課題
Noom がデジタルヘルスプラットフォームを世界中に拡大する準備を進めていた際、クレジットカードの支払い不承認が原因で新規登録できない顧客が多数存在することに気づきました。Noom のインターナショナルグロース & オペレーション部門 VP の Brian Wright 氏によると、「クレジットカードの承認に関して大きな問題を抱えていました。ユーザー登録の際のクレジットカードの支払い拒否率は 2 桁に達していました」。Noom は、登録プロセスのこの問題は、ユーザー体験を悪化させているだけでなく、同社の世界的な拡大と収入増加を著しく妨げていると認識しました。
また、Noom の既存の決済プロバイダーが、パフォーマンスの低さを的確に把握するためのデータを同社に提供していなかったことがわかりました。「この重大な課題を解決しなければ、ビジネス拡大は不可能と悟りました」(Wright 氏)
ソリューション
Noom は、Stripe と既存の決済プロバイダーの間で A/B テストを実施し、クレジットカードの支払い成功率を比較しました。さらにアメリカとイギリスのユーザーを対象にスプリットテストを 3 カ月間実施。違いは顕著でした。「このテストの結果、Stripe ではクレジットカードの支払い成功率全体で 1 桁台後半の改善が見られました」(Wright 氏)
A/B テストの結果を受け、Noom はすべての決済処理を Stripe に移行することに決定。請求書データの移行に要した時間はわずか 1 カ月で、Stripe の直観的なドキュメントと顧客サポートもあり、円滑に進みました。「支払い情報の移行は機密性の高いプロセスです。Stripe は、当社が確実かつ適切にそれを実行できるように、常に相談に応じ、助言してくれました」(Wright 氏)
結果
支払い成功率の改善が収入増加を実現
Noom のクレジットカード支払い成功率の改善を実現させたのは、Stripe の最先端のアクワイアリング・プラットフォームです。Stripe Adaptive Acceptance は、機械学習を使用してオーソリメッセージを最適化し、瞬時にスマートな再試行判断を下します。このため、同社は労力を費やすことなく正当な取引を可能な限り受け付け、収益を生み出せるようになりました。この強力な決済インテリジェンスを活用し、不要な支払い不承認を減らすことで、顧客体験を改善できました。さらに、Adaptive Acceptance は、追加の組み込み作業を行うことなく世界中で稼働することから、Noom は自信を持ってグローバル展開を促進できました。
「Stripe と連携して決済処理を効率化し続けているため、決済処理関連の収入で大幅な改善がみられると期待しています」(Wright 氏)
月次解約率の低下により顧客生涯価値が向上
Noom はサブスクリプションモデルで運用しているため、Stripe の影響は顧客の新規登録だけに留まりません。Stripe Billing を利用して、複数月プランを選択している登録者からの継続支払いも自動化できました。Stripe Billing は、継続支払いの支払い成功率を改善するために、Smart Retries を通じて失敗した決済を最適な日時に再試行します。また、Stripe はカードネットワークと連動して、カードが再発行されたときは常に保存されたカード詳細の更新 を自動的に試行します。このため、ユーザーはカード更新後も Noom プラットフォームを継続的に使用できます。Smart Retries と自動カード更新機能の両方により、顧客の意図に反して発生する解約を減らし、Noom の顧客生涯価値を向上させています。
対応可能な国と決済手段を増やして顧客リーチを拡大
クレジットカードの支払い成功率を調べ、変化を起こすことを最初に促進したのは、Noom のグローバル拡大計画でした。現地の通貨、さらに EPS、iDEAL、SEPA デビットt、Bancontact、Giropay、SOFORT などのさまざまな支払い方法に対応して複雑なグローバル環境の中を進んでいくための戦略が必要でした。たとえば、ドイツの消費者はクレジットカードより口座引き落としを好むことがわかりました。Stripe を採用したことで、Noom は他の代行業者を使用するより簡単に口座引き落としで支払いを受け取ることができました。
これまでのところ、Stripe を採用したことによる結果は非常に良好なため、Stripe との連携を引き続き拡張していく予定です。Noom は Stripe を使って、新しい国の決済手段をテストし、世界中の顧客により柔軟な決済環境を提供していきます。
Stripe は国際化に関するビジョンを共有してくれます。グローバル展開し、拡張可能でテスト駆動型の手法を採用しているパートナーと協働することは良いことです。お互い同じ価値観で話ができますから。