課題
2016 年に設立され、サンフアンに拠点を置く Ticketera は、プエルトリコ最大規模のチケット販売プラットフォームの 1 つです。同社は、複数の決済手段や通貨に対応したオンライン決済の処理に Stripe Payments を、不正利用の防止に Stripe Radar を、対面決済に Stripe Terminal を使用しています。以前は Stripe との連携管理をサードパーティに委託していましたが、2024 年末に Stripe と直接契約を結び、連携の社内管理を開始しました。
Ticketera が Stripe と直接連携する主な目標は、よりスムーズで透明性の高い決済体験を創出し、同時に不正利用の防止機能を強化することでした。「決済プロセスを顧客にとって可能な限りシームレスで透明性の高いものにすると同時に、不正利用のリスクを最小限に抑え、顧客の信頼を守りたいと考えていました」と、Ticketera の会計責任者である Katherine Nieves-Más 氏は述べています。
2025 年、この課題はより複雑で緊急なものとなりました。プエルトリコ出身の大スターである Bad Bunny が、Ticketera のサービス提供先の 1 つである José Miguel Agrelot Coliseum で 31 公演のレジデンシー公演を発表したのです。世界中のファンによるチケット購入が予想される中、Ticketera はこれまでにない需要の急増に対応し、進化し続ける不正利用パターンに対応し、販売期間を通じて信頼性の高い購入体験を維持する必要がありました。
解決策
Ticketera は、サポートプランを通じて利用できる Stripe のテクニカルアカウントマネージャー (TAM) に支援を求めました。TAM は Stripe 製品に関する深い専門知識を持ち、Ticketera のテクノロジーチームおよび財務チームと緊密に連携して、目の前の課題と長期的な優先事項の両方に対応しました。チームは、定期的なメールでのやり取りや隔週の電話会議を通じて緊密に連携し、新たな課題について話し合い、機会を特定し、長期的な目標のすり合わせを行いました。
Bad Bunny のレジデンシー公演は Ticketera がこれまでに手掛けた中で最大のイベントであり、かつてない規模で同社の能力を示す絶好の機会となりました。一方で、イベントの規模が大きいため、不正利用やダウンタイムによって顧客がチケットを購入できなくなった場合、評判や事業運営に重大なリスクが生じる可能性もありました。
レジデンシー公演の前に、Ticketera は TAM と緊密に連携し、予想される需要に対応できるように API のレート制限と Radar のルールが適切に設定されていることを確認しました。販売期間中、Ticketera の TAM はテクノロジーチームおよび財務チームと協力し、進化し続ける不正利用パターンに対応し、前例のない需要の中で決済パフォーマンスをサポートしました。新たな不正利用パターンが確認されるたびに、Ticketera と TAM はリアルタイムで連携して Radar のルールを適応させ、不正利用の可能性が高いと特定された取引を自動的にブロックしました。
レジデンシー公演後、Ticketera の TAM は主要なパフォーマンス指標をまとめ、チームと協力して成果と、今後の人気イベントに向けてアプローチを改善するための機会を特定しました。
サポートプランを通じて、Ticketera は Stripe の稼働状況のお知らせ機能も活用しました。この機能では、30 種類以上の検知機能によって、潜在的な問題が顧客に影響を及ぼす前に検出します。たとえば、オーソリ成功率が低下した場合、Ticketera はお知らせを受信し、TAM と連携して潜在的な原因を特定し、正当な取引が正常に処理されるように調整できます。
注目度の高いイベントや緊急時のリアルタイムサポートにとどまらず、Ticketera の TAM は、最適化の機会を積極的に特定し、データや分析を共有して、同社のより広範な決済戦略の強化を支援しました。Ticketera が Stripe インフラの管理をサードパーティに委託していた頃、同社はカードネットワークに関連する取引コストを十分に把握できていませんでした。TAM はこの可視性を高める機会を見出し、Ticketera の財務チームと協力して同社が取引で支払っていた実効手数料率を分析し、利益率を改善できる可能性のある機会を特定しました。
成果
不正利用を 64% 削減
変化し続ける不正利用パターンに先手を打つには、継続的な監視と最適化が必要です。Ticketera と TAM は連携して Radar の取引を分析し、新たなパターンを特定し、不正利用行為を防止するためのルールを設定しました。たとえば、チームはメールアドレス、カード、顧客の行動など複数のシグナルを、個別に、または組み合わせて評価するルールを策定し、Ticketera が不正取引を大幅に削減できるよう支援しました。
Bad Bunny のチケット販売時には、かつてない需要により、不正利用パターンがますます複雑化し、自動購入を試みるアクセスが発生していたため、TAM のサポートは特に重要でした。「テクノロジーチームと財務チームの両方にとって大きな課題でした」と Nieves-Más 氏は述べています。「Stripe チームと TAM が一緒に対応してくれたおかげで、新たなパターンが現れた際にも迅速に対応しながら、正規の顧客に信頼性の高い購入体験を提供し続けることができました」
過去最大のイベントで 3,200 万ドル以上の決済を処理し、100% の稼働率を維持
Ticketera は Bad Bunny のチケット販売期間中、100% の稼働率を達成し、顧客に影響を与えるインシデントを発生させることなく、2 日間で 3,200 万ドル以上の売上を処理しました。
「私たちのビジネスでは、顧客の信頼が非常に重要です。特に、信頼性が重要となる人気イベントでは、その重要性が一層高まります」と Nieves-Más 氏は述べています。「TAM や Stripe のチームと緊密に連携することで、潜在的な問題に迅速に対応しながら、顧客が Ticketera に期待する信頼性の高い購入体験を提供できました」
取引コストの可視性が向上
以前 Ticketera は、サードパーティを介して連結アカウントとして運用されていたため、Stripe のレポートツールやアカウント管理ツールを直接利用することが制限されていました。Stripe と直接契約を結んだ後、Ticketera は TAM と連携して詳細な取引データを分析し、決済コストの可視性を高め、最適化の機会を特定しました。これらのインサイトにより、Ticketera の財務チームはコスト構造を明確に把握できるようになり、決済代行業者との交渉に活用して、最終的に決済コスト全体の削減につながりました。
記録的な 1 年を経て、さらなる成長を目指す
Bad Bunny のレジデンシー公演の成功に続き、2025 年は Ticketera にとって過去最高の業績を記録した年となり、同社の成長における重要な節目となりました。今後、Ticketera はこの実績を元に、将来の人気イベントに向けて、プロモーター、会場、ファンに最高の体験を提供できるよう、プラットフォームの強化に取り組んでいきます。
Stripe の幅広い製品スイートと拡張性の高いインフラにより、Ticketera は今後の成長を支え、新たなビジネス機会から生まれる需要に対応できる体制を整えています。
「Stripe は長期的なパートナーです」と Nieves-Más 氏は述べています。「Ticketera のビジネスが成長し続ける中、それに合わせて拡張できるプラットフォームがあることは、将来に向けた大きな安心感につながっています」
Stripe のチームと TAM は、Ticketera にとってかけがえのないパートナーです。当社の歴史上最大のイベントでこのようなサポートを受けられたことで、自信を持って迅速に対応しながら、顧客が期待する信頼性の高い体験を提供できました。Ticketera が成長を続ける中、ともに成長し、ますます複雑化する課題の解決を支援してくれるパートナーの存在は、非常に重要です。