外されます。申告の頻度は、企業が適用される VAT 制度によって異なり、毎月または毎四半期 (通常の VAT 制度)、毎年 (簡易 VAT 制度) のいずれかに指定されます。

毎月および毎四半期の申告は、cerfa フォーム no. 3310-CA3-SD または cerfa CA3 を使用して行われます。簡易税制を選択している企業の場合、オンラインの cerfa フォームno.3517-S-SDに記入して毎年の VAT 申告を行います。