課題

Unobravo は、資格を持つプロバイダーから誰もがメンタルヘルスサービスを手軽に受けられるようにすることを使命に掲げ、2020 年に創業しました。サイトにアクセスした患者が、必要な治療や希望を明確にするために、簡単な問診票に入力すると、Unobravo はその情報を使用して、患者と同社のプラットフォームに登録されているセラピストをマッチングします。プラットフォームに登録した専門家はわずか 3 年で 6,000 人を突破しました。Unobravo はこうした専門家のスケジュール管理や支払いなどのバックオフィス業務を管理しています。

Unobravo の目標は、患者とセラピストにスムーズな利用体験を提供することであり、この目標をプラットフォームの他の機能にも拡大したいと考えました。その 1 つが、患者がセラピストにオンライン上で簡単に支払えるようにすることです。そのためには、オンラインの決済処理機能と自社のプラットフォームをシンプルな方法で連携できる決済パートナーを見つけなければなりませんでした。また、支払いだけでなく、定期入金の機能も必須でした。

2020 年の立ち上げを目指した同社が求めたのは、設定から本番環境への移行までをスムーズに実行できるテクノロジーです。また、セラピストと患者の増加や、イタリア国外の市場への参入など、将来的な事業拡大に対応できるインフラを構築したいと考えました。Unobravo の財務責任者である Tiziana Cannone 氏は次のように述べています。「当社の最初の課題は、国際的なビジネスモデルを作り、セラピーサービスを大規模に提供できるようにすることでした」

さらに、プラットフォームとして、セラピストや患者の絶えず変化するニーズに応えるためには、豊富な決済手段を提供し、プラットフォームの最適化を実現する決済ソリューションを採用する必要がありました。

解決策

Unobravo は請求・決済プロバイダーの大手企業を何社か評価し、最終的に Stripe プロダクトの導入を決定。その決め手となったのは、プラットフォームを使用するセラピストと患者向けの柔軟かつ拡張可能なマーケットプレイスを構築するうえで欠かせない機能を取り揃えていたことです。

Unobravo は Stripe Connect を使用して、プラットフォームで患者からの支払い収集とセラピストへの入金を可能にするインフラを構築しました。Stripe はイタリアや他の EU 加盟国での事業に必要なライセンスを取得しているため、Unobravo はスムーズに決済処理を開始しただけでなく、将来的に市場を拡大した際のサポートも受けられます。さらに、Connect が提供するホスティング登録を利用することで、セラピストのプラットフォームへの登録、利用者確認と入金に必要な規制遵守への対応をシンプルにしました。

その後、取引プロセスの効率化を進め、より多くの決済手段を提供するために、Stripe の最適化された決済プロダクトを実装。このプロダクトには、購入フローの向上と購入完了率の引き上げに役立つ安全で埋め込み可能な UI コンポーネントの Stripe Elements など、一連のツールが含まれています。Link もその 1 つであり、利用者の支払い詳細を安全に保存して自動入力するため、支払い完了までの時間を短縮できます。Unobravo はさらに最適化された決済プロダクトに備わっている A/B テスト機能を使用して、新たな決済手段を提供した場合の効果を綿密に測定しました。

Payment Element を使用することで、追加のコーディングやエンジニアリング作業を行うことなく、追加の決済手段を選択して有効化できるようになりました。このため、セラピストと患者から Apple Pay などの新しい決済手段を求められたときにも、即時に対応できました。

結果

Connect が 2 つの国際市場へのすばやい進出をサポート

Unobravo はシームレスなアカウント登録プロセスを提供する Connect を利用して、フランスとスペインに進出。両国で決済処理とセラピストへの入金を簡単に開始することができました。Cannone 氏は次のように述べています。「市場拡大を効率的かつスピーディーに実現できたのは、Connect のおかげです。主要なワークフローの自動化、規制遵守に関する管理の効率化、リソースの集約により、業務上の負担を軽減し、戦略的成長に集中できるようになりました」

A/B テストで適切な決済手段を簡単に選択

最適化された決済プロダクトには、ノーコードで使用できる A/B テストツールが含まれています。このため、Unobravo はどの決済方法を決済プロセスに追加するかを効率的かつデータに基づいて判断できました。たとえば、Unobravo はある 1 つの決済手段をテストして、購入完了率の増加につながるかを確認しました。事業成長と市場拡大を進めるなか、この種のテストによって、将来の成長計画を形作るうえで重要なインサイトを得ることができます。

顧客対応に費やす時間が 3 分の 2 削減

Connect の使用の最適化を進めるなか、イタリアのカスタマーサクセスチームがセラピストへの対応に費やす時間が減少し始めました。Cannone 氏は次のように述べています。「カスタマーサクセスチームはセラピストへのサポートに業務時間の 30% を費やしていましたが、現在ではわずか 10% にまで減りました。Stripe Connect があれば、進出先の国々で支払いに関する問題が発生しても、手動またはシステムによる顧客対応プロセスの作成に頭を悩ませる必要がありません。これらのプロセスの大部分が自動化されており、時間と効率の面で優れた効果を発揮しているからです」