2020 年以降、数百万に及ぶ電子インボイスが Chorus Pro ポータルを通じて処理されてきました。Chorus Pro とは何ですか？Chorus Pro の利用を開始するにはどうすればよいでしょうか？企業にはこのプラットフォームを利用することが義務付けられていますか？この記事では、電子インボイスポータルに関するこれらの疑問について説明するとともに、その使用方法について扱います。
この記事の内容
- 電子インボイスの義務化
- Chorus Pro ポータルの概要とその使用方法
- Chorus Pro ポータルの利用者
- Chorus Pro アカウントの作成方法
- Chorus Pro にインボイスを送信する方法
- 電子インボイスの作成方法
電子インボイスの義務化
2020 年 1 月 1 日 以来 (2014 年 6 月 26 日の条例第 2014-697 号に基づく)、公共機関では、サプライヤーからのインボイスを受領するのに、完全に電子化された請求プロセスが使用されるようになっています。この移行の目的は、インボイスの形式を標準化し、それらの管理を簡素化することです。これにより、請求データの税務署への送信を迅速化し、エンドツーエンドのプロセスを近代化できます。
2021 年 9 月 15 日の条例第 2021-1190 号によると、2026 年から、付加価値税 (VAT) の対象となる企業間取引で、電子インボイスの使用が段階的に義務付けられることになります。当初 2024 年および 2025 年に予定されていた法の施行は、2026 年および 2027 年まで延期されました。電子インボイスの発行により、事務処理にかかる総コストが少なくとも 45 億ユーロ削減され、不正が発見されやすくなります。
電子インボイスへの移行は、企業規模と年間売上によって異なります。ここでは、企業間取引 (B2B) における電子インボイスの詳細について説明します。
Chorus Pro ポータルの概要とその使用方法
フランス政府は、電子インボイスの法的要件に対応するため、2016 年に Chorus Pro を開設しました。これは無料で利用できる公開ポータルで、電子インボイスの処理を簡略化し、ユーザーに次の機能を提供します。
- ポータルモードで電子インボイスを受信、作成、編集、および送信する
- サービスモードで、外部アプリケーションプログラミングインターフェイス (API) を使用せずに Chorus Pro を統合する
- インボイスデータの送信と電子データ交換 (EDI) モードによるエンドツーエンドのインボイス処理自動化
Chorus Pro ポータルの利用者
フランスの公共サービス事業者およびその民間サプライヤーは現在、Chorus Pro を使用することが義務付けられています。
フランスに設立された企業が、VAT の対象であり、課税対象である他のフランスの事業体と取引する (つまり、B2B 取引) 場合、最終的に Chorus Pro ポータルか税務署パートナーのデジタル化プラットフォーム (PDP) のいずれかを採用しなければなりません。PDP は、公的なインボイスポータルの代替手段を提供します。税務署に登録され、電子インボイスとその取引データの発行、送信、受信を行います。
さらに、VAT の課税対象となるフランス企業で、個人販売 (または B2C 取引) を行う企業は、「e-reporting」と呼ばれるプロセスで、Chorus Pro ポータルを通じて取引データを送信する必要があります。フランス企業が国際的にビジネスを行う場合も同じことが当てはまります。
Chorus Pro アカウントの作成方法
Chorus Pro の使用を開始するには、有効なメールアドレスと事業者の SIRET 番号が必要になります。Chorus Pro ポータルのウェブサイトで、「アカウントを作成する」オプションをクリックしてください。企業オンラインフォームに移動し、そこで個人情報と企業構造または法人の詳細を入力する必要があります。SIRET 番号をお持ちでない場合は、ドロップダウンリストから他のオプションを選択できます。フィールドの入力を終えたら、情報を確認してアカウントを作成してください。パスワードを作成してアカウントの作成を確認するためのアクティベーションリンクがメールで送信されます。さらに当局は、サポートのため、オンラインでのチュートリアルとファクトシートを提供しています。
Chorus Pro にインボイスを送信する方法
アカウントが作成されたら、インボイスを送信できます。情報が白黒で明瞭に印刷されたインボイスの PDF を事前にコンピューターに保存しておく必要があります。
Chorus Pro アカウントで、「発行済みインボイス」をクリックし、次に「インボイスの提出」をクリックします。コンピューター上で、インボイスファイルをインポートするように求められます。「提出形式」フィールドは、ファイルがアップロードされると自動的に入力されます。「A1」オプションを選択して、インボイスを提出し、企業構造を選択します。インボイスのアップロードが完了したら、事前に入力された情報が正しいことを確認してください。
「受取人」欄に、SIRET 番号、事業名、および部門コードを使用してインボイスの受取人を特定できるようにしてください。「参照」セクションで、インボイスのユニークナンバーや提出日などの必須フィールドを入力します。「合計金額」セクションで、入力した情報が正しいことを確認し、空欄を埋めてください。
インボイスに追加のドキュメントを添付するには、「添付ファイルを追加」ボタンをクリックします。なおこのステップは任意です。
最後に、「検証して送信」をクリックして、インボイスを受取人に送信します。インボイスが送信されたら、その処理状況を追跡し表示できます。Chorus Pro ポータルを通じてインボイスを提出する方法の詳細については、当局が提供するチュートリアルとファクトシートを参照してください。
電子インボイスの作成方法
インボイスの作成をより迅速に行いたい場合、(Chorus Pro 経由で送信する前に) Stripe Invoicing のような自動インボイス作成ソフトウェアを使用して、請求プロセスを最適化し、生産性を向上させることができます。この統合ソリューションを使用すれば、インボイスを作成しカスタマイズできます。コーディングは不要です。今すぐ Stripe の使用を開始して、ビジネス目標の達成を目指しましょう。